[DC] フランス勢に注目!ウルトラトレイル・マウントフジ Ultra-Trail Mt. Fuji #UTMF 2013有力選手プレビュー

4月26日に富士山を周回するトレイルランニングレース、ウルトラトレイル・マウントフジ(Ultra-Trail Mr. Fuji)が開催される。昨年に続き2回目となる今年は開催時期を約1ヶ月繰り上げ、100マイル(160キロ)の”UTMF”(制限時間46時間)が26日金曜日15:00に河口湖・八木崎公園をスタート。なお84キロの”STY”(制限時間24時間)がUTMFに先立って26日金曜日13:00に富士山こどもの国(富士市)をスタート。両レースとも八木崎公園がフィニッシュとなる。

ウルトラトレイル・マウントフジはヨーロッパのモンブランを周回するUltra Trail du Mont Blanc(UTMB)と似た形式で開催され、同大会の姉妹レースとされている。こうした背景から、海外から日本のトレイルランニングレースの中でも最も注目され、多くの海外ランナーを集めているレースだ。

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今年のUTMFをにぎわせる、上位入賞が見込める有力選手を海外勢も含めて紹介したい(各選手の出場に関する情報は当サイトの独自取材によるものです。レース直前の出場取り止めなどの追加情報は随時アップデートします)。[追記:オーストラリアの2選手(ショナ・ステファンソンとブレンダン・デイビス)を加えました。]

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(女子)

女子で注目されるのはUTMBでの優勝経験もあるクリッシー・モール/Kristin Moehl。そこに香港在住のクレア・プライス/Claire Price、オーストラリアのShona Staphenson、日本の鈴木博子小川比登美などがどう挑むか。

クリッシー・モール/Kristin Moehl (patagonia, USA)

Krissy Moehl

Photo from UltraSignup

トレイルランナーとして10年を超えるキャリアを持ち、UTMB(2009年)、Hardrock 100(2007年)で優勝するなどアメリカの女子トレイルランニング界を代表する選手の一人。2010年には信越五岳トレイルランニングレースに来日して優勝、日本のファンを沸かせたことも記憶に新しい。今回のUTMFは今年予定している唯一の100マイルレースであり、UTMFでは女子優勝の最有力候補といえる。コロラド州在住。

クレア・プライス/Claire Price (Salomon, HKG)

ClairePrice

Photo from Escapade Sports

イギリス出身で香港在住の彼女は、トレイル・ウルトラランニングの盛り上がりが熱い香港で今年1月に開催されたHong Kong 100Kを大会記録を更新して優勝。昨年2012年にはHong Kong 100Kで2位、アメリカでTNF Endurance Challenge (SF)で5位、Western Statesで18位。UTMBの姉妹レースであるCCCでも2011年に2位に入っている。今回も優勝も含めて上位に入る可能性は高い。

ショナ・ステファンソン/Shona Stephenson (Inov-8, AUS)

ShonaStephanson

Photo from Hammer Nutrition

オーストラリア在住で主にオーストラリア、ニュージーランドのレースに出ている彼女は先週末にニュージーランドで行われたハードなコースの100マイルレース、Northburn 100で優勝。その前週には同じくニュージーランドで行われたTarawera の85kの部でも優勝している。北米や欧州での大きなレースに出た経験はまだない模様だが、今回のUTMFで大きな成功を収める可能性は高い。

鈴木博子 (Salomon)

HirokoSuzuki

Photo from Salomon (Japan)

昨年のUTMFで2位の鈴木博子は、UTMFのあともトルデジアン/Tor des Geantsで4位。2000年代後半から欧米の100マイルなどのウルトラランニング・レースに取り組んできた日本人女子のパイオニアであり、その経験値からみても昨年同様に日本人女子で最も注目すべき選手だろう。

大石由美子 (La Sportiva)

