DC Weekly | 先週末はUltra-Trail Australia、経ヶ岳など、今週はゼガマ Zegama、Maxi Raceなど・2017年5月24日

前週末の主な大会のリザルトと、今週末の国内外のトレイルランニング大会の予定をお伝えしているニュース記事・DC Weeklyを今年もお届けします。このDC Weeklyへ皆様からの情報や写真の提供を歓迎します。国内、海外の主なトレイルランニング、ウルトラマラソンの大会日程を網羅する当サイトのレースカレンダーにもぜひご利用ください。

(写真・エベレスト登頂中のキリアン 。Photo © Seb Montaz)

トレイルランニング関連ニュース

  • キリアン、無酸素・ロープなしでのエベレスト登頂に成功キリアン・ジョネット KIian Jornetが5月22日月曜日に世界最高峰・エベレストに最小限の装備によるスピードクライミングで登頂することに成功しました。キリアンはチベット側のベースキャンプ(標高5100m)から北壁ルートで8484mのエベレスト山頂に26時間で登頂。ただキリアンは頂上に向かう途中から腹痛を感じ始めたといい、下山の途中、アドバンスト・ベースキャンプ(6400m)にたどり着いたところで今回のチャレンジを打ち切りました。スタートから38時間後のことでした。キリアンは2012年から自身の世界の高峰で最速登頂記録に挑戦するプロジェクト、Summits of My Lifeに取り組んでおり、エベレストは一連のプロジェクトを締めくくる最後のチャレンジとなっていました。
    • 今回のキリアンの行程をもう少し詳しく説明すると次の通りです。キリアンはヨーロッパアルプスやチョーオユーでの高地馴致を経て5月10日にチベット側のベースキャンプに到着。ルートの下見などをしたのち、天候を見極めて5月20日にベースキャンプ(5100m)をスタートすることに決定。同日午後10時にベースキャンプを出発し、15.2kmの道のりを経てアドバンスト・ベースキャンプ(6400m)に到着したのは4時間35分後の21日午前2時35分。ここで約2時間の休養をとって午前4時30分にアドバンスト・ベースキャンプを出発。しかし7500m付近から体調に異変があり、腹痛に苦しみはじめます。このため8300m地点で急遽15分間の休憩を取ることに。体調を立て直したキリアンはスタートから26時間後の21日の深夜0時に、快晴で風もない深夜のエベレスト山頂に到着。登頂後まもなくキリアンは下山を開始、再び8300m地点で休憩をとり、スタートから38時間後の22日12時15分にアドバンスト・ベースキャンプまで下山。体調の優れないキリアンはここをプロジェクトの終わりとすることにし、体調が戻るまで今回のプロジェクトの撮影にあたっているセブ・モンタズ Seb Montazとともにアドバンスト・ベースキャンプに滞在する模様です。

エベレスト登頂中、7500m付近のキリアン Kilian Jornet。Photo © Seb Montaz

    • 2018年IAUトレイル世界選手権・Penyagolosa Trailsの日本代表選考レースが発表に。:日本ウルトラランナーズ協会(JUA)は来年5月にスペインで開催予定のIAUトレイル世界選手権・Penyagolosa Trailsの日本代表選手の選考基準を発表しました。代表選考レースとなるのは来月6月11日にパディーア・プラタリア Badia Prataglia(イタリア)で開催される2017年IAUトレイル世界選手権Trail Sacred Forests 49kのほか、10月8日のハセツネCUP、11月18日のFunTrails 100k、12月10日のIzu Trail Journeyとなります。イタリアでの世界選手権は日本からは代表選手のみの出場(出場者はこちら)かつ上位が求められるため、実質的には国内の3大会が選考レースとなります。選考基準は、今年の世界選手権で8位以内、国内3大会それぞれの優勝者が内々定などとなっています。
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先週末のイベント

