DC Weekly 2019年5月14日 – Transvulcania、Aso、彩の国、TNF100 China、道志村

先週末は大西洋のカナリア諸島・ラパルマ島でTransvulcaniaが開催され、日本からも有力選手が出場しました。国内ではAso Round Trailや彩の国 100マイル&100km、道志村トレイルレースなどが開催されました。

国内、海外の主なトレイルランニング、ウルトラマラソンの大会日程を網羅する当サイトのレースカレンダーも2019年中の予定を随時アップデートしています。まだ掲載していない大会についての情報のご提供、掲載済みの大会についてのご指摘を歓迎いたします。

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(写真・彩の国100マイルで優勝した赤松亮のフィニッシュ。)

先週末のイベント

5月9日木曜日:Transvulcania

  • Transvulcania (74.3k, 45k, 24.28k, VK):スペイン・カナリア諸島ラ・パルマ島。欧州におけるスカイランニングの開幕戦となるビッグイベントです。
    • Transvulcania VK: 9日木曜日に開催された7.6kmで1,203mD+のバーティカルキロメーターはスペインの20歳、ダニエル・オサンス Daniel Osanz Labordaが48分42秒で優勝。ユース世代から将来が期待されるアスリートが現れました。2位にはルイス・アルベルト・ヘルナンド Luis Alberto Hernando(49分47秒)、3位にはアレクシス・スベネク Alexsis Sevennec(49分48秒)。女子はジェシカ・パルダン Jessica Pardin(フランス)が58分38秒で優勝、2位にジセラ・カリオン Gisela Carrion Bertran(59分59秒)、3位はイングビルド・カスペルセン Yngvild Kaspersen(1時間0分50秒)。一昨年に59分27秒でこの大会で優勝の吉住友里 Yuri Yoshizumiは1時間1分23秒で4位でした。リザルトはこちらVertical Kilometer World Circuitの続く第3戦はマデイラ島で5月31日に開催されるSantana Vertical Kilometerとなります。
    • Media Marathon Transvulcania:24,28kmで2,097mD+、689mD-のレースではアリツ・アヘア Aritz Egea Caceres(スペイン)が2時間16分で優勝、2分差でVKで優勝しているダニエル・オサンス Daniel Osanz Labordaが続いて2位に。女子はVKで3位のイングビルド・カスペルセン Yngvild Kaspersen(2時間39分)が優勝、3分差でジセラ・カリオン Gisela Carrion Bertranが2位でした。リザルトはこちら
    • Marathon Transvulcania:45km 1884mD+ 3329mD-のレースは吉住友里 Yuri Yoshizumiが4時間43分で優勝。後続に8分半、男女総合7位の好記録です。男子はフアン・ラスペニャス Juan Esteban Las Peñas Romano(スペイン)が2位に10分半という大差の4時間17で優勝しています。リザルトはこちら
    • Transvulcania Ultramarathon:この大会のメインイベントとなるのは74.33km 4350mD+ 4057mD-のこのレース。MIGU RUN Skyrunner World Seriesのシリーズ第3戦でした。男子のレースを制したのはティボー・ガリビエ Thibaut Garrivier(フランス)で7時間11分。29歳の新鋭はまだ国際的な大会ではさほど知られた名前ではありませんでしたが、昨年のこの大会ではトップから5分の7時間42分で3位で、今回は大きなタイトルを手にしました。昨年に続いて2位となったのはドミトリー ミチャエフ Dmitry Mytyaev(ロシア)で7時間14分でフィニッシュ。三位はレース前半をリードしたペター・エングダール Petter Engdahl(スウェーデン)で7時間21分でした。女子は先週末のワールドシリーズでは第2戦のYadingで2位になったばかりのラグナ・デバッツ Ragna Debats(オランダ、スペイン在住)が8時間9分で勝利。2位には8時間25分でアナリス・ルセ Anne-Lise Rousset(フランス)。ルセは2016年、2017年に続いてこの大会で3度目の2位です。3位は粟ヶ岳で2位、Yading優勝のメーガン・キンメル Meghan Kimmel(アメリカ)で8時間35分でした。日本の選手では星野由香理 Yukari Hoshinoが10時間56分、女子23位でフィニッシュ。男子では粟ヶ岳でワールドシリーズ開幕戦優勝を果たした上田瑠偉 Ruy Uedaが注目されましたが、大会直前に胃腸のトラブルに見舞われてVKはDNS。Ultramarathonはスタートしましたが25kmでDNFとなりました。小川壮太 Sota Ogawaは健闘したものの残り17kmとなったところでDNFとなっています。リザルトはこちら。ワールドシリーズは翌週のフランスで開催されるSkyrace des Matheysinsが続く第4戦です。
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5月11日土曜日 – 12日日曜日:Aso、彩の国、TNF100北京

