[DC] プレビュー・ハセツネカップ2012

今年もいよいよ来週の10月7日(日)にハセツネこと日本山岳耐久レースが東京・奥多摩で開催される。あきる野市の五日市中学校のグラウンドをスタートして醍醐丸、笹尾根を経由して三頭山へ。そこから東へ御前山、大岳山、御岳神社を経て五日市会館へ向かう71.5km、制限時間24時間のトレイルランニングレース。

国内のトレイルランニングレースの中では長い歴史を持ち、有力選手がしのぎを削ってきたこのレースは日本のトレイルランニングの事実上の日本選手権と扱われることも多い。

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今年で20回目を迎える2012年のハセツネについて、当サイトの独断と偏見で有力選手を紹介したい。

ハセツネ(長谷川恒男)カップ 日本山岳耐久レース オフィシャルサイト

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* 以下の有力選手の一覧は2012年の参加者一覧をもとに当方で収集した情報を元に作成しました。ケガや都合でレースに参加しない選手の情報や、選手の成績に関する間違いなどありましたら、このページへのコメント、Facebookページへのコメントなどでぜひお知らせください。随時加筆・修正します。

* ハセツネがスタートする10月7日までの一週間、当サイトでも随時ハセツネに関する記事を投稿します。ご期待ください。

(2012年ハセツネ・男子有力選手)

様々な有力選手が集まるハセツネ。この幅広い有力選手から、上位に入賞する選手を選ぶとしたらどうなるだろうか(以下敬称略)。

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(写真は昨年のハセツネの奥宮、山田の両選手。Topics 2011:トピックス2011|Mountain Hardwear:マウンテンハードウェアより)

宮俊祐(#3181/アドックNSP)はやはり優勝候補の本命に挙げられるだろう。近年のハセツネでは2011年2位、2010年2位、2009年5位、2008年6位、2007年2位、2005年3位と安定して上位に入賞しており、今やハセツネといえばこの人、「ミスターハセツネ」といっても過言ではあるまい。ハセツネ以外でも2012年Ultra-Trail Mt. Fuji/UTMFで7位。2012年ハセツネ30kで3位。2011年Western States 100で13位などの実績。しかし、ハセツネでは優勝したことがなく、今年こそ悲願を達成できるかどうか。

一方、昨年2011年優勝の相馬剛(#3594/ZEN)は2007年のシーズンから安定した強さ。寡黙でストイックなスタイルはサムライのようだ。信越五岳3連覇(2009-2011)。ハセツネでは2011年優勝、2010年13位、2009年2位、2008年255位、2007年優勝、2006年8位、といった実績を誇る。相馬も優勝候補から外して考えることはできない。ただ、2012年はUltra-Trail Mt. Fuji/UTMFでDNF、信越五岳14位など、大きなレースで不本意な結果が続いている。信越五岳からはまだ3週間しか経っておらず、どれくらいリカバリーできているか。

海外からはハードな山岳レースで活躍するアメリカの21歳、Dakota Jones (#2008/Montrail)が来日して参戦。Dakotaについては当サイトでも紹介しているが昨年、今年のアメリカの100マイルの山岳レース、Hardrock 100でそれぞれ2位、3位に入賞するなど、今勢いのあるランナーだ。日本らしい細かいアップダウンと入り組んだサーフェースのトレイル、そして限られた補給ポイントという海外のレースとは異なる条件のレースだとしても彼の強さはゆるがないように思える。しかし、ハセツネの前週となる今週末にスペインの84キロのトレイルレース、Cavalls del Ventに参戦して3位に入賞。これがどのように彼のハセツネでのパフォーマンスに影響してくるだろうか。ハセツネではあまり無理をしない、という判断につながるかもしれない。海外選手といえば、既におなじみ、2006年に優勝している韓国の沈在德(#4311)も上位に食い込んでくるだろう。昨年2011年は3位。

山田琢也(#3267/Montrail)もハセツネでは2010年3位、2009年7位、2008年10位という実績。昨年2011年はルイガノ、野沢温泉、Madarao Forest Trailで優勝、武田の杜2位、今年は野沢温泉2位、美ヶ原で優勝と活躍振りが印象に残る。今年のレースで活躍が著しい小川壮太(#3377/TEAM SPORTIVA)は今年は道志村、北丹沢で優勝、富士登山競走2位、上野原2位、Nivolet-Rivard(仏)2位。小川は昨年2011年のハセツネは24位。今年は8,9月のレースを避けているにも思われ、ハセツネに向けて調整を進めているのかもしれない。国内レース上位常連の望月将悟(#3387/TEAM SPORTIVA)は今年2012年はUltra-Trail Mt. Fuji/UTMFで4位。TJARで優勝。9月にはイタリアのTor des Giantsに参加したが、体調不良のためリタイア。これが今回のレースに影響してくるか。望月のハセツネでの記録は2010年に4位、2009年4位、2008年5位、2007年12位、2006年25位、2005年5位など。

