DC Weekly 2019年8月5日 – 富士登山駅伝、Tromsø、ユース世界選手権

先週末の富士山では御殿場口登山道で恒例の富士登山駅伝が行われました。海外ではノルウェーのトロムソ Tromsøでスカイランニングのワールドシリーズ戦が、イタリアでは日本代表も参加したスカイランニングユース世界選手権が開催されました。

国内、海外の主なトレイルランニング、ウルトラマラソンの大会日程を網羅する当サイトのレースカレンダーも2019年中の予定を随時アップデートしています。まだ掲載していない大会についての情報のご提供、掲載済みの大会についてのご指摘を歓迎いたします。

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(写真・今年の富士登山駅伝、自衛隊の部優勝の御殿場滝ケ原自衛隊の7区から8区へのリレー。Photo by Koichi Iwasa)

先週末のイベント

8月1日木曜日 – 3日土曜日:Tromsø

  • Tromsø SkyRace® (45km, 20k, VK):ノルウェー・トロムソで開催。1日木曜日にVertical Kilometer World Circuitの第6戦のSea to Summit Blåmann Verticalが行われ、3日土曜日にミグラン・スカイランナー・ワールドシリーズ Migu Run Skyrunner World Seriesの第11戦であるHamperokken Skyrace(57km 4,700mD+)が開催されました。このほか、土曜日にはTromsdalstinden Skyrace(32km)、Bønntuva Skyrace(15km)も行われました。
    • Blåmann Verticalは海沿いのスタート地点から2.7kmで標高1,044mを目指すコース。雪の残る岩場などを含むテクニカルなコースです。 女子ではジョアンナ・アストロム Johanna Åström(スウェーデン)が大会新記録の43分28秒で優勝(これまでの記録は43分41秒、2015年のエメリー・フォスバーグ Emelie Forsberg)。2位には2年前のこの大会の57kmのレース中に滑落して大ケガを負ったヒラリー・アレン Hillary Allen(アメリカ)が46分46秒、3位はオイアナ・アスコルベベイシア Oihana Azkorbebeitia(スペイン)で47分21秒でした。男子ではダミアン・アンベール Damien Humberが38分10秒で優勝、ヨアン・カリヨ Yoann Calliotが39分50秒、ベノワ・ガンドルフィ Benoît Gandolfiが40分12秒で続きました。男子はフランス勢がトップ3を独占。リザルトはこちら。VKWCの次のレースは9月21日開催のKM de Chando(スイス)となります。
    • Hamperokken Skyraceはザイト・アイト・マレク Zaid Ait Marek(スペイン)を先頭に、ジョン・アルボン Jonathan Albon(イギリス)、マヌエル・アンギータ Manuel Anguita(スペイン)がわずかな差で続く展開が続きましたが、最後のダウンヒルでジョン・アルボン Jonathan Albonが一気にリードを奪い、6時間54分でフィニッシュ。この大会で4度目の勝利を勝ち取りました。2位には7時間3分でマヌエル・アンギータ Manuel Anguita。3位にはダニエル・ユング Daniel Jung(イタリア)が7時間6分で入る一方、序盤をリードしたザイト・アイト・マレク Zaid Ait Marekは7時間17分で4位に。女子はVKで優勝したジョアンナ・アストロム Johanna Åström(スウェーデン) が終始レースをリード。8時間0分49秒で優勝、昨年のヒラリー・ジェラルディの大会記録を14分上回る新記録での勝利でした。2位にはホーリー・ページ Holly Page(イギリス)が8時間10分、3位には昨年優勝のHillary Gerardi(アメリカ)が8時間25分で続きました。この日のもう一つの話題はヒラリー・アレン Hillary Allen(アメリカ)のこの大会への再挑戦。2年前のこの大会でレース中に滑落したアレンは、その時救護した男子選手のマニュ・パー Manu Parと一緒にコースを進んで無事に完走を果たしました。リザルトはこちら。ワールドシリーズの次のレースは8月23日開催のMatterhorn Ultraks Extreme(スイス)です。
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8月2日金曜日 – 3日土曜日:Elbrus

  • Elbrus Mountain Race (109k, 56k, 46k, 33k, 8k):ロシア、そしてヨーロッパの最高峰であるエルブルス山(5642m)で開催。リザルトはこちら

