国内、海外の主なトレイルランニング、ウルトラマラソンの大会日程を網羅する当サイトのレースカレンダーでは今年の予定を随時アップデートしています。まだ掲載していない大会についての情報のご提供、掲載済みの大会についてのご指摘を歓迎いたします。
(写真・Marathon du Mont-Blancのスタート。Photo @GoldenTrailSeries | @Marathon du Mont-Blanc | @Philipp Reiter)
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先週末開催のイベント
6月23日木曜日 – 26日日曜日
Marathon du Mont-Blanc (90km, VK, 23km, 10km, 42km)
フランス・シャモニーで開催されるトレイルランニングの名大会。とりわけ42kmのレースが毎年世界のトップ選手を集めています。今年はGolden Trail World Seriesの第二戦となりました。例年とは異なるコースの前半は緩やかな登りからポセットへの登りとなりますが、ここでペトロ・マム Petro MAMU(エリトリア)、プケモイ・ロバート Pkemoi ROBERT(ケニア)、ジョン・アルボン Jonathan ALBON(イギリス)の3人がリード。しかし、先頭の3人がポセットから下りてレース後半に入るとマム、ロバートはペースダウン。後半のフレジェールへの登りで先頭のアルボンを追うことになったのはエルハウジン・エラザウィ Elhaousine ELAZZAOUI(モロッコ)、ダビデ・マニーニ Davide MAGNINI(イタリア)、上田瑠偉 Ruy UEDA(日本)という展開になりました。シャモニーにトップでフィニッシュしたのはジョン・アルボン(3時間35分)。2019年のトレイル世界選手権のチャンピオンで、シャモニーでは昨年のOCCで優勝。Golden Trail Seriesでは初めての優勝でした。4分差の2位はダビデ・マニーニで3時間39分。先月のシリーズ開幕戦のZegama – Aizkorriに続く準優勝。そしてマニーニに1分差の3時間40分で上田瑠偉が3位。レース前半は先頭集団に加わらず10位前後を走り、後半に一気に順位を上げる鮮やかなレースでトップ3に入りました。日本から参加の近江竜之介 Ryunosuke OMIは4時間5分でフィニッシュして19位でした。
女子のレースは中盤のポセットへの登りでサラ・アロンソ Sara ALONSO(スペイン)が単独リード。4時間14分で優勝し、Zegama – Aizkorriでの3位に続いてトップ3に入りました。2位はケイトリン・フィールダー Caitlin FIELDER(ニュージーランド、スペイン在住)で4時間20分。昨年のこの大会で7位、OCCでの3位に続いてシャモニーで力を発揮しました。3位にはダニ・モレノ Dani Moreno(アメリカ)が4時間21分。アナイス・サブリエ Anaïs SABRIÉ(フランス)が18秒差で4位でした。Golden Trail World Seriesの次のレースは8月6日にノルウェーで開催のStranda Fjord Trail Raceの25km 1,700mD+となります。
Marathon du Mont-Blancの中であわせて予定されていたレースのうち、初日の金曜日の90km du Mont-Blancは荒天との予報から前日に中止とすることが発表されました。金曜日の午後に予定されていたバーティカルキロメーターは土曜日の午前に変更して開催。バンサン・ルーストー Vincent LOUSTAU(フランス)が38分28秒、ジェシカ・パラダン Jessica PARDIN(フランス)が45分22秒でそれぞれ男女のチャンピオンに。近江竜之介 Ryunosuke OMIが40分30秒で4位となっています。
リザルトはこちら。
Lavaredo Ultra Trail by UTMB (120k, 80k, 48k, 20k)
