ハセツネ30K 2019 プレビュー #Hasetsune30K

ハセツネカップ秋のハセツネCUPへの出場をねらう人も、トレイルランニングのレースに初めてでる人も集まる、春のお祭りです。今週末の3月31日日曜日に第11回ハセツネ30Kが開催されます。当サイトでは今回も会場の東京・あきる野市の秋川渓谷リバーティオから会場の模様や上位の結果をお伝えします。レースのスタートは午前8時30分。DogsorCaravanのツイッターアカウント(@DogsorCaravan)をフォローしてお楽しみください。

(写真・2018年ハセツネ30Kのスタート。Photo by Koichi Iwasa, DogsorCaravan)

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今回も大会前日の30日土曜日に秋川溪谷リバーティオで「HASETSUNEトレランギア・フェス」が開催され、翌日の大会の出走受付も可能です。

今年も4月6日土曜日にコースの清掃だけでなく環境保全活動を行う「ハセツネ30kグリーンフェスティバル」が予定されています。

ハセツネ30Kのコースは秋川渓谷リバーティオをスタート。舗装林道の登りで北沢峠(9.7km)へ。ここからトレイルの登りに。醍醐丸(15km)を経て第一関門となる篠窪峠仮設下山口(16.6km地点)からは舗装された醍醐林道の下りへ。再びトレイルに入ってトッキリ場を経て第二関門の入山峠(25.2km地点)。さらにトレイルで今熊山を越えるとあとは5kmほどの下りでフィニッシュ。ロードの区間が長く感じますが、テクニカルなトレイルもあって、走りごたえのあるコースです。

ハセツネ30Kのコース概要(大会ガイドブックより)

ハセツネ30Kのコース概要(大会ガイドブックより)

有力選手

ハセツネ30Kのコースの三分の一ほどは秋の日本山岳耐久レース(ハセツネCUP)のコースと重なっています。さらにハセツネ30Kの男子1000位以内、女子100位以内の完走者はハセツネCUPへの優先エントリー権が獲得できます(これまでのところ、5時間前後で完走すればこの優先エントリー権が獲得できるようです)。こうしたことから秋のハセツネCUPに向けた「予選」として参加するランナーも多いでしょう。また、走りやすい舗装林道の区間が多くて30kmという距離もトレイルランニングのレースとしては比較的短めであることから、トレイルランニングへの「入門レース」として参加する方も少なくありません。

しかし、こうした「予選」「入門レース」であるがゆえに陸上競技やロードのマラソンで実績のあるアスリートがトレイルランニングへのデビュー戦に選ぶこともあり、毎回ハイレベルなレースが繰り広げられ、新しいヒーロー・ヒロインが誕生しています。

今年のハセツネ30Kではどんな有力選手が登場するのか、ご紹介します。

女子 Women

髙村貴子 Takako Takamuraは昨年のハセツネCUPで三連覇を達成したハセツネの女王。昨年はスカイランナー・ジャパンシリーズ年間チャンピオンでスカイランニング世界選手権(スコットランド)で10位、FunTrails 50k優勝といった結果を残して、当サイトの日本トレイルランナー・オブ・ザ・イヤーに選ばれました。今年は医大を卒業して医師の道を歩みますが、アスリートとしての活動も続けるという髙村のシーズン開幕戦です。昨年のハセツネ30Kでは優勝した吉田香織に次いで2位。

2018年ハセツネCUPで醍醐丸を走る高村貴子。

実業団で長距離ランナーとして活躍した経験を持つ黒澤莉楠 Rina Kurosawaは昨年から山に活動の場を広げていて、のOSJ奥久慈30kで優勝、10月の尾瀬岩鞍VKで2位。舗装林道のセクションでリードを広げたら勝機があるかもしれません。秋山穂乃果 Honoka Akiyamaも昨年からトレイルランニングでの活躍が著しい選手。2月のOSJ奄美50K、スカイライントレイル菅平50K、スパトレイル72Kで優勝。STYで3位、野辺山100Kで3位など、長い距離のレースにも取り組んでいます。今年は1月に千羽海崖37Kで優勝してシーズンをスタート。今回のハセツネ30Kでも注目の存在です。トレイルランニング界では天才少女として知られている渡部春雅 Kasuga Watabeは現在16歳。出場資格を満たす今年、ハセツネ30Kに参戦です。2017年にはスリーピークス八ヶ岳優勝、南アルプスマウンテンマラソン優勝。今月開催されたばかりの大山登山マラソンでは女子トップでフィニッシュ。ちなみに秋のハセツネCUPも16歳から出場可能です。

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2016年経ヶ岳VLで優勝した渡部春雅。

このほか、当サイトが注目するのは次の皆さん。

  • 岩村聖華 Seika Iwamura: 昨年のこの大会で3位。2017年ハセツネCUPで7位、2019年千羽海崖で3位。
  • 安ヶ平萌子 Moeko Yasugahira : 昨年の6位。2018年尾瀬岩鞍VKで3位、2019年くだまつ笠戸島32Kで優勝。
  • 大庭知子 Tomoko Oba : 2018年ハセツネCUPで7位、UTMF12位。昨年のこの大会で10位。
  • 久津間紗希 Saki Kutsuma : ハセツネCUPで2017年9位、2018年8位。昨年のハセツネ30kで7位。
  • 又井ゆうこ Yuko Matai : 2018年OSJ奄美50Kで2位。
  • 湊瑛穂 Akiho Minato : 2017年ハセツネ30Kで4位、ハセツネCUPで14位。今年のおんじゅくオーシャントレイルで優勝。
  • 上田絢加 Ayaka Ueda : 2018年MSIG Lantau 50kで7位。
  • 柿本恵理 Eri Kakimoto : 2018年志賀高原エクストリーム32kで6位、スカイランニングユース世界選手権日本代表。2017年ハセツネ30Kで7位。

