DC Weekly 2018年10月19日

当サイトでは先週末にスカイランナージャパンシリーズ・VKシリーズ最終戦の尾瀬岩倉バーティカルキロメーターの模様を現地で取材し、お伝えしました。そして今週末のSky Classicシリーズ最終戦の志賀高原エクストリームトレイルも現地からお伝えしますのでどうぞお楽しみに。

このほか、先週末はイタリアでLimone Extremeが開催。ミグラン・スカイランナー・ワールドシリーズ Migu Run Skyrunner® World Seriesでした。今週末も海外ではレユニオン、トンプリエ、Golden Trail SeriesのファイナルとなるOtter African Trail Runなど大きなレースが行われます。お隣の韓国・チェジュ島のTransJejuには日本から有力選手も含めて多くの選手が参加します。

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(写真:尾瀬岩倉バーティカルキロメーターより。 Photo by Koichi Iwasa, DogsorCaravan)

トレイルランニング関連ニュース

「粟ケ岳スカイレース」が2019年ミグラン・スカイランナー・ワールドシリーズ Migu Run Skyrunner® World Seriesの開幕戦に:10月19日に来年の日程が発表されましたが、来年の開幕戦は4月21日に開催される粟ケ岳スカイレース Mt. Awa Skyrace(30km, 2000mD+)となることが明らかになりました。これまで開催されていた粟ケ岳バーティカルキロメーター Mt. Awa Vertical Kilometerに新たに加わったレースに世界のトップ選手が挑むことになります。バーティカルキロメーターのレースもVertical Kilometer World Circuitのシリーズ戦入りを目指しているため、来年の粟ケ岳は世界的な注目を浴びることになりそうです。大会ウェブサイトによれば4月20日土曜日にバーティカルキロメーター、翌日の21日日曜日にスカイレース(上級、中級、初級とジュニア)が開催されます。当サイトではおってミグラン・スカイランナー・ワールドシリーズ Migu Run Skyrunner® World Seriesの来年の日程についての紹介記事を掲載する予定です。

先週末のイベント

10月13日土曜日 – 14日日曜日:Autumn 100, Indiana 100

  • Autumn 100: イギリス・ロンドンから西に行ったテムズ川に面したGoringとStreatleyの二つの村を拠点にした100マイルのレース。累積獲得高度は1,170mD+となっています。リザルトはこちら
  • Indiana 100: アメリカ・インディアナ州アルビオンのChain O’ Lakes State Parkで開催される100マイル。公園内の20マイルの周回コースで行われます。開催時期が昨年までの春から秋に移りました。リザルトはこちら(公開され次第リンクします)。

10月13日土曜日:Limone

  • Limone Extreme SkyRace® (29k): イタリア北部・ガルダ湖の湖岸の町、リモーネを舞台に開催されるスカイランニングの大会。ミグラン・スカイランナー・ワールドシリーズ Migu Run Skyrunner® World SeriesのSky Classicシリーズの最終戦で、シリーズ全体の最終戦でした。男子では21歳のダビデ・マニーニ Davide Magnini(イタリア)が大会新記録となる2時間59分で優勝。前の大会記録を8分上回って3時間切りを果たしました。2位にはレミ・ボネ Rémi Bonnet(スイス)が3時間4分、オリオル・カルドナ Oriol Cardona(スペイン)が3時間6分でトップ3を占めました。このレースにはキリアン Kilian Jornetも出ていましたが3時間10分で6位。レース前にケガをしていたようですが、フィニッシュしたレースでキリアンが優勝しないのは珍しいことです。女子はトーブ・アレクサンダーソン Tove Alexandersson(スウェーデン)が3時間31分で二連覇。2位はラグナ・デバッツ Ragna Debats(オランダ)で3時間40分、シェイラ・アビレス Sheila Avilés(スペイン)が3時間45分で3位でした。レースのリザルトはこちら。今年のミグラン・スカイランナー・ワールドシリーズ Migu Run Skyrunner® World SeriesのSky Classicシリーズチャンピオンは男子がパスカル・エグリ Pascal Egli(スイス)、女子がホーリー・ペイジ Holy Page(イギリス)と決まりました。Sky ClassicとSky Extraを合わせた総合チャンピオンは男子がキリアン、女子がラグナ・デバッツとなりました。
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10月14日日曜日: 尾瀬岩鞍、東京女子、南魚沼コシヒカリ、Madarao、水見色、峨山道、小辺路

