国内、海外の主なトレイルランニング、ウルトラマラソンの大会日程を網羅する当サイトのレースカレンダーでは今年の予定を随時アップデートしています。まだ掲載していない大会についての情報のご提供、掲載済みの大会についてのご指摘を歓迎いたします。
(写真・UTWTシリーズ戦のUltra-Trail Ninghaiを昨年に続いて連覇したシャン・フージャオ Xiang Fuzhao 向付召。 Photo courtesy of © Ultra-Trail Ninghai)
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トレイルランニング関連ニュース
キリアン、初の10kmロードレースに挑戦して29分59秒でフィニッシュ
世界トップクラスの山岳アスリートとしてレース以外にも様々なプロジェクトに取り組んでいるキリアン・ジョネット Kilian Jornetが、山ではなくロードを走るトレーニングに取り組んでいる様子は彼のSNSでも紹介されていました。例えば今年の夏には自身が「VK10K」と呼ぶバーティカルキロメーターを走った後に10kmのロードを走るというトレーニングで、それぞれを29分57秒、29分42秒で走っています。そのキリアンが先週末の17日土曜日にノルウェーの首都オスロの近郊で開催された10kmのロードレースに出場。足に軽い故障を感じながらのレースとなったものの、29分59秒で完走し18位という結果でした。レース中の写真やキリアンのコメントをイアン・コーレスがレポートしています。
ハセツネCUPの公式DVDの動画を無料配信中
今年はハセツネCUPも新型コロナウィルスのため中止となりましたが、ハセツネCUPではこれまでの公式DVDを順次、YouTubeチャンネルで公開しています。本稿執筆時点では2017年の上田瑠偉、高村貴子の両選手がそれぞれ2度目の優勝となった大会のDVDが公開中で、来週10月24日からは2018年のDVDが公開予定です。
https://www.youtube.com/watch?v=b_QzrQyhONI
Golden Trail World Championshipは予定通り10月29日に開幕、日本から吉住友里、近江竜之介の両選手が出場
サロモンがサポートする世界のトレイルランニングレースから構成されるシリーズ戦、Golden Trail Seriesが今年は開催されない代わりに、世界各国の代表選考レースまたはセグメントのタイムトライアルにより選ばれた選手を集めてGolden Trail World Championshipが開催されることは当サイトでも紹介してきました。大会は北大西洋のアソーレス諸島(ポルトガル)で10月29日から11月1日までの4日間でそれぞれ30km前後の異なるコースを走るステージレース形式で行われます。日本からはHOTAKA SKYRUNのコースをゴールデンセグメントと設定し、そのタイムトライアルの結果、吉住友里 Yoshizumi Yuri、近江竜之介 Ohmi Ryunosukeの両選手が出場権を獲得しています。当サイトでは追ってこの大会のプレビュー記事を掲載する予定です。
先週末開催のイベント
10月16日金曜日 – 18日日曜日
Ultra-Trail Ninghai (108k, 55k, 27km, 12k)
中国浙江省寧波市寧海県。リザルトはLiveTrailから。
- 今年からUltra-Trail World Tourのシリーズ戦に108km 5,045mD+の渓谷や竹林をコースとするレースが加わりました。今回はもっぱら中国在住の選手によるレースとなり、参加者も新型コロナウィルス対策により367人に絞っての開催となりました。レースは昨年の男女それぞれの優勝者であるヤン・ロンフェイ Yan Longfei 闫龙飞(10時間5分)、シャン・フージャオ Xiang Fuzhao 向付召(12時間32分)が昨年に続いて優勝、大会記録を更新しました。ヤン・ロンフェイは今回で3年連続の優勝。レース序盤ではヤンの他、チー・ミン Qi Min、ユウ・ペイチャン You Peiquan、ロー・カンファ Luo Canhuaがレースを集団でリードする展開でしたが、ヤンがリードを守り切りました。2位には前半で先頭集団を後ろから追っていたデン・ゴーミン Deng Guomin 邓国敏。堅実なレース展開で10時間16分でフィニッシュ。同じく後半に順位をあげたリャン・ジン Liang Jing 梁晶が10時間28分で3位。リャンのチームメイトのチャン・ジァジュ Zhang Jiaju 赵家驹が僅差で続いて4位。2018年CCC®︎で2位のチー・ミン Qi Min 祁敏が5位となりました。