世界トップクラスのトレイルランナーがたどり着いた心と身体の関係。6月のDeep Japan Ultra 100参戦を前にゲディミナス・グリニウス Gediminas Griniusが東京で語ったこと。

2月28日に東京・神田のGoldwin THE NORTH FACE 神田店「ウルトラトレイル世界王者Gediminas Grinius選手の100マイル対策」が開催され、筆者も参加してきました。

松永紘明さん

リトアニア出身のゲディミナス・グリニウス Gediminas Grinius 選手は2015年のウルトラトレイル・マウントフジで優勝したほか、2016年のUTMBで準優勝してその年のUTWT年間チャンピオンに。プロアスリートとして世界各地のレースに参加しています。先月はタイで開催されたAmazean Jungle Thailand by UTMBの100Kのレースで優勝。親交の深い松永紘明さんの誘いで東京に立ち寄ったとのこと。松永さんのプロデュースで6月23-25日に開催されるDEEP JAPAN ULTRA 100の80kmのレースに参加する予定です。

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Goldwin THE NORTH FACE 神田店はGoldwinとTHE NORTH FACEの両ブランドが展開するショップ。その2階のフロアが今回のイベントの会場となりました。

ゲディミナス・グリニウス Gediminas Grinius

トークの中でゲディミナスは、ランニングは単なる身体の動作ではなく脳や心が身体の動きを支配するプロセスであることに目を向けます。「身体の動きを支える脳を鍛えることが本質だ」と話します。「走る距離を延ばすにつれて自分がどこまでできるか自信が持てる、というのは脳がここまでやってもよいと許可を出すということ」と説明。「レースで上位を走る選手というのは、実はさまざまな痛みに耐える許容度がある人たちなんだ」と自身の体験を交えて話します。

100マイルを走るための強さの本質である脳、そして心の強さはどのように養われるのか。ゲディミナスは「なぜ走るのか、そのモチベーションこそが原動力になる」と強調。モチベーションが悪天候やぬかるんだトレイルといった厳しい条件の下で自分が強い理由なのだ、と言います。ストレスに対してどう向き合うか日常生活の中で工夫して努力すれば、脳を鍛え、トレイルランニングでも力を発揮できるようになる、と説きます。

自らも2年前に足の手術を受けて周りからはレース復帰は難しいと言われながらも、見事に復活して昨年のDoi Inthanon by UTMBの100マイルを3位で完走しました。その時、ゲディミナスにとっては「信じればできるんだ」と示すことが自分のモチベーションだったと振り返りました。

6月に参加するDEEP JAPAN ULTRA 100については「アキ(松永紘明さんのニックネーム)は長い登りや下りを用意してくるだろうね。僕は野生動物を引きつける力があるようなので、Deep Japanでもいろんな動物に出会うのが楽しみだ。」と笑顔を見せました。

DEEP JAPAN ULTRA 100はまもなく3月3日にエントリーの受付を締め切る予定。加えて、大会運営を支えるボランティアスタッフも3月10日まで募集中となっています。

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