【編者より・週末に開催されたUTMB World Seriesの大会について、プレスリリースの情報を元にお伝えします。】
スペイン・ピレネー山脈で開催されたVal d’Aran by UTMBの第3回大会は先週末に開催されました。7月6日の55kmの「PDA」ではラウル・クリアド Raúl Criadoとオイアナ・コルタザ Oihana Kortazarがそれぞれ男女のレースのチャンピオンとなりました。翌日には110kmの「CDH」、163kmの「VDA」がスタートしましたが、悪天候のためにその日の夜になってレースが打ち切りとなりました。
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(写真 CDHで優勝したラウル・ブタッチ Raul Octavian BUTACI。Photo © Val d’Aran by UTMB)
UTMBワールドシリーズのヨーロッパ・メジャーと位置付けられて年々人気が高まっている大会で、距離55km・累積獲得高度3,300mD+のPDAは今年1月にすでに出場枠が満席となる人気ぶり。参加者はサラルドゥ Salardú をスタートして、ビエイヤでフィニッシュするコースで、ピレネー山脈最大の氷河湖を見ながら走りました。
1400人以上の選手は7:00、7:30、8:00に分かれてウェーブスタートしました。多くのエリート選手が参加する中で、スペイン・アラゴン在住のラウル・クリアド Raúl Criadoが5時間41分8秒でビエイヤに到着、フィニッシュアーチで最初のベルを鳴らす栄誉を手にしました。「このフィニッシュラインに入る感覚は信じられないものでした」と振り返りました。2位にはマルコス・ラモス Marcos Ramos (ESP) が5時間45分29秒でフィニッシュ。3位には2021年のCDHで優勝したアリツ・アヘア Aritz Egea (ESP) が5時間46分54秒で3位になりました。
女子のレースはオイアナ・コルタザ Oihana Kortazarが6時間32分38秒で優勝。2位にアンナ・コメット Anna Cometが6時間47分39秒で続き、3位はモニカ・ビーブス Mónica Vivesで6時間58分17秒でした。トップ3はスペイン勢が占める結果となりました。
その後、7月7日の午前6時に110kmのCDH、午後4時に163kmのVDAがスタートします。しかし、その日の夜に大会のセキュリティチームは、悪天候のために両方のレースを中止することを決定しました。雷雨、ひょう、強風、低温といった厳しい天候が参加者、ボランティア、そして主催者の安全を脅かす状況となったことが中止につながりました。その後、すべての選手は安全に回収され、深刻な事故は報告されていません。
CDHについては1263人がスタートして、47人がビエイヤにフィニッシュしましたが、それぞれのチェックポイントでレースが打ち切りとなった選手についてもリザルトがまとめられています。男子ではラウル・ブタッチ Raul Octavian BUTACI (ROU)が12時間45分46秒で優勝、女子はアサラ・ガルシア Azara GARCIA DE LOS SALMONES (ESP)が14時間14分52秒で優勝しています。すべての選手に6つのランニングストーンが認められ、男女それぞれの上位十選手にはファイナルへの参加権が認められます。VDAについては全選手に2つのランニングストーンが認められます。9日に開催される32kmのEXPへの参加が可能となりました。
一夜明けた7月8日には大会イベントの「Trail Festival Baqueira Beret」が予定通り開催され、15kmのSKYと32kmのEXPが7月9日に開催されました。
リザルトについてはこちら。