[DC] #UTMB 有力選手紹介 ウルトラトレイル・デュ・モンブラン/The North Face® Ultra-Trail du Mont-Blanc® 2013 例年にもまして注目選手が勢揃い

今年で11回目となるウルトラトレイル・デュ・モンブラン/The North Face® Ultra-Trail du Mont-Blanc®。最大のイベントである160キロのUTMBのスタートを8月30日金曜日午後4時半(日本時間同日午後11時半)に控えて、スタート・フィニッシュ地点のシャモニーの町も少しずつ盛り上がりをみせています。

この記事ではそのUTMBの上位で活躍するであろう有力選手についてご紹介。昨日、UTMBで2009年に3位などの実績を持ち、シャモニーでも最も有名なランナーの一人である鏑木毅さんが走れば7回目となる今回のUTMBに参戦しないことを表明。日本のファンの間には驚きが広がりました。そんな中で今年は文字通り世界中から力のある選手が集まって華やかなレースとなりそう。

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男子選手

詳しくは上記の記事をご覧いただくほかない。ヨーロッパからもアメリカからも、そしてアジア・パシフィックからも、例年以上に有力選手が集まることになりそうだ。地域だけではなく、これまでからUTMBでトップ10入りの常連である選手、それぞれのローカルなレースで活躍している有力選手、ロードの100kmなどで活躍しているランナーなど、有力選手のバックグラウンドも確実に広がっている。

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一方、日本のファンとしては鏑木毅さん/Tsuyoshi Kaburaki(The North Face/日本)が今年のUTMBを走らない、というニュースが驚きだった。鏑木さんは8月26日のブログ記事「新しいチャレンジへ」の中で『ここ数年考えてきた新しいチャレンジをするため』としてUTMBに出場しないことを明らかにした。今後のチャレンジについて、注目していきたい。

そうした中で、当サイトが注目したいのは次のランナー。

欧州のスピードスター

ヨーロッパのトレイルランニング、マウンテンランニングの競技層の厚さには驚かされる。毎年のようにこのUTMBでもあまり名前が知られていなかったランナーが上位に入ってくる。今年もこうした選手がふたを開けてみれば大活躍、というのが一番可能性が高いように思える。

例えば、Jonas Buud (スウェーデン)Jean-Yves Rey (Salomon/スイス)François Faivre (LaFuma/フランス)Arnaud Lejeune(Hoka One One/フランス)Sébastien Buffard (Brooks/フランス)といった昨年の100kmに短縮されたUTMBでトップ10に入って表彰台に登ったランナーが今年も参加する。世界の100マイルレースでの活躍を経ずにいきなりUTMBの上位に入ったこれらの欧州の選手が100マイルの今年のUTMBでどこまで活躍するかはわからない。しかし、日本のファンであれば、ロードの100kmで強い原良和さんが今年のウルトラトレイル・マウントフジ/UTMFでみせた強さを思い出すだろう。

今年のUTMFで9位だったCyril Cointre(Hoka One One/フランス)も今年のUTMBを走る。

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上位常連も圧倒的な存在感

これまでのUTMBで上位入賞を何度もしているスター選手も多数顔を揃える。まずはCarlos Sa(ポルトガル)。そして、今年は冬にニュージーランドのTe Araoa Trailの3500kmのタイムトライアルに挑戦したJez Bragg(The North Face/イギリス)。さらに2011年のKilian、Iker、Sebastienの3人とともに中盤までトップ集団で走ったMiguel Heras(Salomon/スペイン)も今年のUTMBを走る。

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また、日本のファンには5月のUTMFでの並走が印象に残った、Sebastien Chaigneau(The North Face/フランス)Julien Chorier(Salomon/フランス)も今回参戦。Sebastienは先月にコロラドでのHardrock 100で大会記録を作ったばかり。ジュリアンも6月にアンドラでのAndorra Ultra Trail/Ronda dels Cimsで優勝したばかり。どれくらい力強い走りをみることができるか楽しみ。

さらに常連というなら、59歳でUTMBを二連覇した伝説のランナー、Marco Olmo(イタリア)に注目。現在65歳のMarcoが上位に食い込むことは難しいかもしれないが、その走りはファンをいつも奮い立たせる。

北米のランナーも今年は顔ぶれがすごい

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今年のUTMBの大きな特長の一つが、北米のランナーが多数参加すること。北米のランナーというと2011年のUTMBに多数参戦した北米の有力ランナーが次々とリタイアしたことが当時話題になった。山の地形やトレイルの付け方、レースのスタイルなどが異なり、山岳レースの社会的な認知の違いも北米選手の活躍を阻んだといわれていたが、果たして今年はどんなてんかいになるだろうか。昨年の100kmになったUTMBで3位のMike Foote(The North Face/アメリカ)のほか、今年はWestern Statesで二連覇を果たしたTimothy Olson(The North Face/アメリカ)がどんな活躍をみせるか。

