ヘイデン・ホークスが大会新記録で勝利、Black Canyon Ultras 100K リザルト

2月10日土曜日に World Trail Majors の第二戦、ブラックキャニオン Black Canyon Ultras 100Kが開催されました。砂漠地帯を下り基調で100kmのポイントトゥポイントのコースを走るトレイルレースは、スタート地点の標高1200mのエリアが前夜の雪で真っ白になりました。スタートは2時間半遅れとなり、三つのウェーブは2つに変更されるという波乱の幕開けでした。

シングルトラック、未舗装のダート道、かつて駅馬車が通った道を進むコースは終盤にテクニカルな岩場や急な登りといった難所が控えていました。レースの結果はヘイデン・ホークス Hayden Hawks が大会新記録で男子のレースで優勝、女子ではレイチェル・ドレイク Rachel Drake が激戦を制しました。昨年に続いて今年もBlack Canyonは今年6月のウェスタン・ステイツの出場権をかけたGolden Ticket Racesとなっており、例年よりもひと枠多い、男女それぞれ上位三選手が出場権を獲得しました。

ヘイデン・ホークスが見事な復活をみせた男子のレース

コース序盤の男子のレースは20人近くがトップ集団でコースを進みます。先頭争いが絞られてきたのは38.6kmの第4CPあたりからで、ヘイデン・ホークス Hayden Hawksとハンス・トロイヤー Hans Troyer の二人が集団から抜け出します。

昨年までは大学生で、今年1月のBandera 100kでの大会新記録での優勝で注目されるハンス・トロイヤーですが、74.7kmの第7CPまでホークスについていったものの、その後は遅れをとり始めました。トロイヤーに代わってクリス・マイヤーズ Chris Myers、ユピター・カレラ・カサス Jupiter Carera Casasがトップ3圏内に浮上してきました。

ホークスはそのまま先頭を走り続け、7時間30分18秒でフィニッシュ。昨シーズンはウェスタンステイツでDNFとなり、半年前には膝の手術を受けてリカバリーに励んでいたホークスが昨年生まれたばかりの大会記録、7時間32分50秒（アンソニー・コスタレス）を2分半上回る新記録で勝利を勝ち取り、ウェスタンステイツへのチケットも獲得しました。

2位にはユピター・カレラ・カサスが7時間39分で続き、3位はクリス・マイヤーズで7時間43分でした。上位3選手がウェスタンステイツへのチケットを得る権利を獲得しました。

女子では最終盤に単独リードを奪ってレイチェル・ドレイクが勝利

女子のレースはヘザー・ジャクソン Heather Jackson を中心にレースが展開します。スタート直後からジャクソンが先頭を引っ張り、レイチェル・ドレイク Rachel Drake とアンナ・マッケナ Anna McKenna（アンナ・マッケナ, オーストラリア）、サラ・ビール Sarah Biehlといった選手が集団でコースを進みました。

積極的に女子のレースを牽引したジャクソンですが、コース後半の急な登りのセクションに入ると後ろから追う選手たちに差を詰められます。74.7kmの第7CPはベッカ・ウィンデル Becca Windelがリード、僅差でドレイクが追う展開となり、ジャクソンは次第に順位を落とすことになりました。

最終盤の渡渉セクションでドレイクが前に出ると、そこからウィンデルとの差を一気に広げ始めました。そのままドレイクは8時間47分23秒で優勝。5分余りの差でベッカ・ウィンデルが8時間52分46秒で2位でフィニッシュし、3位はローレン・ピューレツ Lauren Puretzが9時間6分58秒で続きました。上位三選手がゴールデンチケットを獲得し、ウェスタンステイツへのエントリーを決めました。