国内、海外の主なトレイルランニング、ウルトラマラソンの大会日程を網羅する当サイトのレースカレンダーでは今年の予定を随時アップデートしています。まだ掲載していない大会についての情報のご提供、掲載済みの大会についてのご指摘を歓迎いたします。
(写真はグラン・カナリア島で開催された360° The Challenge Gran Canaria。Photo © Ian Corless)
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先週末開催のイベント
11月13日水曜日 – 17日日曜日
360° The Challenge Gran Canaria(258km)
北大西洋のカナリア諸島グラン・カナリア島のトレイルをぐるりと一周する距離258.12km、累積獲得高度12,669mD+のマーキングのないコースをセルフナビゲーションで踏破するというイベントです。2017年に始まり、2月に開催されるTransgrancanariaの中の一つのレースとして開催されていましたが、2021年に独立したイベントとなってカナリア諸島のゴメラ島、グラン・カナリア島で開催されたのち、2022年からはグラン・カナリア島のテヘダ Tejeda をスタート・フィニッシュ地点として開催されています。コース上にはテヘダを含めて七箇所のライフベースが設置されています。今年のレースは13日水曜日午前9時にスタート。女子ではクレア・バンワース Claire Bannwarth (FRA) が57:56でフィニッシュして、5度目の優勝を果たしました。バンワースはこれまでの5度の挑戦全てで優勝したことになります。女子2位は地元であるグラン・カナリア島出身のサンドラ・モレノ Sandra Moreno (ESP) が続き、73:08でフィニッシュ。クレア・ファーガソン Clair Ferguson (GBR) が78:07でトップ3に入りました。男子はマルコ・グベール Marco Gubert (ITA) が47:40でテヘダに帰還して48時間切りで3度目の優勝となりました。2位には2月のTransgrancanaria Classicで優勝経験を持つジュリアン・ショリエ Julien Chorier (FRA) が49:35で続きました。グラン・カナリア島出身のアルヴァロ・サンタナ Álvaro Santana (ESP) がこのイベントに初挑戦ながら50:29で3位のフィニッシュを決めています。2017年以来、欠かさず8回にわたってこのレースを完走し、2019年、2020年には優勝しているルカ・パピ Luca Papi (ITA) は最終盤に入って順位を4位まで上げて9回目の完走を成し遂げました。リザルト速報はこちら。
11月15日金曜日 – 17日日曜日
Malaysia Ultra-Trail by UTMB (VK, 13km, 25km, 50km, 100km)
マレーシア北西部のペラ州タイピンを拠点にMalaysian Mountain Trail Festival (MMTF) として開催されてきた大会が、今回からUTMBワールドシリーズに加わりました。最も多くの参加者を集めた50km (48.2km、標高差2,970mD+)は先月のアジア・パシフィック選手権のショートトレイルで銀メダルのプリヤ・ライ Priya RAI (NEP) が8:10で女子優勝。男女総合で3位となる好タイムでした。40分差でティエン・チン Qin TIAN (CHN) が8:50で2位、韓国のパク・スージ Sooji PARK (KOR) が8:53で3位でした。男子は昨年のこの大会の50kmで4位のウィルセン・シンギン Wilsen SINGGIN (MYS) が6:28で勝利し、7分差でクリスチャン・ヨルゲンセン Kristian JOERGENSEN (DNK) が6:35で2位となりました。二人のフィニッシュから1時間半あまりでクリス・ティムス Chris TIMMS (GBR) が8:10で完走して3位に入りました。
距離98.4kmで標高差 4,940mD+ のコースで「100km」のレースが行われました。女子では今年のUTMBで4位のチェン・リン Lin CHEN (CHN)とCCCで4位のハウ・ハー・ティ Ha Thi HAU (VNM) がスタートからフィニッシュまでほぼ一緒に並走してコースを進み、最後は1秒差でチェンが優勝、ハウが準優勝という結果でした。男女総合でそれぞれ4位、5位でのフィニッシュでした。3位は二人にほぼ3時間の差でアンジェリー・カバロ Angelie CABALO (PHL) が16:14で表彰台に立ちました。日本から参加の中島英摩 Ema NAKAJIMAが5位になりました。男子は昨年のDoi Inthanon by UTMB 100mile や Mount Yun by UTMB 100kmで優勝しているドゥオ・ジー Ji DUO (CHN) が終始リードし、続く選手に1時間差をつけて11:01でフィニッシュ。2位には前週のTranslantau by UTMB 120kmで3位のバイ・シンジー Xingzhi BAI (CHN) が入りました。1分20秒の僅差で3位はマレーシアのトップ選手、ミルトン・アマット Milton AMAT (MYS) でした。
