富士登山競走 Fuji Mountain Race 2018 リザルト・五郎谷俊と吉住友里がともに連覇

Fuji Mountain Race Logo昨年のそろって初優勝の二人が見事に連覇を果たしました。第71回富士登山競走 Fuji Mountain Raceが7月27日金曜日に開催され、標高差3000m・距離21kmの山頂コースは五郎谷俊 Shun Gorotani(コモディイイダ)と Yuri Yoshizumi(MEDIFOAM)が男女それぞれで優勝しました。山頂コースは富士吉田市役所(標高770m)から馬返し(1450m)の10.8kmは緩やかな舗装路の登り。馬返しからはトレイルに入り、七合目花小屋(17km、2700m)から八合目までの約1kmは斜度40度の難所。その先は荒々しい火山岩の間を伝って富士山山頂へと向かう日本を代表的な登山マラソンであり、完走率は例年50%前後に止まります。大会当日は天候には恵まれましたが、連日の猛暑で登山道の火山礫が乾燥して足を踏み込みづらくなっていたため、全般にタイムは例年より控え目。優勝した五郎谷、吉住ともタイムは昨年におよばず、期待された大会記録の更新は来年以降に持ち越されました。

(写真・フィニッシュまであと20m、ゴールテープが見えた五郎谷俊。Photo by Tatsuya Hirose)

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当サイト恒例の山頂からのライブ速報は、大会特別協賛のHOKA ONE ONEのご協賛によりお送りしました。

大会当日、スタート地点の富士吉田市役所前は曇り空ながら連日の猛暑とはうって変わって過ごしやすい朝、五合目からの吉田口登山道も天候には恵まれました。男子のレースはスタートから五郎谷がリード。10.8km地点で標高差で約700mを登った馬返しでは後続の集団に4分40秒差で単独リード。五郎谷の五合目(15km地点)通過は1:17:40で昨年優勝した時とほぼ同じタイム、後続集団との差は8分まで広がりました。順調にリードを維持して五郎谷俊 Shun Gorotaniは2:39:28で山頂にフィニッシュして連覇を勝ち取りました。しかし、コースのコンディションは上記のように好タイムを目指すには厳しく、五郎谷も昨年の自身の優勝タイム(2:31:34)には及びませんでした。フィニッシュ後も「大会新記録に届かなかったのが残念。富士登山競走は自分にとって特別な大会で、いつか必ず新記録を出したい」と話していました。五郎谷俊は箱根駅伝で2016年に山登りの5区で区間3位となる快走でその名を馳せ、現在はコモディイイダの実業団アスリートの25歳。2016年5合目コースを大会新記録で優勝、昨年の山頂コースで皇帝・宮原徹の大会記録に3分53秒差まで迫って富士登山競走のヒーローとなりました。今年5月には上田バーティカルレースに出場し(5位)、スカイランナー・ジャパンシリーズにもデビューしています。

午前7時、富士吉田市役所前をスタート。Photo by © 計測工房

午前7時、富士吉田市役所前をスタート。Photo by © 計測工房

女子優勝の吉住友里 Yuri Yoshizumiは大会の一週間前に富士山での練習中に左手を骨折するケガ。出場も危ぶまれましたがギプスを巻いたままスタートラインに立ちました。ロード区間が終わる馬返しはこの大会で3度優勝の小川ミーナ Mina Ogawaと並走して通過。五合目通過では吉住が単独でリードしますが、小川も40秒差で続きました。しかし、ここからの登山道の区間に入ると吉住は順調にリードを広げて3:11:34で山頂にフィニッシュして優勝。吉住も昨年の優勝タイム(3:01:17)には届かなかったものの二連覇を果たしました。吉住はトレイルランニング、スカイランニングで世界トップレベルのアスリートとして注目される存在。昨年の山頂コースを初挑戦で優勝し、1986-88年に大会記録を含む三連覇を成し遂げた佐々木和子(旧姓・中島)に続く好記録をたたき出して話題になりました。そのほか、昨年はスカイランナー・ジャパンシリーズ Skyrunner Japan Seriesのバーティカルキロメーターシリーズでは全7戦全勝で年間チャンピオン、バーティカルの世界シリーズ戦であるTransvulcania VK(スペイン)で優勝。高層ビルを駆け上がるバーティカル・ランでも活躍しています。今年は富士山麓の91kmのトレイルレース、STYでも男女総合5位で優勝と、幅広く活躍しています。