YumikoOhishi

Photo by DogsorCaravan.com

一昨年2011年からトレイルランニングのレースに参戦し、、ハセツネなどで次々に優勝して注目された。昨年のUTMFで脚を故障していたが、今年3月のIzu Trail Journeyで優勝して復帰、今回初めての100マイルレース完走をねらう。静岡県在住。

小川比登美 (patagonia / Vasque)

HitomiOgawa

Photo by DogsorCaravan.com

昨年のUTMFで5位の小川は昨年は信越五岳、OSJおんたけウルトラ(100キロ)で優勝。長く日本のトレイルランニング界で活躍し、気さくな人柄とレース中にみせるガッツでファンを魅了してきたが、今年はどのような活躍をみせるかが期待される。神奈川県在住。

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その他、女子では昨年のUTMFで6位の伴明美、7位の高橋珍子、8位の松浦真由美、10位の松沼佳子、STY優勝の網蔵久美子や昨年の信越五岳2位の多田恵里佳のほか、2011年UTMBで10位や2012年Lavaredo Ultra Trail(イタリア)4位などのグレーテル・フォートマン/Gretel (Margaretha) Fortmann(Salomon、AUS)に注目したい。

*UTMFに出場しない主な女子選手

ノラ・セン/Nora Senn(HKG):昨年のUTMFで2位。故障からの回復の途上のため今年はSTYに出場。

 

(男子)

男子では昨年優勝のジュリアン・ショリエ/Julien Chorierをはじめ、欧州のウルトラランニングレースで活躍するフランスの選手が多数出場。UTMBでの活躍で日本でも知られるセバスチャン・シェニョー/Sebastien Chaigneau、昨年の Grand Raid Reunionで2位のアントワーヌ・ギュイヨン/Antoine Guillonには特に注目。北米からは1月のハワイでの100マイルレース・HURTで優勝したゲイリー・ロビンス/Gary Robbinsが出場。オーストラリアのウルトラマラソンで多くの記録を持つブレンダン・デイビス/Brendan Davisも参戦。日本からも昨年上位入賞の望月将悟横山峰弘等の他、昨年予想外の途中棄権となった石川弘樹相馬剛も参戦。今回100マイルに初めて挑戦する選手にも注目したい。

ジュリアン・ショリエ / Julien Chorier (Salomon, FRA)

今年も優勝候補の筆頭はジュリアンといっていいだろう。昨年のUTMFで他の選手を寄せ付けない圧倒的な強さで日本のファンは世界のレベルを見せつけられた。これまでGrand Raid Reunion(レユニオン島)、Hardrock(アメリカ)でそれぞれ優勝するなど険しい山岳地帯を巡る長距離レースに強く、今年はAndorra Ultra Trail/Ronda dels CimsやUTMBにも出場予定。昨年初来日で優勝したUTMFで日本の文化に魅せられ、今年はできれば富士山に登頂してみたいとのこと。フランスの32歳。

セバスチャン・シェニョー / Sebastien Chaigneau (The North Face, FRA)

SebChaigneau

neverstopexploring.com

日本のトレイルランナーに100マイルレースの存在を知らしめたのは、2009年のUTMBでの鏑木選手の活躍を追ったテレビ番組「激走モンブラン」。その番組で3位の鏑木選手を振り切って2位に入ったのがセバスチャン。UTMBを通じた鏑木選手との友情に応えての来日。砂漠マラソンでの実績に加え、UTMBでは2011年にも3位に入った実力は今シーズンも健在で、3月にはカナリア諸島で開催されたTransGrancanariaで優勝。フランスの41歳。

アントワーヌ・ギュイヨン / Antoine Guillon (Lafuma, FRA)

AntoineGuillon

Photo from Lafuma

UTMBでこれまで4度トップ10に入っているフランスの42歳。昨年は7月のAndorra Ultra Trail(Ultra-mitic, 112kmの部)で2位、8月のTDSで3位、10月のレユニオンで2位など驚異的なペースで多くのロングレースを走っている。専ら欧州のレースで活躍しているため日本にはその名前は知られていないが、その強靭な体力と回復力で富士山麓をどのように駆けめぐるか。寒さや雨でUTMFのコンディションが荒れると俄然として実欲を発揮するかもしれない。

