DC Weekly 2025年3月17日 小江戸大江戸、比叡山、Pierra Menta、スカイスノー欧州選手権

国内、海外の主なトレイルランニング、ウルトラマラソンの大会日程を網羅する当サイトのレースカレンダーでは今年の予定を随時アップデートしています。まだ掲載していない大会についての情報のご提供、掲載済みの大会についてのご指摘を歓迎いたします。

(写真 スカイスノー欧州選手権でバーティカル、クラシック、総合の三冠を達成した ベネデッタ・ブロッジ Benedetta Broggi。Photo ©Stefano Jeantet)

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先週末開催のイベント

3月12日水曜日 – 15日土曜日

Pierra Menta (skimo)

フランスのアレシュ=ボーフォールで開催されるスキーマウンテニアリングの伝統ある大会。スキーによる滑降とスキーを付けたり外したりしての雪山の登りが組み合わされたスキーマウンテニアリング(スキーモー)の名大会には、トレイルランニングのトップアスリートも参加しました。選手は二人1組のチームで4日間のステージレースに参加し、各ステージの所要時間の合算で順位を競います。

男子はグザビエ・ガシェ Xavier GACHETウィリアム・ボンマルディオン William BON MARDION のフランス人ペアが初日の第一ステージで2位となったのちは続く3ステージをいずれも制して10時間7分で今年のタイトルを獲得しました。トレイルランニングでも活躍する選手ではアンセルム・ダーメバン Anselme DAMEVINナディル・マゲ Nadir MAGUET が首位に30分差で3位。フランソワ・デンヌ François D’HAENEアレクシス・セベネク Alexis SEVENNEC は首位に46分差で4位でした。

女子はローナ・ボンネル Lorna BONNELアクセル・モラーレAxelle MOLLARET が4ステージをいずれも首位で終え、12時間50分で優勝。ケイティ・シャイド Katie SCHIDEマルティナ・バルマソイ Martina VALMASSOI が14時間5分で3位でした。

リザルトはこちら

3月14日金曜日 – 15日土曜日

SkySnow European Championships 2025

スカイスノー競技の世界選手権が昨年行われたイタリア北東部のタルヴィジオで、今回は欧州選手権が開催され、16カ国から選手が参加しました。

初日の金曜日夕方には「バーティカル・モンテ・ルッサリ」が行われました。3.6kmのスキーコースを駆け上がる短距離ながらも急勾配の950m垂直登りで、一部は40%の傾斜に達する難コースが欧州選手権「バーティカル」競技のレースでした。前夜の降雪により山頂には新雪が50cmも積もる厳しいコンディションの中で行われました。標高1,790mの山頂に最初に到達したのはイタリアのダニエル・テディ Daniel Thedy (ITA)。2024年スカイスノー世界チャンピオンのタデイ・ピヴク Tadei Pivk (ITA)が8秒差で続いて銀メダル。隣国スロベニアのルカ・コヴァチッチ Luka Kovacic (SLO)が3位で続きました。

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女子もベネデッタ・ブロッジ Benedetta Broggi (ITA)とコリンナ・ギラルディ Corinna Ghirardi (ITA)のイタリア勢が金・銀を手にしました。銅メダルはエミリー・コリンジ Emily Collinge (GBR)が獲得しました。

二日目の土曜日のクラシック種目は、悪天候の影響でコースを一部変更して開催されました。予定されていた15kmの距離は維持されたものの、当初の登りがやや短くなりました。しかしコースは雨が降ったことと雪解けによりぬかるみの中での厳しいレースとなりました。男子ではイタリアが再び優勢で、ロレンツォ・ロタ・マルティル Lorenzo Rota Martir (ITA)が金メダル、2022年スカイスノー世界チャンピオンで2024年選手権では銅・銀メダリストのルカ・デル・ペロ Luca Del Pero (ITA)が44秒差で銀メダルを獲得。銅メダルはスペインのアルバロ・オサンズ Alvaro Osanz (ESP)が手にしました。

女子レースはベネデッタ・ブロッジ Benedetta Broggi (ITA)が前日に続いて二つ目の金メダルを獲得しました。53秒差でポルトガルのジョアナ・ソアレス Joana Soares (POR)が銀メダル、スペインのシルビア・ララ Silvia Lara (ESP)が銅メダルを獲得しました1

全体のリザルトやコンバインドや総合団体の結果はISFの記事のリンクから見ることができます。

The Manjushree Trail (100m, 100k, 54k)

