DC Weekly | 先週末は阿蘇、比叡山、Transvulcaniaなど、今週はUltra-Trail Australia、TOGA天空、経ヶ岳など・2017年5月17日

前週末の主な大会のリザルトと、今週末の国内外のトレイルランニング大会の予定をお伝えしているニュース記事・DC Weeklyを今年もお届けします。このDC Weeklyへ皆様からの情報や写真の提供を歓迎します。国内、海外の主なトレイルランニング、ウルトラマラソンの大会日程を網羅する当サイトのレースカレンダーにもぜひご利用ください。

(写真・先週末のAso Round Trail 阿蘇ラウンドトレイルのスタート。Photo by Koichi Iwasa / DogsorCaravan.com)

トレイルランニング関連ニュース

  • トランスグランカナリア Transgrancanariaは来年のエントリーを受け付け中:スペイン・カナリア諸島グランカナリア島で春に開催されるトランスグランカナリア Transgrancanariaの来年2018年の大会のエントリーが5月16日から始まっています。来年の大会は2月21-25日に開催。スタート地点が港町・アガエテから島で最大の街、ラスパルマス・グランカナリアの海岸に変更されることがアナウンスされています。当サイトでは今年のトランスグランカナリアの大会の模様をレポートしています。
  • 今年11月開催のMDSペルー Marathon des Sables Peruもエントリー受付開始:今年4月のモロッコでのサハラマラソン Marathon des Sablesにおいて、南米・ペルーでMDSペルー Marathon des Sables Peruが開催されることが発表されましたが、今年11月26日から12月6日に開催される大会のエントリー受付が5月16日から始まりました。 モロッコでのMDSと同じく250kmを6つのステージで走るというもので、先着順に500人のエントリー受付が始まっています。なお9月25日から30日にかけてカナリア諸島フエルテベントゥーラ島で開催されるハーフMDS Half Marathon des Sablesエントリーを受け付け中。こちらは3ステージで120kmを走るというコースです。

先週末のイベント

5月11日木曜日 – 14日日曜日:Transvulcania

  • Transvulcania VK:スペイン・カナリア諸島ラパルマ島で開催されたトランスバルカニア Transvulcaniaは11日木曜日に開催されたバーティカル・キロメーターで開幕しました。Vertical Kilometer World Circuitの第二戦として開催のレースで、日本の吉住友里 Yuri Yoshizumiが59分28秒で優勝しました。2位のステファニー・ジメネス Stephanie Jimenez(イタリア)に1分50秒差で、大会記録(57分56秒、2016年のエミリー・コリンジ Emily Collinge<イギリス>)まで1分32秒という記録で本場・欧州のバーティカル・キロメーターを制しました。当サイトでは同行したフィールズ・オン・アースの久保さんによるレースレポートを公開しています。男子は47分22秒で昨年のスカイランニング世界選手権・VK優勝のスティアン・アンゲルムント Stian Angermund(ノルウェー)が大会記録を1秒更新して優勝しています。男子2位はルイス・アルベルト・ヘルナンド Luis Alberto Hernando。ルイスは今月イタリアで開催されるIAUトレイル世界選手権を控えてトランスバルカニアではVKのみにエントリーしていました。リザルトはこちら
  • Transvulcania (VK/74.3k / 47.3k / 24.48k):74km 4350mD+のレースがスカイランナー・世界シリーズ Skyrunner World Series (Sky Ultra)の開幕戦でした。この大会で過去3回優勝し、大会記録を持つルイス・アルベルト・ヘルナンドが出場を見送ったこのレースを制したのは26歳のアメリカ人、ティム・フレリクス Timothy Lee Freriksで、優勝タイムは7時間2分。アメリカで2015年のLake Sonoma 50で2位となって注目されていたランナーが欧州のビッグレースで頂点に立ちました。16分差の2位は昨年のUTMBチャンピオンのルドビック・ポムレ Ludovic Pommeret(フランス)、トップから24分差の3位はザイド・アイト・マレク Zaid Ait Malek(モロッコ)、4位にニコラ・マルタン Nicolas Martin(フランス)。グザビエ・テベナール Xavier Thévenard(フランス)は7位、パウ・カペル Pau Capell(スペイン)は12位でした。女子は昨年優勝のイーダ・ニルソン Ida Nilsson(スウェーデン)が8時間4分で優勝。2014年にアンナ・フロスト Anna Frostが優勝した際の大会記録(8時間10分41秒)を大幅に短縮する好記録です。28分と大きく差が開いての2位はアナリス・ルセ Anne Lise Rousset(フランス)、そこから6分差で3位にヒラリー・アレン Hillary Allen(アメリカ)が続きました。リザルトはこちら。スカイランナー・世界シリーズの次のレースはSky Classicカテゴリーがスペイン・バスクで5月28日に開催されるZegama-Aizkorri、Sky Ultraカテゴリーは6月4日開催のUltra SkyMarathon® Madeira となります。
これも読む
DC Weekly 2022年9月21日 信越五岳、ソロキンが24時間走で世界新、Pikes Peak Ascent / 新城スパルタントレイル上位を4月のアルゼンチンのシリーズ戦に招待

