【追記・この記事の掲載後に Dangbei から当サイトの読者の皆様向けに楽天市場での購入で使える割引クーポンを発行していただきました。この記事で紹介している「Dangbei N2」のほか、フラッグシップモデルの「Dangbei DBOX02」、超薄型でレーザー光源、Google TV搭載の「Dangbei Atom」についてそれぞれ26〜28%の割引が適用されます。有効期間は8月23日まで。最初に以下のリンクからクーポンを獲得してから、楽天市場の商品ページから購入することで割引が適用されます。
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Dangbeiのホームプロジェクター「Dangbei N2(ダンベイ エヌツー)」は今年5月に国内で発売されたホームプロジェクターです。フルHDの解像度で天井への投影も可能な設置の自由度を持つ製品で、Netflix公式ライセンスを取得しています。
本稿執筆時点では天井への投影を可能にする専用スタンドとのバンドルモデルが家電量販店やECサイトで58,800円(税込)で販売されています。
メーカーからレビューのために製品をお貸出いただき、10日間ほど自宅で使用させていただきました。「Dangbei N2」はスペックだけで比べると、同時に発売されたフラッグシップモデルである4Kレーザープロジェクター「Dangbei DBOX02」には及びません。しかし、リビングやダイニング、寝室と気軽に持ち運べて、壁や天井に簡単にくっきりと美しい映像を高音質で楽しめるのは新鮮な体験でした。N2は広くない部屋でも手軽に大画面で映像作品が楽しめる、目からウロコが落ちる思いがするホームプロジェクターです。
ミッドレンジのホームプロジェクターとして標準的なスペック
2013年に創業したスタートアップ企業であるHangzhou Dangbei Network Technologyが展開するプロジェクター製品のブランドであるDangbeiからは昨年、ミッドレンジのホームプロジェクターとして「Emotn N1」という製品が登場しています。
今回レビューする「Dangbei N2」はその後継モデルとなります。同じタイミングで発売されたフラッグシップモデルである「Dangbei DBOX02」は4Kの解像度を誇り、レーザー光源で2450 ISOルーメンであるのに対し、Dangbei N2は1080p・フルHDのネイティブ解像度を持ち、光源はLED(方式はLCD<透過型液晶>)で明るさは400 ISOルーメンとなります。
昨年、ハイエンドのMars ProをDogsorCaravanでもレビューしており、鮮明な4K映像に圧倒された経験があるので、ミッドレンジのDangbei N2にはさほど驚かないだろうな、と思っていたのですが、実際に使ってみるとこれがいい感じです。むしろ、しっかりスクリーンを設置したホームシアターを整えているわけではない自分にとっては、十分満足な画質です。さらに、「InstanPro AI画像調整技術」により、設置場所をあれこれ変えても斜めに投影されないよう自動補正して、ピントもしっかり合わせてくれるので、投影する場所を変えても簡単に高品質な映像が楽しめるのが快適なのです。
コンパクトなサイズ感と設置の自由さが魅力
Dangbei N2のサイズは197mm x 130mm x 107mm で重さは2.18kgとコンパクトなサイズ感。底面のレンズのある前面側にキックスタンドがあってわずかな傾斜を付けられますが、専用のプロジェクタースタンドがあると設置や投影面の選択肢が広がります。
プロジェクタースタンドにはN2の底面の1/4インチの三脚穴で固定します。スタンドに乗せると高さは約28cm、重さは3.29kgとなります。N2を支えるアームが軽い力で動いて、ピッタリと止めることができるので、投影する角度は簡単に選ぶことができるというわけです。回転範囲は上下210°となっています。このプロジェクタースタンドがあれば、部屋の天井への映像の投影も簡単です。
多少斜めになってもきれいに投影できる「InstanPro AI画像調整技術」
