【HK100】2026年ワールド・トレイル・メジャーズ開幕:上田瑠偉やララムリの一家、世界のエリートが香港に集結

2026年のトレイルランニング・シーズンの幕開けを告げる「香港100(Vibram Hong Kong 100)」が、いよいよ開催されます。1月21日、受付会場となるD2 Place Oneにて「アジア・パシフィック・トレイルランニング・サミット」および「香港100プレスカンファレンス」が開催され、世界中からエリート選手やレースディレクターが集結しました。

アジア・パシフィック・トレイルランニング・サミット:地域の結束と未来

「Where Trails Unite(トレイルが結ぶ場所)」をテーマに掲げたサミットでは、アジア・パシフィック地域のコミュニティ強化と、アイデアの共有、そして新たな勢いを生み出すことが目的とされました。

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プロアスリートの持続可能なキャリアをテーマにしたパネルディスカッションでは、ベロニカ・レン Veronika Leng (SVK) 選手やトニ・マッキャン Toni McCann (RSA) 選手らが登壇。トレーニングや遠征、リカバリーといった側面に加え、契約やエージェント、ソーシャルメディアの活用といった「プロ活動の裏側」についても議論が交わされました。

また、大会主催者によるトークセッションでは、アジアにおけるトレイルランニングの急成長を背景に、チョンリー168(Chongli 168)の張 超輝 Zhang Chao Hui (CHN) 氏やベトナム・マウンテン・マラソン(Vietnam Mountain Marathon)のデビッド・ロイド David Lloyd (GBR) 氏らが登壇。欧米とは異なるアジア独自の成長モデルや、規模を拡大しながらもレースの真正性をいかに保つかといった、オーガナイザー視点の実践的な知見が共有されました。

ワールド・トレイル・メジャーズ 2026シーズンの開幕

プレスカンファレンスでは、ワールド・トレイル・メジャーズ(World Trail Majors)の2026年シーズンが、この香港100からスタートすることが宣言されました。今大会には60カ国から3,000人以上のランナーが参加し、1,400人を超えるボランティアが運営を支えます。

あわせて2025年シーズンの表彰も行われ、ショートシリーズ(Short Series)で1位に輝いた向 付召 Xiang Fuzhao (CHN) 選手と楊 建建 Yang Jianjian (CHN) 選手、ウルトラシリーズ(Ultra Series)で女子2位となった張 敏怡 Cheung Man Yee (HKG) 選手らが、その功績を称えられました。

メキシコからの特別なゲスト:ラミレス・エルナンデス一家の再来

今回のプレスカンファレンスで大きな注目を集めたのは、メキシコから来場したマリア・ロレナ・ラミレス・エルナンデス Maria Lorena Ramirez Hernandez (MEX) 選手とそのチームです。2025年に初めて香港でレースを走ったロレナ選手ですが、今年は兄のホセ・マリオ・ラミレス・エルナンデス Jose Mario Ramirez Hernandez (MEX) 選手を含む12名のチームで再来しました。

チームには、不慮の事故で家族を亡くしながらも義足を履いて走り続けるエマニュエル・センガー Emmanuel Sengar (MEX) 選手も含まれています。ロレナ選手は「再び香港に戻ってこれて光栄です。今回は家族や仲間と一緒に、私たちの文化と精神をこのレースに持ち込みたい」と喜びを語りました。

国内外の精鋭が集結、注目のエリート陣

男子エリートでは、日本から上田 瑠偉 Ruy Ueda (JPN) 選手が参戦します。上田選手はスカイライナーワールドシリーズチャンピオンの経験を持ち、テクニカルな登りを得意とする選手として紹介されました。また、前回大会のグランドスラム勝者である武 源博 Wu Yongbo (CHN) 選手、アメリカのダコタ・ジョーンズ Dakota Jones (USA) 選手、スペインのアベル・カレテロ Abel Carretero (ESP) 選手、そして地元のヒーローである黄 浩聰 Wong Ho Chung (HKG) 選手らが顔を揃え、非常に高いレベルの戦いが予想されます。

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女子エリートも豪華な顔ぶれです。OCCでの勝利経験を持つトニ・マッキャン Toni McCann (RSA) 選手、昨年のウエスタンステイツ(Western States)で表彰台に立ったエスター・チラグ Eszter Csillag (HUN) 選手、ベトナムのハウ・ハー・ティ Hau Thi Ha (VNM) 選手、そして地元の実力者である張 敏怡 Cheung Man Yee (HKG) 選手らが火花を散らします。

産後のパフォーマンスとモチベーション

インタビューの中で、マザー・アスリートとしての活躍についても触れられました。ハウ・ティ・ハ選手は「走っている間は常に子供や家族、そして応援してくれる人々のことを考えています。それが私をより強く、速くしてくれます」と語りました。エスター・チラグ選手も、産後の身体の変化をポジティブに捉え、女性ランナーが競技を続けやすい環境づくりの重要性を強調しました。

香港100の特徴である「階段地獄」への対策については、多くの選手がその過酷さを認識しており、特に後半のセクションをいかにマネジメントするかが勝敗を分けるポイントになりそうです。

2026年の香港100は、1月23日から25日にかけて開催されます。世界各国の多様な文化が交差するトレイルで、どのようなドラマが生まれるのか。DogsorCaravanでは引き続き、現地からの情報をお届けします。

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