関西の原良和(#4063/蒼穹クラブ)は今シーズンはトレイルランニングレースにも参戦、信越五岳、おんたけウルトラ100k、野辺山100kと立て続けに優勝を飾ったほか、4月の大阪府チャレンジ登山大会(山岳マラソンの部)2位と活躍。ハセツネは初参戦だがどのような走りを見せるか。ロードのウルトラでは今週末のスパルタスロンで2位に入賞したばかりの木曽哲男(#4433/MyStar)もエントリーしているがさすがに246キロの翌週の参戦は見合わせるだろうか。今年の野辺山で3位。武藤尚一郎(#4115/チームぴれきち)は参加するレースでは安定して好成績を残しており、2012年は信越五岳3位、おんたけスカイ8位、富士登山競走18位、北丹沢9位、奥久慈4位、Ultra-Trail Mt. Fuji/UTMFで10位。ハセツネでは2011年13位、2010年10位、2009年29位などだが今年はさらに上位を狙えるか。

若手では近藤敬仁(#2131/TEAM SPORTIVA)が今年2012年は上野原優勝、北丹沢2位、菅平2位、Ultra-Trail Mt. Fuji/STYで3位と好調。2011年と2010年の北丹沢を連覇したキャリアが今年のハセツネで花開くか。昨年2011年のハセツネは9:57で64位。同じく活躍が期待される2011年北丹沢2位の菊嶋啓(#3022/TEAM SPORTIVA)は今年がハセツネ初挑戦、ハセツネでは2011年に7:57で4位、2010年は7位と上位3位入りに期待。ハセツネ以外でも2011年武田の杜で優勝、今年2012年の野沢温泉でも優勝と今、最も勢いがある若手ランナー(修正・追記しました。thanks shin-san 2012/09/30 18:35)。

さらに次のランナーも10位以内を争うことになるか。以下はナンバーカード順。

美済津修(#2028/TEAM SPORTIVA)今年5月のUltra-Trail Mt. Fuji/STYで2位、4月の東丹沢宮ヶ瀬トレイルレースで5位。

鮑子翔(#2106/厚木荻野走友会)2011年の神流マウンテンラン&ウォーク・スーパーシングル50Kで優勝、2012年北丹沢で8位、2011年ハセツネで12位、2010年ハセツネで19位)。

黒岩怜生(#3032/Montrail)2012年戸隠マウンテントレイル(20k)2位、2010年信州戸隠トレイルランレース(25k)2位、2010年Madarao Forest Trailで2位。ハセツネは初挑戦。

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渡邊鉄王(#3039)2012年OSJおんたけウルトラトレイル(100k)4位、2012年Ultra-Trail Mt. Fuji/STYで9位。2012年大阪府チャレンジ登山大会(山岳マラソンの部)4位。

倉田文裕(#3061/カッパCLUB)Team EAST WINDでPatagoniaなどのアドベンチャーレースを中心に取り組んでいたが、今後はトレイルランを中心に活動する模様。今年2012年8月の美ヶ原で2位、5月の両神山麓で優勝。ハセツネでは2010年に12位、2009年26位。2008年42位など。(追記しました。thanks @kyoshida 2012/09/30 18:44)

阪田啓一郎(#3104)今年2012年のTJARで2位。2011年ハセツネ5位、2010年ハセツネ11位、2009年ハセツネ15位。

高橋和之(#3139/山形西高職RC)2011年の神流マウンテンラン&ウォーク・スーパーシングル50Kで3位、2012年チャレンジ富士五湖(112k)7位。

 

礒村真介(#3156/DMJ6号)2012年Ultra-Trail Mt. Fuji/UTMFで9位。2011年ハセツネは9:47で49位。

加藤淳一(#3198/MONTURA)2012年信越五岳7位、2012年ハセツネ30kで5位。2011年武田の杜で7位。2011年ハセツネで14位、2011年北丹沢で4位、2010年ハセツネで16位。2010年ハセツネ30kで優勝。2009年ハセツネで14位。

伊東努(#3216/スマイル八百武+1)2012年は上野原5位、北丹沢5位、忍野高原5位。2011年ハセツネ6位、2011年北丹沢6位、2010年ハセツネ5位、2010年北丹沢3位。ハセツネは2010年5位、2009年9位、2008年8位、2007年4位、2006年11位など。

渡辺裕治(#3246/DMJ)2012年北丹沢6位、上野原9位。2011年ハセツネ17位。2011年上州武尊山5位。

大河内宏幸(#3343/アルテリア)2012年Ultra-Trail Mt. Fuji/STYで7位。2012年信越五岳11位、OSJおんたけウルトラ100kで19位。2011年ハセツネで39位。

半田佑之介(#3354/石岡TRC)2012年は北丹沢4位、菅平スカイライン42kで3位。昨年2011年は菅平スカイライン42kで優勝、北丹沢7位、青梅高水山2位など。ハセツネは初参戦。

山屋光司(#3478/DMJ)2012年はUltra-Trail Mt. Fuji/UTMFで6位。2011年に信越五岳6位、おんたけウルトラ100kで4位など。ハセツネは2011年27位、2010年25位、2009年36位、2008年53位。