5月18日木曜日 – 21日日曜日:Ultra-Trail

  • Ultra-Trail Australia (100k, 50k): オーストラリア・シドニーの郊外にあるブルーマウンテンズ国立公園で開催。今回のレースは強い雨に見舞われたため、コースの後半部のループの部分が途中から折り返して同じルートを戻る形に変更されました。これによりコース後半は大きなアップダウンが少なくなった模様です。Ultra-Trail World Tourの第9戦となったレースの上位は次のような結果に。全体のリザルトはこちら。UTWTの次の大会は6月17日にオーストリア・ザルツブルグで開催されるmozart 100(105km)となります。
  • 男子は昨年のUTMBで3位のティム・トレフソン Tim Tollefson(アメリカ)が序盤からリードして8時間52分で優勝しました。トレフソンは今年もUTMBを走る予定です。2位になったのはロブ・クラール Rob Krar(カナダ)で9時間11分。2014年、15年とウェスタンステイツを連覇してからはケガに悩まされていましたが、今回は後半に順位を上げる快走ぶりでした。3位にはオーレリアン・コレ Aurélien Collet(フランス)、4位にデビッド・ビーン David Byrne(オーストラリア)、5位にジャスティン・アンドリュース Justin Andrews(アメリカ、香港在住)が続きました。日本の大瀬和文 Kazufumi Oseは6位を走っていたところから終盤に順位を落としたものの、トップから76分となる9位でフィニッシュ。松永紘明 Hiroaki Matsunagaは26位でした。エントリーリストに名前のあった原良和 Yoshikazu Haraは出場を見送りました。
  • オーストラリア、ニュージーランド両国以外からは有力選手が少なかった女子のレースでは21歳のルーシー・バーソロミュー Lucy Bartholomew(オーストラリア)が終始リードして10時間52分で優勝しています。2位には20分差でハニー・アルストン Hanny Alston、3位にはルー・クリフトン Lou Cliftonといずれもオーストラリアのアスリートが上位を占めました。このほか、香港在住のマリー・マクノートン Marie McNaughtonは11位、この大会で4度優勝しているベス・カーデリ Beth Cardelli(オーストラリア)は13位でした。
  • 合わせて開催された50Kはサミル・タマン Samir Tamang(ネパール)がステュ・ギブソン Stuart Gibson(オーストラリア)をわずか12秒差で制して4時間7分で優勝。女子はケリー・エマーソン Kellie Emmerson(オーストラリア)が4時間42分で優勝しています。

Ultra Trail Australiaの男子表彰台。大瀬和文が9位となって表彰台に(左から二人目)Photo courtesy of Kazufumi Ose

5月20日土曜日 – 21日日曜日:トレニックワールド 100マイル、Ijen、Quest for the Crest

  • トレニックワールド 100mile & 100km in 彩の国:埼玉県越生町など。2回目の今年は開催時期を変更しての開催。週末は夜の間も気温が高い状態で厳しいコンディションでの大会となりました。100マイルは高橋和之 Kazuyuki Takahashiが29時間19分で優勝、約2時間差の2位は松村博史 Hiroshi Matsumuraでした。女子は鈴木潤子 Junko Suzukiが33時間17秒で優勝。100マイルは166人の参加者のうち完走者は15人に止まりました。100kmは谷口滋彦が18時間12分、川本和美が21時間2分でそれぞれ男女優勝でした。リザルトはこちら(100マイル100km)。
  • Asia_Trail_MasterIjen Trail Running (100k / 70 km / 42 km / 21 km):インドネシア・ジャワ島で今年で3回目の開催。100kのレースはともにインドネシアのヨハニス・ヒアレジ Yohanis Hiareijルース・テレジア Ruth Theresiaが男女でそれぞれ優勝しています。Asia Trail Masterのシリーズ戦でした。
  • Quest for the Crest 10k, 50k:アメリカ・ノースカロライナ州バーンズビル。50kmは3300mD+を超えるハードなコースです。リザルトはこちら
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5月20日土曜日:TOGA天空、経ヶ岳、野麦、奥多摩など

