Oman by UTMB®︎に参加したい5つの理由、今年は11月28-30日開催 #Omanby UTMB®︎

昨年第一回大会が開催されたOman by UTMB®︎。当サイトの中の人・岩佐は昨年の大会にお招きいただき130kmのレースに参加させていただきました。あまりのタフなコースに音を上げてリタイアすることになりましたが、巨大な岩と真っ青な空の下に広がる乾いた大地を走った経験は忘れ難いものとなりました。

ラギッドなトレイルに驚愕!自然豊かな中東・オマーンで開催のOman by UTMB®︎ #OmanbyUTMB

2019.01.11
ご存知、モンブランのUTMB®︎がそのスピリットを世界に伝えていくのがUTMB®︎ Internationalと名付けられたプロジェクト。Oman by UTMB®︎はその一つとして昨年11月に中東の国、オマーンの北部にあるアフダル山地をコースとする大会として初開催。今年も11月28日(木曜日)から30日(土曜日)にかけて第二回のOman by UTMB®︎が開催されます。そして本稿執筆時点では今年のOman by UTMB®︎にはこれからまだエントリーが可能

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夏の間に蓄えた経験と走力で100マイルのトレイルランニングに挑戦したい方、オフシーズンにまだ経験したことのないところを走ってみたい方、そして来年のモンブランのUTMB®︎にどうしても出たい方には、見逃せないチャンスです。

第一回大会完走の栄誉を逃した岩佐が考える、今回のOman by UTMB®︎に参加したい5つの理由をご紹介します。

(写真・昨年のOman by UTMB®︎より。Photo courtesy of Oman by UTMB®︎)

1. オリジナルの130kmは昨年、世界一過酷なトレイルランニングレースとして有名に

昨年開催された130kmとほぼ同じコースで今年開催されるレースはジャベル・アクダル Jebel Akhdar(略してJBA、「アクダル山地」の意味)。アクダル山地南麓にある内陸の都市・ニズワ Nizwaの近郊をスタート、フィニッシュとするポイント・トゥ・ポイントのコースは130km 7,400mD+というプロフィールで、山の中の小さな村や現在では人が住んでいない廃村をつないでいる古い交通路を林道がつないでいます。ワディ(涸れ川)が刻んだ深い渓谷を進むコースはみしばしば荒々しい岩の上を進んでいきます。コースの高低図をみると高低差は少ないように思えるのですが、実際には小さな起伏がたくさんあって、手強いコース。初開催の昨年は完走率44%、男子の優勝タイムが20時間45分という具合で、参加選手一同があまりの難コースに呆然としていました。すでに表彰式の会場では「世界一過酷なレース」という名声(?)が立っていました。制限時間は42時間。エントリーには2017年1月1日から2019年11月1日までに、モンブランのUTMB®︎の資格対象レースを完走することで4ポイントを得ておく必要があります。

JBA(130km 7,400mD+)のコースマップ。大会ウェブサイトより。

JBA(130km 7,400mD+)のコースマップ。大会ウェブサイトより。

昨年のOman by UTMBより。Photo by Franck ODDOUX / Oman by UTMB®︎

2. 頂点を極めたいあなたに・今年は170kmのレースを新設

130kmのJBAが世界一過酷なら、170kmのレースは一体どんなレースになるのでしょうか。第二回大会の今年、新たに加わるのが170km 10,400mD+のジャベル・シャムス Jabel Shams(略してJBS、「シャムス山」の意味)です。スタートから117kmまではJBAとコースは共通ですが、ここから約50kmは別コースに。JBAとの分岐からしばらくいくと、5kmほどで標高差1000mを登って標高3000mのオマーン最高峰のシャムス山へ。しかもこのシャムス山を挟む20km強の区間はエイドステーションがない、とう過酷さ。JBAとの分岐となるエイドでは大会スタッフによるチェックが行われ、体力や装備に余力がないとされた選手は、130kmのJBAのコースに進むよう指示される(そしてJBAの完走者という扱いになる)、とのこと。制限時間は50時間30分。まさにOman by UTMB®︎から腕に覚えのあるトレイルランナーに向けての挑戦状です。エントリーには、JBAと同様の期間、対象レースで5ポイントが必要です。

