[DC] ディラン・バウマンとドン・リーが勝利・2015 The North Face 100 Australiaリザルト

The North Face 100 Australia Dylan Bowman finish

【追記・大瀬和文が18位でフィニッシュしたことを反映して訂正しました。】

ハイレベルなレースとなりました。本日、オーストラリアで開催された100kmのトレイルランニングレース・The North Face 100 AustraliaUltra-Trail® World Tour のシリーズレースとして世界各地から有力選手を集めて開催されました。レースを制したのは、男子はアメリカのディラン・バウマン/Dylan Bowman(The North Face)、女子は中国のドン・リー/Dong Li(ともにSalomon)。男子優勝のディラン・バウマンは大会記録を26分も短縮、トップ5人がこれまでの大会記録を上回るという高速レースとなりました。

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The_North_Face_100 Australiaコースはシドニー近郊・カトゥーンバを起点にブルーマウンテンズをめぐる100km/4308mD+。男子のレースはフランソワ・デンヌ/François D’Haeneジュリアン・ショリエ/Julien Chorierヤン・ロンフェイ /Yan Longfeiディラン・バウマン/Dylan Bowmanの4人がリード。スコット・ホーカー/Scott Hawkerなどが続く展開となりました。

The North Face 100 Australia Start

2015年のThe North Face 100 Australiaは5月16日の現地時間午前6時20分にスタート。Photo courtesy of iRunFar.com

しかし、先頭集団の4人は序盤34km付近でコース上の往復する1.5kmのパートを見落としてしまうというトラブルが発生。4人はペナルティとしてタイムに15分が加算されました。この結果、46キロ地点ではトップから10分以内に13人という混戦となり、レースは振り出しに戻る形となります。トラブルにもめげず再びリードしたヤン・ロンフェイ、ディラン・バウマンによる終盤の一騎打ちは、ディラン・バウマンの勝利という結果になりました。

The North Face 100 Australia Dylan Bowman finish

The North Face 100 Australiaで大会記録で優勝したディラン・バウマン/Dylan Bowman(アメリカ)。Photo courtesy of iRunFar.com

ディラン・バウマンの優勝タイムは8時間50分で大会記録(9:16:12、2013年のブレンダン・デイビス/Brendan Davies)を大幅に上回るタイム。続く2位のスコット・ホーカー、3位のユン・ヤンキャオ/Yun Yan-Qiao、4位のヤン・ロンフェイ、5位のフランソワ・デンヌはこれまでの大会記録を上回る結果となりました。優勝したアメリカのディラン・バウマンは昨年は2月のSean O’Brien 50で優勝、Western Statesで3位、今年に入って2月のTaraweraで優勝しています。大会記録を大幅に更新しての今回の優勝はその強さを改めて印象付けました。昨年のUTWTチャンピオンのフランソワを始め、欧米から有力選手が集まりましたが、その中でもスコット・ホーカーや6位のヴァジャン・アームストロング/Vajin Armstrong、7位マーク・グリーン/Mark Greenといったオーストラリア、ニュージーランドのランナー、ユン・ヤンキャオ/Yun Yanqiaoやヤン・ロンフェイという中国のランナーの活躍が目立ち、欧米以外の選手のレベル向上が印象に残りました。

The North Face 100 Australia Dylan Bowman Francois D'Haene Scott Hawker

男子上位選手。左から優勝のディラン・バウマン/Dylan Bowman、5位のフランソワ・デンヌ/François D’Haene、2位のスコット・ホーカー/Scott Hawker。Photo courtesy of iRunFar.com

女子では10km付近からアメリカのケイシー・スキャロン/Cassie Scallonがトップに立ち、ショナ・ステファンソン/Shona Stephensonドン・リー/Dong Liエイミー・スプロストン/Amy Sprostonが続きます。しかし、リードしていたケイシー・スキャロンは中盤になって体調を崩して減速、66km地点にはケイシーに僅差でドン・リーがトップで到着。その後をエイミー・スプロストン、ショナ・ステファンソンが追う展開となり、ドン・リーが11時間5分で優勝。22分差でエイミー・スプロストンが続きました。優勝したドン・リーは今年に入って1月のVibram Hong Kong 100で2位、2月のMSIG Sai Kung 50k(スカイランニングアジア選手権)で2位、3月のTransgrancanariaで3位となり注目されていましたが、ついに国際的なレースでの優勝を手にすることとなりました。

The North Face 100 Australia Dong Li finish

2015年のThe North Face 100 Australiaで女子優勝のドン・リー/Dong Li(中国)のフィニッシュ。Photo courtesy of iRunFar.com

日本から参加のランナーでは野本哲晃が9:58:56で12位のほか、大瀬和文が18位、小林慶太が22位、須賀暁が26位となりました。【追記・大瀬和文について18位となったことを追記し、小林慶太、須賀暁がそれぞれ繰り下がったことを反映して訂正しました。】

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リザルト

大会ウェブサイトのリザルトはこちら

(男子)
1. ディラン・バウマン/Dylan Bowman(アメリカ、The North Face) 8:50:13
2. スコット・ホーカー/Scott Hawker(オーストラリア在住、ニュージーランド、HOKA OneOne) 8:56:19
3. ユン・ヤンキャオ/Yun Yanqiao(中国、The North Face) 9:01:29
4. ヤン・ロンフェイ/Longfei Yan(中国、Salomon) 9:08:50
5. フランソワ・デンヌ/Francois D’Haene(フランス、Salomon) 9:11:51
6. ヴァジャン・アームストロング/Vajin Armstrong(ニュージーランド) 9:22:13
7. マーク・グリーン/Mark Green(ニュージーランド) 9:23:43
8. ジュリアン・ショリエ/Julien Chorier(フランス、HOKA OneOne) 9:40:25
9. パウ・バルトロ/Pau Bartolo(スペイン、Buff) 9:42:57
10. ジョナサン・オラフリン/Jono O’Loughlin(オーストラリア) 9:51:53

(日本関連の各選手)
12. 野本哲晃  9:58:56
18. 大瀬和文  10:28:20
22. 小林慶太(The North Face) 10:38:54
26. 須賀暁(The North Face) 10:56:39
41. 及川耕太郎(北海道TRC1) 11:49:14
43. 松永紘明(The North Face) 11:55:44

(女子)
1. ドン・リー/Dong Li(中国、Salomon) 11:05:22
2. エイミー・スプロストン/Amy Sproston(アメリカ、Montrail/MountainHardwear) 11:27:50
3. ショナ・ステファンソン/Shona Stephenson(オーストラリア、Inov–8) 11:47:02
4. メリッサ・ロバートソン/Melissa Robertson(オーストラリア) 11:50:58
5. ジェニファー・ブーコック/Jennifer Boocock(オーストラリア) 11:59:10
6. キャサリン・マクミラン/Katherine Macmillan(オーストラリア) 12:11:39
7. ロビン・ブルーインズ/Robyn Bruins(オーストラリア) 12:27:43
8. ケイシー・スキャロン/Cassie Scallon(アメリカ) 12:39:40
9. シェリル・ヤング/Cheryl Young(ニュージーランド) 13:08:13
10. ワン・チャウ/Wyan Chow(中国香港) 13:19:28

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