イタリア北東部の山岳エリア、ドロミーティのコルティーナ・ダンペッツォで開催のUTMB®︎ World Seriesのシリーズ戦です。120kmの男子のレースは序盤からジャン・マルシェット・シックタンツ Gian Marchet Schicktanz(スイス)がリードしていましたが、90kmを過ぎたあたりでハンス・ナンバーガー Hannes NAMBERGER(ドイツ)がリードを奪うとそのまま11時間56分でフィニッシュして優勝。ナンバーガーは昨年のUTMBで6位、今年はPenyagolosa Trails 106kで優勝しています。10分差の12時間7分でシックタッツが2位。3位にはシェン・ジャーシェン Jiasheng SHEN(中国)が12時間28分で続きました。パウ・カペル Pau Capell(スペイン)はこのレースでDNFでした。女子はミンミ・コトカ Mimmi Kotka(スウェーデン)が終始リードして14時間51分で優勝、そのコトカを追っていたカタルジーナ・ソリンスカ Katarzyna Solińska(ポーランド)が20分差の15時間11分で2位。3位はエスター・フェルホッハー Esther Fellhofer(オーストリア)で16時間1分。リザルトはこちら。
Scenic Trail (100mile, 119k, 54k, 27k, 18k, VK)
スイス南部のイタリア語圏であるティチーノ県で開催。119kmではアベリー・コリンズ Avery COLLINSが16時間14分、サブリナ・スタンレー Sabrina STANLEYが18時間43分と男女ともにアメリカの選手が勝利。リザルトはこちら。
Deep Japan Ultra (165km, 70km)
新潟県魚沼市・長岡市・三条市・加茂市。プロトレイルランナーの松永紘明さんがプロデュースする今回初開催の大会で165kmと70kmの二つのレースが行われました。70kmでは上野朋子が14時間00分、大瀬和文が9時間52分で女子、男子のそれぞれのレースで優勝。165kmのレースは大会のFacebookページによれば高橋和之といいのわたるがタイで優勝、山本健一が3位だった模様。リザルトはこちら。
6月24日金曜日 – 26日日曜日
Trail 100 Andorra by UTMB (105k, 50k, 21k, 7.5k)
ピレネー山脈のアンドラで開催のUTMB®︎ World Seriesのシリーズ戦。105kmの男子はアメリカのザック・ミラー Zach Millerが久々のレースでリードを守り切って14時間20分で優勝。それを追った昨年のTDS®︎優勝のセバスチャン・クロービク Sebastian Krogvig(ノルウェー)が14時間36分で2位。3位はイオネル・マノレ Ionel Cristian MANOLE(ルーマニア)が15時間7分でした。4位にはクリストファー・クレメンテ(スペイン)5位にシルバン・カミュ、6位にセバスチャン・カミュ(いずれもフランス)が続きました。女子ではベテランのイルディコ・ベルミシャー Ildiko WERMESCHER(ハンガリー)が19時間18分で優勝、シルビナ・ペレス Silvina PEREZ(アルゼンチン)が19時間43分、バシリア・フォースター Basilia Förster(イタリア)が20時間20分でトップ3でした。リザルトはこちら。
6月24日金曜日 – 25日土曜日
Kaiserkrone Trail (25km, 56km, 20km, 16km)
オーストリアのシェッファウ・アム・ヴィルデン・カイザー Scheffau am Wilden Kaiserで開催。リザルトはこちら(公開され次第リンクします)。
6月25日土曜日 – 26日日曜日
Western States 100
アメリカで最も歴史のある100マイルレースで、国内はもちろん世界中からランナーを集める大会。例年よりも高めの気温の中で383人がスタートし、30時間の制限時間で305人がシエラネバダ山脈を横切るコースをオーバーンでフィニッシュしました。
15時間13分で男子のレースを制したのはアダム・ピーターマン Adam Peterman。モンタナ出身の26歳で学生時代にクロスカントリーのアスリートだったピーターマンは2019年のThe Rutが初めてのトレイルレース。その後、昨年のSpeedgoat 50kで優勝、Pikes Peak Marathonで2位、JFK 50で優勝。今シーズンもChuckanut 50kで優勝した翌月のCanyons 100kで優勝。これでGolden Ticketを獲得して出場権を得た今回のWestern Statesで100マイルに初挑戦しました。レースは前回のこの大会で8位で今回の優勝候補として注目を集めていたヘイデン・ホークス Hayden Hawksが中盤から先頭に立ちます。ホークスを追う選手の中には次第に暑さから来る脱水症状でペースを落とす選手が現れる中で、ピーターマンは独りで2番手を走るようになります。