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長い故障から復活した今シーズン、5月のUTMFで4位だったGary Robbins(Salomon/カナダ)も早くからシャモニーに入り、試走を重ねている。故障からの復活ということでは2010年のやり直しUTMBで2位だったMike Wolfe(The North Face/アメリカ)も今年は参戦。そして、当サイトで映画を紹介したばかりのAnton Krupicka(New Balance/アメリカ)も早くからシャモニーに入ってコースの試走やモンブラン山頂へのアタックをしている。楽しみすぎてUTMBのレースまでにアルプスに飽きていないといいのだが。

アジア・パシフィックの選手も目立つように

トレイルランニング、ウルトラランニングの人気が世界に広がりつつあることを示す証拠に、アジア・パシフィックからも有力選手が出場する。ニュージーランドのVajin Armstrong(Macpac)はローカルなレースだけでなく、アメリカでもAmerican River 50で優勝する等している。また、ネパールのAite TamangもVibram Hong Kong 100やKinabalu Climathonで活躍しているが今年はUTMBに参戦。Hong Kongからは鏑木さんとTrailwalker HKでチームを組んだSiu-Keung “Stone” Tsang(The North Face)が参加する。

そして日本の有力選手

さて日本からの有力選手だが、鏑木さんが出場しない今年のUTMBでトップ10で表彰台を期待できるだろうか。
海外メディアでも名前が挙がるのが原良和/Yoshikazu Haraさん。トレイルレースでは国際的にはほどんど無名だった原さんがJulienやSebastienなど海外からの有力選手を中盤からリードし続けて優勝した今年のUTMFは世界から大きく注目された。原さんは昨年、シャモニーに立ち寄り、開催中のUTMBを直接目の前でみる機会があったとのこと。もしかすると、上記のような海外の強豪選手と真っ向から渡り合う原さんの走りがみられるかもしれない。

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奥宮俊祐/Shunsuke Okunomiya(Montrail/Mountain Hardwear)は2011年のWestern Statesで13位、2012年のUTMFで7位などの100マイルレースでの実績を持つ。今年のシーズンオフに脚の疲労骨折で苦しみ、今年のUTMFでリタイアしているが、その後順調に復活、7月には富士登山競走で4位。ケガを経てランニングフォームの改造等に取り組んだといい、研究の結果が出せるかどうか。奥宮さんにはこちらでレース前インタビューの模様をご覧いただけます。

さらに、UTMBといえば横山峰弘/Minehiro Yokoyama(The North Face)さんにも注目だ。2009年の6位は日本でもNHKの「激走モンブラン」でファンの間でよく知られている。ここ数年は膝の痛みに苦しみながらフィニッシュする姿が印象に残るほか、昨年2012年では体調を崩して根性のフィニッシュだったことが記憶に新しい。当方が聞くところでは、今年の横山さんは脚や膝の治療の経過がよく、調子はかなりの上向きとのこと。横山さんの魂の走りがUTMBに新しい伝説をつくるか。

さらに国内のトレイルランニングレースで上位常連で活躍するランナーの皆さんも多数参加。特に2012年のUTMFで10位の武藤尚一郎/Naoichiro Mutoさん、OSJのレースで活躍し、昨年11月の八ヶ岳スーパートレイル100マイルで優勝の平澤賢市/Kenichi Hirasawaさん、TNFアスリートでUTMBの経験豊富な松永紘明に注目したい。

主な出場しないことを決めた選手

François D’haene(Salomon/フランス)鏑木毅さん/Tsuyoshi Kaburaki(The North Face/日本)、Csaba Nemeth(Mammut/ハンガリー)、Dylan Bowman(Pearl Izumi/アメリカ)、Dakota Jones(Montrail/Mountain Hardwear/アメリカ)、Adam Campbell(Arc’Teryx/カナダ)、Michael Wardian(The North Face/アメリカ)。

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女子選手

女子ではUTMBで6回優勝というLizzy Hawker(The North Face/イギリス)がケガのため今年は走らないことを決めた模様。

そうした中では昨年のUTMBで2位となった翌週のトルデジアンで優勝したFrancesca Canepa (Vibram/イタリア)がやはり有力だろう。その他最近の日本に関連するランナーでは、2012年のSTYで優勝したFernanda Maciel(The North Face/ブラジル、スペイン)、今年の柴又100kで二人で優勝したAmy Sproston(Montrail/アメリカ)Meghan Arbogast (SCOTT/アメリカ)。2012年のUTMFで3位、2013年STYで2位のNora Senn(スイス、ホンコン)、今年のUTMFで2位のShona Stephenson(Inov-8/オーストラリア)が出場する。

日本からは大石由美子さんが参加。昨シーズンからのケガから復活した矢先に今年3月のIzu Trail Journeyでケガを重ねてしまったとのことで、今年はレースを楽しみたいとの話を聞いている。

UTMBのレースのアップデートは当サイト、DogsorCaravan.comで

当サイトではUTMBのレースの前後に加えてレース中も海外の情報と独自の取材を交えて日本語によるレース速報をお送りしますのでご期待ください。

一方、当サイトの岩佐も今のところUTMBのレースを走る予定。2010年、2011年に続くチャレンジですがいったいどうなることやら。シャモニーに来る前から各種準備であまり走れていませんが、長い旅を楽しみたいと思います。

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