DC Weekly 2023年12月6日 IAU24時間走世界選手権で仲田光穂が世界新記録で優勝、スカイランニングアジア選手権、おごせ・ときがわ、身延山七面山修行走

国内、海外の主なトレイルランニング、ウルトラマラソンの大会日程を網羅する当サイトのレースカレンダーでは今年の予定を随時アップデートしています。まだ掲載していない大会についての情報のご提供、掲載済みの大会についてのご指摘を歓迎いたします。

(写真 身延山七面山修行走のスタート。Photo © 計測工房)

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先週末開催のイベント

12月1日金曜日 – 2日土曜日

IAU 24H World Championship (Taipei)

今年のIAU(国際ウルトラランナーズ協会)が主管する24時間走の世界選手権は台北の約2kmの周回コースで行われました。DogsorCaravanの速報記事でもお伝えしたとおり、女子のレースでは仲田光穂 Miho Nakataが270.363kmを記録し、金メダルを獲得、さらにカミラ・ヘロン Camille Herron (USA) の持つ女子世界記録(270.116km, 2019年)を246mの僅差で上回り世界新記録をも打ち立てました。この日は序盤から女子のレースで先頭に立ちましたが、ヘロンが約12時間を経過したところでレースからリタイアし、その優位は揺るぎない堂々の勝利につながりました。女子2位の銀メダルはオレナ・シェフチェンコ Olena Shevchenko (UKR) で254.463km、3位の銅メダルにかつての世界記録保持者、パトリシア・ベレズノウスカ Patrycja Bereznowska (POL) が249.541kmで続きました。各国代表の上位3選手のタイムで争う団体戦ではポーランドが金、日本が銀、チェコが銅でした。

IAU24時間走世界選手権で世界新記録で女子チャンピオンとなった仲田光穂 Miho Nakata。Photo © IAU

IAU24時間走世界選手権で世界新記録で女子チャンピオンとなった仲田光穂 Miho Nakata。Photo © IAU

男子のレースは男子世界記録(319.614km, 2022年)を持つアレクサンドル・ソロキン Aleksandr Sorokin (LTU) が注目されました。この日のソロキンは序盤は他の選手にリードを許し、先頭に立ったのは約6時間が過ぎてから。301.790kmで金メダルを獲得しました。前回の2019年世界選手権を優勝した時の278.972kmを大きく上回りましたが、自らの世界記録に及びませんでした。2位には今年のSpartathlonで優勝したばかりのフォティス・ジシモプーロス Fotis Zisimopoulos (GRE) が292.254kmで2位、アンドリイ・チャチュク Andrii Tkachuk (UKR) が284.540kmで3位となりました。国別団体ではリトアニアが金、ポーランドが銀、イギリスが銅でした。

日本選手では加藤千代子 Chiyoko Katoが女子28位(219.369km)、楠瀬祐子 Yuko Kusunose が女子35位(213.180km)、兼松藍子 Aiko Kanematsuが女子47位(198.902km)。曽宮道 Toru Somiyaが男子22位(252.732km)、高橋伸幸 Nobuyuki Takahashiが男子30位(240.845km)、石川佳彦 Yoshihiko Ishikawaが男子51位(226.000km)、小野喜之 Yoshiyuki Onoが男子118位(144.000km)。団体で日本男子チームは6位という結果でした。

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IAUの管轄するウルトラマラソンの選手権大会は2024年にアジアオセアニア24時間走選手権が4月6-7日にオーストラリア・キャンベラ、2025年に24時間走世界選手権が10月18-19日にフランス・アルビで開催されます。

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12月2日土曜日

Skyrunning Asian Championships / Lantau 50

香港・ランタオ島で開催されるBUPA Global Lantau 50において、香港、日本、フィリピン、ネパールが参加して今年のスカイランニングアジア選手権が開催されました。

