2023年のドイ・インタノン・タイランド by UTMB(Doi Inthanon Thailand by UTMB)の今週末の12月8-10日に開催されます。4回目の開催となる今回は世界中から五千人以上のランナーがドイインタノン国立公園に集まり、これまで以上に大規模な大会となります。今回は大会会場がラジャプルーク王立公園(Rajapruek Royal Park)に設けられ、各レースのコースも一新されます。全ての選手にとって今年のドイ・インタノンは新しい経験となります。
(Photo © UTMB)
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昨年に続いて、今年のドイ・インタノンはアジア・パシフィック・メジャーに位置付けられており、完走者は来年のファイナルの抽選チケットとなるランニングストーンが他の大会の2倍得られます。成績上位選手のファイナル出場権も他の大会が上位3名であるのに対し、この大会は上位10名が出場権を獲得します。さらに100マイルのレースは来年6月のウェスタン・ステイツへの出場権がかかるGolden Ticket Raceともなっています。
距離175km、累積獲得高度10.030mD+に及ぶ「Trans-INT 160」はPoint-to-Pointの新コースで開催されます。スタートは8日金曜日午前10時(日本時間同日正午)です。男子では2021年、2022年とこの大会の100マイルのレースを連覇しているチョウ・ジアジュ Jiaju Zhao(CHN, UTMBインデックス 888)が三連覇を狙ってスタートラインに立ちます。昨年の100マイルでチョウと表彰台で並んだロウ・カンファ Canhua Luo(CHN, 864)とゲディミナス・グリニウス Gediminas Grinius(LTU, 845)も今年のレースに戻ってきます。加えて欧州からはパブロ・ビジャ Pablo Villa(ESP, 883)、ベニャ・マルミソレ Beñat Marmissolle(FRA, 875)、アメリカからアーレン・グリック Arlen Glick(USA, 872)とこれまでにも増して100マイルの男子は国際的な顔ぶれとなります。日本からは小原将寿 Masatoshi Obara(JPN、809)、シンガポールから城武雅 Masashi Shirotake(JPN、768)がエントリーしています。
Trans-INT 160の女子では昨年のこのレースで100マイル初挑戦ながら優勝し、今年のウェスタン・ステイツで11位のジェニー・クイルティ Jenny Quilty (CAN, 726)が今年のレースにも参戦します。も、第4回大会でのタイトル防衛を目指します。今年のクイルティは2023年Black Canyon 100k優勝のキーリー・ヘニンジャー Keely Henninger(USA, 754)や今年のCanyons by UTMB 100kで3位のアロア・シオ Aroa Sio(ESP, 749)、今年のTrail 100 Andorra by UTMB 105kで2位のウー・ユアンユアン Yuanyuan Wu(CHN, 708)などが上位争いに加わります。
今年の100Kカテゴリーのレースはドイインタノン象保護区(Doi Inthanon Elephant Sanctuary)にちなんで「Elephant 100」と名付けられました。コースは距離95km、累積5,860mD+のコースで、9日土曜日午前5時(日本時間同日午前7時)にスタートします。昨年のこの大会の100Kで3位のヨウ・ペイチュアン Peiquan You(CHN, 838)は今シーズンはDNFとなるレースが続きましたが、シーズン最後のレースで笑顔のフィニッシュを目指します。今回のレースにはユン・ヤンチャオ Yanqiao Yun(CHN, 904)、ダミアン・ウンベール Damien Humbert(FRA, 910)、メン・グアンフー Guangfu Meng(CHN, 877)など、中国や欧州のエリート選手が揃います。日本の田村健人 Kento Tamura(801)、上正原真人 Masato Kamishohara(787)、岩井竜太 Ryuta Iwai(774)がどこまで上位に迫れるかにも注目です。
昨年の100Kカテゴリーの女子で優勝した吉住友里 Yuri Yoshizumi(JPN, 749)は今年も「Elephant 100」に参戦します。アジアからは今年のUTMBワールドシリーズファイナルのCCCで4位となって世界の注目を集めたハウ・ハ・ティ Hau Ha Thi(VNM, 740)が登場します。加えてラグナ・デバッツ Ragna Debats(NED、779)、ジュディッタ・トゥリーニ Giuditta Turini(ITA, 745)、ヒラリー・アレン Hillary Allen(USA, 732)も加えた上位選手のレースは今年のドイ・インタノンの最も激しいレースとなりそうな予感です。日本からは枝元香菜子 Kanako Edamoto(669)、岩井絵美 Emi Iwai(588)もエントリーしています。
距離50km、累積2,870mD+の「Hmong 50」はこの大会で最も参加者の多いレースで、9日土曜日午前7時(日本時間同日午前9時)にスタート。チェンマイ県の山岳部族や有名なモン族市場をつなぐコースは地域の歴史や文化を感じる要素に満ちています。男子有力選手は2022年のレースで注目されながらDNFとなったロウ・タオ Tao Luo(CHN, 881)が今年はどんな走りを見せるか注目されます。OCCで2位、3位、6位に入っている50Kのスペシャリスト、ロビー・シンプソン Robbie Simpson(GBR, 912)に加え、マイケル・ボードワン・ルソー Meikael Beaudoin Rousseau(USA, 874)が注目れています。日本からは丸山将真 Shoma Maruyama (743)がエントリーしています。
今年のシリーズファイナル、100マイルのUTMBで4位となる快挙が話題となったシャン・フージャオ Fuzhao Xiang(CHN, 791)は、今回は50Kカテゴリーにエントリーしています。シャンとのレースに挑むのはイダ・ニルソン Ida Nilsson(SWE, 770)、ミンミ・コトカ Mimmi Kotka(SWE, 751)、エリサ・デスコ Elisa Desco(ITA, 741)といずれも経験豊富なアスリートたちです。
このほかにも25kmの「Palace 20」、10kmの「Rajapruek 10」のショートディスタンスのレースも開催されます。
ライブトラッキングおよびリアルタイムで会場やコース上から配信されるライブ配信は live.utmb.world で見ることができます。