先週末は国内では信越五岳トレイルランニングレースが開催されました。海外ではマウンテンランニングのワールドカップ、スカイランナー・ワールドシリーズのレースが開催されています。
国内、海外の主なトレイルランニング、ウルトラマラソンの大会日程を網羅する当サイトのレースカレンダーも2019年中の予定を随時アップデートしています。まだ掲載していない大会についての情報のご提供、掲載済みの大会についてのご指摘を歓迎いたします。
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(写真・信越五岳のスタート。Photo by ©️ 計測工房)
ニュース
- 2020年スカイランニング世界選手権は7月10-12日にスペインで開催:ISF(国際スカイランニング連盟)は来年のスカイランニング世界選手権 Skyrunning World Championshipsを、スペインのピレネー山脈で行われるBUFF® Epic Trailにおいて開催することを発表しました。Vertical(2.8km 1,030mD+)、Sky(42km 3,300mD+)、Ultra(65km 5,000mD+)の三種目が7月10-12日に行われます。スカイランニング世界選手権は現在のところ隔年で開催されており、前回は2018年にSkyline Scotland(イギリス)で開催。BUFF® Mountain Festivalでの世界選手権は2016年に続いて2度目となります。前回からの変更点としては、これまで各国において結成されるナショナルチームのメンバー以外でも世界選手権に参加可能でしたが、2020年からはナショナルチームのメンバーのみが参加可能となります。
先週末のイベント
9月6日金曜日 – 14日土曜日:Albania
- Albania – The Hidden Treasure (220km 6 stages):東欧・アルバニアで開催されるステージレース。六日間にわたるステージレースを21人が完走したました。リザルトはこちらから。
9月8日日曜日 – 14日土曜日:Tor des Geants
- Tor des Geants (330k):イタリア・ヴァッレダオスタ自治州のクールマイユールを拠点に開催される大会は今回で10回目を迎えました。リザルトはこちら。
- 338.6km 24,000mD+のレースの女子は2018年優勝のシルビア・トリゲロス Silvia Trigueros Garrote(スペイン)が85時間23分で優勝、昨年の優勝タイムを2時間上回る好記録でした。2位はジョセリン・プーリー Jocelyne Pauly(フランス)で94時間22分、3位にキアラ・ボッジオ Chiara Boggio(イタリア)が96時間55分。丹羽薫 Kaori Niwaは女子5位(99時間13分)でフィニッシュしています。男子は2016年優勝、50歳のオリビエロ・ボサテリ Oliviero Bosatelli(イタリア)が72時間37分で優勝。ガーレン・レイノルズ Galen Reynolds(カナダ)が77時間6分で2位、 ダニーロ・ランテルミーノ Danilo Lantermino(イタリア)が79時間9分で3位。日本の谷允弥 Nobuya Taniは75位、112時間48分でした。
- 10回大会を記念して開催の450km 32,000mD+の「TOR des Glaciers」はルカ・パピ Luca Papi(イタリア)が134時間10分で最初のフィニッシャーに。リチャード・ビクター Richard Victorが139時間46分で続き、三番目に小野雅弘 Masahiro Ono(日本)が140時間22分で完走。当サイトによる完走後の小野のインタビューはポットキャストでお聞きいただけます。さらに5人目のフィニッシャーは朽見太朗 Toro Kuchimiで158時間22分でした。女子はアノウク・バースAnouk Baarsが総合25人目で最初にフィニッシュ、183時間6分。
9月13日金曜日 – 15日日曜日:Tahoe, Vosges
- Tahoe 200 Ultra: カリフォルニア州ホームウッドをスタートし、カリフォルニア、ネバダの両州にまたがるタホ湖をトレイルをつないで一周する200マイルのトレイルランニングイベント。リザルトはこちら(公開され次第リンクします)。
- L’Infernal Trail des Vosges (200km、120km、60km、30km): フランス北東部のヴォージュ山脈で開催される大会。リザルトはこちら(公開され次第リンクします)。
9月13日金曜日 – 14日土曜日:Run Rabbit Run
