DC Weekly | 先週末はエフンミラク、アンドラ、志賀高原、外秩父など、今週末はHardrock、アイガー、野沢温泉、おんたけなど・2017年7月13日

前週末の主な大会のリザルトと、今週末の国内外のトレイルランニング大会の予定をお伝えしているニュース記事・DC Weeklyを今年もお届けします。このDC Weeklyへ皆様からの情報や写真の提供を歓迎します。国内、海外の主なトレイルランニング、ウルトラマラソンの大会日程を網羅する当サイトのレースカレンダーにもぜひご利用ください。

(写真・先週末のエフンミラク Ehunmilakのスタートを前に、バスクの民族舞踊が披露されました。Photo by Koichi Iwasa, DogsorCaravan.com)

先週末のイベント

7月4日火曜日:Mount Marathon

  • Mt. Marathon Race:アメリカ・アラスカ州シューワード。1915年に始まったレースは海のそばの町から標高920mまで登って下りてくる5kmのコースで開催されます。今年は地元の強豪による上位争いとなり、男子はノルディックスキーで活躍するスコット・パターソン Scott Pattersonが44分30秒、女子はアリー・オストランダー Allie Ostranderが49分19秒でそれぞれ優勝しています。リザルトはこちら

7月4日火曜日 – 7月9日日曜日:Andorra Ultra Trail

  • Andorra Ultra Trail (233k / 170k / 112k / 83k / 42.5k / 10k):ピレネー山脈の中にあるアンドラで開催されるテクニカルな山岳コースで開催。今年は日本からも60人を超えるランナーが参加しました。170kmのロンダ・デル・シム Ronda dels Cimsではアントワン・ギュイヨン Antoine Guillonリサ・ボルザニ Lisa Borzaniがそれぞれ男女で優勝しています。日本の丹羽薫 Kaori Niwaが女子2位となりました。当サイトのリザルト紹介記事はこちら

7月6日木曜日 – 7月8日土曜日:Corsica

  • Ultra Trail di Corsica (110k):地中海のコルシカ島で開催。108.4kmのコースの累積獲得高度は7,150mD+という、日本ではまだ知られざる本格的な山岳コースの大会です。合わせて開催の62kmのレースではミシェル・ランヌ Michel Lanneメラニー・ルセ Mélanie Roussetがそれぞれ優勝しています。。フランスの長距離トレイルレースのシリーズ戦、Ultra Mountain National Tourの一戦でした。リザルトはこちら

7月7日金曜日 – 7月9日日曜日:Vanoise, Buff Epic, Ehunmilak, Verbier

  • High Trail Vanoise (70k / 39k / 18k / VK / Mini): フランス・バルディゼール。スカイランナー・ワールドシリーズのSky Ultraのシリーズ戦、そしてスカイランニング欧州選手権となった70kmのレースはルイス・アルベルト・ヘルナンド Luis Alberto Hernandoが8時間17分で男子優勝。2位には14分差でオーレリアン・デュナン=パラス Aurélien Dunand-Pallaz(フランス)、3位はドミトリー・ミチャエフ Dmitry Mityaev(ロシア)でした。女子優勝は9時間46分でメーガン・キンメル Meghan Kimmel(アメリカ)でした。2位は6分差でラグナ・デバッツ Ragna Debats(オランダ)、3位はミンミ・コトカ Mimmi Kotka(スウェーデン)でした。なお、70kmのレースはコースが一部変更となり例年より登りがやや少なくなった模様です。Vertical Kilometer World Circuitの第6戦となったFace de Bellavarde VKは男子はグザビエ・ガシェ Xavier Gachet(フランス)が33分57秒で昨年に続いて優勝、大会記録を更新。女子はジェシカ・パルダン Jessica Pardin(フランス)が43分8秒でした。現在女子でランキング首位のステファニー・ジメネス Stephanie Jimenez(イタリア)は今回3位でしたが、ランキング首位は維持しています。次回のスカイランナー・ワールドシリーズの大会は下でご紹介する7月16日開催のRoyal Ultra SkyMarathon Gran Paradiso(イタリア)となります。VKWCは7月15日にスペイン・カタルーニャのピレネー山脈で開催のVertical Cabaneraです。
  • BUFF® Epic Trail (105k, 42k, 21k, VK):スペイン・カタルーニャのバルデボイで開催。42kmのレースがスカイランナー・ワールドシリーズのSky Classicのシリーズ戦となりました。こちらでは現在シリーズランキング首位のアリツ・アヘア Aritz Egea(スペイン)が終盤に22歳の新鋭、ユーヘニ・ヒル Eugeni Gilに最終盤にリードを奪われて破れる、という波乱がありました。ヒルのタイムは4時間8分でアヘアには3分差での勝利です。女子はオイハナ・アスコルベベイシア Oihana Azkorbebeitia(スペイン)が5時間7分で制しました。リザルトはこちら
  • Ehunmilak Ultra Trail (168k, 88k, 42k): スペイン・バスク自治州のベアサインを拠点に開催されるトレイルランニングレース。男女とも地元バスクのアスリートが制し、優勝は男子がハビエ・ドミンゲス Javier Dominguez、女子はシルビア・トリゲロス Silvia Triguerosでした。日本から参加した山本健一 Kenichi Yamamotoは途中で捻挫で足首を傷め、リタイアしています。当サイトのリザルト紹介記事はこちらから。
  • Trail Verbier St Bernard (111k, 61k, 29k, 6k): スイス・ヴァレー州のスキーリゾートして有名なヴェルビエを拠点に開催。111kmのレースはサシャ・デビラズ Sacha Devillaz(フランス)が16時間43分、エミリー・ルコント Emillie Lecomte(フランス)が20時間33分が優勝。61kmのレースでは6月のLavaredoをケガでリタイアしたフランソワ・デンヌ François D’Haene(フランス)が参加して優勝しています。リザルトはこちら
これも読む
DC Weekly 2023年3月27日 OSJ新城、Lantau 70/カミラ・ヘロンが48時間走で435kmを記録して世界記録を上回る

