サロマ湖100kmのトップ選手がランニングシューズに求める条件とは?【PR】


涼しくてランニングに適したコンディションで今年も世界新記録が出るかも、と期待が高まりました。しかし後半は上位選手が次々とペースを落としていくサバイバルレースになりました。

今年で34回目となった「サロマ湖100kmウルトラマラソン」が6月30日日曜日に開催されました。スタートからゴールまで、北海道らしい広大な畑の中を進む一本道やサロマ湖畔の壮大な風景、浜佐呂間をはじめとする地元の皆さんの応援、そしてコース最終盤のワッカ原生花園に咲く花々と見どころに富んだ一日を走りながら楽しめるイベントです。一方、昨年はこの大会で20年前に生まれた100km男子の世界記録が再びこの大会で新記録により更新されました。さらにこの大会の上位入賞者から選ばれた日本代表チームは100km世界選手権で男女両チームとも金メダルと大活躍しています。

当サイトでは今年の大会を現地で取材。レースの結果をレポートしたほかサロマ湖100kmの完走者がどんなシューズを履いているのか目で見て数えました。

ウルトラランナーはどんなシューズを選ぶ? サロマ湖100km完走者のシューズのメーカーを数えました

2019.07.19

でも、ウルトラマラソンのように長時間、長い距離を走る場合には何をポイントにシューズを選べばいいのでしょうか。この記事では今回のサロマ湖で上位に入ったウルトラマラソンのトップ選手にシューズ選びのポイントについてインタビュー。トップ選手のお話しから楽しくウルトラマラソンを走るための秘訣が聞けるかもしれません。

トップ・ウルトラランナーがランニングシューズに求めることは?

お話しを聞いたのは今回のサロマ湖で活躍したトップ選手のお二人。世界にその名を知られるトップ・ウルトラマラソンランナー、山内英昭 Hideaki Yamauchi選手と、今年の春まで実業団の長距離アスリートとして活躍して今回初めて100kmに挑戦した大塚良軌 Yoshiki Otsuka選手です。

山内英昭選手「ケガを防ぐためにクッション性を重視」

静岡県出身で学生時代はテニス部で陸上競技の経験はなし。そこから100km世界選手権で二連覇の世界チャンピオンとなった山内英昭選手は、今や世界のウルトラマラソン界の注目を集める存在。今年5月にはアメリカで行われたProject Carbon Xでアメリカのトップ選手をしのいで100kmのレースで優勝。今回のサロマ湖では6時間32分43秒で3位となりました。

世界選手権で二連覇している山内英昭選手

世界選手権で二連覇している山内英昭選手

DogsooCaravan(以下、DC):山内さんにとってウルトラマラソンを走るなら譲れないシューズの条件は何ですか?

私はあまりシューズにこだわらない方だと思います。少し前まではフルマラソンもウルトラマラソンも同じようなシューズで走っていました。

こだわるとすれば脚にかかる負荷を抑えることができるかどうか、という点ですね。3年前にケガをして走れなくなる経験をしてからは、脚に感じる疲労や痛みの前ぶれに応じて練習内容を無理のないものに変えたり、ストレッチでケアしたりと気をつけています。

だからトレーニングでは一般的なトレーニング向けのランニングシューズを使います。十分クッション性があって練習で膝とか脚に負担がかかりすぎないシューズを選ぶようにしています。

DC:5月にアメリカで100kmを走った時にはスタート当日に初めて履いたシューズで走ったと聞きました。

HOKA ONE ONEのCarbon Xですが、見た感じでよさそうだと思いました。こんなにクッション性を感じるシューズでレース本番を走ったことはなかったんですが、実際にスタートするとスピードに乗れる感じがして「これなら行けそうだな」と安心しました(編者注・今回のサロマ湖100kmでも山内選手はHOKA ONE ONEのCarbon Xを着用)。これくらい走れるなら、ウルトラマラソンのレースでも積極的にクッション性のあるシューズを使おうと思います。やっぱり距離が長くなると足への負担、特に私の場合は膝にかかる衝撃を抑えたいですから。

ちなみに、レース本番に履くシューズを当日初めて履くことはさすがにないです。5月のアメリカでは、前日までに一度15分ほど履いて試走して大会当日もスタート前のウォームアップで10分くらい感触を確かめました。サロマ湖は同じモデルで色違いのシューズでしたが、念のためサイズ感が変わってないかチェックしました。ただ、本番用のシューズはあまり履き慣れないようにして、レースで足が軽く感じて気持ちよく走れるようにしています。錯覚かもしれませんがレースでベストを尽くすためのテクニックの一つです。

大塚良軌選手「パンとはねるような反発力はマスト、沈み込まないクッション性も」

大塚良軌選手は今回が初めての100kmウルトラマラソンへの挑戦でしたが、6時間42分2秒という好タイムで5位に。熊本県出身で学生時代には箱根駅伝に出場し、今春まで愛知製鋼の実業団アスリートとして活躍。マラソンのPRは2時間11分40秒(2014年福岡国際)という実力の持ち主です。

今春、実業団アスリートを引退した大塚良軌選手は、最近はトレイルランニングにも取り組んでいる。

今春、実業団アスリートを引退した大塚良軌選手は、最近はトレイルランニングにも取り組んでいる。

DC:大塚さんがレースのためのシューズを選ぶときのポイントは何ですか?

