7月2日から6日にかけて、カタルーニャのピレネー山脈中心部が熱く盛り上がります。83カ国から6,000人のランナーを迎え、「HOKA Val d’Aran by UTMB」の第5回大会がUTMBワールドシリーズのヨーロッパメジャーとして開催されます。
(Photo © UTMB)
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ヨーロッパのトレイルランナーの聖地として定着
今回の大会の参加者の88%がヨーロッパからの参加で、主にスペイン、フランス、ポルトガルという近隣のエリアからの参加者が多くを占めています。これらの地域のランナーにとっては、身近な場所でUTMBならではの特別な雰囲気を体験できる貴重な機会となっており、そのことがこの大会のヨーロッパメジャーとしての地位を確固たるものにしています。
ピレネーの真髄を探る7つのレース
バル・ダラン Val d’Aran 渓谷に位置するビエリャ Vielha を中心とするコースで、参加するランナーたちはガロンヌ川沿いの古い羊飼いの道や高山の草原地帯を駆け抜け、壮麗な山岳エリアの圏谷を登ります。その途中では豊かな文化遺産をいくつも目にすることでしょう。この地域の30%以上が標高2,000メートルを超えており、標高3,000ｍを超えるピークもいくつかあります。まさに「ピレネーの真髄」といえるエリアが選手を待ち受けています。
2025年大会では様々なレベルのトレイルランナーに適した7つのユニークな距離カテゴリーのレースが用意されています。より多くの人がトレイルランニングに親しめるようにするほか、高速なレースを通じてこのスポーツにさらなるアクションを提供するのが今年新設の「Vielha 10K」です。さらには700人のアスリートが参加するフラッグシップレースである100マイルレース「Torn dera Val d’Aran 100M」まで、20K、50K、100Kレースも含めて、すべての人に向けたコースが用意されています。
トレイルの精神：すべてのステップが物語を語る
国際的なエリートアスリートから地元のアマチュアアスリート、初めてのトレイルレースに挑戦する人まで、HOKA Val d’Aran by UTMBには「トレイルで限界を押し広げ、非凡なことを達成する」という共通の目標を持つ数千人のランナーが集まります。
昨年この大会のPDA 50Kで優勝したイネス・アストライン Inés Astrain（ESP）は、今年も同じ50Kのレースに参戦します。「私にとって、HOKA Val d’Aran by UTMBで走ることは、スペインのスイスで走るようなもので、そこには壮観な景色と熱烈な応援があります。（中略）ここで走ることは、私のスポーツキャリアの中で最も美しい経験の一つでした」と語っています。
今年の大会で話題になっている選手の一人が、2004年に多発性硬化症と診断されたスペインのアスリート、ラモン・アロヨ Ramón Arroyo です。二度と100メートル以上走ることはできないと診断されたにもかかわらず、ラモンはその後もマラソンからトライアスロンまで複数のイベントを完走しています。以前は山岳トレイルを再び走ることに精神的・身体的な壁を感じていたといいますが、今年ラモンはEXP 32Kのレースに挑戦し、山を走ることの喜びを再び体験することを楽しみにしています。
ジョエレット（ハイキング用車椅子）ランナーのジョナサン・ナブレ Jonathan Naboulet は15Kのレースに挑みます。この経験を経て、8月には「チーム・アダプティブ」のメンバーの一人としてHOKA UTMB Mont-BlancでCCCに参加する予定です。
UTMBワールドシリーズ・メジャーにふさわしいエリートスタートリスト
スタートリストで最も注目を集めるレースは50Kの女子で、昨年のOCCチャンピオンであるミャオ・ヤオ Miao Yao（CHN）に加え、彼女に挑むアリソン・バカ Allison Baca（USA）とシルビア・ノルドスカー Sylvia Nordskar（NOR）が出場します。100Kには、アメリカのダコタ・ジョーンズ Dakota Jonesとフランスのヤニック・ノエル Yannick Noelがエントリーしています。女子ではスペインのヌリア・ピカス Nuria Picasが注目を集めています。ピカスは2017年にHOKA UTMB Mont-Blancで優勝している「UTMBレジェンド」です。
地域の行動、グローバルな精神：人と場所にコミットしたレース
HOKA Val d’Aran by UTMBは、地域とスポーツに持続的でポジティブな影響を与えることにコミットしています。
この大会では「Woman in Trail」プログラム、平等な賞金、女性参加を支援する「Corro y Soy Mujer」やTransvia Sportとのパートナーシップなど、トレイルランニングにおける男女平等の推進に力を入れています。大会独自の妊娠ポリシーにより、妊娠中のアスリートと新しい親に対するエントリーの延期を保証しています。エイドステーションでは、必要な衛生用品を含む「ウーマン・キット」が提供されます。こうした取り組みを通じて、女性の参加率は、2021年の第1回大会の12.5%から2025年の19%に増加しています。
加えて、HOKA Val d’Aran by UTMBは「NO tee – ONE tree」キャンペーンを通じた植林支援など、地域のイニシアチブを通じて持続可能性を推進する取り組みも行なっています。子供たちのためのがん回復キャンプを組織する「Associació contra el càncer d’era Val d’Aran」、脆弱な地域コミュニティを支援する「Càritas d’Urgell」、障がい者協会「ADDA」などへの寄付も行なっています。チャリティビブを通じた支援の枠組みである「UTMB Cares」は地域の包摂、健康、環境プロジェクトのための寄付金を募っています。これらすべての取り組みはイベントを包括的で誰もが参加できるものにするほか、地域コミュニティとのつながりを支援し強化する上で重要な役割を果たしています。
ランニングストーンが2倍、UTMBワールドシリーズファイナルへの直接資格
HOKA Val d’Aran by UTMBは、4つのUTMBワールドシリーズメジャーの1つとなっています。このため、すべての完走者は他のレースに比べて2倍のランニングストーンを獲得し、年代別カテゴリーの優勝者と100M、100K、50Kレースの男女トップ10は、UTMBワールドシリーズファイナルへのダイレクトエントリー権を獲得します。
ライブ配信とユーロビジョン・スポーツとの新パートナーシップ
UTMBワールドシリーズ・ヨーロッパメジャーとして、HOKA Val d’Aran by UTMBはライブ配信され、世界中のファンがレースの展開を視聴することができます。ライブ配信やレースについてのデータ、お気に入りのアスリートの追跡は https://live.utmb.world/ からアクセスできます。メディアパートナーが運営する配信プラットフォームであるL’ÉQUIPE、Outside、DAZN、iQIYIで生放送を視聴することもできます。
今年のHOKA Val d’Aran by UTMBにあわせて、UTMBワールドシリーズの公式配信プラットフォームとして新しいパートナーが加わります。欧州放送連合（EBU）のストリーミングプラットフォームであるユーロビジョン・スポーツが、ファンがお気に入りのトレイルランニングイベントのあらゆる瞬間を無料で、サブスクリプションなしで視聴できるようになります。
このプラットフォームは、UTMB Liveがカバーする今シーズンの残り11のイベントすべてについて放送権を保持し、ヨーロッパ全体の幅広い視聴者に視聴機会を提供します。
7月2日から6日にかけて開催されるHOKA Val d’Aran by UTMBは、ピレネー山脈の美しさとトレイルランニングの魅力を世界に発信する重要なイベントとなります。
（Source: UTMB Group）
