Ultra-Trail du Mont-Blanc/ウルトラトレイル・デュ・モンブランが終わって早くも3週間。様々なドラマがあった今年のレースだったが、UTMB大会本部は大会サイトでランナーのレース中、レース前後のマナーについて苦言を呈し、問題提起をしている。
以下にその内容を紹介したい。
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・10回目となった今年のレースで、ランナーがスタートしたあとのシャモニーのスタート地点は見るも無惨にゴミだらけ。プラスティックのゴミ袋や新聞紙(スタート直前まで身体を温めようとしたランナーが捨てた?)、ペットボトル(直前まで水分を補給しようとしていた?)が散乱。
・コース上のトレイルには補給食のジェルの空き袋やチューブが至る所に捨てられていた。
・レース前の夏の間もボランティアやハイカー、山小屋の管理人や地元の人から多数の苦情。
− 夜間走の途中で山小屋のバルコニーでランナーが休憩して、山小屋で寝ている人たちに迷惑をかけた。
− 別の山小屋では、宿泊の予約をしていたランナーのグループが想定より早く進めたからとその山小屋に泊まらなかった。
− その先の山小屋で予約なしに泊まろうとしたら、管理人に満員だからと断られてぶち切れ。
− ランナーはハイカーがいても立ち止まらずに行ってしまう。
− ゆっくり歩いているハイカーが走って来るランナーから道を空けるようにいわれた。
・これらの苦情は例外的な少数とはもはやいえず、大会本部としても何らかの対策を考えている。
トレイルランニング、マウンテンランニングが人気を集め、競技人口が増えれば、こうしたマナーの悪化はある程度予想できることではある。ただ、それがレース自体の存続を脅かすほどに深刻なものとなれば、ランナーの山や自然を愛する気持ちに訴えるだけでは済まないかもしれない。
当方の経験でもレースが長く、競技性が強くなるほど、このマナーの問題は深刻になりがち。Western Statesでも後半になってくるとエイドステーションを出たばかりのトレイルには紙コップやジェルの袋が散乱していたのに驚いた。日本のレースでもハセツネのレース中は日本のどのレースでもみたことがないほどゴミが目立つ(レース中の夜間でさえそうなのだから、翌朝明るくなったらどれほどだろうか)。
レース中ではあっても、ランナー自身がゴミを出さないように工夫する(ゴミ袋を持つ、ゴミを入れておくポケットを決めておくなど)ほか、見つけたゴミはできるだけ拾う、という心がけを持ちたい。