足が着地すると同時に押し返されるような反発力があるかどうか、ですね。足の動きをスムーズに前進力に変えてくれるシューズは走っていて楽しい。今までは反発力がシューズ選びの一番のポイントでした。

DC:マラソンや駅伝を走るのと、100kmのウルトラマラソンを走るのではシューズに求めることも違いますか?

今年の春に実業団のアスリートを引退してからはウルトラマラソンやトレイルランニングにも挑戦しています。より長い距離を走るのだから、シューズにはある程度のクッション性が必要ですよね。ただ、シューズのクッションに足が沈み込むような感覚があるとダメ。力を無駄にして余計に脚が疲れる気がします。着地しても沈み込まない程度の衝撃吸収性と足を蹴り出す時に感じる気持ちいい反発力。そのバランスにこだわった結果、今回はHOKA ONE ONEを選びました(編者注・大塚選手もHOKA ONE ONEのCarbon Xを着用してサロマ湖100kmを走りました)。

HOKA ONE ONEのロードランニングシューズのラインナップ

アスリートとしてのバックグラウンドが異なる山内選手、大塚選手がシューズ選びで重視するポイントはこのようにちょっと異なります。

ところが、その二人が同じメーカーの同じランニング・シューズをサロマ湖100kmの本番で履いて、それぞれに手応えのある結果を出しているというのが面白いところ。お二人からは上で紹介した他にもHOKA ONE ONEを試すまでにいろいろなメーカーのシューズを試したお話しを聞きましたが、それぞれの選択の結果が一致したわけです。

先日紹介した完走者のシューズのメーカー別内訳調査でも存在感を示したHOKA ONE ONE(ホカ オネオネ)に今シーズンオススメのウルトラマラソン向けシューズを推薦していただきました。

  • Clifton 6Men’s / Women’s):HOKA ONE ONEのロードランニング・シューズの定番といえるベストセラーモデル。今シーズンに登場の最新モデルはアウトソールのかかと部分の傾斜やアッパーのステッチのデザインをアップデートして、スムーズな走り心地とフィット感&安定感をさらに追求しています。
    • 価格: ¥15,000(税別)
    • Men’s: 25.0cm-30.0cm・5色・255g/27cm、ドロップ 5mm(29mm-24mm)
    • Women’s: 22.0cm-25.0cm・4色・209g/24cm、ドロップ 5mm(27mm-22mm)
Clifton 6

Clifton 6

  • Bondi 6Men’s / Women’s):フルEVAミッドソールによるマキシマム・クッショニング、スムーズな重心移動を可能にするメタロッカーテクノロジーをフルに搭載。HOKA ONE ONEの中でも最も高いクッション性を備え、ウルトラランナーから支持の高いモデルです。新モデルはブラック&ブラック以外はカラーリングを一新。
    • 価格: ¥21,000(税別)
    • Men’s: 25.0cm-30.0cm・4色・310g/27cm、ドロップ 4mm(33mm-29mm)
    • Women’s: 22.0cm-25.0cm・4色・246g/24cm、ドロップ 4mm(31mm-27mm)

Bondi 6

  • Carbon XMen’s / Women’s):今年5月に発表された新世代のランニングシューズはカーボンファイバープレート、進化したメタロッカー構造、ミッドソールにはPROFLY™️X(プロフライエックス)テクノロジーを導入。今回のサロマ湖でも上位に入る選手はもちろん、距離やスピードに関係なく全てのアスリートをサポートする新しい走り心地のシューズです。
    • 価格: ¥24,000(税別)
    • Men’s: 25.0cm-30.0cm・240g/27cm、ドロップ 5mm(32mm-27mm)
    • Women’s: 22.0cm-25.0cm・206g/24cm、ドロップ 5mm(30mm-25mm)

Carbon X

最高の一足で自分の限界に楽しみながら挑戦する?

過酷な負荷から脚を守るクッション性か、弾むように身体を前進させる反発力か。ウルトラマラソン・ランナーにとっては自分の目標や走力を見極めながら自分にぴったりの一足を選ぶことになりますが、シューズ選びの旅は最高の一足で最高の走りでゴールする日まで終わらないのかもしれません。

でも、今回の山内選手、大塚選手のお話しからすると、いろんなウルトラランナーが最高の走りを楽しめるシューズはすでに身近にあるような気もしてきました。読者の皆さんはいかがですか?

(協力:HOKA ONE ONE