[DC] Canadian Death Race・海外レースレポート・町を挙げてのビッグイベントをユルく楽しむ(その2)

【編者より:例年8月初めの週末にカナディアンロッキーのふもとの町、アルバータ州・グランドキャッシュ/Grand Cacheで開催される125kmのトレイルランニング・レースがCanadian Death Race。今年参加した小林大允さんからレースレポートを寄稿していただきました。大きな自然と厳しい天候を満喫したレース当日の模様をご覧ください。3回の内の2回目です。】
(追記:本文の後に3回目の記事へのリンクを追加しました。)

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3日目:8月2日(金)ユルい雰囲気の流れる前日

ArenaにてRegistrationとRace kit Pick-up。
スーパーマーケットなどを散策していると、けっこうな頻度で住民から「レースに出るのか?」「ソロ?リレー?」など質問攻めにある。
彼らGrande Cacheの住人にとっても、このレースは一大イベントなのだろう。そんな雰囲気がヒシヒシと感じる。
偶然に遭遇したEdmonton在住の日本人トレイルランナーHiroshige WatanabeさんとPasta Supperへ。

Tentcityに戻り、レースの準備を始める。
最近裁縫を始め、大苦戦の末にやっと完成した自作バッグを今回のレースで初導入する。

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夕飯はいなばツナとタイカレー(レッド)

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それにしてもレース前日というのにTentcityは全体的にユルい雰囲気が流れている。
日本のレースにちょこちょこ出場してきたが、ここまでのユルさはなかった。明らかにレースだけでなく、それを含めた旅そのものを愉しむという感じ。
ビールでは終わらずにウィスキーにまで手を出したのはそんな雰囲気に触発されただけではないかもしれない。

Grande Cache Hotelから宿泊予約確認メールが届いた。これで一安心。

4日目:8月3日(土)Canadian Death Race、その当日

天候は晴れ。
やや肌寒い。

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会場のステージでは女性が何かをしゃべっていた。「GO! Death Racers!」だけはわかった。

出場カテゴリーは「ソロ」「リレーチーム」。
リレーチームはleg1~5までを最大5人で繋ぐ。
ソロはこの大会の華。リレーに比べて若干待遇がいい。
レースは8amにスタート。

<leg 1>

すぐにハイウェイ側道を走り、トレイルへ。
レース前週に大雨が降ったらしく、水溜りが沢山。
浅いかなと思える水溜りも膝下くらいの深さなので油断出来ない。
たまに底なし沼みたいな泥沼もある。

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のっけから身体が思うように動かない。10kmあたりからすでに脚が攣りそうになるなど前途多難な予感がプンプンしてきた。

<leg 2>

エイドステーションを使えるのはソロレーサーのみ。
水、ゲータレード、ゼリー、レッドブル(日本で売ってない小さいもの)、グミ、ポテトチップスなど。
コーラがなくて愕然とした。

エイドをぬけると一つ目の山、Flood Mt.へ。結構パンチのある登り。
オーバーペースだった訳ではないと思うが、脚パンパン頭クラクラ。
大量の蚊がカラダにまとわりついて不快。
風景は広大だ。

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Grande Mt.に差し掛かる頃、空は暗くなり落雷音が聞こえてくる。
この辺、先々週走ったおんたけウルトラを思い出して結構萎える。
ピークに越えるあたりからパチンコ玉くらいのヒョウが降ってきた。
さっきまで暑すぎるくらいなのに、一瞬でめちゃくちゃ寒い。

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Grande Mt.からの下りは滑って走れたものじゃない。
前の人がコケたのをみて笑っていたら自分も思いっきりコケて泥だらけになる。

<leg 3>

Grande Cacheに戻ってくる。
小さな子供や老人が「GO! Death Racers!」と応援してくれる。

この区間はほぼ平坦で川沿いをひたすら進むので、もう「単調」の一言に尽きる。
日本からもってきた「亀田の柿の種 梅しそ」が唯一の楽しみだが、この辺から食事をとるのが厳しくなってくる。

<leg 4>

エイドに入ると、ここがゴールだっけか?ってくらいすごい歓声をくれる。
ここからこのレースの山場 Mt.Hamelへ。

さすがカナダ。なかなかの絶景。

Cdr 15 Cdr 16

ドロップバッグがあるAmbler Stationに着く前に日が暮れてしまった。
すごい速さで気温が落ちる。
バッグに入っているTシャツ+ソフトシェルジャケットでも震えが止まらない。
エイドスタッフも心配してくれる。そりゃそうだ、周りの人はいまだにTシャツ。
冬に東京観光している外人さんがTシャツで歩いているのもなんとなく納得した。

ここからleg5のエイドまで下り。
HOKAだとちょっと厳しいような木の根っこが無数に顔を出しているシングルトラックが続く。

Ambler Stationで食べた謎のゼリーがよかったのか、この辺で若干復活した。

これも読む
世界トップクラスのトレイルランナーがたどり着いた心と身体の関係。6月のDeep Japan Ultra 100参戦を前にゲディミナス・グリニウス Gediminas Griniusが東京で語ったこと。

<leg 5>

エイドは相変わらずの盛り上がり。

エイドを出て、少し走ると睡魔が襲い5分だけ休もうと座ると大量の蚊が襲ってくる。
そして、後ろからくるソロやリレーのレーサーがほぼ全員立ち止まって声をかけてくれるのでちっとも休めない。
結局2,30秒くらい座って→走って→座って→走っての繰り返し。

そんな中、女性リレーランナーからグミを二つもらった。
水もいるか?とハイドレのホースを差し出されたけど、さすがにそれは断った。

Smoky Riverをボートで通過するとなだらかな登りが続き、Grande Cacheに戻ってきた。
朝4時くらいだというのにゴールゲートには結構な人がいた。
なんとか20:39:55でゴール。
総合48位/371位、年代別20位/124位というなんとも煮え切れない順位。

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もうめちゃくちゃ眠すぎるので、すぐさまGrande Cache Hotelへ。

5日目:8月4日(日)レース翌日。サッポロ一番しょうゆ味、サンドイッチ、ビール

筋肉痛がほとんど無い。
Tentcityの片付けしながら、サッポロ一番しょうゆ味を2コ食べる。
日本からこれを持ってきて本当によかったw

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Grande Cache Hotelに戻る途中、今度はサンドイッチを購入。店名は覚えてないが美味い!

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今日のCDRレースイベントはKids Death Raceとleg6(後夜祭)。
野外フェスなどあるみたいだが、leg6でビール飲んで就寝。

Cdr 20

まだまだつづく

文・写真 小林 大允(こばやしひろまさ)
Cdr p

トレーニング大っ嫌いで酒タバコを好む生粋?の不真面目トレイルランナー。
信越五岳トレイルランニングレース2011(18:46:35)で長距離レースの奥深さにハマり、信越五岳トレイルランニングレース2012(16:12:08)やIZU TRAIL Journey2013(9:28:47)、ULTRA-TRAIL Mt.FUJI2013(DNF)、OSJおんたけウルトラトレイル100K2013(14:06:26)などに出場。
RUN OR DIE!!

 

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