8月2日金曜日 – 4日日曜日:ユース世界選手権

  • スカイランニング・ユース世界選手権 Gran Sasso Skyrace: イタリア中部・ラクイラで開催のGran Sasso Skyraceにおいて今年のスカイランニング・ユース世界選手権が開催されました。16歳から23歳までのユース世代によるバーティカルキロメーターと21.6kmのスカイレースの二競技に二つのタイムを合算したコンバインドをあわせた計3部門、ユースA(16-17歳)、ユースB(18-20歳)、U23(21-23歳)の3つのカテゴリーのそれぞれ男女についてトップ3の表彰が行われました。男子ではU23男子のダニエル・オサンス Daniel Osanz Laborda(スペイン)がバーティカルキロメーターにおいて34分52秒で優勝、2位の山田雄喜 Yuki Yamada(日本)には2分46秒差をつけました。オサンスは日曜日のスカイレースでも2位となり、コンバインドで1位を獲得しています。今シーズンは5月のTransvulcania VKで優勝、マデイラ島で開催のSantana VKでもタイで優勝しています。一方、スカイレースではロベルト・デロレンジ Roberto Delorenzi(スイス)が2時間25分でU23男子優勝、2位のオサンスには2分差をつけました。コンバインドでは2位。山田雄喜はスカイレースでは2時間42分でU23男子の9位となり、コンバインドで3位に。日本代表メンバーはU23男子で山田雄喜がVKの銀、コンバインドの銅と計2つのメダルを獲得したほかは、U23男子で小寺啓允 Hiromasa KoderaがVK28位とスカイ23位、杉山暢 Itaru SugiyamaがVK36位とスカイ31位、U23女子で安ケ平萌子 Moeko YasugahiraがVK7位とスカイ10位、滝澤空良 Sora TakizawaがVK13位とスカイ16位、山岸夏希 Natsuki YamagishiがVK20位とスカイ21位。ユースB男子で服部一輝 Kazuki HattoriがVK15位とスカイ10位、加藤晟人 Akihito KatoがVK16位とスカイ11位。ユースA男子で大多和聖良 Seira OtawaがVK15位とスカイ20位でした。VKのリザルトはこちら、スカイレースのリザルトはこちら

8月3日土曜日 – 4日日曜日:Ijen、Angeles Crest、Canadian Death Race、North Downs Way

  • Asia_Trail_MasterIjen Trail Running (100km, 70km, 42km, 21km, 10km):インドネシア・ジャワ島で開催のAsia Trail Masterのシリーズ戦。100kmのレースでなかじま・あすか Asuka Nakajimaが男女総合3位で女子優勝した模様です。リザルトの速報は大会ウェブサイトに掲載されています。
  • Angeles Crest 100:カリフォルニア州ロサンゼルス郊外で開催の100マイルレース。リザルトはこちら
  • Canadian Death Race (125k):カナダ・アルバータ州グランドキャッシュで開催の125kmのトレイルランニングレース。リザルトはこちら
  • North Downs Way 100m:イギリス・ロンドン南郊のノースダウンズウェイ・トレイルで開催。リザルトはこちら(掲載され次第リンクします)。
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8月3日土曜日:野沢

  • 野沢トレイルフェス(27k/12kなど):長野県・野沢温泉スキー場で開催。ロング27kmでは吉住友里 Yuri Yoshizumiが2時間20分で男女総合優勝となりました。女子2位は高村貴子 Takako Takamuraで吉住から11分強の差となる2時間32分、3位は南條愛 Ai Nanjoで2時間59分。27km男子は佐々木正志 Masashi Sasakiが2時間21分で優勝、2位に佐谷尚紀 Naoki Satani(2時間27分)、3位に小林大輔 Daisuke Kobayashi(2時間31分)。ショート12km男子は小田切将真 Shoma Odagiriが44分18秒で優勝、小林海仁 Kaito Kobayashi(48分30秒)、永原大樹 Daiki Eihara(49分29秒)、同女子は小林華蓮 Karen Kobayashiが57分45秒で優勝、高谷麻里 Mari Takaya(1時間2分36秒)、柿本恵理 Eri Kakimoto(1時間6分57秒)が続きました。リザルトはこちら

