DC Weekly | 先週末はMaXi Race China Yangshuo、身延山七面山修行走、今週はMSIG Lantau、MDSペルー、ケープタウンなど・2017年11月29日

前週末の主な大会のリザルトと、今週末の国内外のトレイルランニング大会の予定をお伝えしているニュース記事・DC Weeklyを今年もお届けします。このDC Weeklyへ皆様からの情報や写真の提供を歓迎します。国内、海外の主なトレイルランニング、ウルトラマラソンの大会日程を網羅する当サイトのレースカレンダーにもぜひご利用ください。

(写真・MaXi China Yangshuoを走る福島舞 Mai Fukushima。Photo courtesy of MaXi Race China Yangshuo)

トレイルランニング関連ニュース

  • Golden Trail Seriesの開催が発表に:トレイルランニングに関連する世界的な大会が来年から一つ増えます。Salomonは11月25日に欧米の5つのレースと南アフリカで開催のファイナル・レースからなるGolden Trail Seriesの開催を発表しました。5つのレースはこれまでスカイランナー世界シリーズなども開催されてきた各地を代表する有名な大会が揃います。この5つのレースのそれぞれ男女上位30人に順位に応じて与えられるポイントについて、各選手の上位の3レースのポイントを集計。合計ポイントのランキングで男女それぞれトップ10に入る選手は最終戦となる南アフリカのOtter Trailに招待されます。5レースに最終戦を加えた6レースの中で再び各選手の上位3レースのポイントを集計して年間シリーズチャンピオンが決まります(同点の場合は優勝の回数が多い選手がチャンピオンに)。さらに各大会の男女上位3選手には優勝者に1500ユーロなどの賞金が贈られます。シリーズ戦となるのは次のレースです。
    • ゼガマ=アイスコリ・マラソン Zegama-Aizkorri Mendi Maratoia:スペイン・バスクのアイスコリ山で開催される42km。来年もスカイランナー世界シリーズのレースとしても開催されます。5月27日開催。
    • モンブラン・マラソン Mont Blanc Marathon:フランス・シャモニーで開催される42km。の世界シリーズ戦、世界選手権となったこともあり、UTMB®︎と並んでシャモニーで開催される山岳ランニングの大会として有名。7月1日開催。
    • シエラ・ツィナール Sierre-Zinal:スイスで開催される大会は来年が45回目という長い歴史を持つ大会。31km・2200mD+/1100mD-のコースではマウンテンランニングの世界選手権が行われたことも。8月12日開催。
    • パイクスピーク・マラソン Pikes Peak Marathon:アメリカ・コロラド州マニトウスプリングスをスタートして、標高4302mのパイクスピーク山頂までを往復する42kmのコースで累積獲得高度は2382mD+。来年で63回目というアメリカの歴史のある大会は2013年に宮原徹が優勝したことで日本でも知られます。8月19日開催。
    • リング・オブ・スティール・スカイレース Ring of Steall Skyrace:  イギリス・スコットランドのキンロックリーバン Kinlochlevenを拠点に、今年はスカイランナー世界シリーズのレースとして注目されたSalomon Skyline Scotlandの大会の中のレースの一つとして開催されました。来年はスカイランニング世界選手権が開催されることが決まっていて、29km 2500mD+のRing of Steall SkyraceはSkyカテゴリーの世界選手権ともなっています。9月15日開催。
    • オッター・トレイル Otter Trail: 上記の5つのレースの結果を受けて、上位選手が招待されて最終戦が行われるのがこの大会。南アフリカのハイキング・トレイルであるオッター・トレイルで開催される41kmのコースの累積獲得高度は2600mD+。海沿いのコースの標高は180mを超えることはなく海辺の岩礁や4箇所の渡渉を含むユニークなコースです。10月19日開催。
  • FunTrails 100k&50kでの滑落事故の余波:11月18日に埼玉県秩父市で開催されたFunTrails 100k&50kでコースから滑落した選手が亡くなるという事故については当サイトでもお伝えしましたが、この事故を受けたマスメディアの報道が続いています。11月23日の東京新聞は秩父市長が次回以降は大会を後援しないと発言したことを伝えています。11月28日の日本経済新聞は今回の事故に関連して、日本におけるトレイルランニングの現状と安全な大会運営のための課題を紹介しています。なお、11月22日に大会の実行委員長である奥宮俊祐さんが大会のFacebookページでレースの中止に至る今回の経緯について説明しています。

先週末のイベント

11月24日金曜日 – 12月2日土曜日:Cambodia

  • Cambodia – The Ancient Khmer Path (220km 6 stages):カンボジアで開催される計220km・6ステージのステージレース。26日日曜日に30.6kmの第一ステージで開幕しています。

