[DC] 快晴の空の下、今年も開催・道志村トレイルレース2014 リザルト #DTR14

週末の5月11日(日)に山梨県道志村で開催された道志村トレイルレース。レース当日は雲一つない快晴に恵まれました。日中は汗ばむ程の陽気となりましたがスタート前の早朝の道志渓谷はシャツ一枚では少し寒く感じる冷え込み。好コンディションの中、ロングで優勝したのは前週のフランスでのレースから帰国したばかりの近藤敬仁大石由美子(ともにLa Sportiva)。ハーフではケガから回復した宮原徹(La Sportiva)が好調な走りをみせました。

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doshitrail_Logo.jpg上位選手のレース展開はTeam Sportivaのアスリートを中心に展開。ハーフ(21.3km)では春先に足を疲労骨折で傷めていた宮原徹(La Sportiva)が道坂峠/10.45kmで2位に3分のリード。山伏峠/20.3kmでのフィニッシュは2:22:43の大会新記録で優勝(これまでの大会記録は2010年の尾崎友和の2:32:07)。宮原は「故障から回復してトレーニングの量を増やし始めていたところ。朝起きた時は身体に疲れを感じたが、スタートしてみると気持ちよく走ることができた」と話し、今年6月末に出場するフランス・シャモニーで開催のSkyrunning World Championships・Vertical KMの部に向けて自信をみせました。

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道坂峠を走る宮原徹。

2位にはこのハーフの部を前回まで三連覇の加藤淳一(Inov-8)が宮原から8分でフィニッシュ。過去の自信の優勝タイムだけでなく昨年までの大会記録をも上回る好タイムでした。

ロング(41.3km)では前週にフランスのニボレ・リバード/Nivolet Revardで優勝したばかり近藤敬仁(La Sportiva)が終始レースをリード。「前週の(フランスのレースでの)疲れは感じていなかったが、レースがスタートしてみるとやはり疲労が残っていたと感じた。無理せずに楽しみながら走った」といいながらも、後続ランナーには山伏峠/20.3kmでは5分、鳥ノ胸山登山口/33kmでは11分のリードと差を広げて優勝。今シーズンの好調さが印象に残りました。

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山伏峠のブナ林を駆け抜ける近藤敬仁。

近藤に続いていた菊嶋啓(La Sportiva)は鳥ノ胸山登山口/33kmから次第にペースを上げ始め、先行する近藤との差を少し縮めて2位でフィニッシュ。3位は森岡光夫(La Sportiva)でした。4位につけていた井川朋幸(La Sportiva)は腰の痛みに耐えながら最終盤までレースを続けましたが、リタイアとなりました。

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フィニッシュ後に握手する優勝の近藤敬仁(左)と2位の菊嶋啓(右)。

ロング(41.3km)の女子はこちらも前週にフランスのニボレ・リバード/Nivolet Revardで2位大石由美子(La Sportiva)が終始リードして6:05:48で優勝。大会記録(2013年のLeah Daughertyの6:04:59)に迫る好タイムでした。

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ロングの部で優勝して仲間の出迎えを受ける大石由美子。

今回で6回目となった道志村トレイルレースは、当サイトでもご紹介したように41kmという距離の中に長い登りや急な下りが織り込まれ、さらに第二関門のエイドステーションやフィニッシュまでは5キロ以上の林道やロードが続くというタフなレースです。にぎやかな演出がなされたり、音楽が流れたりするわけではなく、シンプルで素朴な運営と道志渓谷の両側に壁のように切立つ山々を存分に楽しむのがこのレースの醍醐味です。春先にも最近新しく開催されるようになったトレイルランニングレースが増えてきたこともあり、このシンプルながらやりがいのあるレースは相対的に目立たなくなった気がしていましたが、その魅力を再認識しました。大会会場で関係者の方とお話しした印象では、この道志村トレイルレースの路線には強いこだわりを感じました。

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道志村トレイルレースのフィニッシュで笑顔で振舞われる恒例のクレソンうどん。

今回のロングの完走者は423人で完走率は53%、ハーフの完走者は163人で完走率67%。ロング、ハーフとも回を追う毎に完走率は少しずつ低くなってきていましたが、今回は前年(ロング58%、ハーフ72%)よりも大幅に完走率が下がりました。コースや天候のコンディションは恵まれていたことを考えると、トレイルランニングを楽しむランナーの層が広がり、新たにこうしたタフなレースに挑戦しようとする人が増えたことが背景にあると思われます。先日開催されたウルトラトレイル・マウント・フジでも同様の傾向があるといわれており、今シーズンのトレイルランニングの一つの傾向となりそうです。

リザルト

  • (注)大会から公式に発表・表彰されるのは男女各年代別順位のみで、以下の男女総合順位は当サイトが独自に集計したものです。

【ロング/41.3km・男子】

  1. 近藤敬仁(La Sportiva) 5:10:44
  2. 菊嶋啓(La Sportiva) 5:20:38
  3. 森岡光夫(La Sportiva) 5:29:38
  4. 横内宣明 5:43:46
  5. 渡辺裕治 5:48:28
  6. 石川朋奈 5:49:40
  7. 相浦勇人 5:56:19
  8. 細木郁生 5:57:12
  9. 小林伸吉(La Sportiva) 5:59:33
  10. 小池征宏 6:00:21

【ロング/41.3km・女子】

  1. 大石由美子(La Sportiva) 6:05:48
  2. 小林知美 6:43:01
  3. 松井一葉 6:54:25
  4. 安曇樹香 7:11:47
  5. 湯浅綾子 7:28:26
  6. 長尾妙子 7:49:30
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【ハーフ/20.2km・男子】

  1. 宮原徹(La Sportiva) 2:22:43(大会新記録)
  2. 加藤淳一 2:30:10
  3. 大沢正和 2:47:01
  4. 寺尾修 2:59:24
  5. 中野照巳 3:05:00
  6. 佐々木正志 3:06:43
  7. 立田章二 3:08:28
  8. 籾山広行 3:24:55
  9. 小出健一郎 3:25:59
  10. 長谷川慎一 3:38:39

【ハーフ/20.2km・女子】

  1. 福田恵里佳 3:40:35(大会新記録)
  2. 松原衣里 3:49:06
  3. 町田はるか 4:05:30
  4. 有野由香 4:18:13
  5. 浅原かおり 4:25:00
  6. 鷲津妃美子 4:33:36
  7. 岡田昌子 4:37:21
  8. 平野弘美 4:39:02
  9. 神谷南 4:50:19
  10. 片瀬昌子 4:58:09

レポート・写真集など


謝辞

今回の道志村トレイルレースの取材に当たっては主催の道志村観光協会にご協力いただきました。ありがとうございました。

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