27km 1,800mD+のSKY競技の女子のレースはスンマヤ・ブッダ Sunmaya Budha (NEP) が3:07で圧勝。2位とは17分差で男女総合5位に入りました。2位には日本の髙村貴子 Takako Takamura が3:24、3位に楠田涼葉 Kusuda Suzuha が3:28で続いてメダルを獲得。男子は近江竜之介 Ryunosuke Omi が終始リードして2:40で金メダル獲得。2位に笠木肇 Hajime Kasagi が2:45で続いて銀メダル、3位はアルジュン・ライ・クルン Arjun Tai Kulung (NEP) で2:56で銅メダルとなりました。

アジア選手権・SKYの女子トップ3。金メダルのスンマヤ・ブッダ(中)、銀メダルの高村貴子(左)、銅メダルの楠田涼葉。Photo © JSA

アジア選手権・SKYの女子トップ3。金メダルのスンマヤ・ブッダ(中)、銀メダルの高村貴子(左)、銅メダルの楠田涼葉。Photo © JSA

54km 3,200mD+のSKYULTRA競技は枝元香菜子 Kanako Edamoto が7:06で金メダルを獲得。2位にチュン・マンニー Man Yee Cheung (HKG) が7:14、3位に若林綾 Aya Wakabayashi が7:21で入りました。男子は甲斐大貴 Hiroki Kai が5:43で金メダル、銀メダルに小田切将真 Shoma Otagiri が5:52で続き、銅メダルはチャン・カケン Ka Keung Chan (HKG) で6:14でした。

アジア選手権・SKYULTRAの女子トップ3。金メダルの枝元香菜子(中)、銀メダルのチュン・マンニー(左)、銅メダルの若林綾。Photo © JSA

アジア選手権・SKYULTRAの女子トップ3。金メダルの枝元香菜子(中)、銀メダルのチュン・マンニー(左)、銅メダルの若林綾。Photo © JSA

アジア選手権・SKY ULTRAの男子トップ3。金メダルの甲斐大貴(中)、銀メダルの小田切将真(左)、銅メダルのチャン・カケン。Photo © JSA

アジア選手権・SKY ULTRAの男子トップ3。金メダルの甲斐大貴(中)、銀メダルの小田切将真(左)、銅メダルのチャン・カケン。Photo © JSA

メダル獲得数では日本が金メダル3個、銀メダル3個、銅メダル2個と圧倒的な首位となり、初出場のネパールと開催地の香港が続きました。

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La SainteLyon (78km, 44km, 24km, 13km, 156km)

フランスで開催。サン=テティエンヌ Saint-Étienneからリヨン Lyonをつなぐ林道や舗装路のコースで夜間に開催される大会です。メインとなる78kmのレースではジュリー・ルー Julie Roux が6:39で優勝し、マリー・ゴンカルブス Marie Goncalves が6:54で2位、マリリン・ナカシェ Maeyline Nakache が7:18で3位に。いずれもフランスのアスリートがトップ3を占めました。男子でもフランス勢が上位を占め、トマ・カルダン Thomas Cardin が5:41で優勝、4分差でアントワヌ・シャルボラン Antoine Charvolin が5:45で2位、パブティスト・シャサーニュ Baptiste Chassagneがさらに4分差の5:49で3位とタイトなレースでした。リザルトはこちら

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2022年 Doi Inthanon Thailand by UTMB プレビュー

12月3日日曜日

トレニックワールド in おごせ・ときがわ 50km & 30km

埼玉県越生町のニューサンピア埼玉おごせをメイン会場に二つのレースが行われました。ロング50kmは田中さゆりが7:34で女子優勝、山本陽子(7:48)、石井亜樹子(8:00)が女子トップ3に入りました。男子は木村隼人が6:06で優勝、2位に柳秀人が6:22、川上竜太郎が6:24で3位でした。ミドル30km女子は杉原有美が3:31で勝利、斉藤圭以が3:36で2位、坪井光穂が3:47で3位に。男子は白川裕登がただ一人3時間を切る2:58で優勝。笹沼征雄が3:01で2位、篠崎友が3:06で3位でした。リザルト速報はこちら(ロングミドル)。