- Run Rabbit Run (100m、50m): コロラド州スチームボートスプリングスで開催。100マイルの男子はカイル・ピエタリ Kyle Pietariが接戦を制して19時間14分で優勝。残り5マイルでわずか18秒差で続いたジム・レベナック Jim Rebenackが19時間20分で2位に。女子はミシェル・イーツ Michele Yatesがこの大会で3度目の勝利、22時間1お分でした。リザルトはこちら。
9月14日土曜日 – 16日月曜日:信越五岳
- 信越五岳トレイルランニングレース(100mile, 110k): 新潟県妙高市、長野県長野市、信濃町、飯綱町、飯山市にまたがる信越高原で開催。リザルトはこちら。
- 100マイルの優勝は伊藤健太 Kenta Itoで19時間25分。序盤の50km付近ではトップから30分程度の10位前後を走っていましたが、残り30kmを切ってから先頭に立って勝利を掴みました。伊藤は昨年の信越五岳110kmで3位、今年のUTMFで8位でした。2位には辻友寛 Tomohiro Tsuji(20時間0分)、3位は高橋和之 Kazuyuki Takahashi(20時間3分)。【男子2位、3位のタイムの誤記を訂正しました。2019.10.09】女子は序盤の50km付近からリードした今田麻紀子 Makiko Imadaが24時間29分で優勝。2位に林絵里 Eri Hayashi(25時間36分)、3位に野田麻利江 Marie Noda(26時間29分)。
- 110km女子は澤田由紀子 Yukiko Sawada(15時間43分)、石田知世巳 Chiyomi Ishida(15時間54分)、市村浩美 Hiromi Ichimura(16時間42分)がトップ3。男子は西村広和 Hirokazu Nishimuraが昨年に続く優勝(11時間33分)、大瀬和文 Kazufumi Oseが2位(12時間7分)、浦野裕之 Hiroyuki Uranoが3位(12時間42分)でした。
9月14日土曜日 – 15日日曜日:TMBT
- Borneo TMBT Ultra Trail (100k): マレーシア・ボルネオ島で行われる100kmと50kmのレースでマレーシアでは最も早く始まったウルトラトレイルのイベントです。コースはキナバル山の山麓に設けられています。Asia Trail Masterのシリーズ戦。男子のレースはミルトン・アマト Milton Amat(マレーシア)が14時間22分で優勝。2位は喜多村久 Hisashi Kitamuraは後半にアマトに一度は追いつき健闘をみせ、14時間39分でフィニッシュ。三位のアレッサンドロ・シェルパ Alessandro Sherpa(イタリア)は15時間24分でした。女子は現在ATM女子ランキング首位のなかじま・あすか Asuka Nakajimaがリードしますが足の故障のため後半にかけてはペースダウン。優勝したのはウェン・ダンユー Wen Danyu(中国)で17時間50分。なかじまが2位で18時間4分。ジェシー・ホー Jcy Ho(中国香港)が18時間36分で3位でした。リザルトはこちら(掲載され次第リンクします)。
9月14日土曜日 – 15日日曜日:Drei Zinnen, Idaho, Pine to Palm, Serre Che
- Südtirol Drei Zinnen Alpine Run: イタリアの南チロルで開催の16.5km 1,350mD+、アップヒルのコースがマウンテンランニングの世界シリーズ戦、WMRA World Cup第6戦でした。男子はペトロ・マム Petro Mamu(エリトリア)とジョー・グレイ Joe Gray(アメリカ)の間の接戦となり、マムが1時間22分36秒で優勝、グレイは27秒差の1時間23分3秒で2位に。三位はフィリモン・アブラハム Filimon Abraham(エリトリア)で1時間25分、4位にフランチェスコ・パピ Francesco Puppi(イタリア)、5位にシリーズ戦現在首位のアンドリュー・ダグラス Andrew Douglas(イギリス)。女子ではサラ・タンストール Sarah Tunstall(イギリス)が1時間41分で優勝。シリーズ戦首位のサラ・マコーミック Sarah McCormack(アイルランド)が1時間46分で続き、3位はビクトリア・クラウザー Victoria Kreuzer(スイス)が1時間47分。4位にルーシー・マルサノバ Lucie Marsanova(チェコ)、5位にアレクサンドラ・ハウザー Alexandra Hauser(オーストリア)でした。リザルトはこちら。ワールドカップ最終戦は10月12日にスロベニア・リュブリャナで開催される大会・Smarna Goraの10km 710mD+のレースとなります。