11月25日土曜日 – 26日日曜日:Saigo Trail 1877, Barcelona, Wendover

  • SAIGŌ Trail 1877(西郷トレイル1877:宮崎県延岡市、日之影町、高千穂町。38kmと24kmの二つのステージからなる計62kmのステージレース。リザルトはこちら(公開され次第リンクします)。
  • Barcelona Trail Races (Grand Trail Collserola 76k, 47k, 29k):カタルーニャのバルセロナ市内をスタート・フィニッシュ地点とする都市型のトレイルランニング大会でした。リザルトはこちら
  • Wendover Woods 50m: ロンドン郊外のウェンドーバーの森の中の10マイルの周回コースを5周する80kmの大会です。リザルトはこちら(公開され次第リンクします)。
  • Formosa Trail(104k, 65k, 40k, 16k, 8k): 台湾中部の南投県埔里(Puli)で開催。 今年は昨年に続く2回目の開催で104kのレースは104km / 5850mD+のコースで行われました。104k男子ではヨハネス・スティンフル Johannes Stimpfle(ドイツ)が16時間11分で勝利。2位のチェン・ツァイツン 陳在琮 Tsai Tsung Chenは48分差の16時間59分でした。3位のシ・タククン Tak Cun Sy(香港)が17時間19分。続く4位、5位に日本の仁科昌憲 Soken Nishina(17時間31分)、朽見太朗 Taro Kuchimi(17時間56分)が入りました。女子はエレナ・コモワ Elena Komova(アメリカ)が16時間55分で男子優勝のスティンフルに続く男女総合2位で優勝。大きく間を空けて2位は20時間18分でロ・シャオフイ 羅曉惠 Hsiao-Hui Lo(台湾)、3位は21時間47分でツァイ・シュウフイ 蔡淑惠 Shu-Hui Tsai(台湾)。リザルトはこちら

Formosa Trail 104k男子の表彰台。4位の仁科昌憲、5位の朽見太朗も壇上に。Photo courtesy of Soken Nishina

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lt; h3>11月25日土曜日:MaXi Race China Yangshuo, Lesotho

  • Maxi-Race China Yangshuo (115k, 50k, 25k, 10k):中国・広西チワン族自治区桂林市の(ヤンシュオ)で開催。6回目となる今年の大会はフランス・アヌシーで開催されている人気のトレイルランニングレース、MaXi Raceの姉妹大会として開催されました。115k、50k、25kの三つのレースに679人が参加、女性の参加者が30%を超えました。日本から25kに参加した福島舞 Mai Fukushimaが2時間43分で女子優勝、男女総合5位となりました。当サイトでは大会の模様を伝えるレポートをお届けする予定です。リザルトはこちら
  • Lesotho Ultra Trail (50k):周囲を南アフリカに囲まれた山の中の国、レソトで開催されるトレイルランニング・レース。リザルトはこちら

11月26日日曜日:修行走、石和・春日居温泉郷、CM50

  • 身延山七面山修行走(36k/13k): 山梨県身延町。日蓮宗総本山として有名な身延山で開催される人気大会。36kmの七面昇龍コースの男子は小川壮太 Sota Ogawaが3時間56分で優勝。2位には7分差で矢嶋信 Makoto Yajima、3位に松永紘明 Hiroaki Matsunagaでした。女子は高村貴子 Takako Takamuraが4時間36分で優勝、自身の大会記録(4時間40分53秒、2015年)を更新し、後続に38分の大差をつけました。2位は田中真紀 Maki Tanakaで5時間14分、3位は鈴木栞奈 Kanna Suzukiで5時間32分でした。13kmの思親報恩コースは加藤淳一 Junichi Katoが1時間4分、大石由美子 Yumiko Oishiが1時間24分でそれぞれ優勝しています。リザルトはこちら

身延山七面山修行走のスタート。Photo by ©︎計測工房

石和・春日居温泉郷富士山眺望トレイルラン&ウォーク(30km/11km): 山梨県笛吹市の春日居スポーツ広場を拠点に今年で4回目の開催。30km男子総合は和田陽太が2時間59分で優勝。2位は寺尾修で3時間15分、3位が小川祐一で3時間17分。女子は村山ユカ(3時間53分)、能津遊来(3時間58分)、須藤吉仕子(4時間15分)がトップ3となりました。リザルトはこちらAsia_Trail_MasterClark-Myamit Falls Trail Ultra (80k, 60k): フィリピン、ルソン島のマニラ郊外で開催されるAsia Trail Masterの大会でした。80kmのレースでは男子はブルネイのセフリ・アール Sefli Aharが9時間42分で優勝。女子優勝はキム・マシューズ Kim Matthewsでした。リザルトはこちら(公開され次第リンクします)。

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今週末のイベント

11月24日金曜日 – 12月2日土曜日:Cambodia

  • Cambodia – The Ancient Khmer Path (220km 6 stages):プノンペン近郊からアンコールまでの220km・6ステージは今週いっぱいかけて開催されます。

