「最新トルコセミナー2017」レポートとトルコで開催されるトレイルランニング大会ご紹介

トルコ共和国大使館・文化広報参事官室は8月4日に「最新トルコセミナー2017」を都内で開催。旅行関連のメディア向けにトルコの様々な魅力を伝えるイベントに、当サイトも出席してきました。この記事ではセミナーの内容と、現在トルコで開催されている主なトレイルランニング大会をまとめてご紹介します。

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トルコの魅力を紹介する「最新トルコセミナー2017」

セミナーの最初にはトルコ共和国大使館・文化広報参事官室のアリ・カラクシュさんがあいさつ。「(テロ事件が相次いだ)16年のイメージが残っているのは承知しているが、メディアの皆さんとともにイメージを変えていきたい」といい、すでに日本でも有名なイスタンブールやカッパドキアといった観光地や、ケバブ料理だけでなく、「トルコの魅力に触れられるスポットやイベントを知っていただきたい」と話しました。

トルコ共和国大使館・文化広報参事官室のアリ・カラクシュさん

トルコ共和国大使館・文化広報参事官室の大森正光さん

続いてトルコ共和国大使館・文化広報参事官室の大森正光さんが最近のトルコ観光についてプレゼンテーション。特に、テーマを設けた地方のフェスティバルとして次のようなイベントが紹介されました。

  • アラチャト・ハーブ・フェスティバル (Alaçatı Herb Festival):エーゲ海岸のトルコ第三の都市、イズミルから79kmのリゾート地・アラチャトで2017年4月6〜9日に開催。市内には地元産のハーブを中心に野菜や果物、魚、ワイン、軽食、雑貨・アクセサリーなど約1500のブースが立ち並びます。

アラチャト・ハーブ・フェスティバルの今年のテーマは「セイヨウイラクサ」。花粉症の体質改善に用いられることが多い食用ハーブ。

地元のハーブや野菜を売るマーケットで賑わいます。

旬を迎えたアーティチョークにピラフを詰めたドルマというトルコ料理も。

  • スアジュク・オーガニック・ マーケット(Suacık Organic Market): イズミルから46kmの町、セフェルヒサル(スアジュク)はワインの神様・ディオニソスの神殿などが残るテオス古代遺跡で知られる海辺の町で、2009年にはスローフード運動のモデルとなる町である「チッタスロー」(イタリア語でスローシティ)に登録。こちらも地元の野菜や食品のファーマーズマーケットが開催される他、今年11月18〜19日には地元産のみかんをテーマにしたセフェルヒサール・マンダリンフェスティバルが開催予定。

セフェルヒサルはローマ時代初期に繁栄したテオス古代都市遺跡で知られます。

自家製のトルコのお菓子やアクセサリーを持ち寄った露店でにぎわいます。

もちろん、地元の食材で作ったオーガニックフード、ドリンクも楽しめます。

  • イスタンブール・チューリップ・フェスティバル:トルコのアナトリア地方はチューリップの原産地の一つで、現在もトルコに生産者が多く、トルコの国家にもなっています。今年も4月の1ヶ月間はイスタンブールでチューリップフェスティバルが開催され、市内8カ所の会場で趣向を凝らした展示が行われました。

こちらはイスタンブールのエミルガン公園の会場の様子。

こちらは旧市街側のギュルハネ公園の会場。

ブルーモスクをはじめ有名な名所が集まるスルタンアフメット広場でもチューリップが一面に広がります。

ターキッシュエアラインズ広報の谷本美和さんからは、ターキッシュエアラインズの魅力について説明。成田ーイスタンブールの直行便は夜出発、朝到着で旅行を目一杯楽しめる他、ヨーロッパなどへの乗継便も充実。同社のハブ空港であるイスタンブール・アタテュルク国際空港については、テロ事件以降、通常の出発前の検査だけでなく、その手前の空港へ入場する人すべてについて手荷物検査を行う体制で安全性を高めている、とのことでした。

最後に音楽評論家で中東料理の専門家でもあるサラーム海上さんが登場。トルコ料理について、30年来トルコを毎年のように訪ねているが毎回新しい発見があり、多様で奥深いと話しました。最近もトルコを訪ねて家庭料理を1週間かけて学んできたというサラーム海上さんはトルコ南東部の名物料理である「アンテップ・ケバブ」を参加者に振舞ってくれました。

サラーム海上さん。テレビやラジオの音楽番組にも出演している音楽評論家。

サラーム海上さんのプレゼンテーションから。トルコ料理を満喫するにはメイハーネ(居酒屋)がおすすめとのこと。

参加者に振る舞われたアンテップ・ケバブは鍋に肉、揚げたナス、野菜、米を入れて煮込んでから最後に鍋をひっくり返してケーキのようになったものを切り分けるというもの。肉のうまみとナスのとろみが絶妙。

トルコで開催されている主なトレイルランニングの大会ご紹介

知れば知るほど奥深いトルコですが、当サイトでは一昨年、昨年にトルコのトレイルランニング大会やロングトレイルを取材する機会があり、トレイルランニングも盛り上がりつつあることをご紹介してきました。この機会に、現在トルコで開催されているトレイルランニング大会のうち、主なものをご紹介します。