  • Skyrunner-Japan-Series-logo-768x744 尾瀬岩鞍バーティカルキロメーター: 群馬県の尾瀬岩倉ホワイトワールドで開催。4回目の開催となる今回もスカイランナー・ジャパンシリーズのVKシリーズカテゴリー全5戦の最終戦となっています。レースは宮原徹 Toru Miyahara吉住友里 Yuri Yoshizumiがそれぞれ自己ベストのタイムで優勝しました。VKシリーズの年間ランキングも含めた結果は当サイトのリザルト記事で紹介しています
  • 東京女子トレイルラン(14km): 東京都青梅市。永山公園を拠点に女性のみが参加できるという大会。優勝は石川奈都子で1時間22分。岡崎愛、小田有希子が2位、3位でした。リザルトはこちら
  • 南魚沼コシヒカリRUN in 石打(21k/10k): 新潟県南魚沼市。6kmのトレイルの周回コースでのソロ、駅伝のほか、ロードのハーフマラソンも行われ、レース後にはコシヒカリの新米のご飯も振る舞われました。リザルトはこちら
  • Madarao Forest Trails 50k(50k/16k): 信越五岳が開催された斑尾高原で開催される大会で2007年から続く大会です。今年は50kのコースの11km地点でハチが出たことからレースを30-40分中断、迂回コースを設定したことからコース全長が約5km延びました。そうした中でロング男子では西村広和が4時間14分で優勝、2位は浦野裕之(4時間21分)、3位は田中啓輔(4時間26分)。ロング女子の優勝は中村麻季子で5時間23分。僅差の2位は吉田千暁(5時間24分)、3位は中島陽子で5時間49分。ショート16kmは深堀貴寛(2時間38分)、上野朋子(3時間11分)がそれぞれ優勝しています。リザルトは大会ウェブサイトから。
  • 水見色トレラン(3時間 3kループ): 高山・市民の森(静岡市)で開催。一周3.5kmの周回コースを3時間で何周できるかを競います。個人のほか、チームでリレー、一周のみのキッズの部もあります。リザルトはこちら(公開され次第リンクします)。
  • 峨山道トレイルラン(73k): 石川県。古道「峨山道(がさんどう)」をベースとしたコースですが、今回は輪島市から羽咋市・永光寺へと南下する73km 2,300mD+。男子は木村隼人が7:24で優勝。8分差の2位は板垣渚で7:32。3位は中辻悠貴で7:58でした。女子は野路康世が9:34で優勝。2位に大川仁美(9:37)、3位は内田彩子で9:40。リザルトはこちら。なお、この大会の前日にコースを逆走、当日に同じコースを走って往復する「峨山往来」も行われ、12人が参加しました。往復タイムの合計で1位になったのは福井哲也で17:49。2位に田辺慎一(18:53)、3位は佐藤圭介(18:59)。女子は大石由美子が23:26で総合8位。9人が完走しています。リザルトはこちら
  • 小辺路 TRAIL JOURNEY in 十津川: 奈良県十津川村。熊野古道・小辺路の一部をコースとしており、個人ではアクセスに時間がかかる小辺路のトレイルを走ることができる貴重な大会。57.8kmの距離で累積獲得高度は3,540mD+というかなり大きなアップダウンのある本格的なコースです。このほか28kmのレースも。リザルトはこちら(公開され次第リンクします)。