  • TOGA天空トレイルラン(40.9k, 31.9k, 18.5k, 12.9k):富山県南砺市利賀村。40kでは高瀬裕行が4時間6分、佐藤直美が5時間11分で男女それぞれで優勝でした。リザルトはこちら
  • Skyrunner-Japan-Series-logo-768x744経ヶ岳バーティカルリミット 21K/12K:長野県南箕輪村。今年のスカイランナー・ジャパンシリーズのSky Classicカテゴリーの開幕戦となった21kのレースを制したのは加藤聡 Satoshi Katoで2時間15分。2位は来月にIAUトレイル世界選手権を控えた近藤敬仁 Yoshihito Kongoが3分差でした。3位に吉野大和 Yamato Yoshino、4位に牛田美樹 Miki Ushida、5位に横山忠男 Tadao Yokoyama、6位に藤飛翔 Tsubasa Fuji、7位に小山真一 Shinichi Koyamaとここまで8分以内というタイトなレースでした。女子は長坂恵子 Keiko Nagasakaが3時間5分で優勝、2位の桑原絵理 Eri Kuwabaraは2分差でした。リザルトはこちら
  • 野麦トレイル10マイルレース(16k/8k): 長野県松本市の奈川高原・野麦峠スキー場で開催。10マイルでは男子は高村純太が1時間31分、浅野貴子が2時間13分でそれぞれ優勝でした。リザルトはこちら
  • 奥多摩(日原)トレイルラン大会(37k/10k):東京・青梅市の永山公園を起点に高水三山、棒の峰などを経て日原へと至るコースですが、37kmのレースはキャンセルされていて10kmのレースのみ開催された模様です。
  • Transylvania 100k  (100k, 50k, 30k, 20k):ルーマニアで開催。「ドラキュラ」に登場する城のモデルとされるブラン城をスタート・フィニッシュとするコース。リザルトはこちら
  • Eco Trail Oslo (80k, 45k, 30k, 18k):ノルウェー・オスロで開催。都市近郊の走れるトレイルレースの80kを制したのは、UTWTでおなじみでオスロが地元のディドリク・ヘルマンセン Didrik Hermansenで6時間15分でした。ヘルマンセンと同じAsicsのアスリートでパリのEco Trailでは何度も優勝しているエマヌエル・ゴー Emanuel Gaultは12分差の3位でした。リザルトはこちら

5月21日日曜日:Kobo Trail、八ヶ岳野辺山、比婆山、飯能アルプス

  • Kobo Trail(55.7k/43.2k):奈良県の金峯山寺と金剛峯寺を繋ぐ55.7kmの「弘法大師の道」をコースとして開催。リザルトはこちら(発表され次第リンクします)。
  • 星の郷八ヶ岳野辺山高原 100kmウルトラマラソン(100k / 71k / 42k):長野県・野辺山を会場に開催されるロードのウルトラマラソンはコースのアップダウンが大きいコースで有名です。100kmの男子は昨年のIAU100km世界選手権で優勝している山内英昭が8時間4分で優勝、2位はこちらはトレイルランニングでもおなじみの青木光洋で8時間27分でした。女子はこちらも100kmのウルトラマラソンでは2014年に世界選手権2位の実績を持ち、今年春にはハセツネ30kで2位となっている望月千幸が9時間35分で優勝。2位は昨年の短縮されたUTMFで2位の矢田夕子(旧姓鴨井)が9時間52分でした。そのほか、トレイルランニングでおなじみのランナーでは五十嵐勝治が8時間42分で4位、菊嶋啓が9時間16分で12位、須賀暁が9時間45分で28位、永田務が10時間1分で46位。42k男子では100kウルトラマラソンでは実績豊富な高田由基が優勝、太田美紀子が女子2位担っています。リザルトはこちら
  • 比婆山国際スカイラン(18.5k, 9k):広島県庄原市西城町。リザルトはこちら(発表され次第リンクします)。
  • 飯能アルプス~奥武蔵丸山スーパートレイルラン(37km):埼玉県日高市、飯能市、横瀬町。男子は矢嶋信が4時間51分、女子は政正恵が6時間9分でそれぞれトップでフィニッシュしています。「新緑の奥武蔵トレイルランシリーズ」の第二戦でした。リザルトはこちら
  • 名久井岳トレイルフェスティバル(28k, 14k, 3k):青森県南部町および三戸町。今年で4回目の開催でした。男子は町田知宏が2時間37分、女子は山ノ内はるかが3時間25分で28kmのレースで優勝しています。リザルトは大会ウェブサイトから。
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今週末のイベント

5月26日金曜日 – 28日日曜日:Maxi-Race

  • Salomon Gore-Tex Maxii-Race (110k, 83k, 42k, 15k, VK): フランス・アヌシー Annecyをメイン会場に開催されるトレイルランニングのビッグイベント。2011年の第一回大会から続く83kmのレースはアヌシーからアヌシー湖をぐるりと回る形で周囲の山々を走ります。フランスはもちろん、欧州各国やアメリカからも有力選手がエントリーしています。110kのレースではフランソワ・デンヌ François D’Haeneゲディミナス・グリニウス Gediminas Griniusマックス・キング Max Kingダコタ・ジョーンズ Dakota Jonesカロリーヌ・シャヴェロ Caroline Chaverotアンドレア・ヒューザー Andrea Huserフランチェスカ・カネパ Francesca Canepaミンミ・コトカ Mimmi Kotkaなど、世界トップレベルのアスリートが揃います。83kmのレースにはセバスチャン・スペーラー Sebastien Spehlerミシェル・ランヌ ミラ・ライ といった顔ぶれ。110kmのスタートは27日土曜日の午前1時30分(日本時間同日午前8時30分)です。