- IMTUF (Idaho) 100: アメリカ・アイオワ州Burgdorf Hotspringsをスタート・フィニッシュする100マイル。リザルトはこちら(公開され次第リンクします)。
- Pine to Palm 100: オレゴン州南部で開催。東方向に進むコースでアシュランドの街にフィニッシュするポイント・トゥ・ポイントの100マイル、累積獲得高度は6228mD+。リザルトはこちら。
- Serre Che Trail Salomon (50k, 26k, 12k): フランス南東部、セレ・シュバリエ Serre Chevalierのスキーリゾートで開催。リザルトはこちら。
9月15日日曜日:Zacup, 三原白竜湖、丹後
- Zacup Skyrace (27km): イタリア北部・パストゥーロ Pasturoで開催。27kmで累積獲得高度が2,650mの超テクニカルなコースで行われたレースはミグラン・スカイランナー・ワールドシリーズの第13戦でした。男子は昨年に続いてジャン・バプティスト・シムケカ Jean Baptiste Simukeka(ルワンダ)が優勝。登り中心の前半はトップに3分差でしたが後半の下りでリードして2時間49分の大会新記録でした。2位はザイド・アイト・マレク Zaid Ait Malek(スペイン)で2時間52分。3位にダニエル・アントニオリ Daniel Antonioli(イタリア)が2時間53分。女子はシリーズ戦ランキング上位の選手の競合いとなりました。その結果、デニサ・ドラゴミル Denisa Dragomir(ルーマニア)が3時間12分で勝利。年間ランキングで現在首位のシェイラ・アビレス Sheila Aviles(スペイン)が3時間14分で2位、エリサ・デスコ Elisa Desco(イタリア)が3時間22分で3位に。リザルトはこちら。
- 三原・白竜湖トレイルランレース(22k): 広島県三原市。昨年は豪雨災害により中止された大会が22kmのコースで久々に開催されました。リザルトはこちら(公開され次第リンクします)。
- 歴史街道丹後100km ウルトラマラソン(100km / 60km): 京丹後市で開催。丹後の日本海沿いのコースを走るロードのウルトラマラソン。女子は向井成美 Narumi Mukaiが昨年に続いて連覇で9時間5分58秒。昨年3位の出野ひろみ Hiromi Denoが9時間10分46秒で2位、村田さやか Sayaka Murataが9時間21分35秒で3位に。男子優勝はBadwater 135優勝の石川佳彦 Yoshihiko Ishikawaで7時間27分20秒。2015年、2016年に続いてこの大会で3回目の勝利でした。2位は昨年優勝の冨高一成 Kazunari Tomitakaで7時間41分29秒。井上東 Azuma Inoueが3位(7時間49分34秒)でした。あわせて行われた60kmでは瀬尾良平が4時間2分、中島知美が4時間43分でそれぞれ男女の優勝者となりました。リザルトはこちら。
9月16日月曜日:OSJ王滝ダート
- OSJ王滝ダートマラソン42km&20km: 長野県王滝村。42kmのレースは牛丸波恵(4時間53分)、糸魚川宗志(3時間33分)がそれぞれ優勝しています。リザルトはこちら。
今週末開催のイベント
9月20日金曜日 – 22日日曜日:Skyline Scotland
- Skyline Scotland: イギリス・スコットランドのキンロックリーバン Kinlochlevenで開催。昨年のスカイランニング世界選手権となったMamores VK(5k, 1000mD+)、Ben Nevis Ultra(52km, 4000mD+)、Ring of Steall Skyrace(29km, 2500mD+)の3レースとGlen Coe Skyline(52km 4750mD+)が今年も開催されるのに加えて、18km、10km、5kmの「Trail Race」が新たに開催されます。このうち、Ring of Steall SkyraceがGolden Trail Seriesの第6戦、10月26日にネパールで開催されるファイナル、Annapurna Trail Marathonへの出場権をかけた最後のレースとなります。ファイナルへはシリーズ6戦のうち3戦以上に参加し、いずれかで10位以内に入ることで招待されることになります。