DC Weekly | 先週末はドロミテ、霧島えびの高原など、今週末は富士登山競走、Skyrace Comapedrosa、ユース世界選手権など・2017年7月23日

前週末の主な大会のリザルトと、今週末の国内外のトレイルランニング大会の予定をお伝えしているニュース記事・DC Weeklyを今年もお届けします。このDC Weeklyへ皆様からの情報や写真の提供を歓迎します。国内、海外の主なトレイルランニング、ウルトラマラソンの大会日程を網羅する当サイトのレースカレンダーにもぜひご利用ください。

(写真・2015年の富士登山競走にて。Photo by DogsorCaravan.com)

先週末のイベント

7月21日金曜日 – 7月23日日曜日:Grossglockner

  • Grossglockner Ultra Trail (110k, 50k, 30k): オーストリアのカプルーン Kaprunを拠点にオーストリアの最高峰・グロースグロックナー(標高3798m)の山麓を周回するコースで開催。リザルトはこちら(公開され次第リクします)。

7月21日金曜日 – 22日土曜日:Dolomites

  • Dolomites Vertical Kilometer®Dolomites Skyrace (22km): イタリア北部・カナゼイで開催されるスカイランニングのクラシックイベントです。
    • 21日金曜日に開催のVKは2.6km、平均斜度38.6%というコースで開催され、Vertical Kilometer World Circuitのレースでした。女子優勝はアクセル・モラレ Axelle Mollaret(フランス)が大会記録を持つラウラ・オルゲ Laura Orgué(スペイン)を制し、37分39秒で優勝。オルゲの大会記録(2014年)を35秒も縮めるという大記録でした。オルゲはこの日は4位に止まりました。男子はパトリック・ファッチーニ Patrick Facchini(イタリア)が32分43秒でフィニッシュ。こちらも昨年更新された大会記録まであと5秒という好タイムでした。男子2位はレミ・ボネ Rémi Bonnet(スイス)が34秒差で続いています。リザルトはこちら
    • 土曜日のスカイレースはスカイランナー・ワールドシリーズのSky Classicカテゴリーのレース。しかしこの日は雷雨で山上には雲が立ち込めるというコンディションでスタートが30分繰り延べられた他、コース最高地点となるPiz Boé(3,152m)を避けるコースに変更。この結果、23.5km 1,950mD+のコースは22.3 km 1,710mD+となり、コース最高地点は標高2,950mとなりました。男子のレースは前半をレミ・ボネ Rémi Bonnet(スイス)がリード。そこにマルタン・アンタマッテン Martin Anthamatten(スイス)、ダビデ・マグニーニ Davide Magnini(イタリア)、そして上田瑠偉 Ruy Uedaが追う、という展開でした。しかし今回も下りになってからが勝負の大きな分かれ目となります。下りに入って一気に先頭に躍り出たのはジャン・マルガリト Jan Margarit Solé(スペイン)。2時間6分20秒で20回目のDolomites Skyraceの栄冠を勝ち取りました。22秒差でマグニーニが2位、マルガリトから1分45秒でベテランのマルコ・デ・ガスペリ Marco de Gasperi(イタリア)、レミ・ボネは4位、2015年、16年のこの大会で優勝しているタデイ・ピヴィク Tadei Pivkは7位。上田瑠偉はトップから5分差の9位でフィニッシュしています。。ジャン・マルガリトはバルセロナ出身の19歳。スカイランニングにデビューした昨年2016年にVKの年間ランキング2位となるなど頭角を現していましたが、注目レースでの勝利は今回が初めて。レミ・ボネとは同世代、3位のガスペリとは20歳違い。今後も目が離せない存在となりそうです。このほか、日本からの参加では松本大 Dai Matsumotoが42位、鈴木龍弥 Ryuya Suzukiが59位、菊川惠大 Keita Kikugawaが140位。女子は2014年、16年(大会記録)に優勝しているラウラ・オルゲ Laura Orgué(スペイン)が2時間36分29秒で優勝。2位にはヒラリー・ジェラルディ Hillary Gerardi(アメリカ)が2時間37分55秒、3位はヒルデ・アデルス Hilde Aders(ノルウェー)でした。リザルトはこちら
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7月22日土曜日 – 7月23日日曜日:妙高赤倉