5月26日金曜日:KV Zegama-Aizkorri

  • KV Zegama-Aizkorri: スペイン・バスクで今週末にゼガママラソン Marathon Zegama-Aizkorriが開催されますが、一連のイベントの開幕は金曜日夕方に開催されるバーティカルキロメーターです。5.2kmで1015mを登るコースです。Vertical Kilometer World Circuitの第3戦です。

5月27日土曜日 – 28日日曜日:The Beast Trail

  • The Beast Trail (100k, 50k, 26k, 12k): 台湾北部、新北市郊外の長城溪森林 Great Wall Creek Forestを拠点に開催されるトレイルランニング・イベント。100kmのコースは7,600mD+という本格的なコースです。

5月28日日曜日:ゼガマ Zegama、奥久慈、櫛形、恐羅漢、宮崎鏡洲など

  • ゼガママラソン Zegama-Aizkorri Mendi Maratoia (42k):スペイン・バスクで開催される山岳マラソンでテクニカルなコースに加え、ほぼ毎年雨が降ったり、ウェットで滑りやすいトレイルというハードなコンディションで知られる大会です。今年もスカイランナー・ワールドシリーズのSky Classicカテゴリーの大会で、世界のトップアスリートが集まる注目のレースとなります。男子では毎年この大会に出場し、何度も優勝しているキリアンが上記のようにエベレストにいるため今年は出場しません。優勝候補としてはマルク・ローレンシュタイン Marc Lauenstein(スイス)、レミ・ボネ Rémi Bonnet(スイス)、ジョナサン・アルボン Jonathan Albon(イギリス)、スティアン・アンゲルムント Stian Angermund(ノルウェー)といった名前が上がり、さらにマルコ・デ・ガスペリ Marco De Gasperi(イタリア)、ザイード・アイト・マレク Zaid Ait Malek(モロッコ)、アリツ・アゲア Aritz Egea(スペイン)といった名前が続きます。日本からは松本大 Dai Matsumoto上田瑠偉 Ruy Uedaがエントリー。松本は2015年のこの大会で13位となっており今回が3回目の挑戦。上田はスカイランニングでは昨年の世界選手権で42kで12位となっていますが、ゼガマは今回が初挑戦。松本、上田には今回トップ10入りが期待できそうです。女子はメーガン・キンメル Megan Kimmel(アメリカ)、エミリー・フォレスバーグ Emelie Forsberg(スウェーデン)、アンナ・フロスト (ニュージーランド)、ルース・クロフト Ruth Croft(台湾在住、ニュージーランド)、マイテ・マイオラ Maite Maiora(スペイン)とこちらも豪華な顔ぶれで見応えあるレースとなりそうです。スタートは28日日曜日の午前9時(日本時間同日午後4時)です。
  • OSJ奥久慈トレイルレース(60k, 30k):茨城県大子町など。袋田の滝から竜神大吊橋、東金砂神社というコースはテクニカルなトレイル、10キロ以上続く林道と様々な顔を持つ国内屈指の難コースです。
  • Asia_Trail_MasterKushigata Wind Trail (28k、15k):新潟県胎内市。日本一小さな山脈・櫛形山脈で開催、という謳い文句からすると想像以上に厳しいコースと評判の大会です。ゲストランナーには渡辺千春、貝瀬淳、大石由美子。今年もAsia Trail Masterのシリーズ戦となっています。
  • ひろしま恐羅漢トレイル in 安芸太田(65k / 27k): 広島県安芸太田市。島根、広島の両県にまたがる恐羅漢(おそらかん)山で開催される65km、3,720mD+という本格的なトレイルランニングレース。フィールズのプロデュースです。
  • カムイの杜トレイルラン(42k, 23k):北海道旭川市神居富沢で開催。コースは昨年よりもシングルトラックや急登がふえているとのこと。
  • 狩勝トレイルランニング(20k/10k):北海道新得町。旧狩勝線の線路跡と林道を使用して開催される大会は今年で7回目の開催です。
  • 宮崎鏡洲の森トレイル(20k, 13k, 10k):宮崎市鏡洲の宮崎自然休養林で開催。
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