53マイルのEl Dorado Creekの谷底のエイドではホークスに6分差でしたが、62マイルのForesthillでは3分差に縮めます。ここからアメリカン川を渡るRucky Chuckyまでの区間でついにホークスを捉えて首位に。その後の残り20マイルで次第に差を広げてピーターマンが優勝。2位のヘイデン・ホークスは15時間47分でオーバーンにフィニッシュ。3番手は2019年のこの大会で2位のジャレド・ハーゼン Jared Hazenがキープしていましたが85マイルのALTのエイドでは椅子に腰を下ろして疲弊した様子。この間にアーレン・グリック Arlen Glickが3位に浮上し、15時間56分でフィニッシュして3位を勝ち取りました。4位には昨年2位のタイラー・グリーン Tyler Green、5位には昨年3位のドリュー・ホルメン Drew Holmen。2016年UTMB優勝のルドビック・ポムレ Ludovic Pommretが6位、バンサン・ビエ Vincent Vietが7位とフランス勢も健闘しました。
女子のレースでは序盤から有力選手が集団でコースを進む中で30マイル過ぎからは昨年2位のルース・クロフト Ruth Croft(ニュージーランド)と昨年7位のエミリー・ホーグッド Emily Hawgood(ジンバブエ)の二人が抜け出ます。62マイルのForesthillまで一緒に進んだ二人ですが、ここからはクロフトが前に。結局、ルース・クロフトが17時間21分でフィニッシュ。昨年2位の自身のタイムを12分上回り、女子のタイムで歴代3位を記録して優勝しました。2位争いはホーグッドに代わってカミーユ・ヘロン Camille Herron、そしてアリサ・マクドナルド Alisa Macdonald(カナダ)と入れ替わります。女子準優勝は17時間46分でアリサ・マクドナルドが勝ち取ります。最終盤の残り10マイルとなって3位に浮上したマリアン・ホーガン Marianne Hoganが18時間5分でトップ3に滑り込みました。4位にはルチア・ビュエラー Luzia Buehler(18時間8分)、5位に前半をクロフトと並走したエミリー・ホーグッド Emily Hawgood(18時間16分)。100マイル走の世界記録保持者のカミーユ・ヘロン Camille Herronは18時間51分で8位でした。
リザルトはこちら。
Olympus Marathon (42.2km)
ギリシャ神話で神々が住む山とされたオリンポス山を登る登山レース。Facebookページによれば、男子のレースではミゲル・ヘラス Miguel HERAS(スペイン)が4時間54分で優勝、ディミトリス・テオドラカコス Dimitris THEODRAKAKOS(ギリシャ)が5時間0分で2位で続いた模様です。リザルトはこちら(公開され次第リンクします)。
“ROCKIN’ BEAR” 妙高トレイルランニングレース(48km, 7.6km, 3.4kmVK)
新潟県妙高市と長野県信濃町にまたがる妙高高原でKTFが開催するレース。池の平温泉スキー場を会場にロング48km、ショート7.6km、バーティカル3.4kmのレースが行われました。ロング48kmの女子のレースの優勝は折戸小百合で6時間11分。竹田陽子(6時間16分)が2位、小平美那子(6時間23分)が3位でした。男子のレースを制したのは三浦裕一で4時間17分でフィニッシュ。柴田幸生が2位(4時間31分)、岡田裕也が3位(4時間35分)。ショート7.6kmは笹岡巧人(37分22秒)、渡邉祐佳(51分11秒)がそれぞれ優勝。バーティカルのコースは3.4kmで630mの累積高度を登るコースで行われ、藤澤聡志(28分47秒)、須藤吉仕子(36分43秒)が男女それぞれのレースを制しています。リザルトはこちら。
6月25日土曜日
Minotaur Skyrace, 32km 2,817mD+
カナダ・アルバータ州のクロウズネスト・パス。スカイランナー・ワールドシリーズのレースとなった32.5kmのレースの女子では5時間5分でエンマ・クック=クラーク Emma Cook-Clarkeが優勝、2位はワールドシリーズではおなじみのマイテ・マイオラ Maite Maioraで5時間9分。3位はリンゼー・ウェブスター Lindsay Websterで5時間16分でした。男子はダミアン・ハンバート Damien Humbertが4時間6分で優勝し、ジャクソン・コール Jackson Cole(4時間30分)、ジョーレン・ティタス Joren Titus(4時間30分)が続きました。リザルトはこちら。ワールドシリーズは今週末のスペイン・カタルーニャで開催のGarmin Mountain Festivalに続きます。