イズニック・ウルトラ Iznik Ultra

  • 開催地:トルコ北西部・ブルサ県イズニック
  • レースの種類:140k(139km, 3320mD+)、90k(88km, 2600mD+)、50k(49km, 1200mD+)
  • 開催日:2017年4月21日〜23日
  • 大会ウェブサイト:https://www.iznikultra.com/

エイドのボランティアの皆さん。どのエイドでも親切に補給を手伝ってくださいました。イスタンブールからは210kmの距離にあるイズニック(ニケイア)は古代都市の城壁が残る小さな街で東西に細長いイズニック湖の西岸に位置します。この街をスタートする140kのレースはぐるりとイズニック湖を一周するコース。コースはオリーブ畑や林道、放牧地を通りながら湖の周りにある小さな村に設けられたエイドをつないでいます。大都市イスタンブールからそう遠くないのにトルコの田舎の人たちや街の雰囲気に触れられるのが魅力です。当サイト岩佐も2015年の大会に参加しています。

リキアンウェイ・ウルトラマラソン Likya Yolu Ultra Maratonu (Lycian Way Ultra Marathon)

  • 開催地:トルコ南部、エーゲ海・地中海岸地方
  • レースの種類:計250km、6ステージ
  • 開催日:2017年9月23日〜10月1日
  • 大会ウェブサイト:http://www.likyayoluultramaratonu.com/

ロングトレイルのリキアンウェイを地中海を眺めながら進む。

エーゲ海、地中海に面した地方は天候に恵まれてヨーロッパからの観光客が多数訪れるリゾート地として有名。古代には都市国家が繁栄したリキア文明を育んだ場所で、その歴史や遺跡をつなぐロングトレイルとして整備されたのが全長509kmにおよぶリキアンウェイです。このリキアンウェイ・ウルトラマラソンはこの6つのステージで合計250kmを走るステージレースで、行動中に必要な食料は全てスタート時から携行して途中で補充は不可、各ステージの前後は用意されたキャンプサイトの指定されたテントで宿泊、という形式。当サイト岩佐が2016年にリキアンウェイを訪ねるツアーに参加し、コースの一部を歩きました。山あり、ビーチありと楽しいトレイルですが、場所によっては走るには足元が岩だらけで不安定だったり、深い茂みや薄い踏み跡でコースがわかりにくいところもあったりと手強いパートもあります。

ガーミン・ランファイア・ソルトレイク・ウルトラトレイル Garmin Runfire Salt Lake Ultra-Trail

中央アナトリア地方のトゥズ湖(塩湖)は夏季には干上がって真っ白な平原へと変わります。そこに描かれるループ状のコースで行われるウルトラマラソン。

サロモン・カッパドキア・ウルトラトレイル Salomon Cappadocia Ultra-Trail

  • 開催地:トルコ・中央アナトリア地方
  • レースの種類:110k(114km、3340mD+)、60k(61km、1810mD+)、30k(35km、940mD+)
  • 開催日:2017年10月21日〜22日
  • 大会ウェブサイト:https://cappadociaultratrail.com

トルコの中でも世界遺産・カッパドキアはイスタンブールと並ぶ最も有名な観光地として有名です。その地で開催されるこの大会は観光の拠点としても知られる町・ギョレメはもちろん、岩から彫られた建造物、「妖精の煙突」と呼ばれる多様な奇岩などを巡りながる進むコース。ウルトラトレイル・ワールドツアーのシリーズ戦ともなっていて、欧州を中心に海外からも選手を集めている大会です。

ゲイイク・クシュス Geyik Koşusu (Deers on Trail Run)

  • 開催地:イスタンブール近郊
  • レースの種類:28k、14k、4k
  • 開催日:2017年2月19日、7月8日(ナイトレース)、10月15日、12月10日
  • 大会ウェブサイト:http://www.geyikkosulari.com/
これも読む
DC Weekly 2023年4月29日 Marathon de Sable、Penyagolosa、MIUT

トルコで最も大きな都市、イスタンブールのトレイルランナーが気軽に走りに行けるトレイルの一つが、イスタンブールから北に車で数十分のところにあるベルグラードの森。このイスタンブールのランナーにはおなじみの森では年に4回大会が開催されていて、力試しをしたい実力あるアスリートから、子どもまでたくさんの人たちが参加しています。当サイト岩佐も2015年にイスタンブールを訪ねた際に、地元のランナーのみなさんとコースとなっている森の朝ランを楽しみました。

アラダグラル・スカイトレイル Aladaglar Sky Trail

  • 開催地:トルコ・中央アナトリア地方、アラダグラル国立公園
  • レースの種類:45km 3500mD+、15km 950mD+
  • 開催日:2017年8月12日
  • 大会ウェブサイト:https://aladaglarskytrail.com/

こちらはかなり本格的な山岳レース。トルコ中央部の都市・カイセリの近くにあるアラダグラル国立公園で開催され、標高1613mの山麓をスタートして標高3756mのデミルカズィク山 Demirkazikの山頂近くまで登るというコースです。標高が上がるにつれ巨大な岩稜帯が目の前に迫ってきます。

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