リザルトはこちら。
50km 女子
- プリヤ・ライ Priya RAI (NEP) 08:10:11
- ティエン・チン Qin TIAN (CHN) 08:50:30
- パク・スージ Sooji PARK (KOR) 08:53:14
- チェン・シウ・チン Hsiu Ching CHEN (TWN) 09:01:15
- イソベル・チザム Isobel CHISHOLM (AUS) 09:04:52
- エラ・オクスネヴァド Ella ØXNEVAD (NOR) 09:06:56
50km 男子
- ウィルセン・シンギン Wilsen SINGGIN (MYS) 06:28:24
- クリスチャン・ヨルゲンセン Kristian JOERGENSEN (DNK) 06:35:43
- クリス・ティムス Chris TIMMS (GBR) 08:10:16
- リム・ジア・ジェン Lim Jia JEN (MYS) 08:10:58
- イー・フアン・スア Yih Huan SUA (MYS) 08:11:39
100km 女子
- チェン・リン Lin CHEN (CHN) 13:15:16
- ハウ・ハー・ティ Ha Thi HAU (VNM) 13:15:17
- アンジェリー・カバロ Angelie CABALO (PHL) 16:14:37
- ジョン・ヒョンソン Hyunsung JUNG (KOR) 16:45:02
- 中島英摩 Ema NAKAJIMA (JPN) 16:50:19
- ヌラズリナ・ラザリ Nurazlina RAZALI (MYS) 16:53:14
100km 男子
- ドゥオ・ジー Ji DUO (CHN) 11:01:18
- バイ・シンジー Xingzhi BAI (CHN) 12:00:49
- ミルトン・アマット Milton AMAT (MYS) 12:02:18
- サンヤー・カンチャイ Sanya KHANCHAI (THA) 13:31:51
- シム・ジェドゥク Jaeduk SIM (KOR) 13:37:58
- サンゲ・シェルパ Sange SHERPA (NPL) 16:00:39
25km 女子
- カナ・アントニオ Kana ANTONIO (PHL) 03:59:31
- プテリ・ソフィア・ハンナ Puteri Sofia HANNA (MYS) 04:04:53
- ルイーズ・ザパタ Louise ZAPATA (FRA) 04:16:53
- チェル・ジェンイー Cher JENYI (MYS) 04:25:05
- ツェン・チョン・フイ Chiung Hui TSENG (TWN) 04:34:54
- フランシス・リン・エヴァスコ Francis Lyn EVASCO (PHL) 04:38:41
25km 男子
- ダーラネシュワラン・シヴァ・クマール Daaraneshwaran SIVA KUMAR (MYS) 03:35:39
- バンジャマン・ニコラ Benjamin NICOLAS (FRA) 03:35:49
- キム・ジソブ Jisub KIM (KOR) 03:35:57
- ヒロユキ・カワチ Hiroyuki KAWACHI (JPN) 03:35:59
- カイルラミリン・カマルディン Khairulamirin KAMARUDIN (MYS) 03:40:45
- ブライアン・ヨー・ジー・ヨン Bryan Yeoh ZHI YONG (MYS) 03:41:27
Oxfam Trail Walker Hong Kong
4人1組で揃って長距離のコース完走を目指すレースであると同時にチャリティイベントでもある「Oxfam Trail Walker」の香港大会の40回大会が開催されました。100kmの部は男子チーム首位はライアン・ウェラン Ryan Roger Whelan、ジェフリー・キャンベル Jeffrey Ian Campbell、アレクサンドル・フランシス・ベルナール・ネイリンク Alexandre Francis Bernand Neyrinck、ロデヴェイク・フリーンス Lodewijk Vriensの11:42:38。女性チーム首位はリン・ユエン・クワン Yuen Kwan Ling、デン・ユアン Deng Yujuan、ベティ・ヤウ Betty Yau、ウォン・ユエン・チン Yuen Ching Wongの17:59:48。でした。リザルトはこちら。
11月16日土曜日 – 17日日曜日
FunTrails Round 秩父&奥武蔵 100mile / 100k / 50k
今回で10回目となる大会が、埼玉県秩父市を拠点に秩父と奥武蔵の山岳エリアで開催されました。リザルト速報はこちら。