8月4日日曜日:天塩岳、富士登山駅伝、西原村

  • 天塩岳速登競争(6.3km 781mD+):北海道士別市。今年のスカイランニング東日本選手権でした。リザルトはこちら(公開され次第リンクします)。
  • 富士登山駅伝競走大会:静岡県御殿場市。御殿場駅前から山頂を折り返して御殿場市陸上競技場でフィニッシュする全11区に一般の部101チーム、自衛隊の部31チームの計132チームが参加しました。自衛隊の部は御殿場滝ケ原自衛隊が3時間43分50秒で2位の第1空挺団に12分半の差をつける圧勝でした。滝ケ原自衛隊は山下伸一が1区で2位、11区で区間賞、佐竹一弘が2区区間賞、端慶覧伸哉が3区と9区ともに区間賞、新牛込崇史が4区区間賞、宮原徹が5区区間賞、川崎雄哉が6区で2位と、登り区間を中心に圧倒的な力を見せつける結果になりました。上位常連の第1空挺団も6区区間賞の秋元佑介をはじめハイレベルな選手が揃って9区で2位に浮上すると遠軽自衛隊を20秒差でかわして2位に、遠軽自衛隊が3位になりました。一般の部は清水ランニングクラブ(清水錘平、片山優人、枝村高輔、高瀬裕行、村田稔明、細野松宏)がトヨタスポーツマンクラブとの競り合いとなりましたが、最後の11区で区間賞獲得の清水ランニングクラブの清水錘平が17秒差を逆転。清水ランニングクラブが4時間2分5秒で優勝し、2位にトヨタスポーツマンクラブ(4時間2分29秒)、3位に見次クラブ(4時間15分18秒)が続きました。リザルトは大会のウェブサイトに掲載されています。
  • 西原村モーニングトレイル(16k, 5k):熊本県西原村。16kmのスタンダードコース男子は三池浩介が1時間56分で優勝、2位の駒井令が4分半の差で2時間0分。3位は山下慎一郎で2時間7分。女子は井上美由紀が2時間43分で優勝、2時間52分の同タイムで森なつみがで2位、山田真樹が3位でした。リザルトはこちら
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今週末開催のイベント

8月7日水曜日:Mongolia

8月9日金曜日 – 13日火曜日:Bigfoot 200

  • Bigfoot 200 (200m):アメリカ・ワシントン州のカスケード山脈で開催の200マイルのシングルステージ、Point to Pointのコースで開催されるトレイルランニングレース。コースは206.5マイル(332km)、12,802mとなります。

8月10日土曜日 – 11日日曜日:Eastern States, Fat Dog

  • Eastern States 100:アメリカ・ペンシルベニア州北部のLittle Pine State Parkで開催。164km 6,116mD+のシングルループのトレイルランニングレース。
  • Fat Dog 120 (120m):カナダ・ブリティッシュコロンビア州で開催。193kmで累積獲得高度8,682mD+のシングルステージのトレイルランニングレース。

8月11日日曜日:Sierra-Zinal, 真昼産地

  • Sierra-Zinal(31km): スイス南部のシエラ Sierraからツィナル Zinalへの31km・2200mD+/1100mD-の山岳マラソン。今回で46回目となる伝統ある大会はテクニカルなセクションが少ないことと31kmという距離から、幅広く有力なアスリートを集める大会として注目されてきました。今年もGolden Trail Seriesの第4戦、そしてMountain Running World Cupの第5戦となります。男子ではキリアン・ジョネット Kilian Jornet(スペイン)が参戦。トレイルランニング界のスーパースターは昨年のこの大会で6度目の優勝を果たしています。今シーズンはGolden Trail Series開幕戦のZegamaで優勝しています。キリアンに挑む選手の中で最も注目したいのはジム・ウォームズレイ Jim Walmsley(アメリカ)で今年6月にWestern Statesで大会記録を更新して2度目の優勝をしたばかり。さらに今年のGolden Trail SeriesでMarathon du Mont-Blanc、Dolomyths Runで優勝している21歳のダビデ・マニーニ Davide Magnini(イタリア)、両レースでマニーニに続いて2位のナディル・マゲ Nadir Maguet(イタリア)。昨年のこの大会で2位のロビー・シンプソン Robbie Simpson(イギリス)、3位のロバート・スルム Robert Surum(ケニア)、2016年優勝のペトロ・マム Petro Mamu(エリトリア)、2013年優勝のマルク・ラウエンスタイン Marc Lauenstein(スイス)にも注目です。女子ではこの大会二連覇中のルーシー・ワンブイ Lucy Wambui Murigi(ケニア)が三連覇を目指します。さらに今年のMarathon du Mont-Blanc優勝、Dolomythsで2位のルース・クロフト Ruth Croft(ニュージーランド)、Dolomythsで優勝のジュディス・ワイダー Judith Wyder(スイス)、3位のモーデ・マシス Maude Mathys(スイス)もSierra-Zinalに参戦。さらに今シーズンのGolden Trail Seriesで活躍しているエリ・アン・ドベルグスダール Eli Anne Dvergsdal(ノルウェー)、アマンディーヌ・フェラート Amandine Ferrato(フランス)、シルビア・ランパッソ Silvia Rampazzo(イタリア)もエントリーしています。レースは8月11日日曜日午前10時(日本時間同日午後5時)にスタートします。
  • OSJ MAHIRUSANCHI TRAIL 50K:秋田県大仙市。秋田県と岩手県にまたがる真昼山地で今回が初開催となる大会です。
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