見どころ紹介・いよいよ明日5月4日午後10時スタート、HOKA ONE ONEとアスリートが100km世界記録に挑む「Project Carbon X」

アメリカウルトラランニング界に現れた若きスターは世界記録を達成するのか、そして日本が誇るウルトラランナーはなぜそんなに強いのか?地元、カリフォルニアでも当日に向けて注目が高まっています。

HOKA ONE ONE(ホカ オネオネ) が開催する100kmマラソンおよび50マイルの世界記録に挑戦するイベント「Project Carbon X(プロジェクト カーボンエックス)」の開催は明日、5月4日土曜日。カリフォルニア州フォルサムのアメリカン・リバーに沿って設けられる特設コースをHOKA ONE ONEの契約アスリート・ジム・ウォームズレー Jim Walmsleyタイラー・アンドリュース Tyler Andrewsをはじめとする米国勢に加えて、日本のIAAF100km世界選手権チャンピオン・山内英昭 Hideaki Yamauchi、世界選手権日本代表チームメンバーの高田由基 Yoshiki Takada兼松藍子 Aiko Kanematsuが参戦。日本時間4日土曜日午後10時からのレースの模様は当サイト岩佐が日本語解説を務めるYouTubeライブ番組で生中継されます。

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日本から参加する高田由基(左)、兼松藍子(中)、山内英昭のみなさん。

このイベントは新世代のロードランニングシューズ 「Carbon X(カーボンエックス)」が今回HOKA ONE ONE(ホカ オネオネ)から発売されることにあわせて開催されます。HOKA ONE ONEが2009年のブランド誕生以来培ってきた技術を結集した自信作を履いて、各選手は土曜日のレースに臨みます。

参加するアスリート紹介

明日土曜日のレースには最終的に次の8人のアスリートが参加。100kmのレースで100kmの計時が行われるほか、途中の50マイル(約80km)地点でも計時が行われます。選手は100kmの世界記録と同時に50マイルの世界記録をねらうことができます。

レース運営はカリフォルニア北部で様々なレースを行なっているNorCal Ultra、計測はCapital Road Race Managementが担当。陸連による記録認定に必要な基準を満たした体制で開催されます。

ジム・ウォームズレー Jim Walmsley(左)と高田由基。

ジム・ウォームズレー Jim Walmsley(左)と高田由基。

  • ジム・ウォームズレー Jim Walmsley:29歳。アリゾナ州在住。ウェスタンステイツ記録保持者(2018年14:30:04)、Lake Sonoma 50記録保持者(2018年5:51:16)2015年100km世界選手権(ウィンスホーテン)では7時間5分で28位。UROY(北米の選手を対象としたUltra Runner of the Year)第1位を2016-18年に獲得。100kmの世界新記録に最も近い人物として注目される。Wikipediaの記事はこちら
  • タイラー・アンドリュース Tyler Andrews:大会当日に29歳の誕生日を迎える。バージニア州アーリントン。2016年IAU50km世界選手権で2位(2時間46分)。マラソンPR2時間15分52秒。2017年びわ湖毎日マラソンで2時間16分の経験も。ペルーのキトに住んでトレーニングをした経験があり、現在、キトやケニアでのランニング経験をする旅のプログラムを提供する会社のオーナー。今回は主に50マイルの世界新記録に挑む。
  • 山内英昭 Hideaki Yamauchi:2016年と2018年に100km世界選手権で優勝。100kmの自己ベストは6時間18分22秒(2016年世界選手権)。静岡県在住の32歳。中学から大学まではテニス部に所属。大学卒業後にテニスができない時のトレーニングとして走るようになったところから才能を発揮。現在も会社員として勤務しながら、夜や休日を練習に当てている。今回はウォームズレーをはじめとするライバルにどこまで付いていけるか試すつもりで走る、と話している。
  • パトリック・レーガン Patrick Reagan: 32歳。ジョージア州サバンナ。2016年IAU100k世界選手権(ロスアルカサレス)で3位、この時のタイムは6時間35分42秒(100kmのPR)。トレイルの100マイルレースであるJavelina Jundredで2017年、2018年に優勝。経歴はこちら
  • マイク・ウォーディアン Mike Wardian: 45歳。バージニア州アーリントン在住。100kmのPRは6時間42分(2011年)。2008-10年に全米50km選手権で優勝。沢山の大会に出ていることで有名で、2017年1月、7日間で7大陸の7つのマラソンを完走(タイム平均は2時間45分)。Wikipediaの記事はこちら
  • 高田由基 Yoshiki Takada: 35歳、東京都。小学校教諭を経て、昨年2018年4月から帝京科学大学教育人間学部特任助教、女子駅伝部の監督となり指導者としても活躍。100kmPRは6時間40分37秒(2016年サロマ湖、3位)。2007年、2008年、2011年、2014年、2015年、2016年世界選手権日本代表。そのうちの2014年(カタール)では5位に。サロマ湖100kmウルトラマラソンでは上位入賞の常連として知られる存在【追記・プロフィールについて一部加筆・修正しました。2019.05.08】
  • サブリナ・リトル Sabrina Little : 32歳。24時間走の経験豊富で2013年世界選手権で2位に(PRの244.669km)。Rocky Raccoon 100(トレイル100マイル全米選手権)で2012年、2016-18年に三連覇。2018年はトレイル世界選手権で12位、Cayuga Trails 50で優勝。ベイラー大学で宗教哲学のPhDを取得、出身のテキサス州ウェーコから教職を得たケンタッキー州に転居したばかり。
  • 兼松藍子 Aiko Kanematsu: 名古屋市、38歳。2014年富士五湖100kmの5位で100kmウルトラマラソンにデビュー。IAU100k世界選手権では2016年6位、2018年5位(7時間44分58秒、自己ベスト)。2018年Soochow 24時間で3位(212km)。この間サロマ湖で2015年6位、2016年2位、2017年2位、2018年4位。2017富士登山競走6位。
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このほかペーサーにティム・フレリクス Tim Freriksセイジ・カナディ Sage Canadayジョー・グレイ Joe Grayジャレド・ハーゼン Jared HazenといったHOKA ONE ONEのアスリートが加わります。

Project Carbon Xのコースは?

8人の選手が挑むのは100kmの世界記録。現在男子は昨年6月のサロマ湖100kmウルトラマラソンで風見尚 Nao Kazamiが記録した6時間9分14秒、女子は遡ること約19年前の2000年に安部友恵がサロマ湖100kmウルトラマラソンで記録した6時間33分11秒となっています。なお、50マイルの世界記録は1984年にブルース・フォーダイス Bruce Fordyceが記録した4時間50分51秒となっています。

コースはカリフォルニア州のシエラネバダ山脈を東に臨む町、人口7万7千のフォルサム市をスタート。アメリカン川に沿って設けられた舗装された自転車道を主に使ってアメリカン川の左岸を下流方向へ30km進みます。ここから川の左岸と右岸を時計回りに周回するコース(1周4.7マイル、7.5km)に入り、9周してフィニッシュします。

コースの累積獲得高度は255mD+、累積喪失高度は-301mD-となります。

「Project Carbon X」5月4日土曜日の午前6時(日本時間同日午後10時)にスタート


トップ選手が100kmの世界記録に挑む「Project Carbon X」の模様はYouTubeにてライブ配信されます。当サイト、DogsorCaravanの岩佐幸一が当日のライブ配信では日本語による解説を担当します。連休最後の週末の夜はライブ配信をぜひお楽しみに!

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