男子 Men

城武雅 Masashi Shirotake

男子では昨年のこのハセツネ30Kで優勝してトレイルランニングにデビュー、秋のハセツネCUPでは2位となった城武雅 Masashi Shirotakeが今年の30Kにエントリーしています。社会人になってから始めたランニングで才能を発揮した城武は39歳。しかしそのスピードに陰りはありません。昨年はスカイライントレイル菅平50Kで2位、美ヶ原トレイルラン80Kで優勝という結果も残しています。

Shunsuke Okunomiya Hasetsune2015 Finish

奥宮俊祐 Shunsuke Okunomiya

その昨年のハセツネ30Kで城武に3分半の差で続いて2位だったのが奥宮俊祐 Shunsuke Okunomiya。2015年のハセツネCUPチャンピオンでハセツネでは何度も見応えあるレースをみせてきました。昨年は信越五岳100マイルで優勝。城武と同じ39歳で、今回のハセツネ30Kでは2015年、2016年に続く3度目の優勝を目指します。さらに昨年3位の大沢正和 Masakazu Osawaも今年の30Kにエントリー。昨年は白馬国際50kで3位、武田の杜で3位でした。

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一方、ハセツネには初めての出場となるアスリートにも注目です。横内佑太朗 Yutaro Yokouchiは箱根駅伝に出場した経験を持つ26歳。トレイルランニングには昨年8月の野沢トレイルフェスで3位となってデビュー。その後11月の科野の国ラウンドトレイル32kで優勝、ことし2月のOSJ奄美50Kで優勝。そして青木純 Jun Aokiはフルマラソンで2時間26分を昨年記録して自己ベストを更新したばかり。トレイルでは昨年のOSJ奥久慈30Kで優勝。横内、青木の二人は今回のハセツネ30Kの上位に食い込んでくることになりそうです。

町田知宏 Tomohiro Machidaはここ数年は年間を通じて多数のレースに出場し続けていますが、昨年はOSJ奄美50Kで優勝、STYで3位、スカイランニング日本選手権・ひろしま恐羅漢63kで3位、OSJ奥久慈30Kで2位、志賀高原エクストリーム56kで2位、FunTrails FTR 50kで優勝と好成績を連発しています。昨年のハセツネ30Kでは9位。

町田知宏 Tomohiro Machida

さらに当サイトの注目する選手の皆さんは次のように続きます。

  • 奥山聡 Satoshi Okuyama:2016年ハセツネCUPで4位、同年白馬国際50Kで優勝。
  • 福井哲也 Tetsuya Fukui:今年のOSJ新城64kで優勝。2018年Fairy Trailびわ湖高島60Kで3位。2017年上州武尊山スカイビュートレイル120Kで4位。
  • 伊藤健太 Kenta Ito:2018年比叡山インターナショナル50K優勝、奥三河パワートレイル70K優勝、スカイランニング日本選手権・ひろしま恐羅漢63K4位、ハセツネCUPで7位。
  • 貝瀬淳 Jun Kaise: 2018年櫛形ウィンドトレイル31K優勝。
  • 八木慶太 Keita Yagi: 2018年OSJ奄美50K2位、9 Dragons 50/50で3位。
  • 平賀太智 Taichi Hiraga:2018年志賀高原エクストリーム32kで2位、Korea 50Kで3位、上州武尊山スカイビュートレイル30Kで優勝。
  • 名取将大 Masahiro Natori:2018年ひろしま恐羅漢65k で7位、2017年OSJ奥久慈50kで優勝。
  • 加藤淳一 Junichi Kato:2017年富士登山競走で8位。
  • 土屋克則 Katsunori Tsuchiya:2018年FunTrails FT50で4位、FunTrails名栗26kで優勝。
  • 木村隼人 Hayato Kimura:2018年峨山道73K優勝。
  • 梅澤孟 Takeshi Umezawa:2017年OSJおんたけ100Kで2位。
  • 重原政幸 Masayuki Shigehara:2018年OSJ奄美50K3位、FunTrails名栗26Kで2位。
  • 山本浩平 Kohei Yamamoto:2018年OSJ奥久慈50K優勝。
  • 岩井竜太 Ryuta Iwai:2018年TOKYO八峰34Kで3位。
  • 佐藤雄太郎 Yutaro Sato:2018年奥三河パワートレイル70Kで2位、志賀高原エクストリーム56kで5位。
  • 鳥海宏太 Kota Toriumi:2018年トルデジアン Tor Des Geantsで5位、2016年FunTrails FTR100で3位。
  • 佐谷尚紀 Naoki Satani: 2018年OSJ奄美50Kで5位、みたけ山2位。
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DC Weekly 2022年7月28日 霧島えびの高原、OMM LITE、スカイランニングユース世界選手権

 

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