トランスジャパンアルプスレース Trans Japan Alps Race 2022(TJAR)は本日8月14日日曜日が8日目。8月6日土曜日の深夜12時にスタートしたミラージュランド(魚津市)から日本アルプスを縦走して大浜海岸(静岡市)でフィニッシュする415kmのレースは最終日となりました。この日は6人の選手が完走を果たし、2022年大会の完走者は合わせて20人となりました。
(写真 関淳志選手(左)と横井秀輔選手 © 茂田羽生 )
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この日の午前5時には佐合要 選手が15人目の完走者となりました。レースよりも自らテーマやコースを決めて走る「旅ラン」に取り組んでいるとのこと。今回はとりわけ大きな「旅ラン」となりました。
午前7時半過ぎには 今崎治男選手が16人目のフィニッシャーとして大浜海岸に到着。2008年に初めてTJARを知り、昨年の2020年大会出場(スタート後に台風のため中止)を経て、今回完走を果たしました。
今回序盤から、一緒に行動する時間が長かった関淳志、横井秀輔、中島裕訓の3人も午後に相次いでフィニッシュ。前半の夏空の下でも後半の大雨の中でも励ましあってきた姿が伝えられていました。関、横井の両選手は午後3時過ぎ、今日は少し後から二人を追った中島選手は午後6時ごろ大浜海岸に到着。
今年の最後のフィニッシャーとなったのは吉川賢一選手。夜の大浜海岸にたくさんの応援の方が集まり、さらにインスタライブで多くの人が見守る中で午後9時24分に完走。
今年のTJARの完走者は20人で、リタイアなどで10人がレースから退きました。2018年大会では27人、2016年大会では25人が完走と完走率の高い年が続きましたが、今年は木曜日午後からの台風に伴う大雨が選手にとっては挑戦のハードルを高めることになりました。大会新記録で最初の完走者となった土井陵選手は山岳アドベンチャーの新しい基準を示したといえるでしょう。また、大会公式ソーシャルメディアを中心に選手の表情やコースの様子だけでなく、ユーモラスなやりとりや個性的なスタイルがリアルタイムで伝えられたのも、今年の大会で注目されます。この大会の魅力に引き込まれたファンの皆さんは例年以上に多かったように感じました。
今回出場の選手の多くは10年近く前からこの大会に憧れて初完走を果たしました。今回のTJARを通じて次回、その次、さらにその次に向けて心に火がついた人も多いはず。これからどんな挑戦者があらわれて、今後のTJARのスタートラインに立つか。TJARがもたらす熱狂はますます大きくなることでしょう。
トランスジャパンアルプスレース2022・リザルト
大会ソーシャルメディアの情報から当サイトが作成したもので正式な記録は大会ウェブサイトなどでご覧ください。
- 土井陵(4日間17時間33分<大会新記録>)
- 木村直正(5日間14時間7分)
- 石尾和貴(5日間17時間51分)
- 望月将悟(5日間18時間37分)
- 馬場誠(5日間22時間51分)
- 貝瀬淳(6日間0時間40分)
- 野寄真史(6日間1時間09分)
- 牧野高大(6日間2時間36分)
- 大畑匡孝(6日間5時間24分)
- 林田裕介(6日間11時間58分)
- 井出善啓(6日間17時間11分)
- 駿谷明宏(6日間21時間41分)
- 保田直宏(6日間21時間53分)
- 佐藤崇樹(6日間23時間48分)
- 佐合要(7日間5時間3分)
- 今崎治男(7日間7時間37分)
- 関淳志(7日間15時間16分)
- 横井秀輔(7日間15時間16分)
- 中島裕訓(7日間18時間3分)
- 吉川賢一(7日間21時間24分)
- リタイアなど
- 竹内雅昭:三日目朝、双六小屋
- 西田敦洋:三日目夜、頂上山荘
- 坪井伸一:四日目夕方、駒ヶ根
- 河田英樹:六日目午前、野呂川越
- 稲崎謙一郎:六日目午後、三伏峠でタイムアウト
- 松本貴宏:六日目午後、三伏峠でタイムアウト
- 三上満:七日目午前、荒川岳手前
- 久保和範:七日目午前、荒川岳
- 野田憲伍:七日目午前、荒川岳
- 井嶋健一:七日目夜、小河内岳で失格
今回もダイジェストをお送りするにあたっては、トレイルランニングの撮影で著名なフォトグラファー、後藤武久 Takehisa Goto、武部努龍 Doryu Takebe、藤巻翔 Sho Fujimaki、茂田羽生 Hao Moda、小関信平 Shimpei Kosekiの皆さんに写真をご提供いただいています。