ゲイリー・ロビンス/Gary Robbins (Salomon, CAN)

GaryRobbins

Photo from Gary-Robbins.com

カナダ・バンクーバー在住の37歳。2010年にハワイで開催のH.U.R.T. 100を大会記録を更新して優勝、Western Statesで6位に入って注目された直後に足に大けが、その後の回復の過程でもケガをして2011年のシーズンにほとんど走れなかった。そんな彼だったが長いブランクを経て、今年1月のH.U.R.T. 100で自分の大会記録を更新して優勝。長いケガとの闘いから復活した彼がこのUTMFでどんな走りをみせるか注目される。

ブレンダン・デイビス/Brendan Davis (Inov-8, AUS)

BrendanDavis

Photo from Team Inov-8

2012年のオーストラリアのウルトラランナー・オブ・ザ・イヤーにも選ばれたブレンダンは、オーストラリアを代表するトレイルランニングレースであるGreat North Walk 100kの大会記録を持つランナー。3月にニュージーランドで開催されたTarawera Ultramarathon 100kでは4位に入っている。オーストラリアやニュージーランド以外での海外レースには出場していない模様だが、当サイトの香港、オーストラリアのネットワークからは上位入賞の可能性がある有力選手との情報が入っている。

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山本健一 (Houdini)

Yamaken

Photo from UltrAspire.jp

昨年のUTMFで日本人最上位の3位の山本は、続く昨年8月のGrand Raid des Pylenees(フランス、160キロ)で優勝するなど活躍を続けている。UTMBでも入賞(2009年8位、2011年10位)するなど、世界のトレイルランニングレースでその名が知られる数少ない日本の選手。今年はジュリアン選手も出場予定のAndorra Ultra Trailを走る予定も。山梨県在住の33歳。

望月将悟 (La Sportiva)

ShokoMochizuki

Photo from ATC Store

昨年のTJAR(トランス・ジャパン・アルプス・レース)での活躍がテレビでも紹介された望月はトルデジアン/Tor des Geants(イタリア、2011年12位)など100マイルを超える超長距離の山岳レースでの活躍に注目が集まっている。昨年後半はトルデジアンで途中棄権するなどTJARでの疲労が残った模様だが、今年はどのような活躍をみせるか。昨年のUTMFでは4位。静岡県在住の35歳。

横山峰弘 (The North Face)

MinehiroYokoyama

Photo from Goldwin Webstore

ハセツネをはじめとするレースで何度も優勝し、2009年のUTMBでは6位に入賞した横山は日本のトレイルレース界のベテラン。ここ数年は脚の古傷に悩まされることが多かったが、昨年のUTMFで5位に入賞。痛みに耐えながらも家族に支えられて力強くフィニッシュする姿がファンの共感を呼んだ。世界から強い選手が集まる中で豊富な経験をもとにどのような走りをみせるか。群馬県在住の44歳。

石川弘樹 (patagonia / Montrail)

HirokiIshikawa

Photo from hiroki’s blog

国内レースで活躍しながらいち早く海外レースに参戦し、日本のトレイルランニングに自由に楽しむスポーツという新しいカルチャーをもたらした石川選手は、国内の人気レースを一からつくってきたプロデューサーとしても知られる。順調に上位集団につけながらも体調を崩して棄権した昨年のUTMFの無念をどのように晴らすか。神奈川県在住の37歳。

奥宮俊祐 (Montrail/Mountain Hardwear)

ShunsukeOkunomiya

Photo from SMITH JAPAN

国内を代表するレース、ハセツネで毎年優勝争いに加わり「ミスターハセツネ」の異名を持つ奥宮選手。2011年にはウエスタン・ステイツ(100マイル、アメリカ)、今年はUTMBへの出場を予定するなど、海外にも活躍の場を広げている。昨年はUTMFで7位、ハセツネで6位だったが、より上位を狙えるはずと考えているのはファンだけではないはず。埼玉県在住の32歳。