San Juan Solstice 50m
コロラド州レイクシティで開催。リザルトはこちら(公開され次第リンクします)。
6月26日日曜日
日本百名山・両神山麓トレイルラン(20.7km, 11.1km)
埼玉県小鹿野町。両神荘から両神神社奥社まで駆け上がって下りるコース。リザルトはこちら(公開され次第リンクします)。
三原・白竜湖トレイルランレース(22k)
広島県三原市。2019年以来の開催でした。22kmの女子のレースは横田知佳が2時間7分で優勝、東奈々が2時間12分で続き、3位は相原千尋で2位に13秒差の2時間12分。男子は本郷淳が1時間54分で優勝。2位は谷川延久(1時間56分)、3位は大森活(2時間1分)でした。リザルトはこちら。
今週末開催のイベント
6月30日木曜日 – 7月3日日曜日
Quebec Mega Trail (100mile, 110k, 80k, 50k, 25k, 15k, 10k, 6k, 1k Vertical)
カナダのケベック州ボープレのスキーリゾート、モンサンアン Mont-Sainte-Anneで開催。昨年から100マイルのレース(160km 6,500mD+)が加わっています。
7月1日金曜日 – 3日日曜日
European Athletics Off-Road Running Championships
欧州陸連(European Athletics)が主催するトレイルランニングとマウンテンランニングの欧州選手権。欧州選手権はマウンテンランニングのアップヒル(バーティカル)が奇数年、アップ&ダウンヒルが偶数年に開催されてきましたが、今回は両種目およびそれぞれのU20のレース、トレイルランニングを開催することになります。開催地はスペイン・カナリア諸島ラパルマ島エルパソ。トレイルランニングイベント「Reventon Trail」において開催され、47.4km 2,562mD+のトレイルランニング、17.6km 858mD+のアップ&ダウン、8.85km 997mD+のアップヒル、U20のアップ&ダウン(5.4km 309mD+)とアップヒル(5.29km 788mD+)が予定されています。
One Hundred Douro-Paiva (100mile, 100km, 45km, 25km, 18km and 10km)
ポルトガル北部、シンファンイス Cinfães で開催。大会名となっているドゥエロ川の流域で作られるブドウからポートワインが作られることで知られます。100マイルから10kmまで6つのレースが行われ、45kmのレースがWMRAのマウンテンランニングW杯のレースです。
Ultra-Trail Snowdonia by UTMB(50km、100km、165km)
イギリス・ウェールズのカペル・キリグで開催。自然豊かな山岳エリアとして知られるスノードニアで2018年に始まった大会。UTMB World Seriesのシリーズ戦となっています。
Garmin Mountain Festival (55k, 42k, 24k, 12k)
スペイン・ピレネー山脈のバル・デ・ボイ Vall de Boíで開催。Buff Mountain Festivalとその中で開催されるBuff Epic Trailが新たにタイトルスポンサーを迎えて大会の名前も新しくなりました。スカイランナー・ワールドシリーズのレースです。
7月2日土曜日 – 3日日曜日
Mantra Summits Challenge (116k, 75k, 55k, 35k, 21k)
インドネシア・東ジャワ州マラン県で開催。2019年以来、3年ぶりの開催です。Asia Trail Masterのレース。
7月2日土曜日
美ヶ原トレイルラン(85k, 50k, 15k)
長野県長和町。美ヶ原の爽やかな高原エリアをコースとする大会です。2019年以来、3年ぶりの開催です。
7月3日日曜日
中央アルプススカイラインジャパン (38k、20k、10k、4k)
長野県駒ヶ根市、宮田村。木曽駒ヶ岳の麓となるエリアで本格的な山岳コースが魅力の大会。Golden Trail National Series – Japanの第二戦で、有力選手も吉住友里、高村貴子、大瀬和文、吉野大和など多数参加。
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