5月13日土曜日 – 14日日曜日:Be Run, Penang, North Downs Way

  • Be Run(80k):フランスのアネシー湖畔からブルジュ湖に面したエクス・アン・ルバンまでの80km / 3900mD+のトレイルレースで昨年までInterlac Trailとして開催されていました。この大会に日本から参加した小林慶太 Keita Kobayashiが8時間37分で2位になっています。優勝したのはアントニー・ガイ Anthony Gay(フランス)で7時間59分。ガイは2月のTransgrancanariaで6位でした。

Be Run 80kを走る小林慶太。写真は本人の提供。

2位でフィニッシュした小林慶太。

  • Asia_Trail_MasterPenang Eco Trail(100 miles / 100 km / 50 km):マレーシアのペナン島の向かい側のマレー半島側の町、Bukit Mertajamで開催。今年もAsia Trail Masterのシリーズ戦として開催されました。100kのレースはスティーブン・オン Steven Oong(マレーシア)が15時間47分で優勝。女子はドン・ミンフェイ Dong Minfei(中国)が優勝しています。
  • North Downs Way(50m):イギリス・イングランドのロンドン南郊で開催される50マイルのトレイルランニングレース。リザルトはこちら

5月13日土曜日:阿蘇、Mt. Hiei、Ice age、UROC

  • Aso Round Trail 阿蘇ラウンドトレイル(109km):熊本県・阿蘇で開催。男子は森本幸司、女子は吉田広美が優勝した大会の模様を当サイトでは現地からライブでお伝えしました。リザルト記事はこちらから。森本、吉田のほか、男女それぞれ2位の野口直人宮﨑喜美乃のインタビューもご覧いただけます。
  • Mt.Hiei International Trail Running Race (50k、50mile):滋賀県大津市の比叡山で開催。50マイルは土井陵が9時間1分で優勝、2位にストン・ツァン Stone Tsangで9時間32分でした。大杉哲也は途中でリタイアしています。50kmは5時間16分で近藤敬仁が優勝。2位は東徹で5時間25分、3位に山田琢也で5時間45分でした。女子は7時間20分で浅原かおりが優勝、2位に8分差で山室宏美、3位は木下久美でした。リザルトはこちら
  • Ice Age 50m:アメリカ・ウィスコンシン州のアイス・エイジ・トレイルで開催。1982年から続く歴史ある大会です。リザルトはこちら
  • Ultra Race of Champions (UROC) 100k / 50k /25k:アメリカ・バージニア州のブルーリッジ・マウンテンズで開催されます。男子はクリス・モッコ Chris Mockoが8時間56分で優勝、2位は20分差でホルヘ・マラビラ Jorge Maravillaでした。女子はアマンダ・バーシャム Amanda Bashamが優勝でタイムは11時間9分でした。リザルトはこちら
これも読む
ウルトラトレイル・マウントフジ Ultra-Trail Mt. Fuji 2022 プレビュー #UTMF

5月14日日曜日:道志村、奥四万十、山の里

  • 道志村トレイルレース(41k/20k):山梨県道志村。41kのロングコースは名取将大がリードしたものの途中でリタイア。優勝したのは中島崇晴で5時間31分でした。2位に工藤祐輔が5時間32分、3位に加藤淳一が5時間35分と接戦でした。女子は大石由美子が6時間57分で優勝、2位の松井一葉が17分差でした。ハーフの20kは森口広也が2時間40分、福田恵里佳が3時間30分でそれぞれ優勝しています。リザルトはこちら
  • 奥四万十トレイルレース in 松葉川(35km):高知県四万十町。奥宮俊祐さんがプロデュースする大会です。リザルトはこちら
  • トレイルランニングin山の里(30kなど):兵庫県赤穂郡上郡町で開催。リザルトはこちら

