「IBUKI」はトレイルランニングのコースを持ち寄ってみんなで共有するコミュニティサイト。昨年11月からクローズドベータサービスが始まっていましたが、今月から誰でもメンバー登録をして利用できるサービスとしてオープンしました。活動のログを編集する機能は先行するサービスにはないユニークな機能も備えています。
当サイトの中の人である筆者は日々トレイルランニングの関係者とお話ししますが、意見が一致するのは「トレイルランニングの人気は高いが、初心者にはまだまだハードルが高い」ということ。トレイルランニングに興味を持っても、具体的にどこを走ればいいのかがわからない、という人が多いのです。
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そうしたトレイルランニングに関わるニーズに応えるため、ランナーが参加するコミュニティ・ウェブサイトとして生まれたのが「IBUKI」。基本となるのは自分が走った記録をアップロードして記録として残す機能となります。現在のところ、ランニングウォッチやスマートフォンで記録したログをStravaを経由してインポートするほか、GPXファイルを直接アップロードする機能があります。この記録に途中で撮った写真をアップロードしたり、コースの紹介やレポートを書き込むことも可能。そこに他のランナーが★をつけたり、コメントを投稿する機能もあります。
さらに「コース」を作成する機能では、アップロードした記録を元にスタート地点を調整したり途中の寄り道を削除するなどの編集を加えるほか、コースの特徴を書き込むタグをつけたりコースを色で塗り分けることが可能で、できあがったコースは「IBUKI」の参加者が誰でも参照できるようになります。みんなで作るコース・ガイドブックとして機能するほか、ランナーがアップロードしたランニングの記録が作成済みのコースと重なっている場合には、その記録にコースのタイムや走行回数のランキングが表示される機能もあります。
サービスを開発・提供するのは京都を拠点とするウェブサービス開発企業の株式会社ONDで、代表取締役社長の近藤淳也さんは自身がトレイルランナーであるほか、滋賀一周ラウンドトレイル(SHIGA1)の主催者チームのメンバーでもあります。
ランニングの記録の投稿を通じて情報を蓄積したり、コミュニケーションしたりするウェブサービスは先行するサービスがたくさんあります。現在のサービス開始直後の「IBUKI」の機能は例えばStravaでほぼカバーされていますが、こうした先行するサービスにはない機能もあります。例えばGPSのログを編集する機能は自宅や勤務先だけでなく自由に削除できたり、ランニング中に立ち止まって休憩するなど1カ所にとどまっていたのにGPSログ上では周りを動き回っていたことになっている箇所を検知して削除できるようにしてくれたりします。コースを舗装路、未舗装路、トレイルで塗り分けることができるのもユニーク。
今後「IBUKI」に日本発のトレイルランナーのためのサービスとしてどんな機能が加わってくるかに注目です。