新たな世界選手権「World Athletics Ultimate Championship」が2026年に開幕、賞金総額15億円で陸上競技の頂点を決める大会に

ワールドアスレティックス World Athleticsは6月3日、次回は2025年に東京で開催予定の「世界陸上」に並ぶ新たなグローバル選手権大会として「ワールドアスレティックス・アルティメット・チャンピオンシップ World Athletics Ultimate Championship」を開催することを発表しました。この大会は2026年9月11日から13日にかけてハンガリーの首都ブダペストで初開催となり、2年ごとに開催される予定です。

世界のトップアスリートが集結、最高の「Ultimate Champion」を決定

Ultimate Championshipの特徴は、既存の世界選手権やオリンピック、ダイヤモンドリーグの優勝者、そしてその年の最高のパフォーマンスを見せたアスリートたちが一堂に会し、「Ultimate Champion(究極のチャンピオン)」のタイトルを争うことにあります。各種目の世界ランキング上位8〜16人が出場資格を得て、約70カ国から400人近くのアスリートが参加する見込みです。世界陸上で各国の代表選手が参加して予選から競技が始まるのとは異なります。

Sponsored link


世界陸上を上回る史上最高の賞金総額1,000万ドル、金メダリストには15万ドル

大会の注目点はなんといっても高額の賞金。総額1,000万ドル(約15億円)という陸上競技史上最高額が用意され、金メダリストには15万ドル(約2,000万円)が贈られます。全出場選手に賞金が支払われるほか、選手には自身のプロモーション活動を行う権利も認められるといいます。これに対して世界陸上では2023年の賞金総額は850万ドル、金メダルの賞金は7万ドルでした。

3日間の短期決戦、予選なしで準決勝・決勝のみ

Ultimate Championshipは3日間にわたって行われますが、各セッションは3時間以内に収められるというコンパクトな日程となります。トラック種目は準決勝と決勝のみ、フィールド種目は決勝のみが行われ、スピーディーな進行が予定されています。これはテレビ視聴者、特に若年層の関心を集めることを狙った新しい競技フォーマットとなります。ちなみに世界選手権は予選から始まり、全体の開催期間は通常9日間となります。

なお、競技種目は短距離走、中距離走、長距離走、リレー、跳躍、投擲とされており、マラソンは含まれない模様です。

既存の世界選手権と並ぶ大会として定着を目指す

2年に1度のUltimate Championshipは、同じく隔年開催の既存の世界陸上と交互に開催されることになります。陸上競技にとっては世界陸上と並ぶ主要大会としての地位を占めることになるでしょう。トップ選手の競技に世界中のファンの注目を集め、陸上競技の価値を高める役割を担うことが期待されます。

ワールドアスレティックスのセバスチャン・コー会長は、「最高の選手たちが一堂に会し、準決勝と決勝に直結することで、選手たちに即座にパフォーマンスを発揮するプレッシャーを与えます。ワールドアスレティックス・アルティメット・チャンピオンシップは、ファンにとってアクションと興奮に満ちた大会となり、陸上競技イベントの新たな基準を設定します」と話しています。

また、ワールドアスレティックスのCEOであるジョン・リッジオン氏は「革新を取り入れ、従来のモデルから脱却することで、より広範な観客、特に若いファンにリーチし、スポーツ全体を高めることを目指しています」とコメント。

2026年の第一回大会のホストとなるブタペストは2023年の世界陸上で成功を収めたことも記憶に新しいところです。新大会は陸上競技の新時代を告げる大会としてこれから話題を集めることになりそうです。

この記事が気に入ったらDogsorCaravanをBuy Me a Coffeeで直接サポートできます!

Buy Me a Coffee

Sponsored link