今週末のイベント

10月18日木曜日 – 21日日曜日:Reunion

  • Grand Raid Reunion (164km, 111km, 65km, 3区間のリレーによる184km): 南インド洋の島、レユニオンで行われるトレイルランニングレースは今回が26回目の開催。島を縦断する165km 9,700mD+のディアゴナル・デ・フゥ Diagonale des Fousは18日木曜日の午後10時(日本時間19日金曜日午前3時)にスタート。日本からも17人がエントリーしています。有力選手としてはともにこの大会では優勝を重ねているフランソワ・デンヌ François D’Haeneアントワーヌ・ギュイヨン Antoine Guillon、そして昨年のチャンピオン、ベヌワ・ジロンデル Benoit Girondelが参戦。女子は昨年のTDS®︎優勝のミンミ・コトカ Mimmi Kotka(スウェーデン)、今年のTDS®︎優勝のオードレー・タンギー Audrey Tanguy、この大会優勝経験者のナタリー・マクレア Nathalie Mauclairに注目。この他にも111km 6,500mD+のトレイル・デ・ブルボン Trail de Bourbonは19日金曜日の午後9時(日本時間20日土曜日午前2時)にスタート。さらに65kmのマスカリン La Mascareignes、185km 10,650mD+のコースを3人のリレーで走るリレー・ゼンブロカル Relais Zembrocalと合わせて4つのレースが行われます。
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10月19日金曜日 – 21日日曜日:Templiers

  • Festival des Templiers (78k, 101k, 62k, 37.5kなど): フランス南部の中央山塊に位置するミヨー Millauで行われる大会で、14のレースにのべ1万3千人が参加するという世界有数のトレイルランニング・イベント。そのメインイベントとなるのは76km 3,540mD+のレース、グラントレイル・デ・トンプリエ Grand Trail des Templiersです。「フランスのハセツネ 」ともいえる、フランス国内の有力選手が集中するレースとして知られます。男子ではニコラ・マルタン Nicolas Martinアンディ・サイモンズ Andy Symonds(イギリス)、セバスチャン・スペーラー Sebastien Spehler、女子はアサラ・ガルシア Azara Garcia(スペイン)、アマンディーヌ・フェラート Amandine Ferratoクレア・モーゲル Claire Mougelといったハイレベルな顔ぶれが揃います。21日日曜日午前6時(日本時間同日午後1時)です。

10月20日土曜日 – 21日日曜日:Cappadocia、TransJeju、Chaing Rai、UTN、六甲キャノンボールラン

  • Salomon Cappadocia Ultra-Trail (110k / 60k / 30k): トルコでも最も有名な観光地、世界遺産のカッパドキアを走る大会。玄関口となるウルギュップを起点に、ギョレメなどの主なポイントとつないだコースとなっています。Ultra-Trail World Tourの第19戦です。
  • TransJeju (111k, 56k): 韓国の最南端に位置する火山の島、済州島(チェジュ島)で開催。Ultra-Trail World TourのDiscoveryレースです。111kにセバスチャン・シェニョー Sebastien Chaigneauが出場する模様です。日本からも二つのレースにあわせて58人がエントリー。有力選手としては111kmに土井陵 Takashi Doiいいのわたる Wataru Iino高橋和之 Kazuyuki Takahashi (昨年100k4位)、八木(小林)慶太 Keita Yagi (昨年50k2位)、枝元香菜子 Kanako Edamoto鈴木栞奈 Kanna Suzuki、56kで長田豪史 Goshi Osada(昨年50k優勝)など。
  • Ultra-Trail Chiang Rai (122k, 66k): タイの最北部、チェンライで開催されるトレイルランニングの大会でAsia Trail Masterのシリーズ戦です。
  • UTN 100 (100k, 50k): タイ北部のラオスと国境を接するナーン県で開催。今年は2回目の開催で、昨年に続いてAsia Trail Masterのシリーズ戦です。
  • Mt.Rokko Cannonballrun (100k, 50k): 六甲全山縦走路を走る人気の大会ですが、ユニークな私設エイドなどで知られる人気のイベントです。宝塚から須磨浦公園までの片道のみの56km、往復の112kmをソロ、あるいは二人や数人のグループで走るなどいくつかのカテゴリーに分かれて好みのスタイルで走ります。
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10月20日土曜日:Otter African Trail Run, HK50, 志賀高原エクストリームトレイル