身延山七面山修行走(36k/13k)

山梨県身延町。日蓮宗総本山として有名な身延山で開催される人気大会です。36kmのロング女子は中盤に順位を落としたものの終盤に挽回した水谷怜愛が5:40で優勝、飯田直子が5:43で2位に。山下智子が5:47で3位でした。男子では中盤以降にリードを広げた三浦裕一が4:09で後続に17分半の差で優勝。石上裕康が4:26で2位、矢嶋信が4:28で3位でした。

リザルトはこちら

今週末開催のイベント

12月7日木曜日 – 9日土曜日

Ultra Trail Kosciuszko by UTMB (100m, 100k, 50k, 27k)

オーストラリア、ニューサウスウェールズ州で開催される、オーストラリア大陸の最高峰、コジオスコ山のエリアで開催されるUTMBワールドシリーズの大会です。日本から100kmのレースに上田瑠偉 Ruy Ueda、50kmのレースに小笠原光研 Koken Ogasawara、がエントリーしています。

12月8日金曜日 – 10日日曜日

Doi Inthanon Thailand by UTMB (160k, 100k, 50k, 20k, 10k)

タイ北部のドイインタノン国立公園で開催されるUTMBワールドシリーズのイベントで、今年のアジアパシフィック・メジャーの大会です。さらに100マイルのレースが来年6月のウェスタン・ステイツのエントリーがかかるGolden Ticket Raceとなっています。大会会場が新しくなり、コースも一部がリニューアルされて開催されます。当サイトではプレビュー記事などを公開予定です。

12月8日金曜日

The North Face 100 Hong Kong (100km, 50km, 16km)

香港の大美督 Tai Mei Tukをスタート、フィニッシュする100kmと50kmのレースで、2019年以来4年ぶりの開催です。

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DC Weekly 2023年10月11日 LAKE BIWA 100, OSJ Koumi 100, ハセツネCUP, Transjeju by UTMB, 峨山道、Louzan、菅平

12月9日土曜日

養老山地トレイルランニングレース(41km, 12km)

三重県桑名市、いなべ市から岐阜県海津市、養老町へと養老山地をコースとする大会で、ポイントトゥポイントの41kmと周回コースの12kmのレースが行われます。

国頭トレイルランニング大会(18km, 13kmなど)

沖縄県国頭村の沖縄県で唯一の「森林セラピーコース」となっている与那覇岳周辺の森をコースとする大会です。

Hellgate 100k

アメリカ・バージニア州で開催の100kmのトレイルランニングレース。

12月10日日曜日

常陸の国トレイルラン大会(30km, 14km, 9km)

茨城県石岡市。朝日里山学校を会場に行われるロング、ミドル、ショートの各レースが予定されています。昨年の10月から時期を移しての開催です。

みたけ山トレイルラン(15k)

東京都青梅市。東京のトレイルランナーにはおなじみの御岳山の15kmのコースで開催されます。

武田の杜トレイルランニングレース(30km)

山梨県甲府市。甲府の里山として親しまれている武田の杜の遊歩道を繋いだコースで行われる大会です。武田神社をスタートする30kmのレースが予定されています。

Izu Trail Journey (71.7k)

12月の伊豆で開催される人気大会は今年で10回目を迎えました。松崎新港から修善寺を目指すITJ70k、仁科峠をスタートしてエイドでの補給なしで修善寺を目指すAround Alone 26kの二つの競技が行われます。

前週末の主大会のリザルトと、今週末の国内外のトレイルランニング大会の予定をお伝えしているニュース記事・DC Weeklyへ、皆様からの情報や写真の提供を歓迎します。下のコメント欄もぜひご活用ください。国内、海外の主なトレイルランニング、ウルトラマラソンの大会日程を網羅する当サイトのレースカレンダーにもぜひご利用ください。

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