女子優勝の吉住友里。Photo by Tatsuya Hirose

女子優勝の吉住友里。Photo by Tatsuya Hirose

この他、男子のレースは五郎谷に続く選手が集団で五合目を通過していきましたが、登山道に入ってリードし始めたのが Miki Ushidaで、2:53:30で2位でフィニッシュ。多くの選手が昨年の自身のタイムを下回る中で牛田は昨年の自身のタイム(2:54:48、7位)を上回りました。今年は4月のSTYでも優勝して、富士山を舞台に好調ぶりを発揮しました。3位には高瀬裕行 Hiroyuki Takaseが入り、この大会で初めてのトップ3入り。トップ3の常連、加藤聡 Satoshi Katoは4位でフィニッシュしています。

女子のレースは小川ミーナ が吉住から12分差の3:23:53で準優勝。3位にはこちらもトップ3の常連、荻原真紀 Maki Ogiharaが続きました。

Skyrunner-Japan-Series-logo-768x744今回の富士登山競走山頂コースはスカイランナー・ジャパンシリーズ Skyrunner Japan SeriesのSky Classicシリーズに初めてラインナップされ、五郎谷と吉住がウィナーズビブを獲得しました。二人とも今年9月にイギリス・スコットランドで開催されるスカイランニング世界選手権の日本代表選手に選ばれており、バーティカルキロメーターで世界の頂点に挑むことになります。このほかにも今大会の上位入賞した選手ではバーティカルキロメーターに女子2位の小川ミーナ、スカイレースに男子4位の加藤聡が日本代表チーム入りしています。

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富士登山競走のおさらい

富士登山競走は午前7時に富士吉田市役所をスタートし、冨士浅間神社、馬返し、吉田口登山道を経て富士山頂(久須志神社)に至る21キロ、標高差3000m。制限時間4時間半です。関門締切は五合目(15km地点、スタートから標高差1480m)が2時間15分、八合目(富士山ホテル、18.8km地点、スタートから標高差2670m)が4時間となります。ややタイトな制限時間のため、完走率は例年50%前後にとどまります。それだけに、山頂コース完走はランナーにとっては勲章だといえます。

この山頂コースのレースとは別に富士山吉田口五合目までの15キロ、標高差1480mをコースとする五合目コースのレースがあり、一般参加で山頂コースに参加するにはまずこの五合目コースで上記の参加資格を満たすタイム(来年の山頂コースへの資格を満たすには2時間20分以内)を出して、翌年以降の参加を目指すことになります。五合目コースは午前8時半スタート、制限時間3時間半。

富士登山競走の現在のコースレコードは山頂コース男子が2時間27分41秒(第64回大会<2011年>、宮原徹)、女子が2時間51分36秒(第39回大会<1986年>、中島和子)。五合目コースは男子が1時間17分5秒(第69回大会<2016年>、五郎谷俊)、女子が1時間32分12秒(第58回大会<2005年>、星野芳美)となっています。

フィニッシュ直後、インタビューに応じる五郎谷俊。Photo by Tatsuya Hirose

フィニッシュ直後、インタビューに応じる五郎谷俊。Photo by Tatsuya Hirose

・リザルト

(以下は大会会場で掲示された速報より。正式なリザルトが公表され次第リンク先として紹介します。)