今週末のイベント

5月18日木曜日 – 21日日曜日:Ultra-Trail Australia

  • Ultra-Trail Australia (100k, 50k): オーストラリア・シドニーの郊外にあるブルーマウンテンズ国立公園で開催。100k / 4400mD+のレースがUltra-Trail World Tourの第9戦となっています。男子では2014年、15年のウェスタンステイツ連覇で知られるロブ・クラール Rob Krarが久々にレースを走ります。アメリカで圧倒的な活躍を見せたのちにケガでレースから離れていたクラールがオーストラリアでどんなレースを展開するかに注目が集まります。このほか、ソンドル・アムダール Sondre Amdahl(ノルウェー)は2015年のUTMFで4位、昨年のMarathon des Sablesで9位、ティム・トレフソン Tim Tollefson(アメリカ)は昨年のUTMB3位で今年はHong Kong 100で5位。地元となるオーストラリアからは今年のTaraweraで4位だったデビッド・ビーン David Byrne。日本からは原良和 Yoshikazu Hara大瀬和文 Kazufumi Oseがエントリーしています。女子は昨年のUTA50kで優勝しているハニー・アルストン Hanny Allston、昨年を含めUTA100kで4度優勝しているベス・カーデリ Beth Cardelli、昨年のBuffalo Stampedeで優勝のルーシー・バーソロミュー Lucy Bartholomew、今年春のUltra Easy 100k優勝のジル・フォウラー Gill Fowler、そして香港在住のマリー・マクノートン Marie McNaughtonが上位を狙います。100kのレースはウェーブスタート形式で有力選手を含む最も早いグループのスタートは21日土曜日午前6時20分(日本時間同日午前5時20分)となっています。

5月20日土曜日 – 21日日曜日:トレニックワールド 100マイル、Ijen、Quest for the Crest

  • トレニックワールド 100mile & 110km in 彩の国:埼玉県越生町など。ニューサンピアおごせを拠点に奥武蔵、秩父のトレイルのコースで行われる大会で、首都圏では唯一の100マイルのトレイルランニングレースです。初開催の昨年は9月に開催されて大雨などで厳しいレースとなりましたが、今年は開催時期を変更しての開催です。
  • Asia_Trail_MasterIjen Trail Running (100k / 70 km / 42 km / 21 km):インドネシア・ジャワ島で今年で3回目の開催。Asia Trail Masterのシリーズ戦です。
  • Quest for the Crest 10k, 50k:アメリカ・ノースカロライナ州バーンズビル。50kmは3300mD+を超えるハードなコースです。
これも読む
「トレイルランニングは自然と調和した環境に優しいアウトドアスポーツであり、わが国の観光の持続可能な発展を支える」来年2023年の世界選手権が開催されるインスブルック、シュトゥーバイが記者会見を開催

5月20日土曜日:TOGA天空、経ヶ岳、野麦、奥多摩など

  • TOGA天空トレイルラン(40.9k, 31.9k, 18.5k, 12.9k):富山県南砺市利賀村。急峻な渓谷に位置する利賀村をで開催される大会で、今年はコースの一部にまだ雪が残っているとのこと。
  • Skyrunner-Japan-Series-logo-768x744経ヶ岳バーティカルリミット 21K/12K:長野県南箕輪村。中央アルプスの一角をなす経ヶ岳の山頂まで往復するというシンプルながらハードなコースです。今年のスカイランナー・ジャパンシリーズのSky Classicカテゴリーの開幕戦となります。
  • 野麦トレイル10マイルレース(16k/8k): 長野県松本市の奈川高原・野麦峠スキー場で開催。スキーゲレンデの登りくだりと自然観察路のトレイルからなるコースです。
  • 奥多摩(日原)トレイルラン大会(37k/10k):東京・青梅市の永山公園を起点に高水三山、棒の峰などを経て日原へと至るコース。NPO野外活動(自然体験)推進事業団が主催する大会です。
  • Transylvania 100k  (100k, 50k, 30k, 20k):ルーマニアで開催。「ドラキュラ」に登場する城のモデルとされるブラン城をスタート・フィニッシュとするコース。
  • Eco Trail Oslo (80k, 45k, 30k, 18k):ノルウェー・オスロで開催。オスロの中心部をスタートして近郊のトレイルをぐるりと一周して戻ってくるというコースです。

5月21日日曜日:Kobo Trail、八ヶ岳野辺山、比婆山、飯能アルプス

  • Kobo Trail(55.7k/43.2k):奈良県の金峯山寺と金剛峯寺を繋ぐ55.7kmの「弘法大師の道」をコースとして開催。コースの一部は今も修験道の修行の場となっている大峯奥駈道となっています。コースディレクターは横山峰弘さん。
  • 星の郷八ヶ岳野辺山高原 100kmウルトラマラソン(100k / 71k / 42k):長野県・野辺山を会場に開催されるロードのウルトラマラソンはコースのアップダウンが大きいコースで有名です。今年で23回目の歴史ある大会です。
  • 比婆山国際スカイラン(18.5k, 9k):広島県庄原市西城町の県民の森を会場に比婆山連峰をコースとして開催。広島県山岳連盟が主催する今年で25回目を迎える大会。
  • 飯能アルプス~奥武蔵丸山スーパートレイルラン(37km):埼玉県日高市、飯能市、横瀬町。高麗駅前から飯能アルプス、伊豆ヶ岳、丸山を経て武甲温泉へと至るコースです。「新緑の奥武蔵トレイルランシリーズ」の第二戦となります。
この記事が気に入ったらDogsorCaravanをBuy Me a Coffeeで直接サポートできます!

Buy Me a Coffee

Sponsored link