  • Aso Round Trail (120k, 54k): 熊本県の阿蘇カルデラの外輪山を中心としたコースをぐるっと一周するコースで開催。男子は黒河輝信が16時間35分で優勝。52分差で高橋和之が2位、3位は中江克公で17時間32分。4位は山本健一でした。女子は上宮逸子が19時間40分で優勝。2位に松本陽子(21時間38分)、3位は矢野淳子(22時間16分)。54kmのハーフは平田時正(7時間40分)、栗崎恵理子(9時間39分)がそれぞれ優勝しています。リザルト(速報)はこちら
  • トレニックワールド 100mile & 110km in 彩の国: 埼玉県越生町など。ニューサンピアおごせを拠点に奥武蔵、秩父のトレイルのコースで行われる大会です。100マイル男子はUTMFを19位で完走したばかりの赤松亮が27時間21分で勝利、2位に澤道人(28時間12分)、3位は河畑和宏(29時間16分)。女子は内山みちこが30時間54分、八橋三貴子が32時間6分、浅原かおりが33時間07分でトップ3となりました。35時間とタイトな制限時間もあって完走へのハードルが高いこの大会ですが、今年の100マイルはソロで33人(女性3人を含む)、駅伝の3チームが完走を果たしました。あわせて開催の100kmは細山雄一(17時間11分)、浅原里美(22時間29分)が優勝しています。リザルト(速報)はこちらから(100マイル100km)。
  • The North Face 100 Beijing, China (100k/50k/50k+/25k): 中国・北京で開催。男子はユン・ヤンチャオ Yanqiao Yunが10時間6分で優勝。現在のコースとなってからのコースレコードを更新しています。女子優勝はリー・ウェイ Wei Liで14時間58分でした。

5月11日土曜日:UROC, Beast Trail

  • Ultra Race of Champions (UROC) 100k 50k 25k:アメリカ・バージニア州のブルーリッジ・マウンテンズで開催。男子はルーク・ポールソン Luke Paulsonが9時間13分で優勝。女子はライリー・ブラディ Riley Bradyが11時間42分で優勝という結果でした。リザルトはこちら
  • The Beast Trail (51k, 25k, 12k): 台湾北部、新北市郊外の長城溪森林 Great Wall Creek Forestを拠点に開催されるトレイルランニング・イベント。リザルトはこちら(公開され次第リンクします)。
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5月12日日曜日:成木の森、道志村、Da Monde、奥四万十

  • TOKYO成木の森トレイルラン(20k): 東京都青梅市。9回目の開催となった今回は宮地藤雄が1時間39分で優勝、3分弱の差で中野一樹が続き、3位は嶋崎功一でした。女子は中野沙知が2時間1分で優勝、石川奈都子(2時間2分)、田中友花里(2時間13分)が続きました。リザルトはこちら
  • 道志村トレイルレース(44k/20k): 山梨県道志村。2011年にレースをリードしながらDNFとなった宮原徹 Toru Miyaharaが5時間3分3秒でフィニッシュして完走。昨年から44kmとなった新コースの大会記録となりました。なお、これまでの記録では41kmだったコースで2012年に小川壮太が4時間49分35秒を記録しています。男子2位には名取将大 Masahiro Natori(5時間37分)、名取から49秒差の3位に矢嶋信 Makoto Yajimaとなりました。女子は大石由美子 Yumiko Oishiが6時間39分で優勝して6連覇を達成。2位に松井一葉 Kazuha Matsui(7時間12分)、3位に斎藤綾乃 Ayano Saito(7時間23分)でした。21kmのハーフは新牛込崇史 Takashi Shinushigome(2時間35分)、市村浩美 Hiromi Ichimura(3時間55分)がそれぞれ優勝しています。リザルトはこちら(ロングハーフ
  • Da MONDE TRAIL Challenge(3時間): 愛知県新城市。愛知県民の森に設けられる約2.7kmの特設周回コースで行われる3時間耐久レース。ソロ男子では堀伸嘉が14周、ソロ女子では先週末にProject Carbon Xに参加したばかりの兼松藍子が12周でそれぞれ男女の中でトップでした。リザルトはこちら
  • 奥四万十トレイルレース in 松葉川(35km): 高知県四万十町。リザルトはこちら(公開され次第リンクします)。