今年のHK100優勝のユウ・ペイチャン You Peiquan 游培泉、昨年のUTMB®︎11位のロー・カンファ Luo Canhua 罗灿华はリタイアしています。女子のレースは昨年のUTMF優勝のシャン・フージャオ Xiang Fuzhaoの独壇場となり終始リードをキープして優勝。2位にチュー・シャンウェイ Qu Shangwei 瞿尚薇(13時間45分)、3位にヤン・フェイフェイ Yang Feifei 杨非非(14時間14分)。チャオ・リーウェン Zhao Liwen 赵丽文(15時間11分)、チャン・カイロン Zhang Cairong 张彩荣(15時間33分)がトップ5に入りました。UTWTのシリーズ戦では次のイベントとして10月29日にアメリカでJavelina Jundredが予定されています。
- 55kmの男子のレースでは中盤から2019年HK100男子優勝のシェン・ジアシェン Shen Jiasheng 申加升を2019年TDS®︎男子6位のユン・ヤンチャオ Yun Yanqiao 运艳桥が追う展開に。ユン・ヤンチャオが4分差でシェン・ジアシェンを制して優勝しました。ユンは4時間38分、シェンは4時間42分、3位はファン・インビン Huang YinBin 黄印斌で5時間27分でした。女子のレースはチェン・ウェンロン Zheng Wenrong 郑文荣が6時間25分で優勝。リー・スラン Li Sulan 李素兰(6時間44分)、アン・シューリン AN ShuLing 安树林(6時間44分)が続きました。
10月17日土曜日 – 18日日曜日
OMM LITE Hakuba/Otari
長野県白馬村、小谷村。7月から延期されていたScore形式(ロゲイニング形式)大会が予定通り開催されました。リザルトはこちら(公開され次第リンクします)。
Mt.Rokko Cannonballrun (100k, 50k)
六甲全山縦走路をコースとし、ユニークな私設エイドなどで知られるアットホームなイベント。今回はウェーブスタート形式で開催されました。リザルトはこちら(公開され次第リンクします)。
10月17日土曜日
Big Dog’s Backyard Ultra World Championships
Barkley Marathonsを主催するラザルス・レイク Lazarus Lakeが主催するバックヤード・ウルトラの世界の頂点を決めるBig Dog’s Backyard Ultraは、コロナ禍により世界21箇所で同時に開催されるサテライトレースをインターネットでつなぐことで開催されました。17日土曜日の午前6時35分(日本時間同日午後8時35分)にスタートしたレースは本稿執筆時点では66時間目に入っており、昨年のUTMB®︎チャンピオンのコートニー・ドウォルター Courtney Dauwalterとハーベイ・ルイス Harvey Lewis(アメリカ)、そしてベルギーの2人の計4人がレースを継続中。サテライトレースで最後の2人となった状態で最後まで走り続けた選手がチャンピオンとなるため、ベルギー、アメリカでそれぞれ2人のうちどちらかがリタイアすれば、残った選手もその時間の6kmを走ってレース終了となります。ドウォルターは2018年のこの大会で67時間目を完走して女子世界最長となる記録を残しています。ペアとなるルイスの自己ベストは58時間目。ちなみに男子の世界記録は68時間目でこちらも2018年のこの大会でヨハン・スティーン Johan Steeneが記録しています。日本からは今年7月のQuarantine Backyard Ultraで2位となった上野暁生 Ueno Akioが43時間目を完走、野口奨太 Noguchi Shotaが42時間目を記録して今回のレースを終えています。記録の速報はこちら。大会のライブアップデートは大会のFacebookグループページから。【追記・その後、ハーベイ・ルイスが67時間目を終えたところで棄権したことでアメリカのサテライトレースは終了、コートニー・ドウォルターは68時間目を完走して女子の世界記録を更新しました。その後もベルギーでKarel Sabbe, Merjin Geertsの二選手がレースを続行しており、世界新記録となる69時間目を完走。70時間目に挑んでいます。】【追記2・最後までレースを続けていたベルギーでMerjin Geerts選手が74時間目を終え、75時間目を走っていたところでリタイアをした模様。75時間目を完走したKarel Sabbe選手が今回のチャンピオン、そして新しい世界記録保持者となりました。Karel Sabbe選手の累計距離は502.92kmとなります。】
10月18日日曜日
志賀高原エクストリームトレイル(54k, 32k, 8k)