100km (105km、6,831mD+)の女子は清宮由香里 Yukari SEIMIYA が18:18でフィニッシュして女子優勝、総合5位での完走でした。2時間余りの差で竹中由香里 Yukari TAKENAKA が20:21で2位、丸山有紀 Yuki MARUYAMAが20:29で3位でした。男子は松田博幸 Hiroyuki MATSUDAが15:51で優勝。松田は今年の奥信濃100 50kmで4位、信越五岳110kmでの5位といった成績を挙げています。2位は55分差で渡邉良二 Ryoji WATANABE、さらに44分差で椿健一 Kenichi TSUBAKI が3位となりました。
FTR100K 女子
- 清宮由香里 Yukari SEIMIYA 18:18:30
- 竹中由香里 Yukari TAKENAKA 20:21:45
- 丸山有紀 Yuki MARUYAMA 20:29:05
- 奥澤優香 Yuka OKUSAWA 21:20:18
- 黒川芳恵 Yoshie KUROKAWA 21:51:18
- 下井麻紀子 Makiko SHIMOI 22:20:31
FTR100K 男子
- 松田博幸 Hiroyuki MATSUDA 15:51:08
- 渡邉良二 Ryoji WATANABE 16:46:55
- 椿健一 Kenichi TSUBAKI 17:28:06
- 渡邊寛希 Hiroki WATANABE 18:05:23
- 下平龍平 Ryuhei SHIMODAIRA 18:33:55
- 樋口耕正 Kosei HIGUCHI 18:35:43
54km、2,985mD+の「50K」は女王・吉住友里 Yuri YOSHIZUMI が総合6位となる6:18で優勝。世界各地のトレイルランニングレースのライブ配信のコメンテイターとして活躍するコリーン・マルコム Corrine Malcolm (USA) が来日し、adidas Terrex アスリートとしてこのレースに参加して7:09で2位となりました。3位には小谷奈穂 Naho KOTANI が7:19で続きました。7位には先週の日光マウンテンランニングを5位で完走して話題となったタレントの井上咲樂 Sakura INOUEが今週はこのレースを走り、7:43で女子7位でフィニッシュしています。
50km男子はレース後半で先頭に立った小原将寿 Masatoshi OBARA が5:38で優勝、5分差で町田知宏 Tomohiro MACHIDA が5:43で2位、前半をリードした佐谷尚紀 Naoki SATANI が5:55で3位でした。
FTR50K 女子
- 吉住友里 Yuri YOSHIZUMI 06:18:44
- コリーン・マルコム Corrine Malcolm (USA) 07:09:21
- 小谷奈穂 Naho KOTANI 07:19:29
- ウー・チンナム Chin Nam NG (HKG) 07:21:44
- 中野沙知 Sachi NAKANO 07:30:01
- 松本春子 Haruko MATSUMOTO 07:38:12
FTR50K 男子
- 小原将寿 Masatoshi OBARA 05:38:34
- 町田知宏 Tomohiro MACHIDA 05:43:29
- 佐谷尚紀 Naoki SATANI 05:55:03
- 青木純 Jun AOKI 06:08:16
- 沖本聖射 Seiya OKIMOTO 06:11:09
- 尾井田将年 Masatoshi OIDA 06:27:01
今年初開催の160km、9,722mD+の100マイルには113人が参加。女性選手は5人が参加し、2名が制限時間の32時間以内に完走。優勝の徳本順子 Junko TOKUMOTO が29:15、準優勝の黒田清美 Kiyomi KURODA が31:12でした。
男子は2021年のこの大会の100kmのチャンピオン、矢嶋信 Makoto YAJIMAがリードしますが、後ろから迫っていた井原知一 Tomokazu IHARA が100kmを過ぎたあたりで矢嶋を抜いて先頭に立ち、24:42でフィニッシュして初代チャンピオンとなりました。38分差で水谷冠太 Kanta MIZUTANI が25:20でフィニッシュし、3位には前田皓大 Akihiro MAEDAが 26:09で続きました。矢嶋は26:12で4位となりました。
FTR100MILE 女子
- 徳本順子 Junko TOKUMOTO 29:15:03
- 黒田清美 Kiyomi KURODA 31:12:38
FTR100MILE 男子
- 井原知一 Tomokazu IHARA 24:42:22
- 水谷冠太 Kanta MIZUTANI 25:20:43
- 前田皓大 Akihiro MAEDA 26:09:23
- 矢嶋信 Makoto YAJIMA 26:12:08
- 清田広輝 Koki SEITA 26:55:53
- 山田敦大 Atsuhiro YAMADA 26:57:53
球磨川リバイバルトレイル(167km, 102km)
熊本県の球磨川流域で今回で3回目の開催で、源流から河口まで球磨川の流域をたどるコースで行われました。距離約167kmで累積標高差が9,400mD+の球磨川コースではMIHO が30:06で女子優勝。橋本由紀 Yuki HASHIMOTOが33:49で2位、齋藤恵 Megumi SAITOが 36:30で3位に。男子は竹村直太が24:20で優勝し、2時間余りの差で長谷山陽大が26:33で完走して2位。3位は中谷亮太で28:50でした。