今週末開催のイベント

5月16日木曜日 – 18日土曜日:Ultra-Trail Australia

  • Ultra-Trail® Australia (100k / 50k): オーストラリア・シドニーの郊外にあるブルーマウンテンズ国立公園で開催。100kのレースがUltra-Trail World Tourの第10戦。男子は昨年優勝のブレンダン・デイビス Brendan Davies(オーストラリア)、昨年のTDS®︎優勝のマルチン・スビレク Marcin Swierc(ポーランド)、女子はエンマ・ロカ Emma Roca(スペイン)がエントリーしています。今回もLiveTrailで速報を見ることができます。100kは5月18日土曜日午前6時20分(日本時間同日午前5時20分)にスタート。
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5月18日土曜日:TOGA天空、奥多摩、経ヶ岳、TNF100 Koreaなど

  • TOGA天空トレイルラン(40.5k, 31.6k, 13.9k, 8.8k): 富山県南砺市利賀村。急峻な渓谷に位置する利賀村をで開催される大会。丹羽薫さん、いいのわたるさんがゲストランナーとして出場します。
  • 奥多摩(日原)トレイルラン大会(37k/10k):東京・青梅市の永山公園を起点に高水三山、棒の峰などを経て日原へと至るコース。NPO野外活動(自然体験)推進事業団が主催する大会です。
  • 経ヶ岳バーティカルリミット(21K、12K):長野県南箕輪村。中央アルプスの一角をなす経ヶ岳の山頂まで往復するというシンプルながらハードなレース。
  • The North Face 100 – Korea (100k, 50k, 10k): 平昌オリンピックが開催されて注目された韓国・江陵(カンヌン)の鏡浦湖(キョンポホ)で開催。LiveTrailの速報もあります。
  • North Downs Way 50m: イギリス・イングランドのロンドン南郊で開催される50マイルのトレイルランニングレース。
  • Transylvania 100k (100k, 50k, 30k, 20k): ルーマニアで開催。「ドラキュラ」に登場する城のモデルとされるブラン城をスタート・フィニッシュとするコース。
  • Massanutten 100: アメリカ・バージニア州で開催の100マイルトレイルレース。

5月19日日曜日:信夫山、飯能アルプス、野辺山、Kobo、恐羅漢、Matheysine

  • 信夫山パークランニングレース(15k, 5k, 3k): 福島市の中心に位置する信夫山をコースに街とトレイルの両方を楽しめるイベントとして開催されます。
  • 飯能アルプス~奥武蔵丸山スーパートレイルラン(37km) :
  • 星の郷八ヶ岳野辺山高原 100kmウルトラマラソン(100k / 71k / 42k):長野県・野辺山を会場に開催されるロードのウルトラマラソン。コースのアップダウンが大きいコースで有名です。100kmのコース前半にある南八ヶ岳林道のセクションが昨年の台風の影響で復旧に時間を要することからコースは山麓部を通るコースに変更されています。
  • Kobo Trail(55.7k/43.2k): 奈良県の金峯山寺と金剛峯寺を繋ぐ55.7kmの「弘法大師の道」をコースとして開催。コースの一部は今も修験道の修行の場となっている大峯奥駈道となっています。コースディレクターは横山峰弘さん。
  • スカイランニング地域選手権ひろしま恐羅漢トレイル in 安芸太田(65k / 22k) : 広島県安芸太田市。島根、広島の両県にまたがる恐羅漢(おそらかん)山で開催される65km、3,720mD+という本格的なトレイルランニングレース。今年はスカイランニング地域選手権の西日本選手権の大会となっています。有力選手としては東徹、城武雅、澤田幸治、峰村かな、などがエントリー。
  • Skyrace des Matheysins (27km) : フランス・グルノーブルの南30kmの山岳エリア、メチエジンで開催。標高900mのスタートから約10kmで約6km続く稜線上へ。標高2200-2400mの稜線上は雪に覆われて周囲の山々の景観がひらけます。MIGU RUN Skyrunner World Seriesの第4戦です。

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