レンズを通して映像を前面に投影するプロジェクターはスクリーンの真正面に置かないと映像が斜めになってしまいます。どんなプロジェクターにも斜めの映像を補正する機能があります。Dangbei N2は前身のモデルにはなかった本体前面のカメラにより、従来のToF(Time of Flight)方式による距離画像センサーと合わせて、より正確な調整ができるようになっています。ベーシックな「自動オートフォーカス」や「自動台形補正」の機能もより正確な調整が可能になったほか、「自動スクリーン認識」や「自動障害物回避機能」 といった上位モデルが備えていた機能も搭載されました。Dangbeiではこうした高度な投影画像の調整を可能にする技術を「InstanPro AI画像調整技術」と呼んでいます。
実際にN2の電源を入れると最初に白黒の四角が並んだテストパターンのような画像が投影されて、ピント合わせや上下左右の台形の補正が自動的に行われます。前面に家具や照明器具がある場合にはそれを避けて画像を左右にずらしてくれる、という賢さも発揮します。下のGIF動画は本体を動かして投影の角度を変えて、映像が台形になってしまったのを自動的に補正する様子を紹介しています。
ただ、普通に生活をしているリビングルームや寝室だと、全自動ではうまく調整できないこともあります。その場合はリモコンを使って設定メニューから細かく手動で調整することもできます。まず、ズームの設定でデフォルトの100%から画面を適切な大きさに縮小。それからキーストーンの設定で画像の四隅をそれぞれ上下左右に動かして、真四角になるように調整することができるのです。
Netflix、Amazon Prime Video、YouTubeは本体内にアプリを内蔵、その他はHDMI経由で楽しめる
映像の見え方を調整した上でDangbei N2のメニュー画面をみると、あっさりとした構成で、左端にNetflixの大きなロゴがあり、その隣にAmazon Prime VideoとYouTubeのロゴが並びます。
これらは本体内にアプリが内蔵されており、アプリを起動するとそれぞれのサービスの自分のアカウントにログインすることができ、その後はスマホやパソコンで見るのと同じように映像作品を楽しむことができます。ログインもQRコードをスマホカメラで読み取って、スマホからDangbei N2のアプリへのログインができるようになっています。一度登録したアカウントは保存されるので使うたびにログインする煩わしさもありません。
メニューにはそのほかのサービスも並んでいて、アプリストアというアプリもあるのですが、日本のユーザーにとって馴染みのあるサービスは少ない感じです。この辺りはGoogle TVを搭載したフラグシップの「DBOX02」には及ばない点となります。
ただ、外部入力のHDMI端子を備えているので、AmazonのFire TVなり、Apple TVなり、最近登場したGoogle TV Streamerなりを接続すれば、見慣れたサービスを利用することができます。もちろん、HDDレコーダーやゲームコンソールといった機器からもHDMIでDangbei N2に繋ぐこともできます。
スクリーンシェアはWindowsやAndroidにはMiracast、AppleデバイスにはAirPlayに対応しています。
まとめ・Dangbei N2 は多くの人のリアルな住環境に柔軟に対応できる優秀なホームプロジェクター
昨年、Mars Proを試してみて、昼間でも明るく、黒がしっかり黒い映像を観て、最近のプロジェクターの進化に驚きました。ただ、こうしたフラッグシップモデルは本体が大きく重いので、基本的にはホームシアターとして整えた部屋に場所を決めて据え置く(理想的には天井から吊り下げる)ことが想定されていると思います。
しかし、実際には6畳から10畳ほどの部屋で、観たい時にセットして壁をスクリーンにして映像コンテンツを視聴したいという場合も多いのではないでしょうか。コンパクトなサイズで部屋から部屋へ持ち運べる Dangbei N2 は多くの家庭で受け入れられるスタンダードで優秀なプロジェクターです。もちろん小規模なオフィスでも活躍の場は広いでしょう。光源の種類やルーメンの大きさといったスペックだけではホームプロジェクターの良し悪しは決まらないのです。
今回のレビューの中で、オリンピックの生中継をN2で壁に投影して視聴(HDDレコーダーからのHDMIで入力)しましたが、やはりスマホやテレビで見るのとは違う没入感がありました。自分の住環境ではプロジェクターは持て余すのではないかと感じている方におすすめの一台です。
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