あああっ、今年のUTMFのスタートまであともうちょっと!
今回のウルトラトレイル・マウントフジ Ultra-Trail Mt. Fujiでも当サイト・DogsorCaravanは4月26日金曜日正午にスタートする大会のライブ速報をお伝えします。そのライブ速報を今回もサポートしてくださるのが、大会特別協賛のTHE NORTH FACE。というわけで今シーズンのTHE NORTH FACEの新しいギアの中から注目のアイテムを紹介します。
トレイルランニングシューズ:アンペッツォ Ampezzo?それともフライトトリニティ Flight Trinity?
今シーズン、THE NORTH FACEから新たに登場したのは「アンペッツォ Ampezzo」と「フライトトリニティ Flight Trinity」の2モデル。一言で言うならアンペッツォはウルトラトレイルと呼ばれるような長距離のトレイル向けで足のサポート性、クッション性を重視。フライトトリニティはスピード重視で接地感や足の蹴り出しのといった動作性を重視。しかし、基本的なテクノロジーやデザインを共有しています。
まず2つのシューズに共通すると感じたのは足を入れた際の足型とフィット感。後で紹介するように2つのシューズのアッパー、インナー、ミッドソールの材質は異なるのですが、足を入れた時に感じるほどよいトゥボックスの広さ、足をおおうフィット感、ややボリュームのあるミッドソールが足にフィットする感覚はとてもよく似ています。2つのシューズの想定するシーンに差はあっても、THE NORTH FACEが考えるトレイルランニングシューズが必要とするものがここに表れている、と感じました。
2つのシューズの違いを大きく反映しているのは、まずミッドソール。アンペッツォに用いられているXTRAFOAM エクストラフォームは衝撃吸収性に優れる素材であるのに対して、フライトトリニティのFASTFOAM ファストフォームは反発性の高い素材。アンペッツォでは長距離を走る足にかかる衝撃を和らげて快適に走り続けるのに適しているのに対し、フライトトリニティは着地時の衝撃を受け止めて推進力に変える機能が高いのです。ドロップ(前足部とかかとの高低差)がアンペッツォは6mm(14mm-20mm)、フライトトリニティは8mm(12mm-20mm)となっているのも同じ意図からくる構造の差でしょう。
アッパーに目を向けると、どちらもシームレスでストレスのないデザインですがアッパーやライナーに違いがあります。アッパーはアンペッツォがメッシュ素材なのですが見た目のイメージと比べてずっと薄手で剛性のある材質の外側に縞状のTPUをプリント。これにより耐久性と通気性を高めています。一方のフライトトリニティは外側を剛性のあるリップストップナイロンとすることで通気性と軽量性を、内側のライニングに密な構造のニット素材とすることでフィット感を、それぞれ確保する構造。上で述べたように足を入れただけでは似た感じがするのですが、しばらく走っているうちにアッパーやライナーの差が2つのシューズの差を生んでいることがわかります。
おそらく、UTMFのような長い距離のトレイルランニング・レースだったらアンペッツォがベターな選択。フライトトリニティは距離が短めだったり、スピードを意識するようなシーンが多い時に快適でしょう。フライトトリニティでちょっとテクニカルな下りをスイスイと駆け下りたら気分が上がるでしょうね。
アンペッツォ Ampezzo
- 【Weight】309g(Men’s 9インチ/片足)、257g(Women’s 7インチ/片足)
- 【Color】Men’s (GG)メルドグレー×エボニーグレー、(KW)TNFブラック×TNFホワイト、(BK)ボンバーブルー×TNFブラック / Women’s (KW)TNFブラック×TNFホワイト、(MG)マイクロチップグレー×エボニーグレー
フライトトリニティ Flight Trinity
- 【Weight】279g (Men’s 9インチ/片足)、228g(Women’s 7インチ/片足)
- 【Color】Men’s (RK)ファイアリーレッド×TNFブラック、(BK)ボンバーブルー×TNFブラック / Women’s (AG)アークティックアイスブルー×グリザイユグレー、(BK)ダズリンブルー×TNFブラック
大きくアップデートしたバックパック、TR6
THE NORTH FACEのトレイルランニング・バックパックといえばTRシリーズですが、今シーズンは昨年までのモデルからは大幅にアップデート。昨年までのTRシリーズはチェストハーネスを太めにしてフラスクを入れられるポケットをつける一方で、背中の荷室の方は自由に装備を収納しやすい、どちらかといえば保守的な構造でした。