長野県・志賀高原で開催。ロング54km、ミドル32kmがスカラインニング日本選手権のそれぞれウルトラ、スカイのレースでした。リザルトはこちら。
- ミドル(32km 2000mD+)の女子のレースは昨年の志賀高原で日本選手権優勝の楠田涼葉 Kusuda Suzuha と準優勝の上田絢加 Ueda Ayaka が競り合う展開となり、下りでリードした上田絢加 Ueda Ayaka が4時間7分で今年の日本選手権チャンピオンの座を勝ち取りました。10分差の2位には昨年3位の秋山穂乃果 Akiyama Honoka (4時間17分)、3位には高村貴子 Takamura Takako (4時間18分)。楠田涼葉 Kusuda Suzuha は4位でフィニッシュしています。
- ミドル男子は昨年の日本選手権優勝の上正原真人 Kamishohara Masato と先週の尾瀬岩鞍VKで日本選手権・VKチャンピオンとなった近江竜之介 Ohmi Ryunosukeがレースをリード。上正原がリードを守って3時間25分で日本選手権を連覇。2位には牛田美樹 Ushida Miki (3時間32分)、3位に小田切将真 Odagiri Shoma(3時間32分)が30秒差でフィニッシュ。昨年のこの大会で3位だった近江竜之介 Ohmi Ryunosuke は4位となりました。
- ロング(54km 2,850mD+)では後半に先頭に立った木下久美 Kinoshita Kumi が7時間27分で日本選手権で初優勝。大学生で昨年の四国中央スカイランで3位の若林綾 Wakabayashi Ayaは序盤をリードして7時間40分の2位でフィニッシュ。昨年の日本選手権チャンピオンの星野由香理 Hoshino Yukari が7時間45分で3位でした。
- ロング男子は昨年のスカイランナーワールドシリーズチャンピオン、上田瑠偉 Ueda Ruy が5時間48分で優勝。須賀暁 Suga Satoru が6時間4分、矢嶋信 Yajima Makoto が6時間26分でトップ3に入りました。昨年のこの大会で優勝の三浦裕一 Miura Yuichiは11位でフィニッシュしています。
白馬国際トレイルラン(20k)
長野県白馬村。今年は予選にあたるバーチャル形式のレース(9月1日から10月4日)を経て、200人がリアルなレースとして先週末に開催された本戦に出場しました。20km 920mD+の女子のレースは福島舞 Fukushima Maiが1時間58分で優勝、2位に松澤加奈子 Matsuzawa Kanako(2時間3分)、3位に高久ゆう子 Kakaku Yuko(2時間13分)。男子は保倉敏樹 Hokura Toshikiが1時間34分で優勝。上村亮介 Kamimura Ryosuke(1時間38分)、傳田翁玖 Denda Toshihisa(1時間39分)が2位、3位になりました。リザルトはこちら。
Skyrace des Matheysins (25.5k, 18.5k, 12k)
フランス・グルノーブルの南30kmの山岳エリア、メチエジンで開催。今年5月17日に開催予定の大会が10月に延期して開催されました。25.5kmのスカイレースでは男子はフレデリク・トランシャン Frédéric Tranchand(フランス)が2時間23分、女子はトーブ・アレクサンデルソン Tove Alexandersson(スウェーデン)が2時間42分でそれぞれ優勝。リザルトはこちら。
今週末開催のイベント
10月22日木曜日 – 25日日曜日
(中止)Ultra-Trail Australia (100k、50k)
オーストラリア・シドニーの郊外にあるブルーマウンテンズ国立公園で開催。Ultra-Trail World Tourのシリーズ戦となっているこの大会は5月から10月のこの週末に開催が延期されていましたが、9月に入ってから中止とすることが発表されています。
10月23日金曜日 – 25日日曜日
Ultra Trail Chiang Rai (230k, 122k, 66k, 38k, 20k)
近年トレイルランニングの人気が高いタイでは北部のチェンライで今週末にUltra Trail Chiang Raiが開催されます。Asia Trail Masterのシリーズ戦となっていて、シリーズ戦は6月19日にDalat Ultra Trail(ベトナム)が開催されて以来の再開となります。
10月24日土曜日 – 25日日曜日
Ultimate Tsaigu (115k, 85k, 55k)
中国・浙江省臨海市。116.3km 6,410mD+をはじめとする3つのレースが行われ、中国のトップ選手が集まるハイレベルな大会として注目されます。今年の大会は4月11-12日に予定されていましたが、延期された結果、今週末に開催が予定されています。エリート選手のリストをみると、同じく浙江省で開催された前週のUltra-Trail Ninghaiに続いて参戦する選手が少ないくない模様。こちらもAsia Trail Masterのシリーズ戦となります。