7月8日土曜日 – 9日日曜日:Kilian’s Classik

7月8日土曜日:志賀高原マウンテントレイル

  • 志賀高原マウンテントレイル(40k、13k):長野県志賀高原で開催。40k男子は土屋克則 Katsunori Tsuchiyaが3時間55分で優勝、2位の千葉真人 Makoto Chibaを32秒差で制しました。3位は松永紘明 Hiroaki Matsunagaでした。女子は桑原絵理 Eri Kuwaharaが5時間1分で優勝。2位には枝元香菜子 Kanako Edamotoで84秒差。3位は二人から30数分差で柿本恵理 Eri Kakimoto。リザルトはこちら

7月9日日曜日:外秩父

  • トレニックワールド in 外秩父 50km & 43km:埼玉県寄居町など。50kmでは細山雄一(6時間15分)、小川るり子(8時間11分)、43kmでは戸田賢(5時間32分)、上田絢加(6時間45分)がそれぞれ男女のトップのフィニッシャーでした。リザルトはこちら
  • Whiteface Skyrace (19mile): アメリカ・ニューヨーク州ウィルミントンで開催。アメリカのスカイランニング・ナショナルシリーズの大会。リザルトはこちら

7月10日月曜日:Badwater

  • Badwater 135: アメリカ・カリフォルニア州のデスバレーからマウントホイットニーまでの135マイル(217km)の灼熱のコースを走るウルトラマラソン。今年は19カ国から95人のランナーが参加して行われました。世界的に有名なこの過酷なウルトラマラソンを今年はいいのわたる Wataru Iino(日本、インド在住)がほぼ終始リードを守って24時間56分19秒でフィニッシュ、見事優勝を勝ち取りました。2位のマルコ・ボンフィグリオ Marco Bonfiglio(イタリア)とは48分差でした。昨年優勝で大会記録保持者のピート・コステルニック Pete Kostelnick(アメリカ)は28時間18分で5位。このほか、木曽哲男 Tetsuo Kisoが29時間53分で7位、西村周之 Hiroyuki Nishimuraが34時間9分で16位、岩本能史 Nobumi Iwamotoが36時間0分で24位でした。女子優勝はサンドラ・ビリネス Sandra Villines(アメリカ)で34時間34分でした。リザルトはこちら
これも読む
サンライズヒル穂坂・ヤマケンカップは8月11日開催、山本健一監修のトレイルランニング専用コースを走る10kmと5km