今シーズンのTRシリーズはデザインを一新。背中のパネルとチェストハーネスは立体的に一続きとなり、フロントのストラップは三ヶ所でとめる形に。ついにTRシリーズも背負うのではなく「着る」バックパックに大きく舵を切ってきました。背中側は背負った際に左右に引っ張られる力で荷室の下部が狭くなることで、荷物を上の方にキープ=重心を高くする構造に。ジッパーやドローコードといったパーツは最小限に絞り、生地の伸縮性で必要十分なホールド力を確保しています。
こうしたバックパックの作りでは先行しているブランドもありますが、THE NORTH FACEが作るとやはりディティールのこだわりがすごい。例えばショルダーハーネスの内側の首に接するところには肌触りがよくストレッチ性のある素材を当てて擦れを防止。フロントのポケットは左右に上下二段でついていますが、上段は500mlのフラスク、やや大きめのスマートフォンが余裕で収まるだけでなく、入り口が斜めになっているので入れやすく、落としにくい。下段はジャケットを押し込んでおけるほどの容量のあるポケットですが、ジッパーレスにもかかわらず小物を入れておいても生地の伸縮性でしっかりキープ。「このポケットはかなり研究して作ってあるんですよ」とTHE NORTH FACE FLIGHT TOKYOの鵜野貴行さんも話してくれました。
なお、今回手にして試したのは「TR 6」(ティーアール6)ですが、荷室の容量はサイズによって異なり、私が試したLサイズは8Lの容量。UTMFの装備も収まりそうでした。TRシリーズはこの他にもより容量の小さい「TR Zero」(ティーアールゼロ)、より大きい「TR 10」(ティーアール10)、腰に着けるベルトタイプの「TR Belt」(ティーアールベルト)も展開されています。
ティーアール6 TR 6
- 【Size】S、M、L (ユニセックス)
- 【Weight】S/290g、M/310g、L/330g
- 【Color】(K)ブラック、(AG)アスファルトグレー、(AB)アズテックブルー
- 【寸法】S/着丈40×身幅37×裾幅30cm、M/着丈42×身幅40.5×裾幅33.5cm、L/着丈44×身幅44×裾幅37cm
- 【Capacity】S/6L、M/7L、L/8L
あれ昨年と同じ?と思ったら細かいところがよくなっているHYPERAIR GTX Hoodie
透湿性が高いのに表面についた水滴は一振りすれば落ちて行くので、ジャケットは軽いまま。外側にGORE-TEX®︎メンブレインを露出させた2層構造とすることで長時間雨の中で着ていても、撥水性と透湿性が落ちないのがGORE-TEX®︎ Active with SHAKEDRY™️ Product Technologyです。トレイルランニングに最適なこの素材を使ったハイパーエアーGTXフーディ HYPERAIR GTX HoodieがTHE NORTH FACEから昨年発売されました。
今シーズンも全く同じ名前の製品が販売されていて、一目見ただけでは胸のポケットのジッパーの色が違うのと、左右のポケットがなくなっただけにみえたのですが、実は細かいところが下で紹介するように変更されていました。いずれもユーザーの声を反映した変更で、昨年の製品を持っている人も買い換えたくなりそうです。以下の写真はいずれも左が昨年発売されたもの、右が今年発売のアップデートされたものです。
ハイパーエアーGTXフーディ HYPERAIR GTX Hoodie
- 【Size】※KTサイズ展開:S、M、L、XL / ※KDサイズ展開:WM、WL
- 【Weight】215g(Lサイズ)、195g(WLサイズ)
- 【Color】(KT)ブラック×TNFレッド、(KD)ブラック×ダズリングブルー
今年もUTMF会場のTHE NORTH FACEのブースで限定アイテムに注目
昨年に続いて、今年もスタート地点の富士山こどもの国と受付やフィニッシュとなる河口湖・大池公園のUTMF EXPOの会場ではTHE NORTH FACEのブースが出展します。今年もこのブースではUTMFの開催を記念した限定商品が発売されます。例年、早めに売り切れとなっているので、気になる方はお見逃しなく。どんなアイテムが登場するかは、THE NORTH FACE FLIGHT TOKYOのブログで見ることができます。
(協力・THE NORTH FACE)