(中止)Łemkowyna Ultra-Trail (150k, 103k, 70k, 48k, 30k)
ポーランド南東部の「レムコ」の地で2014年に始まったトレイルランニング レース。今年の大会は5月に予定されていたものを秋に延期して開催が模索されていましたが、先週末に中止と決まりました。
10月24日土曜日
Vietnam Jungle Marathon (70k, 42k, 21k)
ベトナム・ハノイの南140kmにあるプーロン自然公園で開催。観光客が訪れることはまだ少ない昔ながらの農村をつなぐコースで開催される大会は5月23日に予定されていたものが延期されていました。今週末に予定通り開催される予定です。こちらもAsia Trail Masterの大会です。
Eco Trail Funchal – Madeira Island (80k, 40k, 25k, 15k)
北大西洋のマデイラ島フンシャルで開催。80kmの累積獲得高度は5,200mD+となるコースで今年も開催されます。
MSIG HK50 Series – Hong Kong Island (24km, 50km)
Action Asia Eventsが香港で開催する50kmのトレイルランニングレースのシリーズ戦で香港島で開催される大会。先日のLantau 2 Peaksに続いてこの大会も10月24日から11月15日の間にレースのコースを個別に走ってタイムを申告するバーチャル形式で開催されます。そして、リアルのレースは現在のところ来年1月23日に予定されています。
(中止)Ultimate Trails Of Penang (100k, 60k, 40k, 20k, 12k)
マレーシア・ペナンで開催されていたPenang Eco 100が名前を改めた大会でAsia Trail Masterのシリーズ戦。しかしAsia Trail Masterによれば新型コロナウィルスのために会場の使用許可が取り消された結果、大会は中止となりました。
HOTAKA SKYRUNプレ大会(25.5k, 4.7k)
群馬県片品村、オグナ武尊スキー場で開催。22km 1,600mD+のテクニカルなコースで初開催となる予定だった大会です。新型コロナ対策の運営が難しいことから、コースを変更した25.5km 1,450mD+のレースと4.7km 800mD+のバーティカルレースがプレ大会として開催されることとなりました。
御船ジュラシックトレイル(20k, 3k)
熊本県御船町。今回が2回目となる往復部と大矢岳、地蔵峠のループ部からなる20kmのコースで開催される大会です。
10月25日日曜日
常陸國トレイルラン・第二陣 (15.7km, 9.3km)
茨城県石岡市。コロナ禍により開催中止となる大会が多い中で新たに企画された大会で、2周前の「第一陣」と同じくミドルの部とショートの部のレースが予定されています。
信州聖山天空スカイラン(23km)
長野県麻績村。トレイルと林道をつなぐ23km 1,100mD+のコースで開催される大会です。
龍馬脱藩トレイルレース (70km, 35km)
高知県須崎市、津野町。四万十川の源流点となる四国カルストをスタートして須崎市を目指します。
(中止)OSJ氷ノ山山系トレイルレース(70k)
兵庫県香美町ほか。関西のスキーファンにはおなじみの氷ノ山で開催されるOSJトレイルランニングシリーズの大会は今年は開催が見送られました。
(中止)宇都宮トレイルラン (20k, 8k)
栃木県宇都宮市。森林公園に設けられた20kmなどのトレイルランニングの大会は中止となりましたが、24、25日に「宇都宮トレランフェスタ」としてトレイルランニングの講習会などが開催されます。
(中止)美ヶ原オータムトレイルラン(長野県)
5月に開催予定で中止となった「美ヶ原トレイルラン」の代替として計画された大会でしたが、その後中止となりました。
(中止)若狭路トレイルラン(43k, 32k, 15k)
福井県若狭町、小浜市で開催。若狭湾、三方五湖を眺めることのできるコースはアップダウン豊富な走りごたえのある内容。今年の大会は中止となっています。
(中止)山村都市交流の森 花背トレイルラン(25k, 16k)
京都市。鞍馬から花脊峠を越えた先の花脊の山村を会場にして開催。
(中止)西米良スカイトレイル (38k)
宮崎県の西米良村。熊本県との県境となる市房山まで駆け上がるコースで開催される大会。
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