ジェニファー・リヒター、ロバート・プケモイが46kmのMarathonで勝利・The North Face Transgrancanaria 2024

トレイルランニング大国、スペインのトップ選手たちを凌いで外国選手たちが優勝しました。スペイン・カナリア諸島グラン・カナリア島で開催中のトランスグランカナリア The North Face Transgrancanariaは2月23日金曜日に距離46km、累積獲得高度1900mD+の「Marathon」が行われました。結果はアメリカのジェニファー・リヒター Jennifer LICHTER が4時間18分、ケニアのロバート・プケモイ Robert PKEMOI MATAYANGO が3時間31分でそれぞれ女子、男子のレースで優勝。スペイン各地に加えて世界からも実力ある選手を集めたレースでしたが、リヒター、プケモイともにスタートから終始リードしてフィニッシュ地点となる島の南部、パルケ・スールには後続選手に大きな差をつけての勝利となりました。

（写真・女子優勝のジェニファー・リヒター Jennifer LICHTER © Carlos Díaz-Recio）

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この日のレース「Marathon」には1023人の選手が参加しました。Marathonのコースは島の中央部の山間地に位置する町、テヘダ Tejeda をスタートし、標高差700mを登って8.8km地点のロケ・ヌブロへ。自然の岩が大小並んで屹立するこの島のアイコンと言える場所を通過すると、コースは島の南部へと進みます。登りセクションを挟みながらも後半は下り基調のトレイルです。

女子のレースはロケ・ヌブロでリヒターが後続に3分半の差をつけており、続くのはグレタ・ガルシア Greta GARCÍA MORÁN (ESP)、ロサ・マリア・ララ Rosa Maria LARA FELIU (ESP)でした。下りセクションに入ると、リヒターのリードはやや縮まり、ララが先行、20秒ほど遅れてガルシアが追うようになります。しかし最後のチェックポイントからの高低差が小さくなる14kmでリヒターが一気にリードを拡大し、4時間18分でパルクスールにフィニッシュ。2位となったのはリヒターから9分差でガルシアでした。ガルシアのフィニッシュから2分半の差でララが3位となりました。リヒターはコロンビア出身でまだトレイルランニングを始めて3年ほどですが、アメリカのミドルディスタンスのレースで勝利を重ねて注目されています。

ジェニファー・リヒター Jennifer LICHTER © Ian Corless

男子のレースは ロバート・プケモイ Robert PKEMOI MATAYANGO (KEN)が3時間31分でパルケスールに到着して優勝。この日の気温の高さのせいか、昨年の自らの優勝タイムである3時間25分には及ばなかったものの連覇を達成しました。スペイン人のコーチによるプロジェクト「Skyrunners for Africa」で頭角を表してきた選手です。2位には3時間38分でユーホ・イリネン Juho YLINEN (FIN) が入りました。昨年の3位に続いてトップ3入りとなる快挙でした。3位には21歳の若いアスリートであるティアゴ・ビエイラ Tiago NOBRE VIEIRA (POL)が続きました。ビエイラは終盤に一気に順位を上げる快走ぶりでした。一方、前半に2番手を走ったマリオ・オルメド Mario OLMEDO (ESP) は終盤に順位を落として6位でのフィニッシュでした。

ロバート・プケモイ Robert PKEMOI MATAYANGO © Ian Corless

トランスグランカナリアはMarathonの行われた金曜日の深夜に126kmのClassicがスタート。Classicのレースが進行中の土曜日の朝に84kmの「Advanced」がスタートします。レースの模様は23日金曜日午後11時30分（日本時間24日土曜日午前8時30分）からはClassicのスタートの模様を配信したのち一旦休止し、24日土曜日午前7時30分（日本時間同日午後4時30分）から再開します。