女子選手ではDolomythsで優勝、Sierra-Zinalで2位のジュディス・ワイダー Judith Wyder(スイス)をはじめ、ホーリー・ページ Holly Page (イギリス)、エリ・アン・ドベリスダール Eli Anne Dvergsdal (ノルウェー)、イングビルド・カスペルセン Yngvild Kaspersen (ノルウェー)、ファニー・ボルグストロム Fanny Borgström (スウェーデン)、オイアナ・アスコルベベイシア Oihana Azkorbebeitia Urizar (スペイン)、セリーヌ・ラファイエ Céline Lafaye (フランス)。男子ではスティアン・アンゲルムンド・ビク Stian Angermund-Vik (ノルウェー)、ナディル・マゲ Nadir MAGO Maguet (イタリア)、バルトロミー・プレジェドボスキ Bartłomiej Przedwojewski (ポーランド)、レミ・ボネ Rémi Bonnet (スイス)、マルク・ラウエンスタイン Marc Lauenstein (スイス)、アリツ・アヘア Aritz Egea (スペイン)、フアン・カルロス・カレラ Juan Carlos Carera Casas (メキシコ)、セイジ・カナディ Sage Canaday (アメリカ)、アレクシス・スベネク Alexis Sévennec (フランス)、ジャン・マルガリト Jan Margarit Solé (スペイン)。以上が注目選手となります。
9月21日土曜日 – 22日日曜日:Vietnam Mountain Marathon
- Vietnam Mountain Marathon (100k, 70k, 42k): ベトナム・サパで開催されるトレイルランニングレースで、Asia Trail Masterのシリーズ戦の一つです。
9月21日土曜日:Skyrhune、NC24、青鳩トレイル
- La Skyrhune (21km): フランス領バスク(ペイ・バスク・フランセ)にあるアスカン Ascainで開催。距離は21kmながら累積獲得高度は1700mD+に達します。Golden Trail National Series(フランス)の最終戦です。
- NorthCoast 24 Hour: オハイオ州クリーブランドで開催される24時間走のウルトラマラソン。例年通り、今年も24時間走全米選手権となっています。
- 青鳩トレイル大磯〜大山大会: 神奈川県大磯から大山まで駆け上がるコースで4回目の開催。NPO野外活動(自然体験)推進事業団がプロデュースする大会です。
9月22日日曜日:Pirin Ultra、北海道トレイルランニング、仙台泉ヶ岳、Forestrail
- Pirin Ultra Skyrace (66km): 東欧のスキーリゾートとして知られるブルガリア・バンスコを拠点に開催。コースはユネスコの世界遺産に登録されているピリン国立公園の設けられた66km 4,400mD+、コースの標高の最高地点は2,686mに達します。ミグラン・スカイランナー・ワールドシリーズの第14戦です。
- 北海道アウトドアフェスティバル(60k, 30k, 15k, 5k): 北海道・ルスツリゾートで開催されるイベントの中で22日日曜日に「北海道トレイルランニング大会」が行われ、60km, 30km, 15km, 5kmとキッズレースが用意されています。
- 仙台泉ヶ岳トレイルラン(27k, 17k, 12k): 仙台市のスプリングバレー泉高原スキー場を会場に、泉ヶ岳の山頂などを通るコースで開催。
- Forestrail(73.7km, 25.2km): 岡山県新庄村・真庭市の蒜山周辺の山岳エリアで開催。
9月21日土曜日 – 22日日曜日:上州武尊山
- 上州武尊山スカイビュートレイル(140k/70k/30k): 群馬県川場村、片品村、みなかみ町で開催。上州武尊山で開催されていた山田昇記念杯登山競走大会をオリジンとする大会は、昨年までの129kmのレースがコース後半部に新しいセクションが加わって140kmの新コースとなっています。22日日曜日午前4時に140kmが川場村中央公園、午前6時に70kmがみなかみ町、午前9時に30kmが片品村をスタートします。大会当日の通過速報はTRAIL SEARCHで見ることができます。
9月22日日曜日 – 28日土曜日:Grand to Grand Ultra
- Grand to Grand Ultra (273 km, 6 stages): アメリカ・アリゾナ州とユタ州にまたがるエリアで開催されるステージレースです。
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