JBS(170km 10,400mD+)のコースマップ。大会ウェブサイトより。

JBS(170km 10,400mD+)のコースマップ。大会ウェブサイトより。

昨年のOman by UTMBより。Photo by Franck ODDOUX / Oman by UTMB®︎

3. たぶんやりがいは十分なはず・50kmのレースも新設

JBAとJBSだけなら、もう普通のレベルのランナーではとても参加できそうにありませんが、今回から加わるもう一つのレースならチャンスがあるかもしれません。50km 2,300mD+のアル・ハムラ Al Hamra(略してAHM、三つのレースのフィニッシュ地点となる町、アル・ハムラから)はトレイルランニングの初心者でも楽しめるようにと新たに設けられたレースです。こちらは他のレースの完走による出場資格は設けられていません。制限時間は12時間。

AHM(50km 2,300mD+)のコースマップ。大会ウェブサイトより。

AHM(50km 2,300mD+)のコースマップ。大会ウェブサイトより。

この他にも10kmのユースイベント、5kmや2kmのファミリー向けイベントも合わせて開催されます。

昨年のOman by UTMBより。Photo by Oman by UTMB®︎

4. 来年のUTMB®︎に抽選免除でエントリーできる

毎年8月末に開催されるモンブランのUTMB®︎(UTMB®︎ Mont-Blanc)は今年4月に「by UTMB®︎」やUTWTのシリーズ戦の完走者を優遇する「ランニングストーン」という仕組みを発表しました。新制度が導入されるのは2011年大会へのエントリーからですが、今年12月にプレエントリーが始まる2020年大会でも経過措置としてエントリーの仕組みが変わります。

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そうした変更により、今年のOman by UTMB®のJBA(130km)およびJBS(170km)の完走者については、必要なポイント数(UTMBは10ポイント、TDS®︎は8ポイント、CCC®︎は6ポイント、OCCは4ポイント)を揃えれば今年12月にプレエントリーが始まる2020年のUTMB®︎ Mont-Blancで抽選が免除されます。ちなみに、JBAを完走すると5ポイント、JBSを完走すると6ポイントを得ることができます。

一つのレースを走るだけで抽選が免除になるのはずいぶんな優遇のように聞こえます。でも率直にいえば、Oman by UTMB®︎はUTMB®︎ Mont-Blancよりずっと難易度は高い。Omanを完走できるほどの力を持つ人ならエントリー免除の優遇を受けてもおかしくはない、のかもしれません。

5. 安全なオマーンはこれから中東のトレイルランニングの中心になるかも

オマーンは中東のアラビア半島の東端に位置する国ですが、中東の諸国での事故や事件がしばしばニュースになっており、オマーンへの旅行に不安を感じる方もいらっしゃるかもしれません。ただそうした事件や事故はオマーンの国内ではほとんど起こっておらず、各種の紛争や治安についてのリスクは周辺諸国に比べて高くない、といえそうです。当サイトの岩佐が昨年11月に大会参加のためにオマーンに行った際のレポートはこちらからご覧いただけます

レポートでもご紹介した通り、オマーンは海にも山にもまだあまり知られていない魅力あるスポットがたくさんあります。大会資料によればオマーンは世界経済フォーラムで世界で最も安全な四カ国の一つとされた他、ナショナル・ジオグラフィックやロンリープラネットといったメディアはオマーンの首都マスカットを魅力的な観光地として取り上げています。オマーンはこれから中東におけるトレイルランニングが盛んな国として、今後注目を集めていくことになりそうです。

Photo by Antony Jones / Oman by UTMB®︎

Photo by Franck Oddoux / Oman by UTMB®︎

Photo by Franck Oddoux / Oman by UTMB®︎

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