4月22日金曜日に開幕するウルトラトレイル・マウントフジ Ultra-Trail Mt. Fuji(UTMF)は先週来のトレイルのコンディションや大会前日の午後から深夜にかけて相当量の降雨が見込まれることから、165kmのトレイルランニングレースである「UTMF165k」のコースについて、天子山地を通らずに迂回路を通過するコースに変更することを発表しました。このコース変更によりコースは短縮されてレースの進行が早くなることから、「UTMF165k」のスタート時刻を1時間繰り下げるとしています。当初は22日金曜日14時30分からウェーブスタートでしたが、同日15時30分からに変更されます。「U1 富士宮」(21.5km)の関門締切時間も1時間繰り下げとなります。ただし、その他の関門締め切りに変更はなく、この結果として制限時間は43時間から44時間と1時間短くなります。
UTMFではあらかじめ6箇所のコース迂回路を設定しており、その迂回路は選手の必携品となっているコース詳細図にも記載されています。
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今回変更されるのは「U1 富士宮」(21.5km)を過ぎ、30km地点付近の天子ヶ岳への登りの入口付近から。変更前は天子ヶ岳、長者ヶ岳、天狗岳、熊森山から下りに転じて「U2 麓」(50.6km)に至ります。この区間に設定された「迂回路1」は天子山地の麓に沿って北上し、林道などで田貫湖の東側を経由して「U2 麓」へ向かいます。
変更後のコースの距離や累積獲得高度、GPXファイルなどは現在大会側で準備中で、準備出来次第公開される予定です。【追記・UTMF165kの距離、累積獲得高度は変更前の165.3km +7,573m / -7,613mから、距離157.9km 累積標高+6,388m / -6,428mとなり、距離で7.4km短く、累積獲得高度で約1200m少なくなることがアナウンスされました。2022.04.20】
天気予報によれば富士宮市は21日15時ごろから雨となり、21時から翌日0時にかけては降水量6mm、7mmという強い雨となります。大会当日の22日は朝から晴れとなりますが、雨を含んだトレイルを2400人の選手が通過すれば、大きなダメージが予想されます。プレスリリースでは自然環境への影響の他にも、コロナ禍でトレイルランニングレースが2020年以降は少なかったことから選手の側が例年より不慣れなことを危惧した様子もみられます。
コース詳細図によればこの区間には環境影響モニタリングの実施箇所も点在しており、当日は晴れたとしてもコースの変更は免れなかった模様です。