[DC] (お知らせ)トレイルランニング、その先にあるものとは・Joe Grant来日記念トークイベント

ランニングは楽しいスポーツで、ハイキングも楽しいスポーツだ。なだらかな丘陵やハイキングコースを走るトレイルランニングはなおさら楽しいスポーツだ。グループランやレースで仲間と一緒に走るのも楽しい。

トレイルランニングの魅力に惹かれ、その楽しみの可能性を追い求め、その結果自然へ接し方、自らの生き方を新たに発見する人たちがいる。そうした人たちをトレイルランニングの最先端と呼ぶなら、アメリカ・コロラド在住の29歳、ジョー・グラント/Joe Grantはその最先端を探り続けているマウンテン・アスリートといっていいだろう。

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そんなJoeが4月上旬に来日し、日本のトレイルの魅力を探るとともに、日本のトレイルランナーに向けたトークイベントを開催することになった。当方もJoeの来日に関する一連のイベントをサポートすることとなった。一連の模様は当サイトでご紹介する他、別途まとまった形でお届けする機会がありそうだ。

[今回のJoe Grantの来日と関連のイベントは、Arc’teryxHOKA one oneのディストリビューター・SUNWESTのアレンジで実現します。]

Joeが来日したら聞いてみたいと考えていることをご紹介しながらJoeのことを紹介してみたい。

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レースでの活躍

フランスで生まれ育ったというJoeはどのような経緯を経てトレイルランニング、ウルトラマラソンに出るようになったのか。

最近の彼のトレイル・ウルトラランニングのレースでの成績は次のような輝かしいものだ。まずコロラド・サンフアン山脈の平均高度が富士山頂を超える高所で行われるHardrock 100で昨年2012年に2位、2011年に6位。ワイオミング州で開催されるBighorn 100で2010年に2位。2009年にはUTMBで18位。メキシコのCopper Canyon Ultramarathon(現・Ultramarathon Caballo Blanco)で優勝したこともあり、昨年はISFのSWS/Skyrunning World Seriesのシリーズレースなどを中心に欧州を旅して様々なレースにも出場している。冬期にも昨年はSusitna 100、今年はIditarod Trail Invitationalという350マイルの雪上レース(いずれもアラスカで開催)に出場している。

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どのような経験を通じてトレイルランニングに魅力を感じるようになったのか。そしていつもどんなスタイルのトレーニングをしているのか。

FKT/Fastest Known Timeへの取り組み

特定の山域の代表的なコースについてそこを走破するのに何時間かかったか。それを互いに報告し合い、最も速く走ったランナーが賞賛される。このようなタイムトライアルの一形式はFKT/Fastest Known Time(最速記録)と呼ばれ、インターネットのコミュニティサイトやGPS機器の普及が弾みとなって、レース以外のトレイルランニングの楽しみ方としてコアなトレイルランナーの間で話題を呼んでいる。

昨年、Tony(Anton Krupicka/Joeの友人のトレイルランナー)とKilianがワイオミング州のGrand Tetonのコースで20年ぶりにFKTを更新したことは地元のクライマーやトレイルランニングのコミュニティで大きな話題になった。Joe自身も彼のウェブサイト、Alpine Worksにレポートを上げているものだけでもカナダ西海岸のWest Coast Trail、アメリカ・ワシントン州のWonderland Trail、地元コロラドの岩壁群・Flatironの5つの岩壁の登り降りを往復するDouble QuinfectaなどのFKTにチャレンジしている。

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いま、JoeやTony、Kilianがレースとは違う自由なトレイルランニングのかたちに関心を示すのはなぜなのか。

スクランブリングというスタイル

長髪にシャツなしの上半身裸のスタイルがトレードマークのトレイルランナー、Tony(アントン・クルピチカ/Anton Krupicka)は日本のトレイルランナーにとってももはや有名人といっていいだろう。Tonyが荒涼とした岩山をシャツなしでランニングシューズで駆け上がっていく姿を捉えた動画の多くは、友人であるJoeが撮影したものだ。

単に平坦なトレイルを走るだけでは飽き足らず、ランニングのスタイルでクライミングをするスクランブリング(Scrambling)というスタイルに取り組むのはなぜなのか?スクランブリングはランニングよりも、そして多分通常のクライミングよりも、危険の伴うアクティビティのはず。そこに敢えて取り組むのはなぜなのか。山でのスポーツと危険を伴うリスクについてどのように考えるのか。

 

コロラド・ボルダーを初めとするコアなトレイルランニング・コミュニティで起こっていること、そして世界とのつながり

2010年のWestern States 100のレースで上位を競った4人のランナーの姿を追った映画「Unbreakable」。その中でJoeはランナーとしてレースを走るTonyのサポートクルーやペーサーを務める姿で登場する。この映画の中にはコロラド州・ボールダーやオレゴン州・アシュランドなどを中心とするトレイルランナーのコミュニティの人々の姿が登場する。スコット・ジュレク/Scott Jurek、クリッシー・メール/Krissy Moehl、ジェン・シェルトン/Jenn Sheltonなど日本でもその名前が知られるランナーもいる。

 

アメリカでもトレイルランニングがスポーツとして注目を高めるようになるにつれて、力のあるランナーがトレイル・ウルトラランニングの世界で活躍するようになっている。そうした背後でボルダーやアシュランドのランニング・コミュニティでは、ランナーとして競争するだけではなく、互いの生き方に影響を与え合うような交流が生まれているのではないだろうか。

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そうした動きは今や小さな一つの街の中にはとどまらない。Joe自身も昨年の欧州、そして今回の日本と様々な土地に旅して、山やランナーからインスピレーションを得ているようだ。そうした経験がJoeの中で何を変えてきたのか。Joeが美しい写真を撮ったり情感あるエッセイを書いたりするようになったことに旅の経験は影響しているのだろうか。

当サイトでも上記のような関心からJoeの書いた記事の翻訳などを紹介していきたい。

トレイルランニング、その先にあるものとは・ジョー・グラント / Joe Grant 来日記念トークイベント

今回のJoeの来日に伴い、神戸、京都、東京でトークイベントが開催されます。イベントではJoe自身の写真によるプレゼンテーションのほか、アメリカのトレイル・ウルトラランニングのレース経験が豊富でJoeとも交遊の深い尾形鉄郎さん、当サイト・岩佐が加わってのトーク、来場の皆さんとのQ&Aなどが予定されています。

ご参加ご希望の方は各イベントの主催者にお問い合わせください(各イベントとも予約制となる模様です)。一人でも多くのトレイルランナー、そしてまだトレイルランニングの魅力を知らない人にもJoeが追求しているトレイルランニングの魅力のフロンティアを覗いてみていただきたいと思います。

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