最後の一人まで数え続けましたよ!
オホーツク海に面した北海道・サロマ湖、といえばランナーにとってはウルトラマラソンの代名詞ともいえる存在。1986年に始まった「サロマ湖100kmウルトラマラソン」はサロマ湖の西側の湧別町から東側の常呂町へと向かうポイント・トゥ・ポイントのコースで開催されます。国内のウルトラマラソンでは数少ない日本陸連公認レースであり、近年は隔年で開催される100km世界選手権の日本代表選考レースともなっていて昨年は世界新記録が生まれたことでも話題になりました
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当サイトは現地でサロマ湖100kmを取材。しかし今回はレースそのものよりも「ウルトラマラソンに適したランニングシューズとは?」がテーマでした。ウルトラマラソンを走る人たちはランニングの経験を重ねた人たちのはず。ウルトラランナーのシューズ選びの条件を調べることでランニングを快適に楽しめるシューズの条件がわかるのではないかと考えました。
サロマ湖に出たランナーがどんなシューズを履いているか、数えました
ウルトラマラソンを走るランナーの皆さんはどんなシューズを履いているのか?いろんなメーカーのシューズがありますが、実際に選手の皆さんはどのメーカーのシューズを本番で使うのでしょうか?
では、数えましょう。
当サイトではサロマ湖100kmウルトラマラソンを完走した選手の皆さんがどのメーカーのシューズを履いたかを調査して、メーカー別の内訳を集計しました。
なお、今回のシューズ調査は限られた方法の中で行いました。このため厳密には正確さを欠いている可能性があります。結果については、大まかな傾向を知るための手がかりとしていただければ幸いです。
サロマ湖100kmウルトラマラソンでのシューズ調査の方法は次の通りです。
- 大会にご協力いただき、フィニッシュ直前のコース脇に調査地点を確保。通過していく選手が履いているシューズを目で見て、そのメーカーを数えました。
- 100kmの部の選手のみを調査の対象とし、50kmの部の選手は調査していません。
- 視認による調査のため、メーカーの判別の間違いや選手の調査漏れの可能性があります。特に制限時間が近づくにつれて通過する選手が増え、間違いや調査漏れも増えています。このため、大会記録に基づく完走者数とこの調査の対象選手数は必ずしも一致しません。
完走者全体の内訳:サロマ湖100kmでは6つのメーカーで9割以上の完走者の支持を集めている
この調査で調査した2,200人弱の完走者が履いていたシューズで最も多かったメーカーはASICSで全体の三分の一に達しました(34%)。さらにNIKE(20%)、adidas(13%)、HOKA ONE ONE(13%)、MIZUNO(7%)、New Balance(5%)が続きました。この上位6社のシェアは91.8%に達します。ちなみにサンダルで完走した方も8人(0.4%)いらっしゃいました。
完走タイム別の内訳:ASICSはどの層でもシェア高い一方、NIKEやadidas、HOKA ONE ONEは上位層で人気
さらに完走タイム別に選手の着用したシューズのメーカーの内訳を調べてみました。まず、シェア首位のASICSは6時間台で完走するトップ層から13時間の制限時間いっぱいの層まで幅広く着用率が高いことがわかります。
全体のシェア2位のNIKEはサブ10で走れる層の間ではASICSを上回っていることが目立ちます。サブ10、すなわち100kmを10時間以内で完走するのは400人強、完走者の上位2割前後に入る人たち。フルマラソンでいえばサブ3くらいの走力といえるでしょうか。同じように全体のシェア2位のadidasもサブ10以上の走力のランナーの方が支持率が高くなっています。
上位層で着用率が高いといえば、HOKA ONE ONEにも注目です。8時間以内で完走するトップ層ではASICSを上回り、NIKEに続いて2番目の人気です。そしてHOKA ONE ONEがユニークなのは、トップ層に続く9時間台や10時間台の上位層よりも、11時間台から13時間台のより一般層に近いランナーで着用率が高いこと。表彰台を目指すレベルのスピード・ランナーと、制限時間以内の完走を目指すエンデュランス・ランナーの両方にHOKA ONE ONEは支持を得ています。
あなたのお気に入りの一足は?
今回は日本の100kmウルトラマラソンの頂点ともいえる「サロマ湖100kmウルトラマラソン」で選手の皆さんが実際にどんなシューズを履いているか、調べてみました。
どのメーカーにもウルトラマラソンに適したシューズがあると思います。この記事をきっかけに、あなたが出会ったお気に入りのシューズで安心して快適に自分の限界を破る走りを楽しんでいただけたらうれしいです。