2020年 UTMB Mont-Blancはコロナ禍で中止に、エントリー料、来年以降の出場権は?

予想はできたことでしたが、やはり喪失感は格別に大きいですね。

5月20日にUTMB®︎ Mont-Blancは今年8月24-31日に開催が予定されていた今年の大会を、目下の新型コロナウィルスの世界的な感染拡大という状況を理由に中止とすることを発表しました。世界のトレイルランニングの最高峰として知られるようになったこの大会には、今年も世界100カ国以上から1万人の選手が集まる予定でした。2003年に大会が始まって以来、天候を理由にスタート後にレースが中止になったことはありましたが、大会そのものが開催されないのは今回が初めてです。

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公式ウェブサイトに掲載された大会ファウンダーのカトリーヌ・ポレッティさん、ミシェル・ポレッティさんのメッセージには大会中止を決めた四つの理由が挙げられています。

一つは参加する選手、地元住民、ボランティアの皆さんの健康を守るため。世界中から選手を含むたくさんの人が一ヶ所に集まるという状況は、現在の新型コロナに関する公衆衛生のルールにはそぐわないものです。

二つ目は目下の状況では仮に参加者を集めても®︎の本質的な経験を提供することができないから。世界中から集まった選手が言葉を交わし、友情を育み、モンブランで熱狂的な一週間を過ごすこと。こういった経験ができないならUTMB®︎を開催する意義がない、ということ。

三つ目は山ではリスクを感じたら一旦は退くのが常識だから。また状況が良い時に挑戦すればいい。

最後に、「ソリダリティ Solidarity」すなわち他者への思いやりと配慮こそがUTMB®︎のDNAだから。選択肢として例えば移動に問題が少ない周辺地域の参加者だけ、あるいは少数のエリート選手だけを集めて大会を行うことが考えられるかもしれません。しかし、それはUTMB®︎が最も大切にしている価値観「ソリダリティ」が欠けている。世界中から様々なバックグラウンドを持つ人を迎え、お互いを知り、助け合うことなしにはUTMB®︎とはいえない。

大会を3ヶ月後に控えて大会ではすでに様々な支出を行っていますが、今回の大会開催中止を受けて参加選手には、エントリーフィーの55%を払い戻すこと、そして今年エントリーしていたのと同じレースについて2021年から2023年までのいずれかの大会で出場権を認める、としています。後者については選手がトレーニングの積み重ねや仕事や家庭の予定と折り合いをつけることができるチャンスが増えるでしょうから、朗報です。

このほかメッセージの末尾では、世界のトレイルランニング・コミュニティのためにUTMB®︎ Mont-Blancとして何か新しいことを発表したい、としています。今後数週間のうちには明らかになりそうなので、これも楽しみです。

このほか、今回の2020年大会の中止に関連してはすでにFAQが公開されています。今後内容が追加されるとしていますが、参加者の関心が高そうな点では以下が明らかにされています。詳しくはUTMB®︎ Mont-Blancのウェブサイトでご確認ください。

  • エントリー料の一部払い戻しは手続きをしなくても支払いをしたクレジットカードなどに対して返金される。払戻額をチャリティの寄附金に充てることができ、この場合は大会ウェブサイトのランナー・アカウントのページから手続きをする。
  • 大会エントリーのための資格ポイントは、来年大会については有効期間が2年から3年に延長される。2021年大会のエントリー(2020年12月下旬開始)には2018年から2020年までの資格ポイントが認められる。
  • 2回連続落選の場合の抽選免除の優先エントリー権は2021年大会のエントリー権でも認められる。しかし2020年大会参加者の2021年大会への参加権が認められることなどから、2021年大会の出場枠が限られる可能性がある。その場合は2回連続落選の優先エントリー者の中で抽選を行う。この抽選で落選した場合は2022年大会に抽選免除でエントリーを認める。
  • “by UTMB®︎”の各大会を完走することによる2021年のUTMB®︎ Mont-Blancでの抽選免除などの特典は予定通り認められる。
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