横内宣明(#3503/道志村TRC)2012年Ultra-Trail Mt. Fuji/STYで8位。ハセツネは2011年7位、2010年20位、2009年12位。

大内直樹(#3516/松本市役所RC)1999年のハセツネ優勝。最近は昨年のBear 100(米)4位など。最近のハセツネでは2011年25位、2010年18位、2009年27位など。

栗原孝浩(#3548/TEAM SPORTIVA)2012年は美ヶ原3位、多摩川源流2位、成木の森で優勝、青梅高水山2位など。ハセツネは2011年21位、2010年22位。

柳下大(#3627/TEAM阿闍梨)ロゲの帝王。ハセツネは2011年15位、2010年6位、2009年22位、2008年37位、2007年18位など。

紺野裕一(#3658)2010年、2008年のTJARで2位。ハセツネでは2011年11位、2008年11位、2007年11位等。

後藤豊(#3769/TEAM SPORTIVA)2009年ハセツネで優勝。その後、ケガなどからレースでは目立った成績を残していないが、今年はどのようなコンディションで臨むか。ちなみに2009年の優勝タイム、7時間31分48秒は現在のハセツネのコースレコードだ。(追記しました。2012/09/30 19:16)

山谷良登(#4257/北澤ぶどう園)2012年は白馬国際2位、おんたけスカイ6位、菅平7位、野辺山9位。ハセツネは2011年10位、2010年9位、2009年23位など。

【主な参加見送り(DNS)の選手】

・高橋和之(#3139/山形西高職RC)膝のケガの回復が長引いているため(追記・2012/10/03 8:39)

<<随時追加します>>

(2012年ハセツネ・女子有力選手)

女子は海外でもそうであるように、ベテランの選手に強い選手が多いが、今年も同じような展開となるだろうか(以下敬称略)。

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(写真は第19回日本山岳耐久レース(ハセツネカップ)速報 (走りとインタビュー動画追加) – トレイルランニング情報サイト トレイルランナー.JPより)

昨年のシーズンに本格的にレースに参戦して、見事ハセツネでも女子優勝を成し遂げた大石由美子(#14050/TEAM SPORTIVA)が今年もエントリーしている。今シーズンはUTMFでDNFとなるなど活躍の機会をみていないが、参戦するならば今年もハセツネの優勝候補だろう。昨年のハセツネ女子2位の小林知美(#14062)は今年2012年も富士登山競走で女子5位。奥久慈で女子3位。Ultra-Trail Mt. Fuji/STYで女子3位と好調。今年も活躍が期待できるが、9月にTor des Giants(伊)を完走したことがどう影響するか。安定した実力のベテランでは佐藤光子(#15003/ダーティハニー)が2010年ハセツネで女子2位、2009年女子3位、2008年女子6位、2007年女子3位。松井一葉(#15024/M@平塚)が2012年北丹沢で女子2位、2011年ハセツネで3位。

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トレイルランニングの広がりとともに女子でも若手選手が活躍しているが、中でも19歳の新鋭、山ノ内みなみ(#11001/郡山萌世高校)は2012年の奥久慈で女子優勝(総合11位)。藤本周子(#12016/不忍池AC)は今年2012年の信越五岳で女子3位、昨年2011年ハセツネで20位。網蔵久美子(#13008)は今年のUltra-Trail Mt. Fuji/STYで2位でハセツネは今回初参戦。

 

さらに次のランナーも10位以内を争うことになるか。以下はナンバーカード順。

鹿島田真理子(#13048/渋谷で走る会)2012年信越五岳で女子5位。2012年北丹沢で女子2位。2011年ハセツネで女子13位。

江田良子(#13054/SAJラン塾)2011年ハセツネで女子5位。

西田由香里(#13083/やまちゃん)2012年は美ヶ原女子優勝、Ultra-Trail Mt. Fuji/UTMFで女子4位。2011年のハセツネは女子6位。

伴明美(#14027)2012年はUltra-Trail Mt. Fuji/UTMFで女子6位。2010年のおんたけウルトラ100kで女子3位。ハセツネは初参戦。

弘中志保(#14036)2012年はUltra-Trail Mt. Fuji/STYで女子5位。2011年奥久慈で女子2位。ハセツネは初参戦。

嶌峰由美子(#14058/からっぽクラブ)2011年ハセツネで女子4位、北丹沢で女子8位。

【主な参加見送り(DNS)の選手】

・上宮逸子(#13024/GREGORY)参加者名簿には名前があるものの参加を見送る見込み。

・小林知美(#14062)本人のFacebookへの投稿によれば参加を見送るとのこと。(追記しました。2012/10/04 23:43)

* 以下の有力選手の一覧は2012年の参加者一覧をもとに当方で収集した情報を元に作成しました。ケガや都合でレースに参加しない選手の情報や、選手の成績に関する間違いなどありましたら、このページへのコメント、Facebookページへのコメントなどでぜひお知らせください。随時加筆・修正します。

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