ネパールの首都カトマンズ近郊でAsia Trail Master のシリーズ戦となるテーすが行われました。100マイルのコースはカトマンズ渓谷を囲む7つのピークを巡る全長175kmで、累積獲得高度が12,000mD+となります。Asia Trail MasterのFacebookページでは現地からの投稿を見ることができます。リザルトはこちら(公開され次第リンクします)。

3月15日土曜日 – 16日日曜日

小江戸大江戸200k(ロード)

埼玉県川越市を拠点に、週末の寒波の中でウルトラマラソン大会が行われました。川越・東京間を往復する200kmには435人が参加し、197名の選手が36時間以内の完走を成し遂げました。男子では石澤毅士が22:53で優勝、8分足らずの差で芝脇大貴が2位。3位は飯塚啓一でした。女子は金原佳代子が27:19で優勝し、2時間20分差で高橋奈巳が29:42で2位でフィニッシュ。下井麻紀子が29:51で3位。3位の下井からは8分以内に4位、5位が続く接戦でした。リザルト速報はこちら(小江戸90km大江戸ナイトラン115km200km230km260km

200km 男子

  1. 石澤毅士 22:53:47.24
  2. 芝脇大貴 23:01:27.33
  3. 飯塚啓一 23:09:20.55
  4. 中川聡 23:18:31.74
  5. 大高圭太 24:10:08.97
  6. 松本直久 24:30:31.64
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200km 女子

  1. 金原佳代子 27:19:51.34
  2. 高橋奈巳 29:42:47.33
  3. 下井麻紀子 29:51:43.57
  4. 大窪奈保恵 29:54:50.54
  5. 小林めぐみ 29:59:35.07
  6. 大室里佳 31:27:41.20

3月15日土曜日

比叡山インターナショナルトレイルラン (23k, 50k, 50mile)

滋賀県大津市坂本の比叡山延暦寺を会場とし、比叡山のトレイルを走る大会です。当日は雨が降る中で、50km、23km、そして厳しい参加資格と制限時間11時間15分で完走を目指す50マイルのレースが行われました。大会Facebookページによれば次の結果となりました。

50km男子

  1. 黒河輝信 05:33:24
  2. Ko Minchul (KOR) 05:37:35
  3. 奥宮俊祐 05:45:03

50km女子

  1. 吉住友里 07:01:03
  2. 松本春子 07:28:57
  3. 吉田暁 07:29:44

23km男子

  1. 村田諒 02:07:25
  2. 長谷川湧人 02:09:09
  3. 荒木諒 02:16:26

23km女子

  1. 楠田涼葉 02:25:20
  2. 八木真理 03:00:15
  3. Luo Chenchen (CHN) 03:05:45

50マイル男子

  1. 前田皓大 09:17:15
  2. 三浦裕一 09:20:44
  3. 上原孝太 09:28:42

50マイル女子

  1. 木下久美 11:13:18

リザルトはこちらに掲載される見込みです。

Chuckanut 50k

アメリカ・ワシントン州ベリンハムで開催。3月のパシフィックノースウェストのクラシックイベントです。男子では昨年のウェスタンステイツ10位で2月のBlack Canyon 50kで3位だったクリス・マイヤーズ Chris MYERSが優勝。女子は昨年のCanyons by UTMB 100kで9位のジェイド・ベルズバーグ Jade BELZBERG (CAN) が制しました。リザルトはこちら

男子

  1. クリス・マイヤーズ Chris MYERS (USA) 3:39:10.7
  2. カール・オーグステン Karl AUGSTEN (USA) 3:49:04.8
  3. アンドリュー・ライラースダム Andrew RYLAARSDAM (USA) 3:51:13.3

女子

  1. ジェイド・ベルズバーグ Jade BELZBERG (CAN) 4:22:40.7
  2. クレア・ローズ Klaire RHODES (USA) 4:24:44.1
  3. サラ・カーター Sarah CARTER (USA) 4:29:07.3
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今週末開催のイベント

3月18日火曜日 – 22日土曜日

Valhöll Fin del Mundo by UTMB(130k, 83k, 50k, 33k, 22k, 12.5k)

「世界の最南端の地」と呼ばれるアルゼンチン・ウシュアイアで開催される大会。アルゼンチン中部で「Valhöll Argentina by UTMB」として開催されていた大会が、開催地を南パタゴニアに移し、大会名も「Valhöll Fin del Mundo by UTMB」として今年から開催されます。