今週末のイベント

7月14日金曜日 – 7月16日日曜日:Hardrock、Ultra Sierra Nevada

  • Hardrock 100: アメリカ・コロラド州シルバートン。コロラド州南部のサンフアン山脈で開催される100マイルの山岳トレイルランニングレースで、140人の出場枠数を大幅に上回るエントリーを集める人気の大会。2014年から3回連続で優勝しているキリアン Kilian Jornetや、そのキリアンと昨年タイで優勝したジェイソン・シュラーブ Jason Schlarbのほか、イケル・カレラ Iker Karreraマイク・フート Mike Footeアダム・キャンベル Adam Campbellが出場。女子では2015年、16年優勝のアンナ・フロスト Anna Frost(ニュージーランド)、昨年、一昨年に欧州のトレイルランニングのタイトルを総なめにしたカロリーヌ・シャヴェロ Caroline Chaverotナタリー・マクレア Nathalie Mauclair、地元コロラド在住でこの大会上位常連のダーシー・ピセウ Darcy Piceuがエントリーしています。
  • Ultra Sierra Nevada (103k, 62k, 40k, 6k): スペイン・グラナダ。スペイン南部のアンダルシアにあるシエラネバダ山脈に登るトレイルランニングレースで、103km、62kmのレースはSpain Ultra Cupの大会になっています。当サイトではこの大会について追って紹介記事をお送りします。
  • Lakes Sky Ultra (56k): イギリス・カンブリア。イングランド北部のレイク・ディストリクト国立公園の中の町・アンブルサイド Amblesideを拠点に開催。56km 4500mD+のレースがイギリスのスカイランニング・ナショナルシリーズの大会となっています。

7月15日土曜日 – 7月17日月曜日:野沢温泉、分水嶺トレイル

  • Skyrunner-Japan-Series-logo-768x744S-Mountain 野沢温泉バーティカルキロメーターS-Mountain The4100D マウンテントレイルin野沢温泉(65kなど): 長野県・野沢温泉村。野沢温泉スキー場を会場に行われる夏の暑さの中で行われる大会。昨年初開催で土曜日に行われるバーティカルキロメーターはスカイランナー・ジャパンシリーズのバーティカル・カテゴリーの第4戦です。こちらには現在女子ランキング首位で、5月にはTransvulcania VKで優勝、最近アスリート活動への専念をアナウンスした吉住友里 Yuri Yoshizumiが出場。男子では皇帝・宮原徹はエントリーしていませんが、上田瑠偉 Ruy Ueda永里剛城 Goki Nagasato藤飛翔 Tsubasa Fuji吉野大和 Yamato Yoshino鈴木龍弥 Ryuya Suzukiといった若手、宮川鉄也 Tetsuya Miyagawa宮地藤雄 Fujio Miyachi村井涼 Ryo Murai横山忠男 Tadao Yokoyamaのベテラン勢が競います。女子ではシリーズ常連の岩楯志帆 Shiho Iwadate須藤吉仕子 Kishiko Sutoがエントリー。翌日日曜日に行われる65kmソロのレースは女子では浅原かおり Kaori Asahara桑原絵理 Eri Kuwabara上宮逸子 Itsuko Uemiya片桐久美 Kumi Katagiriに注目。男子は大杉哲也 Tetsuya Osugi井上隆詞 Takanori Inoue山谷良登 Yoshito Yamataniリチャード・コグラン Richard Coughlanがエントリーしています。
  • 分水嶺トレイル(84k, 120k): 青梅または奥多摩・鴨沢から清里・獅子岩まで秩父多摩甲斐国立公園のピークをつなぐ分水嶺をたどる長距離の山岳縦走大会。青梅スタートは120km 12,000mD+、鴨沢スタートは84km 8,000mD+となります。
これも読む
DC Weekly 2023年12月12日 Izu Trail Journey, Doi Inthanon, Kosciuszko, 武田の杜、養老山地、国頭、常陸の国、みたけ山

