[report] 無数に続く低山のアップダウン・第2回上野原トレイルレース

昨日9月11日は上野原トレイルレースに参戦。前日の土曜日に比べれば最高気温の予報は28度と下がったが、それでも残暑の厳しい一日。当方は苦しみながらも何とか7時間54分30秒でフィニッシュできた。

以下は振り返り。

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・コースは低山のピークをつないでおり、ノコギリの歯のように小さなアップダウンのが最初から最後まで続く。その点で奥久慈トレイル50Kに似ているが、アップダウンの続く区間はこちらの方が長そうだ。そのアップダウンもかなり急なものが多かったり、斜面をトラバースするトレイルに細く足場の悪いところがあったりと、かなり玄人好みのコースといえる。当方のGPSログでは39.42km、2752mD+だった。

・スタートから2キロちょっとでトレイルに入り、ここで渋滞。5キロ地点あたりまで渋滞は続いた。ただ、結果としてはここでペースを上げずに済んだのはむしろよかった。

・朝のうちは曇り空で、強い陽射しがなく、快適。しかし走っていると汗はとめどなく流れてくる。

・最初の高柄山を越える6キロ地点くらいから、渋滞も解けてペースを上げる。心拍数を見ながらだがつい上げすぎてしまう。UTMBの疲れもさほど感じず、脚は軽い。

・2時間ほどすぎた辺りからジェルの補給も開始。ジェルは4袋とグミ(CLIFF block)1袋。今思えばもう一袋持てばよかった。水分はnuunのタブレットを溶かした1L。こんな感じのごく軽量のベスト型のものを使った。1Lくらいなら背負っているという感覚もなくごく軽量。

E-Lite Vest


・7キロ過ぎにある大地峠のエイドではハイドレーションを満杯にするだけに留めて、すぐに出発。まだこの辺りは元気。汗がしたたり、それがシューズの中に入ってきて水たまりに踏み込んだかのようにシューズの中が濡れてしまった。急坂下りではインソールがシューズの中で滑っているのがわかるほど。後半は案の定、足のマメを気にしながら走ることに(結局マメはできたが、潰れるまでではなかったので助かった)。

・12-3キロ当たりでやや体が重くなり始める。後ろからはまめさんを始め、力のある仲間の皆様が次々に追いついてくるが、後を追うことができない。

・14キロ当たりの倉岳山当たりで残る水はわずか。何とかジェルを入れて残りの水で飲み込むがペースは落ちたまま。

・18キロ当たりの雛鶴峠では500mlの水のペットボトルを受け取れる。山道を運び上げる必要があるところでの給水はありがたいが、いかんせんこの時の自分には少ない。全てハイドレーションバッグに入れて再出発するがちびちび飲んでも調子が戻らない。

・この日の最高地点1117mの棚ノ入山までは標高差300mほどの登りだが、足取りは重いまま。ピークを越えて下りに入っても足の動きは重く、走り出しても足がすぐに止まってしまう。体も少しふらつく。脱水か脱水と低血糖の組み合わせだろう。こうなってはもう走ることは無理だ。途中で立ち止まりながら歩いて下る。たくさんの人に抜かれ、中には知っている方、ブログを見てくださっている方も。UTMB直後では辛いでしょう、と声をかけていただき、苦笑い。

・とにかく何としてもエイドまでは行かなくては、そこでリタイアもできる、と自分に言い聞かせて何とか25キロ地点の尾崎集落のエイドに到着。水をがぶ飲み。ハイドレーションバッグに満たして、頭から水をかけてもらって体を冷やす。ジェルを一袋摂った。意識してここではやや長めの7分くらい休憩。

・ここからは次のエイドまで5キロほどの登りの舗装路。リタイアするにしても次の関門には行こうと再出発。無理に走らず早歩きで進む。

・歩いているうちに水分が体に戻ってきたようで、次のエイドの手前1キロ弱当たりから少し体調が戻った。大地峠トンネルの辺りからは走る。

・再び大地峠。今度は30キロ地点のエイドであり関門。再び水をガブ飲み、ハイドレーションバッグに補給。残り少なくなっていたエイドのバナナと最後の手持ちのジェル一袋を摂って出発。

・残り10キロ弱だが、ようやく補給が効いてきたようで、終盤にもかかわらず体の動きが俄然よくなってきた。登りはかなり走れるし、下りも細かいステップを踏むことに集中できるようになってきた。中盤で抜かれた人たちを抜いた他、最終盤では本日トニー張りの上半身裸でホットパンツというイカしたMさん、UTMBに続いてまた終盤で会うことになったキャットさんを抜いた。お二人とも脱水、ハンガーノックで後半は崩れたようだ。

・ここまできたら何とか8時間以内でフィニッシュしよう、と最後は川沿いを必死で走ってフィニッシュ。

このようにお粗末な補給のミスで自滅というパターンだったが、補給とペースを落とすことで、小一時間のうちには体が戻ってくることを実地で経験できたのは収穫。

UTMBの疲れというのは特になかったように思うが、それは当方が完走を確実するため温存気味でUTMBを走ったことによると思う。UTMBで故障するほど追い込んでいたらまた印象は変わってくるだろう。

道志村、キタタンに続いてこのレースで学んだことは、これらのレースでは相当の水、1.5-2Lは持つ必要がある、ということ。エイドはあるが、中盤で一番水が欲しくなるポイントはアクセスしにくいところで水はふんだんには得られない。気温が高くて汗が流れる。

ひとまずの振り返りは以上。

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4 件のコメント

  • UTMBからの連戦お疲れさまです!
    信越も出られるんですよね?
    すごいです!

    HydrapakのE-lite気になっています。
    使い心地はいかがですか?
    キリアンザックより重心が下にある感じでしょうか?

    • エディさん、
      昨日、レース中は信越五岳は止めとこうと思っていましたが、終わった今は今のところ大きなケガや故障もないようなので、疲労がうまく抜ければ出ようかなと思ってます。
      E-Liteですが、これはなかなかよかったですよ。簡単な構造なので軽いのはもちろんなのですが、1Lのハイドレーションバッグに水を入れて背負ってもあまり重さを感じません。重心は実際にキリアンザック(Salomon Advance Skin S-LAB)と比べてどうかわかりませんが、肩や背中の負担は劇的に少ないと思いました。
      ただ、その分持てるものは少なくなるので、使う場面を選びますね。短いレースかトレーニング、エイドが多いレース、水分補給ができるルートということになるでしょうが、日本で条件を満たす場面は多くないのかもしれません。

      信越五岳でもこれでいけるかなと思っていましたが、やはり去年と同じキリアンザックの方が安全と思いました。もし残暑が厳しいようだと、2Lのハイドレーションバッグと650ML(22oz)のボトルが持てるNathan / Enduranceあたりも候補かなと思います。来年のシーズンはこの種のベスト型のトレラン用バックパックの選択肢は増えるかもしれません。

      Endurance | Nathan Sports

  • なるほどです、詳しいご説明有難うございました。
    ゆるふわさんが信越で使わないとなると自分では尚更難しいですね。
    自分は今のところ前半キリアンザック、後半はTNFマーチンウイング2Lで考えています。
    信越でお会いできるの楽しみです!
    レース中は遥か彼方だと思うので、また前夜祭とレース前に挨拶しますねw
    よろしくお願いします!

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