トモさんことプロトレイルランナー、井原知一 Tomokazu Ihara さんのバークレーマラソンズ Barkley Marathons への挑戦を追ったドキュメンタリーフィルム、「メインクエスト〜バークレーマラソンズに導かれし者たち〜」のVimeoでのオンライン配信が始まりました。
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メインクエスト ~バークレーマラソンズに導かれし者たち~ from Tomo’s Pit on Vimeo.
バークレーマラソンズは、アメリカ・テネシー州のフローズンヘッド州立公園で毎年開催されている100マイルのトレイルランニングイベントですが、その存在は謎に包まれています。顎ひげにニット帽とネルシャツがトレードマークの「老人」、ラズが主催するこのレースに参加しても知らされるのは会場の場所とスタートする日付だけでコースは秘密。予告なしに吹くホラ貝を合図に集まり、タバコに火をつけるのを合図にスタートする。GPSに頼らず、正しくコースをたどった証拠にラズがコース上に置いた本の決められたページを破って一周するごとにラズに手渡す。36年間で完走したのはわずか15人、完走率は1％に満たないといいます。
100マイルを100回完走する “100 miles 100 times” の目標に対して折り返しをとうに過ぎているトモさんですら、バークレーマラソンズには3度挑んでいずれも完走はならず。このムービーは2023年に4度目の挑戦をしたトモさんのドキュメンタリーです。日々の家族との暮らし、挑戦に向けた入念な準備から、テネシーでのスタートに向けて緊張したり、リラックスしたり、とカメラはトモさんの心の動きを繊細に追います。
1時間2分のフィルムを鑑賞して印象に残ったのは、なかなかたどり着けない完走という目標に向けて、前向きに準備と経験を重ねるトモさんの人生哲学です。トモさんは、困難な状況こそそれを乗り越えることで自分を次のステージに引き上げてくれるチャンスだといいます。その言葉はもはや目標に挑むアスリートというよりも、悟りの境地に近づいた修行者に近いと感じました。
謎めいたトレイルランニングのイベントに好奇心を掻き立てられるトレイルランナーはもちろん、日々の仕事や生活に最近刺激を感じることが少なくなった全ての人の心のスイッチを押してくれる。そんな作品です。
「メインクエスト 〜バークレーマラソンズに導かれし者たち〜」
製作日2023年
公開日2024年1月7日
63分/4:3/カラー
日本語字幕版
出演 井原 知一
監督/編集 上原 源太
プロデューサー 藤巻 翔
撮影 井上 典慎/Nowri, 藤巻 翔
音楽 novsemilong
語り手 上原 源太
ナレーション 福田 ゆうあ
デザイン 井口 創
カラー 井上 典慎/Nowri
写真 藤巻 翔
翻訳 中島 良平
ネイティブチェック Aidan Walsh, Marco Lui
技術サポート 室伏 努,中村靖和