7月15日土曜日 – 7月16日日曜日:Eiger, Tahoe, Vermont, OSJおんたけ、OMM LITE

  • Eiger Ultra Trail (101k / 51k /36k/ 16k): スイス・グリンデルワルトを拠点にアイガー山麓のトレイルを走る大会で、101kのレースが今年もUltra Trail World Tourの第13戦、Proカテゴリーの大会となっています。昨年男女それぞれで優勝したスイス人のうち、ディエゴ・パゾス Diego Pazosはケガのため今年は51kmのレースへ。アンドレア・ヒューザー Andrea Huserは今年も101kのスタートラインに立ちます。このほか、女子ではデニス・ジンマーマン Denise Zimmermann(スイス)とイルディコ・ヴェルミシャー Ildiko Wermescher(ハンガリー)のベテランがエントリー。ヒューザー、ヴェルミシャーは先月のウェスタン・ステイツを走ったばかり、ジンマーマンも先週のTrail Verbier St Bernardを走ったばかりです。男子はUTWTではおなじみのジョルディ・ガミト Jordi Gamito(スペイン)、サンゲ・シェルパ Sange Sherpa(ネパール)、4月のPenyagolosaで優勝したティム・オルソン Timothy Olson(アメリカ)、今年1月のHK100で2位のダニエル・ユング Daniel Jung(イタリア)、そして日本の奥宮俊祐 Shunsuke Okunomiyaが参加します。さらにこれまでレースにはあまり出ていなかった無名の存在ながら、今年4月のサハラマラソン Marathon des Sablesで3位になったトーマス・エバンス Thomas Evans(イギリス)がエントリーしています。山でどんな走りを見せるのかに注目です。今回のアイガーには日本からも約50人の皆さんが参加します。
  • Tahoe Rim Trail (100マイル、50マイル、55km):アメリカのカリフォルニア州とネバダ州にまたがるタホ湖のネバダ州側、スプーナーレーク州立公園をスタート、フィニッシュとするループ状のコースで行われ、100マイルは50マイルのループコースを2周します。日本からも100マイルに出場する鬼塚智徳 Tomonori Onitsuka、田中”JR”裕康 Hiroyasu Tanakaなど6人がエントリーしています。スタートは100マイルが15日土曜日の午前5時(日本時間同日午後9時)、50マイルは同日午前6時(日本時間同日午後10時)。大会当日のライブ速報はこちらから。
  • Vermont 100: アメリカ北東部、バーモント州で開催される100マイル、100kmのトレイルランニングレースで、アメリカの4つの伝統ある100マイルレースからなるGrand Slam of Ultrarunningの一つとなっていることでも有名な大会です。
  • OSJ Ontake 100(100k, 100マイル):  長野県王滝村。2008年から続く日本の長距離トレイルレースの草分けといえる存在です。100kを14時間で完走することがエントリー資格となる100マイルはコースが一部昨年からは変更された新コースで行われます(3つの目のループコースが新しいコースに置き換え)。
  • OMM LITE Hakuba/Otari: 長野県白馬村、小谷村。11月に開催されるOMM Japan Raceに「必要なナビゲーションスキルと経験を学ぶ」機会として開催されるイベント。OMM JapanのScore形式(ロゲイニング形式)で二日間にわたって開催されますが、宿泊のルールはなく、途中で飲食物の補給も可能となっています。

7月15日土曜日:アイスランド

  • Laugavegur Ultra Trail (55k): アイスランドで開催される55kmのP2P(Point to Point)形式のトレイルランニングレース。4日間のハイキングルートを走る大会は今回で21回目を迎えます。
これも読む
DC Weekly 2022年4月11日 奥三河、ダイトレ、白馬八方尾根、Istria、Patagonia Run

7月16日日曜日:Royal Gran Paradiso

  • Royal Ultra Sky Marathon Gran Paradiso (53k): イタリア・ヴァッレ・ダオスタ自治州のグランパラディーゾ国立公園で開催。2年に一度の開催で距離52.5kmに対して累積獲得高度は4,141mD+、コースの最高地点は標高3,001mという本格的な山岳コースで、今回、スカイランナー・ワールドシリーズに初めて登場。今年のSky Extremeカテゴリーの開幕戦となります。今回は27カ国から270人がエントリー。現在Sky Classicカテゴリーでランキング首位で5月にはゼガママラソンで優勝したマイテ・マイオラ Maite Maiora(スペイン)やエカテリーナ・ミチャエワ Ekaterina Mityaeva(ロシア)が女子のレースをリードしそう。男子では昨年のTrofeo Kimaで優勝しているビム・グルン Bhim Gurung(ネパール)のほか、先週のHigh Trail Vanoiseで3位のドミトリー・ミチャエフ Dmitry Mityaev(ロシア)が上位を狙います。このほかザイト・アイト・マレク Zaid Ait Malek(ネパール)、クリストファー・クレメンテ Cristofer Clemente(スペイン)もエントリーしています。
この記事が気に入ったらDogsorCaravanをBuy Me a Coffeeで直接サポートできます!

Buy Me a Coffee

Sponsored link