6つの距離カテゴリーのレースが開催されます。

  • EPIC 130K: 130.7km、標高差5,721m(4 Running Stones)
  • ADVANCE 85K: 86km、標高差3,704m(3 Running Stones)
  • CHALLENGE 50K: 51.6km、標高差2,785m(2 Running Stones)
  • COURAGE 32K: 32.8km、標高差1,595m(1 Running Stone)
  • POWER 22K: 23.8km、標高差929m(1 Running Stone)
  • EXPLORE 12K: 13.4km、標高差684m

3月20日木曜日 – 23日日曜日

Chianti Ultra Trail by UTMB (120k-Golden Ticket, 73k, 46k, 20k, 10k)

イタリア・トスカーナ地方の丘陵地帯で開催されるUTMBワールドシリーズの大会です。今年の大会は120kmのレースがアメリカ・カリフォルニア州で6月に開催されるウェスタンステイツの出場権をかけた Golden Trail Race となることでも注目されています。男子ではいずれもUTMBの優勝経験者であるキリアン・ジョルネ Kilian Jornet (ESP)、ジム・ウォルムズレー Jim Walmsley (USA)、ヴァンサン・ブイヤール Vincent Bouillard (FRA)がエントリーしており、三人のレースの行方は話題となりそうです。ライブ配信が予定されています。

3月22日土曜日 – 23日日曜日

OSJ新城トレイル(11K32K・64K

六甲縦走キャノンボールラン(110k, 55k)

六甲全山縦走路を走る西日本最大の草レースとして知られるトレイルランニング・イベントです。例年春と秋に開催されており、今回の大会で32回目の開催となります。「エンジン以外何でもあり」というユニークなルールのもとで、約56kmの六甲全山縦走路の片道を走る「SPEED」、夜間スタートの「NIGHT SPEED」、往復の「POWER」、1.5往復の「RAINBOW」などのレースを走ります。

Eco Trail Paris (80k, 45k30k, 18k)

その名の通り、フランスの首都・パリの都市と自然を舞台とするトレイルランニングの大会で、今回が18回目の開催。イル・ド・フランス地方の豊かな自然や文化遺産を巡るコースは、サン・カンタン=アン=イヴリーヌのレジャーセンター、ムードン天文台、ヴェルサイユの森林などをたどり、エッフェル塔の1階でフィニッシュします。カテゴリーは10km、18.5km、30km、45km、80kmのトレイルランニングのほか、ノルディックウォーキングのカテゴリーも用意されています。

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Northburn 100 Ultra Mountain Run (100m, 100k, 50k, 42k, 21k)

ニュージーランド南島のクロムウェルにあるノースバーン農場で開催される大会。100マイルは3つのループ(50km、60km、50km)で構成され、総標高差は驚異の10,000mに達するニュージーランドで最もハードなコースとして知られます。100km、50km、マラソン(42km)、ハーフマラソン(21km)、10kmおよび5kmのナイトレース、キッズレースなどのカテゴリーが用意されています。

3月22日土曜日

Ancantilados del Norte (29km)

アカンティラドス・デル・ノルテ・スカイレース Acantilados del Norte SkyRace は北大西洋のスペイン・カナリア諸島のラ・パルマ島で開催される大会です。29kmのコースで累積標高差2,250mD+という厳しいルートを走るこのレースは今シーズンのメレル・スカイランナー・ワールドシリーズ Merrell Skyrunner World Series の開幕戦となります。

ラ・パルマ島の北部海岸線に沿って渓谷や断崖を通過するカミノ・レアル・デ・ラ・コスタと呼ばれるトレイルを辿ります。

おんじゅくオーシャントレイル(16km, 5km)

春の南房総を舞台に千葉県御宿町で開催される大会で、海辺のトレイルを走ります。「月の沙漠記念館」前のスタートから全長2kmの砂浜を走ったのち、岩和田漁港、メキシコ記念塔の丘、旧サンドスキー場跡などの変化に満ちたコースを進みます。

三浦半島縦断トレイルラン大会(44k)

NPO野外活動事業団が主催する横浜から三浦へと三浦半島を縦断するコースを走る大会で、Aコース(約40.1km)と、より短距離のBコースの2つのカテゴリーのレースとなります。

前週末の主大会のリザルトと、今週末の国内外のトレイルランニング大会の予定をお伝えしているニュース記事・DC Weeklyへ、皆様からの情報や写真の提供を歓迎します。下のコメント欄もぜひご活用ください。国内、海外の主なトレイルランニング、ウルトラマラソンの大会日程を網羅する当サイトのレースカレンダーにもぜひご利用ください。

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