Onの新作「Cloudsurfer」が登場、ブランドの原点となるモデルが新技術「CloudTec Phase」を搭載、東京マラソンエキスポで先行限定販売も【On】【レビュー】

On(オン)は最先端のミッドソールテクノロジー「CloudTec Phase」を採用したロードランニングシューズの新作「Cloudsurfer」(クラウドサーファー)を発表しました。3月23日からOnオフィシャルオンラインショップのほか、On Tokyoや全国の取扱店で発売されます。さらに発売に先立って3月2日から開催の東京マラソン EXPO 2023において323足の限定販売が行われます。これは世界に先駆けて日本のみでの先行発売となります。

発売に先立って新しい「Cloudsurfer」を試させていただきました。Onのシューズに初搭載となる「CloudTec Phase」のミッドソールのおかげで抜群のクッション性が快適で、前へと進む重心移動を促すライド感もはっきりと感じます。Onが考える新しいシューズ作りのための挑戦のスピリットにあふれた一足です。

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ソールに新技術「CloudTec Phase」を採用し、軽量厚底でクッション性とライド感に優れたシューズとして生まれ変わった

Onのファンにとっては「Cloudsurfer」というモデル名はおなじみのはず。Onが2010年に初めて発売した「雲の上の走り」をキャッチフレーズとするランニングシューズの名前であり、中空構造のアウトソールが特徴の「CloudTec」が新鮮なシューズでした。その後もアップデートを重ねて2021年秋に「Cloudsurfer 6」が登場するなど、Onのベストセラーモデルとして知られています。

今回登場した「Cloudsurfer」はモデル名を受け継ぎつつも、新テクノロジーとなる「CloudTec Phase」でソールの構造を一新しました。Onの開発チームは航空宇宙産業などで使われるコンピューターによる最適化技術である有限要素解析(FEA)を活用してシミュレーションを実施。これにより生み出された「CloudTec Phase」は「これまでに経験したことのない、高いクッション性と驚くほどスムーズな走行、着地を実現」(プレスリリースより)したとしています。ソールの中空構造はミッドソールの中に斜めに配置。これにより着地から蹴り出しまでのローリング動作が促されて、スムーズな重心移動とエナジーリターンが得られるといいます。

この「CloudTec Phase」を導入したことで、Onの他のシューズに用いられている反発性を生むスピードボードが新しい「Cloudsurfer」では不要になりました。これによりシューズの軽量化も実現しています。

アッパーではドープ染色法を採用して、従来に比べて95%の水を節約し、環境負荷を減らす取り組みがされています。

履いて実感、ミッドソールがドミノ倒しのように崩れて衝撃を吸収して、前へと推進力を生む

実際に新しい「Cloudsurfer」を手に取ってまず感じるのは「軽い!」ということ。ソールにボリューム感があるのに手に取ってみるととても軽い。「CloudTec Phase」のミッドソールの新しい中空構造、スピードボードを使用しないシンプルな構造、必要にして十分なアウトソールのラバーパットといった工夫がこの軽さに繋がっているようです。ソールのボリューム感という点ではこちらもOnの人気モデルである「Cloudmonster」に似ていますが、両方を手に取ると「Cloudsurfer」の軽さは際立っています。

足を入れて走り出してみるとソールのクッション性の高さを感じます。さらに滑らかな重心移動で前へと押し出されるような感覚もあります。「雲の上の走り」というのも大げさではない快適さを生み出しているのはHelionスーパーフォームのミッドソール。その中に設けられた中空のチューブ上の形状はこれまでのOnのシューズになかった斜めに並ぶ構造です。かかとから着地すると、このチューブ上の構造がドミノ倒しのように順番につぶれていくことで、クッション性とライド感を生み出しています。

インナーは履き口、かかと、そしてシュータンに柔らかいパットが配置されていて、履きやすくて快適な着用感。シューズのひもは、一番最初と最後が穴ではなく細いひもの下に通す構造となっています。これはテンションの調整がしやすく、ランニングの前後で履き心地を変えるのも簡単で実用的だと感じました。

みんなが「雲の上の走り」を体感できる一足、Onの攻めのスピリットを感じる

Onというブランドの顔ともいえる定番モデルの最新版となる今回の「Cloudsurfer」はこれまでのモデルからは大胆なリニューアルで生まれ変わりました。厚底による高いクッション性という近年のランニングシューズのトレンドを取り入れて、誰が履いても快適で走れば楽しいランニングシューズとなりました。18,480円(税込)というお値段も手頃で気軽に試したい一足です。

加えて、筆者が感じたのは今回の「Cloudsurfer」にはOnというブランドの個性がよく現れている、ということ。実際に足を入れた時に感じる「雲の上の走り」を生むクッション性と軽さは最大のサプライズです。それだけでなく、コンピューターによるシミュレーションを活用することで開発のサイクルを速めて資材の無駄遣いを減らすとか、スピードボードをあえて使わないといったあたりに、合理的な攻めの姿勢を感じました。

  • Cloudsurfer(クラウドサーファー)価格:18,480円(税込)
    • サイズ:メンズ / 25cm-32.0cm、ウィメンズ / 22cm-28cm
    • カラー:
      • メンズ:Creek | White、All | Black、White | Frost、Flame | White (アートスポーツのみ取扱)
      • ウィメンズ:Creek | White、All | Black、White | Frost、Heather | White (アートスポーツのみ取扱)

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