  • Otter African Trail Run (42k): 南アフリカのツィツィカマ国立公園の海岸沿いのトレイルで開催。5つのレースがそれぞれドラマチックな展開だったGolden Trail Seriesの最終戦と位置付けられていて、5レースのポイントランキングでトップ10に入った男女のアスリートがこのOtter Trail Runに招待されています。
    • 男子の注目選手は次の通り。
      • スティアン・アンゲルムント Stian Angermund-Vik (ノルウェー)
      • ティボー・バロニアン Thibaut Baronian (フランス)
      • アリツ・アヘア Aritz Egea (スペイン)
      • セイジ・カナディ Sage Canaday (アメリカ)
      • オリオル・カルドナ Oriol Cardona (スペイン)
      • キリアン・ジョネット Kilian Jornet (スペイン)
      • マルク・ラウエンスタイン Marc Lauenstein (スイス)
      • バルトロミエジ・プルゼドボジェスキ Bartłomiej Przedwojewski (ポーランド)
      • アレクシス・スベネク Alexis Sévennec (フランス)
    • 女子注目選手は次の通り。
      • シェイラ・アビレス Sheila Avilés (スペイン)
      • ファニー・ボーグストロム Fanny Borgström (スウェーデン)
      • ルース・クロフト Ruth Croft (ニュージーランド)
      • エリ・ゴードン Eli Gordón (スペイン)
      • メーガン・キンメル Megan Kimmel (アメリカ)
      • セリーヌ・ラファイエ Céline Lafaye (フランス)
      • イーダ・ニルソン Ida Nilsson (スウェーデン)
      • ホーリー・ペイジ Holly Page (イギリス)
      • シルビア・ランパッソ Silvia Rampazzo (イタリア)
  • MSIG HK50 Series – Hong Kong Island (24 km / 50 km): 香港の香港島で開催の50kmのレースで、ビクトリアピークをスタートするコースで行われます。
  • Skyrunner-Japan-Series-logo-768x744 志賀高原エクストリームトレイル(54k, 32k, 8k): 長野県・志賀高原で開催。山田琢也さんのプロデュースで、横手山を拠点に志賀高原の見どころをめぐるコースとなっています。
    • ミドル(32km 2000mD+)のレースは今年のスカイランナー・ジャパンシリーズ Columbia Montrail Skyrunner Japan SeriesのSky Classicシリーズ全4戦の最終戦。当サイトでは今シーズンの日本のスカイランニングを締めくくるこの大会を現地からレポートします。
      • 男子の有力選手は近藤敬仁 Yoshihito Kondo(上田Skyで2位)、牛田美樹 Miki Ushida(富士登山競走で2位)、星野和昭 Kazuaki Hoshino(びわ湖優勝)、矢嶋信 Makoto Yajima(ハセツネCUPで3位、菅平50k優勝)、吉田岳生 Takeo Yoshida(びわ湖2位)、安田隼人 Hayato Yasuda(びわ湖3位)。このほか、宮川朋史、岩井竜太、鈴木龍弥、藤飛翔、平賀太智、小寺教夫、服部一輝など。
      • 女子有力選手は高村貴子 Takako Takamura(上田優勝、びわ湖優勝、ハセツネ優勝、世界選手権10位)、田中真紀 Maki Tanaka(上田2位)、須藤吉仕子 Kishiko Suto(上田5位、びわ湖5位)、柿本恵理 Eri Kakimoto宮坂康子 Yasuko Miyasakaなど。
    • ロング(54km)には小川壮太 Sota Ogawa、三浦裕一 Yuichi Miura、町田知宏 Machida Tomohiroがエントリーしています。
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笠木肇・2023年 ハセツネCUP 大会前インタビュー

10月21日日曜日: 富士山原始林、四尾連稜線、生駒

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