7月22日土曜日:Trans D’Havet, Kendall Mountain Run

  • Trans D’Havet (80k): イタリア北部・バルダーニョをメイン会場にして開催。80km / 5,500mD+のテクニカルな山岳レースです。リザルトはこちら(公開され次第リンクします)。
  • Kendall Mountain Run (12m): コロラド州シルバートンで開催。シルバートンの背後にそびえるケンダール山(3,982m)まで登って下りる19kmの登山レースでした。男子ではウェスタン・ステイツで話題となったジム・ウォルムズレー Jim Walmsleyが大会新記録の1時間31分5秒で優勝しました。女子優勝は1時間57分19秒でキャスリン・ロス Kathryn Rossでした。アメリカのスカイランニング・ナショナルシリーズのレースです。リザルトはこちら(公開され次第リンクします)。

7月23日日曜日:大雪山、霧島えびの高原

  • 大雪山ウルトラトレイル(80k/40k/15k): 北海道遠軽町白滝。大雪山の山麓で開催されました。80kmでは優勝は瀬尾豪で8時間7分、2位に木村知範、3位に太刀川晋平。女子は中村清恵が10時間29分で優勝し、2位、3位に佐々木洋美、平和子でした。40kは反中祐介が4時間15分、谷口三佳が5時間38分で男女それぞれで優勝でした。リザルトはこちら
  • 霧島・えびの高原 エクストリームトレイル(63k/30k): 宮崎県えびの市・鹿児島県霧島市、湧水町。今回が5回目となる九州のロングトレイルレース。63kのロングコースでは地下翔太 Shota Jigeが7時間2分30秒、吉田広美 Hiromi Yoshidaが8時間32分35秒でそれぞれ男女で勝利した模様です。吉田は2013年の第一回大会からの五連覇となりました。リザルトはこちら(公開され次第リンクします)。

今週末のイベント

7月27日木曜日 – 29日土曜日:La 6000D

  • La 6000D (65k, 27k, 11k, VK): フランスのスキーリゾート、ラ・プラーニュで開催。65km 3500mD+のメインイベント「La 6000D」のほか27k, 11kなどのレース、ボブスレーのコースを駆け上がるレースが行われます。スキー場のゴンドラの整備のため、VKのレースはキャンセルに。

7月28日金曜日 – 30日日曜日:Skyrace Comapedorosa、Swissalpine Davos、Swiss Irontrail

  • Skyrace Comapedrosa: ピレネー山脈の中の国、アンドラ公国のアリンサルで開催。アンドラの最高峰・コマペドローサ Comapedrosaをコースとする大会です。金曜日にバーティカル・キロメーター(3.5km 1,020mD+)、一日おいて日曜日にコマペドローサのピークを通るSkyrace Comapedrosa(21km 2,300mD+)とピークをショートカットするSkyrace Arinsal(15km 1,415mD+)が行われます。
    • このうち、21kmのSkyrace Comapedrosaはスカイランナー・ワールドシリーズのSky Classicカテゴリーのレースとなり、30日日曜日午前8時30分(日本時間同日午後3時30分)にスタート。男子では前週のDolomitesで優勝したジャン・マルガリト Jan Margarit Solé、SWS年間ランキングで現在首位のアリツ・アヘア Aritz Egea、同じく2位のハッサン・アイトシャオウ Hassan Ait Chaouザイド・アイトマレク Zaid Ait Malek、そして日本の上田瑠偉 Ruy Uedaがエントリー。女子ではDolomitesでは7位で年間ランキング現在首位のオイハナ・アスコルベベイティア Oihana Azkorbebeitiaアナリス・ルセ Anne-Lise Rousset(フランス)、メーガン・キンメル Megan Kimmel(アメリカ)、高村貴子 Takako Takamuraが上位を競うでしょう。
    • バーティカル・キロメーターと15kmのSkyrace Arinsalは今年のスカイランニング・ユース世界選手権 Youth Skyrunning World Championshipsとなっています。日本からは小椋悠 Yu Ogura(男子ユースB<18-20歳>)、栗崎恵理子 Eriko Kurisaki(女子U23<21-23歳>)、滝澤空良 Sora Takizawa(女子ユースB<18-20歳>)、名取将大 Masahiro Natori(男子U23<21-23歳>)、藤飛翔 Tsubasa Fuji(男子U23<21-23歳>)、吉野大和 Yamato Yoshino(男子U23<21-23歳>)など計13人が出場します(日本代表選手のリストはこちら)。バーティカルキロメーターは28日金曜日午前11時(日本時間同日午後6時)に、15kmは30日日曜日午前9時5分(日本時間同日午後4時5分)にスタートします。
  • Swissalpine® Davos: 昨年までSwissalpine MarathonSwiss Irontrail として開催されていた大会が、今年から共通のブランドで同じ週末に開催されます。Swiss Irontrailはダボスをスタート・フィニッシュする214.4km 11,030mD+の長距離の山岳コースで開催されるアドベンチャー性の高いイベント。そのコース後半部からなる133.2kmのレースも行われます。29日土曜日のSwissalpine Marathonはダボスをスタート・フィニッシュとする77.5km 2,800mD+のほか、47.2km, 36.2km, 31,0km, 23,2kmなどで、走れるコースのランニング・レースとなっています。さらにもう一つ、SwissTrailというイベントもあり、こちらは23日日曜日、30日日曜日に20-40kmの4つのコースで行われる走っても歩いても楽しめるイベントとなっています。
  • Lakeland 100: イギリス・湖水地方のコニストン Conistonで開催される累積獲得高度6,300mD+の100マイルのトレイルランニングレース。合わせて50マイルのレースも行われます。
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7月28日金曜日 – 29日土曜日:Speedgoat

