忍者トレイルランニングレース Ninja Trail Run 2017 プレビュー #NinjaTrail

忍者といえば日本が生み、今や世界でも「ニンジャ」として知られる歴史上の存在。その忍者の名前を冠した「忍者トレイルランニングレース Ninja Trail Run」が今週末の11月3日金曜日と4日土曜日に、伊賀忍者の発祥の地である三重県伊賀市で開催されます。注目を集めた昨年のプレ大会に続いて開催される記念すべき第一回の模様を、当サイトでは現地からお送りします。速報は当サイトのTwitterアカウント(@Dogsorcaravan)を中心にお送りする予定です。ぜひフォローしてご覧ください。

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山と里、急坂のトレイルとフラットなロードのメリハリのきいた忍者修行のコース

忍者トレイルランニングレースをプロデュースするのは、地元・伊賀市でトレイルランニングやフォトロゲイニングなどのイベントを開催している伊賀トレイルランナーズクラブ。かつて忍者が修行の場にしていたに違いない山道をつなぐ今回の大会のコースは場所によってはこの大会のために整備したもの。

大会の会場となるのは「伊賀の国・大山田温泉 そうぞの森・さるびの」。三連休初日の3日金曜日にショート(18km)とファミリー・キッズが行われ、夕方には前夜祭が開催されます(当サイトは3日金曜日の午後から現地入りする予定です)。続く4日土曜日の午前7時に距離48km、累積獲得高度2,500mD+のコースでロングとEKIDENのレースがスタート。EKIDENは文字どおり3区間(18km、15km、15km)のリレーです。第一回ながら全てのイベントをあわせる850人以上が忍者修行に励むことになります。

ロングとEKIDENのコースとなるのは伊賀上野の城下町を擁する上野盆地の西側に位置する山々。大まかにはさるびの温泉から鈴鹿山脈の南端となる油日岳までを往復するコースとなります。スタートするとまずは4kmで標高差350m以上を登って西教山(681m)へ。北上して谷あいのダム湖である田代池、大正池に出て、ここからコース最高地点となる霊山(765.5m)へ登ります。山頂から麓にある霊山寺(14km地点)まで距離2kmで標高差360mという急斜面を駆け下ります。

忍者トレイルのコースマップ(大会ウェブサイトより)

霊山寺から林道を経てエイドのある柘植地区市民センター(18km地点)へ。ここから2.5kmのロードを経て北打山への登山口へ。2.5kmで標高差280mを登り切り、いったん給水エイドとなる奥余野公園(25km地点)へ降りてから、油日岳まで1km足らずで標高差260mを登ることに。この中盤の登り下りの連続がコースのハイライトとなりそうです。

油日岳(26km地点)からの後半は北打山には戻らず、山を降りると霊山寺(37km地点)までは再びロード。しかしここから霊山までは行きに下った急坂の登り返しが待ち受けます。霊山からは再び田代池、大正池の水辺を走った後、東海自然歩道となっているトレイルでさるびの温泉へと戻ります。こうしてみると山と里、急坂のトレイルとフラットなロードといった具合にメリハリのきいた日本らしい忍者修行のコースといえるかもしれません。

今回の有力忍者紹介

第1回大会となる忍者トレイルランニングレースは近県からの参加者で締め切り前に満員となる人気。当サイトが注目する有力選手を紹介します。

女子

吉住友里 Yuri Yoshizumi

今シーズンも日本のトレイルランニングコミュニティを大いに唸らせたのが吉住友里 Yuri Yoshizumi。昨年から続いてアスリート活動の中心に据えているバーティカル・キロメーターではスカイランナー・ジャパンシリーズの全7戦に出場して全て優勝するシリーズ完全優勝を達成。さらに7月には富士登山競走で優勝。海外では5月のTransvulcania VKで優勝、UTMBの姉妹レースで56kmのOCCで4位となり、欧州でも注目を集めました。今回は女子優勝はもとより、男女総合でトップ10入りにも期待したいところ。

