土井陵のトルデジアンへの挑戦を追ったドキュメンタリー「Inner Giant」公開、トークイベントで語ったこと

THE NORTH FACEアスリートの土井陵 Takashi DOI さんは昨年9月にイタリア・アオスタ州で開催されたTOR 330 Tor des Géants(トルデジアン)に挑戦しました。その挑戦をカメラで追ったドキュメンタリーフィルム「Inner Giant」(内なる巨人)が先週公開されました。公開にあわせて東京・丸の内のTHE NORTH FACE Flight Tokyoで行われた土井さんのトークイベントに筆者も参加してきました。

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モンブランの南側、クールマイユールをスタート・フィニッシュ地点とする約330kmのコースは累積獲得高度が24,000mD+に達するトレイルで、ランナーはエイドで補給、ライフベースで仮眠を取りながら昼夜を問わず進み続けます。過酷ながらも美しいアオスタの山々を駆け抜けるトルデジアンは世界のランナーの憧れの的として知られます。土井さんは初挑戦のこのレースを88時間20分で完走しました。

2015年にUTMBを初挑戦ながら11位となって世界の注目を集めた土井さんは、2022年にはトランスジャパンアルプスレース(TJAR)で大会新記録を達成。数日間にわたる過酷なトレイルレースにも積極的に挑戦しています。土井さんはTJARを完走したことに加え、UTMBで出会った選手仲間も参加していることから、トルデジアンを次の目標に考えるようになったといいます。

しかし実際にトルデジアンを走ってみると、UTMBともTJARとも違う難しさがあったと振り返ります。「トレイルのサーフェスが違いますね。TJARは土に覆われたトレイルが多くて足に優しい感じですが、トルデジアンは岩盤が露出した固いトレイルが多い。UTMBは整備されたコースを走り続けるレースで、トルデジアンは長く歩いて登って身体を前に進め続けるレースだと感じました。」コースの中には標高差2000mを距離にして30kmにわたって下り続けるところもあり、これまでのレースでは経験しなかった難しさがありました。

一方、山岳スポーツの本場らしく大会全体を通じて観客の皆さんからの声援に励まされたといいます。とりわけ全ての完走者を壇上に迎える表彰式は印象に残ったと振り返ります。「早く完走した選手でもゆっくり完走した選手でも分け隔てなく讃えるのは素晴らしいことで、参加者へのリスペクトを感じましたね。日本でも見習いたい姿勢です。」

今シーズンは4月にMt. FUJI 100、そして8月には再びTJARに挑戦します。「TJARは前回を振り返るといくつか改善できるところがあったので、もう一度やってみたいですね。それにトルデジアンのように追い込んでTJARを走ったらどんな結果が出せるのか、興味があります。」

ドキュメンタリーフィルム「Inner Giant」(内なる巨人)はTHE NORTH FACE JAPANのYouTubeチャンネルで公開中です。

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