  • Speedgoat (Vertical Mile, 50k): アメリカ・ユタ州のスノーバード・スキーリゾートで開催。アメリカのウルトラランニング界のレジェンドの一人であるカール・メルツァー Karl MeltzerがRDを務める大会で、金曜日に10.3kmで標高差1,600mD+を登る(下りなし)の「バーティカル・マイル」、土曜日に54.6km 4,531mD+の50kのレースが予定されていて、50kにはセイジ・カナディ Sage Canaday、ティム・トレフソン Tim Tollefson、ディラン・ボウマン Dylan Bowmanがエントリーしています。

7月28日金曜日:富士登山競走

  • 富士登山競走(21k/15k):今年で70回目となる伝統ある日本の登山マラソン。今年は昨年2016年の箱根駅伝で5区を走って東洋大の総合準優勝に貢献した五郎谷俊 Shun Gorotani(コモディイイダ)がどんな記録を出すか、に注目が集まるでしょう。五郎谷は昨年の5合目コースで大会記録を大幅に更新して優勝。今年初挑戦となる山頂コースでは優勝はもちろん、大会記録の更新にも期待がかかります。現在の男子の大会記録は2時間27分41秒(宮原徹、2011年)です。

7月29日土曜日 – 30日日曜日:OSJ Itamuro

  • OSJ Itamuro 100 (102km、34km):栃木県那須塩原市の板室温泉を会場にして開催。今年初開催で34kmのループコースを使い、3周(102km)のレースと1周のレースが行われます。女子では星野由香理 Yukari Hoshinoが参加します。
  • Red Bull K3:イタリア・ピエモンテ州スーサで開催。距離9.7kmで3,036mD+、コース最高地点は標高3,538mという「トリプル・バーティカルキロメーター」となるレースです。Vertical Kilometer World Circuitのシリーズ戦です。
  • Burning River 100:オハイオ州クリーブランド郊外で開催のポイント・トゥ・ポイントの100マイルレースです。

7月29日土曜日:野沢トレイルフェス

  • 野沢トレイルフェス(28k/12kなど):長野県・野沢温泉スキー場で開催。スタートがスキーゴンドラの山側でフィニッシュは谷側なので、下りが基調のダウンヒルが楽しいコースです。28kには三浦裕一 Yuichi Miura、貝瀬淳 Jun Kaise、須藤吉仕子 Kishiko Suto、青木奈和子 Nawako Aoki、早川由香里 Yukari Hayakawaがエントリー。

7月30日日曜日:マウンテンランニング世界選手権

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