山頂コース

男子

  • 1. 五郎谷俊 Shun Gorotani(コモディイイダ) 2:39:28
  • 2. 牛田美樹 Miki Ushida) 2:53:30
  • 3. 高瀬裕行 Hiroyuki Takase 2:56:23
  • 4. 加藤聡 Satoshi Kato 2:56:47
  • 5. 宮川鉄也 Tetsuya Miyagawa 2:57:11
  • 6. 千田尚孝 Naotaka Senda 2:57:47
  • 7. 江本英卓 Suguru Emoto 2:58:35
  • 8. 宮川朋史 Tomofumi Miyagawa 2:58:50
  • 9. 小川壮太 Sota Ogawa(HOKA ONE ONE) 2:59:38
  • 10. 村田稔明 Toshiaki Murata 3:00:25
  • 11. 藤飛翔 Tsubasa Fuji(Salomon) 3:02:41
  • 12. 柳原真人 Masato Yanagihara 3:03:19
  • 13. 横山忠男 Tadao Yokoyama 3:05:06
  • 14. 岩永浩明 Hiroaki Iwanaga 3:06:32
  • 15. 岡嶋智己 Tomomi Okajima 3:06:44
  • 16. 岩井竜太 Ryuta Iwai 3:06:49
  • 17. 松本陽介 Yosuke Matsumoto 3:07:27
  • 18. 大沢正和 Masakazu Osawa(inov-8) 3:07:36
  • 19. 藤岡啓 Kei Fujioka 3:08:09
  • 20. 細木郁生 Ikuo Hosoki 3:08:28
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このほか、当サイトのプレビューで紹介した選手では、高村純太が22位、工藤祐輔が25位、石井克弥が27位、武田直樹が28位、高橋幸二が32位、三輪博基が35位、貝瀬淳が36位、星野和昭が51位、野永健宏が53位、斎藤良介が56位、吉田岳生が76位、近藤敬仁がDNF、真田卓也がDNSでした。

山頂コース男子の表彰式。左から2位の牛田美樹、優勝の五郎谷俊、3位の高瀬裕行。

山頂コース男子の表彰式。左から2位の牛田美樹、優勝の五郎谷俊、3位の高瀬裕行。

女子

  • 1. 吉住友里 Yuri Yoshizumi (MEDIFOAM) 3:11:34
  • 2. 小川ミーナ Mina Ogawa 3:23:53
  • 3. 荻原真紀 Maki Ogihara 3:28:41
  • 4. 大石由美子 Yumiko Oishi 3:41:11
  • 5. 3:45:59
  • 6. 遠藤麻実 Asami Endo 3:49:30
  • 7. 太田美紀子 Mikiko Ota 3:49:48
  • 8. 仲田光穂 Miho Nakata 3:56:58
  • 9. 楠瀬祐子 Yuko Kusunose 3:59:34
  • 10. 平山真由美 Mayumi Hirayama 3:59:54

このほか、当サイトのプレビューで紹介した選手では、折戸小百合が11位、狩野幸子が12位、加藤揚子が14位、長坂恵子が15位、大庭知子が22位、須藤吉仕子が27位、平川裕子が33位、石川純子が37位、鈴木遥が40位、星野芳美岩永瑛子がDNSでした。

山頂コース女子の表彰式。左から2位の小川ミーナ、優勝の吉住友里、3位の荻原真紀。

山頂コース女子の表彰式。左から2位の小川ミーナ、優勝の吉住友里、3位の荻原真紀。

五合目コース

男子

  1. 山田雄喜 Yuki Yamada (コモディイイダ) 1:18:38
  2. 斉藤拓也 Takuya Saito (日税ビジネス) 1:20:12
  3. 城武雅 Masashi Shirotake 1:23:02
  4. (日税ビジネス) 1:25:46
  5. 竹村直太 Naota Takemura (アクティベイト) 1:25:56
  6. 三野貴史 Takashi Mino 1:26:12
  7. 藤永紘基 Hiroki Fujinaga 1:26:25
  8. 飯塚淳司 Junji Iizuka 1:27:31
  9. 児玉篤俊 Atsutoshi Kodama (川崎重工) 1:28:34
  10. 岸本大直 Hirotada Kishimoto 1:29:54
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女子

  1. 吉田香織 Kaori Yoshida(TEAM RxL) 1:32:38
  2. 俵千香 Chika Tawara(TEAM RxL) 1:40:22
  3. 長谷川奈々 Nana Hasegawa 1:42:30
  4. 川西美穂 Miho Kawanishi 1:45:52
  5. 小林玲子 Reiko Kobayashi 1:49:17
  6. 廣瀬光子 Mitsuko Hirose 1:50:43
  7. 福島舞 Mai Fukushima 1:51:23
  8. 松尾和美 Kazumi Matsuo 1:52:40
  9. 根元香苗 Kanae Nemoto 1:53:19
  10. 大原梓 Azusa Ohara 1:55:19
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