相馬剛

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Photo from DogsorCaravan.com

信越五岳を3連覇、2度のハセツネ優勝など、出場するレースのほとんどで優勝争いに関わってくる相馬選手。ストイックで常に冷静なスタイルにはファンも多い。昨年はUTMFでリタイアした姿がテレビにも捉えられ話題を呼んだ他、信越五岳は14位、ハセツネは4位という結果に。今年のUTMFでは心機一転して上位に食い込んでくる姿をみたい。静岡県在住の38歳。

その他にも注目の選手のリストはまだまだ続く。まずはフランス勢。

リオネル・トリヴァル / Lionel Trivel (Lafuma, FRA) : 2009年のUTMBで横山峰弘とともにフィニッシュを目指す姿が「激走モンブラン」で登場した彼は、TDSで2011年、2012年に2位。2011年のGrand Raid Reunionで6位の実力の持ち主。42歳。

エマヌエル・ゴール / Emmanuel Gault (Asics, FRA) : 専ら70kmくらいのフランス国内のレースで活躍している。2011年のCCCで優勝、2011年と2012年のEco Trail de Paris(80km)で2位。38歳。

クリストフ・ルソー / Chiristophe Le Saux (HOKA, FRA) : 超長距離の砂漠レースなどで活躍してきたランナー。トルデジアン/Tor des Geantsで2011年に2位、2012年に3位。昨年2012年はトルデジアンの直前にTDSに出場して6位。ソバージュの長髪がトレードマークの40歳。

シリル・コワントル / Cyril Cointre (HOKA, FRA) : 欧州の100kmくらいまでのレースで2010年頃から表彰台に登っているランナー。初めての日本でのレースで若さが幸運を呼び込むか。31歳。

アジア・オセアニアでもトレイル・ウルトラランニングの人気は高まっており、有力選手が来日する。

ストン・ツアン / Stone (Siu-Keung) Tsang (The North Face, HKG) : アドベンチャーレースなどで活躍してきたストンは、2012年と2011年のOxfam Trail Walker Hong Kongで鏑木毅たちとチームを組んで走った姿で日本でも知られている。昨年2012年のThe North Face 100 Chinaで3位、今年1月のHong Kong 100kで2位。35歳。

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ジェレミー・リッチー / Jeremy Ritcey (Salomon, HKG) : カナダ出身のジェレミーは昨年のSTYで4位に入賞。Hong Kong 100kでは2010年2位、2011年4位、2012年5位。母国カナダのCanadian Death Raceで昨年2012年に2位。昨年2012年のOxfam Trail Walker Hong Kongで鏑木、ストンのチームを抑えて2位に入っている。35歳。

グラント・グイーズ / Grant Guise (Salomon, NZL) : ニュージーランドのランナーで昨年2012年はCanadian Death Raceで優勝。2011年には同じCanadian Death Raceで3位、Tarawera Ultramarathon(100k)で3位、Kepler Challenge(60k)で5位など。33歳。

日本のランナーについて、上では昨年出場の一部のみ取り上げたがリストは次のように続き、誰が入賞の10位以内に入ってもおかしくない。昨年の入賞者では山屋光司(6位)、 (patagonia)(8位)、礒村真介(9位)、武藤尚一郎(10位)。菊嶋啓 (La Sportiva)や昨年途中棄権となった後藤豊 (La Sportiva)。今回が初の100マイルレースとなる (Salomon)山田琢也 (Montrail / Mountain Hardwear)原良和貝瀬淳伊東努横内宣明吉田賢治にも注目したい。

*UTMFに出場しない主な男子選手

宮原徹(La Sportiva):昨年のSTYで優勝。レースのスケジュールから今回はUTMF、STYとも出場せず。

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