2024 OCC リザルト・アメリカのイーライ・ヘミングと中国のヤオ・ミャオが勝利、UTMB4日目【 #UTMB 2024 】

2024年のUTMBウィークは後半に入り、8月29日木曜日はUTMBワールドシリーズファイナルの50Kカテゴリーのレース、OCCが開催されました。青天の下でスイスのオルシエール Orsieres をスタートし、シャンペ Champex を経由して、シャモニー Chamonix に至る57km、3,498mD+のコースに約1800人が挑戦し、1534人が完走しました。

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（写真は今年のOCC男子トップ3。左から2位のプッピ、優勝のヘミング、3位のマルチネス。 All Photo © UTMB）

男子はイーライ・ヘミング Eli Hemming (USA)が優勝

男子ではシャンペ Champex-Lac（7km）を経て一山越えたトリアン Trient（24km）を出てからはイーライ・ヘミング Eli Hemming (USA) が先頭に立ってレースをリードします。最終盤のフレジェール La Flégère （50km）への登りでは途中で一旦足を止めて苦しそうな表情を見せる場面もありましたが、粘り強く乗り切りました。ヘミングは5時間11分48秒でシャモニーのフィニッシュゲートに到着し、2024年のOCCチャンピオンのタイトルを獲得しました。イーライ・ヘミングは今回がUTMB Mont-Blancには初登場ですが、今シーズンは2月のBlack Canyon Ultras 60Kで優勝、Canyons by UTMB 50Kで優勝、Broken Arrow Skyrace 23kで準優勝と好調で、昨年はモンブランマラソンで2位となっており、今回はシャモニーで頂点を極めました。

イーライ・ヘミング Eli Hemming (USA)

2位、3位を巡っても終盤まで激しいレースとなりました。フレジェールのエイドの手前で2番手の選手に追いついたフランチェスコ・プッピ Francesco Puppi (ITA)はさらに先頭のヘミングを追い上げる勢いをみせました。ヘミングに3分差でフィニッシュしたプッピが5時間14分46秒で2位となりました。プッピは昨年に続いてOCCで準優勝となりました。プッピに先を譲ることとなったもののアントニオ・マルティネス・ペレス Antonio Martinez Perez (ESP)は5時間17分56秒で3位になり、2022年の2位、2023年の3位に続き、OCCで3年連続トップ3入りを果たしました。

イーライ・ヘミング Eli Hemming (USA)

4位にはズィ・ジュウェイ Juwei ZI (CHN) が続きました。昨年初めて走ったOCCでの94位から今年はトップ3に迫る快走となりました。5位にはアリツ・エゲア・カセレス Aritz EGEA CACERES (ESP)、6位はクリスティアン・ジョーンズ Kristian JONES (GBR) となりました。

日本の近江竜之介 Ryunosuke Omiは5時間46分でフィニッシュ、21位で初めてのUTMB Mont-Blancのレースを終えています。

女子は中国のヤオ・ミャオ Miao Yao (CHN)が激しいレースを制す

女子のレースは上位10選手が20分以内にフィニッシュするというの大接戦となりました。ヤオ・ミャオ Miao Yao (CHN)はコル・デ・バルム Col de Balme (34km) で先行していたジュディス・ワイダー Judith Wyder (SUI)に追いつくと、続く下りのセクションで一気にリードを広げました。レース後半ではクレモンティーヌジョフレイ Clémentine Geoffray (FRA)が3番手に浮上し、さらにワイダーを追いかけます。

ヤオ・ミャオ Miao Yao (CHN)

シャモニーのフィニッシュゲートにはヤオ・ミャオ Miao Yaoが5時間54分03秒で到着して優勝。OCCでは昨年の3位を経て頂点に立ち、UTMB Mont-Blancのレースでは2018年のCCC優勝に続いて2度目の勝利となりました。2位には50kmを超える距離は今回が初挑戦というジュディス・ワイダー Judith Wyderが6分差で続きました。昨年のMCC優勝のクレモンティーヌジョフレイ Clémentine Geoffrayが3位となりました。

ヤオ・ミャオ Miao Yao (CHN)

3位から3分差でサラ・アロンソ Sara ALONSO (ESP) が4位で続き、昨年のOCCで4位のケイトリン・フィールダー Caitlin FIELDER (NZL) が今年は5位。2022年OCCで3位のダニ・モレノ Dani MORENO (USA)が今回は6位となりました。

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「チーム・アダプティブ」も健闘

様々な障がいや難病を持つアスリートもこの日のOCCで活躍しました。「チーム・アダプティブ」のメンバーで視覚障がいを持つニコラ・ロンジェ Nicolas Ronget (FRA)、肢体切断のトラビス・ワーウィック Travis Warwick (RSA)、四肢麻痺のジョナサン・ナブレ Jonathan Naboulet (FRA)が率いるジョエレット（オフロード車椅子）のチームなど、それぞれに目覚ましいパフォーマンスをみせました。

2024年 OCC リザルト

全体のリザルトはこちら。

男子

イーライ・ヘミング Eli HEMMING (USA) – 05:11:48
フランチェスコ・プッピ Francesco PUPPI (ITA) – 05:14:46 (Nike Trail)
アントニオ・マルティネス・ペレス Antonio MARTINEZ PEREZ (ESP) – 05:17:56 (ASICS FUJI TRAIL TEAM)
ジュウェイ・ズィ Juwei ZI (CHN) – 05:22:17 (SALOMON CHINA)
アリツ・エゲア・カセレス Aritz EGEA CACERES (ESP) – 05:27:07 (Domusa Teknik – Lana Team)
クリスティアン・ジョーンズ Kristian JONES (GBR) – 05:27:49 (Hoka)
ダニエル・カスティーヨ Daniel CASTILLO (ESP) – 05:28:48 (WILD TRAIL PROJECT)
タオ・ルオ Tao LUO (CHN) – 05:30:23 (adidasTERREX)
フー・ジャオ Hu ZHAO (CHN) – 05:30:46 (凯乐石KAILAS)
ロビー・シンプソン Robbie SIMPSON (GBR) – 05:31:04 (adidas TERREX)
ベンジャミン・ルビオル Benjamin ROUBIOL (FRA) – 05:32:51 (Sidas Matryx)
トビアス・バゲンストス Tobias BAGGENSTOS (CHE) – 05:35:55 (Brooks Trail Runners)
ニック・ハンデル Nick HANDEL (USA) – 05:41:08 (Team Emma, Berry, Fam and Friends)
ヨエル・デ・パズ・バエザ Yoel DE PAZ BAEZA (ESP) – 05:41:49 (WILDTRAILPROJECT)
マルコス・ラモス・ゴンザレス Marcos RAMOS GONZALEZ (ESP) – 05:42:03 (ASICS TRAIL TEAM)
モルテン・アントンセン Morten ANTONSEN (NOR) – 05:42:03
シルヴァン・カシャール Sylvain CACHARD (FRA) – 05:44:39 (HOKA)
ジェシュラン・スモール Jeshurun SMALL (USA) – 05:45:26
トゥオマス・カリ Tuomas KARI (FIN) – 05:45:42 (Salomon Finland)
ブルーノ・シルバ Bruno SILVA (PRT) – 05:45:50 (FURFOR RUNNING PROJECT)