102kmで5,800mD+の川辺川コースは望月千幸が19:35で女子優勝、東晏璃が19:46で2位、小田美樹が20:38で3位でした。男子では皇族をおよそ30分引き離して駒井令が14:31で優勝。横溝竜也が15:00で2位、梅沢崇が15:19で3位でした。リザルトはこちら。
160km 女子
- MIHO 30:06:10
- 橋本由紀 Yuki HASHIMOTO 33:49:08
- 齋藤恵 Megumi SAITO 36:30:52
- 吉田ゆかり Yukari YOSHIDA 37:11:58
- 崎坂由香 Yuka SAKISAKA 37:22:55
- 廣嶋彩香 Ayaka HIROSHIMA 37:54:04
160km 男子
- 竹村直太 24:20:49
- 長谷山陽大 26:33:02
- 中谷亮太 28:50:14
- 村内裕宜 29:32:43
- 三村直矢 29:34:24
- 漆上淳 29:48:56
100km 女子
- 望月千幸 19:35:11
- 東晏璃 19:46:13
- 小田美樹 20:38:38
- 武野愛皆 20:42:12
- 今川賢美 20:56:46
- 羽鳥由美 21:42:48
100km 男子
- 駒井令 14:31:29
- 横溝竜也 15:00:01
- 梅沢崇 15:19:03
- 鎌田浩平 15:21:26
- 仁田脇健 15:23:32
- 板谷智也 15:45:34
11月16日土曜日
Marato dels Dements (42km)
スペインのバレンシア州エスリダで開催された42.5km / 3,800 mD+の「マラト・デルス・デメンツ Marató dels Dements」が今シーズンの Merrel Skyrunner® World Series のグランドファイナル、「Skymasters」でした。このレースは女子はアナスタシア・ルブツォワ Anastasia Rubtsova (NEU)、男子はロベルト・デロレンツィ Roberto Delorenzi (SUI)がいずれも大会新記録で優勝。二人はそれぞれ女子と男子のスカイランナーワールドシリーズの年間総合チャンピオンのタイトルも獲得しました。日本勢では上田瑠偉 Ruy Ueda はレース前半を先頭で走りますが、その後大きくペースダウンすることになり14位でのフィニッシュとなりました。一方、近江竜之介 Ryunosuke Omi が男子7位、小田切将真 Shoma Otagiri が男子10位と健闘しました。
当サイトではリザルトを紹介する記事を公開しています。
今週末開催のイベント
11月22日金曜日 – 24日日曜日
RMB Ultra-Trail Cape Town (100m, 100km, 55km, 35km, 23km)
南アフリカのケープタウンで開催されるトレイルランニング大会で、アフリカ大陸で最大級の大会です。ケープ半島のテーブルマウンテン国立公園や2つの海に囲まれたコースには、テクニカルなセクションや絶景を臨むビューポイントなどが含まれます。大会のメインイベントとなる100kmの「UT100」は今シーズンのグランカナリア・ワールドトレイルメジャーズの最終戦となります。当サイトではプレビュー記事を公開しています。
11月23日土曜日 – 24日日曜日
Tokyo 100 (100km)
東京都の青梅市と奥多摩町で開催される大会は、東京都最高峰の雲取山を含む山々をセルフナビゲーションで走るというスタイルで開催されます。コースは距離101kmで累積獲得標高 7,007mD+となります。
11月23日土曜日
JFK 50
米国メリーランド州で開催される大会で1963年から続く歴史あるウルトラランニング大会です。コース前半にはアパラチアン・トレイルを通り、後半には林道や舗装路を中心とするスピーディな展開となります。
Formosa Trail (104k, 75k, 40k, 16k,8k)
台湾中部の埔里(プーリー)で開催される大会で、104kmをはじめとする4つのトレイルランニングレースやハイキングが行われます。コースは茶畑や森林地帯を走るほか、急勾配の登りやラギットなトレイルが含まれており、その多くは台湾原住民の古い狩猟路を辿るコース設定となっています。
11月24日日曜日
錦江町でんしろうトレイル(39km, 20km, 13km)
鹿児島県錦江町の花瀬自然公園レクリエーション村の花瀬川石畳をスタート、フィニッシュとする大会で、39kmのロング、20.6kmのミドル、13kmのショートのレースが行われます。コースは西日本最大級の照葉樹林帯を通ります。
前週末の主大会のリザルトと、今週末の国内外のトレイルランニング大会の予定をお伝えしているニュース記事・DC Weeklyへ、皆様からの情報や写真の提供を歓迎します。下のコメント欄もぜひご活用ください。国内、海外の主なトレイルランニング、ウルトラマラソンの大会日程を網羅する当サイトのレースカレンダーにもぜひご利用ください。