地元・三重県在住で、昨年のプレ大会で優勝している福地綾乃 Ayano Fukuchiは今年初めて挑戦した先月のハセツネCUPで2位となったばかり。今シーズンは5月のトレイル世界選手権(イタリア)出場、北丹沢や信州戸隠50kでの優勝と活躍が著しい福地にとって、地元での手応えのあるレースとなるでしょう。上宮逸子 Isuko Uemiyaも今年はOSJ新城32kで優勝、奥三河70kで2位と地元で活躍しただけでなく、Sean O’Brien 100kで7位、TDS®︎で11位と海外でも好成績を残しました。ただ、昨年優勝に続いて2位となったOSJ山中温泉「80k」からわずか1週間なのは気がかり。上宮は土曜日のショート18kにもエントリーしています。さらに関西をベースにする常田めぐみ Megumi Tokitaも忍者トレイルに登場。今シーズンは Eiger Ultra Trail 101k(スイス)で22位、Montreux Trail Festival 165k(スイス)で11位、2015年に3位となっている信越五岳100マイル(短縮で102km)では11位でした。

福地綾乃 Ayano Fukuchi

上宮逸子 Itsuko Uemiya

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常田めぐみ Megumi Tokita

男子

男子のレースでは大杉哲也 Tetsuya Osugi近藤敬仁 Yoshihito Kondoがリードする展開を当サイトは予想します。今シーズンの大杉は7月の野沢温泉65k優勝、9月の白馬国際50kで2位に。先々週の峨山道トレイルラン(短縮されて51k)でも優勝しています。一方の近藤も3月のOSJ新城32kで優勝、5月の比叡山50kで優勝、6月のトレイル世界選手権で17位、7月のびわ湖バレイ13kで優勝、9月の蔵王スカイレース28kで3位、10月の南アルプスマウンテンラン46kで優勝。二人とも48kmという忍者トレイルランの距離は得意とするところで、競り合いが期待できるでしょう。

Tetsuya-Osugi-square

大杉哲也 Tetsuya Osugi

近藤敬仁 Yoshihito Kondo

岐阜県在住で最近活躍が目立つのが39歳の福井哲也 Tetsuya Fukui。今シーズンはOSJ新城64kで3位、6月の飛騨高山100k(ロード)で10位。9月の上州武尊山120kではレースを中盤にリードしましたがフィニッシュは4位に止まりました。2週前の峨山道では優勝した大杉に13分差の2位で上州武尊山からのリカバリーは順調な様子。昨年のプレ大会チャンピオンとしては先頭争いに食い込みたいところです。フルマラソンPRが2時間23分という辻友寛 Tomohiro Tsujiの名前を当サイトが聞いたのは今年の信越五岳110k(短縮で52k)で山田琢也に続いて2位となった時。この他にも辻は昨年の信越五岳110kで4位となっているほか、今年の奥三河70kで優勝した加藤聡に15分差の2位となっています。地元三重県のこの大会ではリードを奪う可能性は大いにあります。

福井哲也 Tetsuya Fukui

辻友寛 Tomohiro Tsuji

望月将悟 Shogo Mochizuki

このほか、TJARで四連覇中で8月にL’Echapee Belleで5位の望月将悟 Shogo Mochizukiには多くのファンの目が集まります。地元三重県の阪田啓一郎 Keiichiro SakataはTJARで2012年2位で、今年はOSJ新城64k優勝、親不知ー大浜海岸のFKT、そして先週のOSJ山中温泉ではタイで優勝。愛知から参加の谷川照樹 Teruki Tanikawa(今年の千羽海崖40kで優勝の大杉から14分差で3位)、柴田幸生 Yukio Shibata (今年の奥三河50kで5位)も上位が期待されます。

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EKIDENにはTJARの勇者が登場

ロング48kと同じコースながら、三人のランナーが3区間(18km、15km、15km)をリレーでつなぐのが「EKIDEN」です。3人一組の12チームがエントリーしていますが、2016年のトランスジャパン・アルプスレース(TJAR)のフィニッシャー6人に、TJARファンとしては注目でしょう。それぞれ雨宮浩樹・岩崎勉・柏木寛之のチーム、新藤衛・仙波憲人・米田英昭のチームで参加します。

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