11月28日火曜日 – 12月4日月曜日:MDS Peru

  • Marathon des Sables Peru(250km, 6 stages):毎年4月にモロッコで開催されるサハラマラソン Marathon des Sablesの姉妹大会として今年初めてペルーで開催。累計250kmで6つのステージ、というフォーマットはほぼモロッコのMDSと同じです。大会が開催されるのはペルーの首都・リマから南に300kmのイカ砂漠。太平洋とアンデス山脈に挟まれた世界で最も完走した大地の一つが舞台となります。参加選手は26日日曜日にリマに入ったのち移動、11月28日火曜日に第一ステージをスタートしました。有力選手では今年4月のモロッコでのMdSで優勝、準優勝のラシッド・エルモラビティ Racid El Morabityとモハメド・エルモラビティ Mohammed El Morabityの兄弟(モロッコ)や女子準優勝のナタリー・マクレア Nathalie Mauclair(フランス)が参戦。さらにゲディミナス・グリニウス Gediminas Grinius(リトアニア)、ジュリアン・ショリエ Julien Chorier(フランス)、ジェライ・デュラン Yeray Duran(スペイン)、エリック・クレバリー Erik Clavery(フランス)が加わります。日本からの25人を含む391人の参加選手の現在地などを確認できるライブトラッキングのサイトはこちら。大会の様子を伝える写真や当日のコースの予定などは大会のFacebookページから。

MDS Peruの大会前日の様子。Photo courtesy of CIMBALY- @JOSUEFERNANDEZ

12月1日金曜日 – 3日日曜日:MSIG Lantau、HK 168

  • MSIG Lantau VK (5km), MSIG Lantau 50 (16k, 27k, 50k): 香港・ランタオ島で開催。金曜日にバーティカル・キロメーター、日曜日に16km、27km、50kmのレースが開催され、50kmのレースは今年のスカイランニング・アジア選手権 Asian Skyrunning Championships(Ultraカテゴリー)となっています(アジア選手権のVK、Skyの両カテゴリーは今年9月のZao Skyrunningで開催済み)。当サイトはこれから香港に移動し、日本からも有力選手が参加する大会の模様を現地からお伝えする予定です。Asia_Trail_Master
  • HK 168 (173k, 93k, 63k, 33k):香港のニューテリトリーのTai Mei Tuk 大美督をスタート・フィニッシュ地点とする100マイル。173kmのコースの累積獲得高度は8200mD+となっています。Asia Trail Masterのシリーズ戦の一つです。

12月2日土曜日 – 3日日曜日:La SantéLyon

  • La SaintéLyon (72k, 44k, 22k, リレー):フランスで開催。サン=テティエンヌ Saint-Étienneからリヨン Lyonをつなぐ72kmの林道や舗装路のコースで開催される大会で、夜間に開催されるのが特徴です。

12月2日土曜日:Cape Town、奥武蔵伊豆ヶ岳クイーンズ、ふれあいの道

  • Ultra-Trail Cape Town (100k, 65k, 35k):南アフリカ・ケープタウンをスタート・フィニッシュし、テーブルマウンテンをコースとして開催。2日土曜日午前4時(日本時間同日午前11時)にスタートする100km / 4300mD+のレースは今年のUltra-Trail World TourのChallengerレーベルの大会でシリーズの最終戦となります。今年の大会には有力選手の名前も増え、ディラン・ボウマン Dylan Bowman(アメリカ)、ダニエル・ユング Daniel Jung(イタリア)、スコット・ホーカー Scott Hawker(オーストラリア)、ディエゴ・パゾス Diego Pazos(スイス)、ライアン・サンデス Ryan Sandes(南アフリカ)などUTWTのレースでおなじみの名前のほか、南アフリカの著名なウルトラマラソンであるコムラッズ Comrades Marathonで今年優勝のボンムサ・ムテブ Bongmusa Mthembuも出場。女子ではアンドレア・ヒューザー Andrea Huser(スイス)、ルーシー・バーソロミュー Lucy Bartholomew(オーストラリア)がエントリー。日本からも100kmに7人、65kmと35kmに一人ずつの計9人がエントリーしています。LiveTrailのウェブサイトはこちら
  • 奥武蔵伊豆ヶ岳クイーンズトレイルラン(17km):埼玉県。西武秩父線正丸駅付近を拠点に開催される大会は女子ソロと男女ペアで参加するというユニークな大会です。
  • ふれあいの道(高尾檜原村)トレイルラン大会(42k、32k):東京都。八王子市の落合公園から南高尾を経由して陣場山から醍醐丸を経由して数馬までというコースで開催。
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受賞者発表「DogsorCaravan Award 2022」

12月3日日曜日:上野原秋山、熊野古道、バーティカルラン・香港

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