12月のタイで行われる国際的なトレイルランニングイベントとして今後も注目を集めそうです。
先週末の12月8日から11日の日程で タイ・チェンマイ近郊のドイインタノン国立公園をはじめとするエリアでDoi Inthanon Thailand by UTMB が開催されました。大会としては2021年のプレ大会から数えて3回目の開催。今回はUTMBワールドシリーズのアジアパシフィック・メジャーともなっていました。約5400人の参加者のうち、日本からもおよそ240人が参加しました。
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距離170kmで累積獲得高度1万メートルの「SUMMIT 160」の男子ではレース中盤以降に先頭でリードしたチョウ・ジアジュ Jiaju ZHAO (CHN) が21時間53分49秒で優勝。昨年のこの大会の100マイルのレースに続いて2年連続の勝利となりました。27歳のチョウ・ジアジュは今年DNFで終えたUTMBに来年も再び挑むことになります。男子2位にはロー・カンファ Canhua LUO (CHN)が18分差で続き、3位にはレース前半を首位で引っ張ったゲディミナス・グリニウス Gediminus GRINIUS (LUT)が22時間47分でフィニッシュ。ベテランの存在感を示しました。来年のUTMBへの出場権が認められるトップ10には、4位にウォン・ホーチュン Ho Chung WONG (HKG)、土井陵 Takashi DOI (JPN)、10位に杉本愉 Satoshi SUGIMOTOも入っています。
「SUMMIT 100」の女子のレースはカナダのジェニー・キルティJenny Quiltyが27時間24分14秒で優勝。初めての100マイル、初めてのアジアでのレースで男女総合15位となる好成績でした。58分差でシー・ウェンフェイ Wenfei Xie (CHN)が2位。3位には29時間35分で丹羽薫 Kaori NIWA (JPN)。今回もレース後半に大きく順位を上げる王道のレース展開で昨年に続いて今年もこの大会で3位になりました。今年のUTMFチャンピオンで昨年のこのレースで2位の宮﨑喜美乃 Kimino MIYAZAKI (JPN)は8位でフィニッシュし、来年のモンブランへのチケットを獲得しました。昨年のこの大会のチャンピオン、シャン・フージャオ Fuzhao XIANG (CHN)、今年のUTMFで2位の矢野淳子 Junko YANO (JPN)はDNFとなっています。
104km 6000mD+の「CLIFFS 100」の男子は終盤まで上位選手の間で順位が入れ替わる展開が続きました。勝ったのは11時間42分でフィニッシュしたチャン・フォフア Huohua ZHANG (CHN) が優勝。リチャード・ロックウッド Richard LOCKWOOD (USA) が12時間7分、ユウ・ペイチャン Peiquan YOU (CHN) が12時間29分でトップ3に入りました。日本の吉村健佑 Kensuke YOSHIMURA が6位に。
「CLIFFS 100」の女子では序盤をリードしたハンナ・オソウスキ Hannah OSOWSKI (USA) を、吉住友里 Yuri YOSHIZUMI (JPN) が40km過ぎで追い抜いて首位に立ちます。その最終盤ではオソウスキが吉住との差を縮めましたが、リードを守り切って吉住が優勝。13時間45分で総合6位という好成績でアジアパシフィックメジャーでの優勝という快挙です。11分差でオソウスキが2位でフィニッシュ、総合8位に。3位のタン・ジンヤン Jingyan TANG (CHN) に続いて枝元香菜子 Kanako EDAMOTO (JPN) が4位でフィニッシュ。男女ともトップ10に入った各選手は来年のCCCへの出場権を得ました。
距離55km、累積獲得高度3200mD+の「PAGODA 50」にはこの大会で最多の1541人が参加しました。男子はメン・グアンフー Guangfu MENG (CHN)が5時間10分で優勝。2分20秒差まで迫ったジョン・レイ・オニファ John Ray ONIFA (PHI) が 2位でフィニッシュ。3位にはアマン・ヌルケルディ Aman NURKELDI (KAZ) 。甲斐大貴 Hiroki KAI (JPN) が5時間40分で4位で続きました。女子は終始レースをリードしたハウ・ハー Hau HA (VNM) が総合12位の6時間15分で優勝、プリヤ・ライ Priya RAI (NEP)が50分差で2位、ダリカ・スワンモンコル Darika SUWANMONGKOL (THA) が3位に。日本の選手では福田恵里佳 Erika FUKUDA が4位、山内菜摘 Natsumi YAMAUCHIが10位でした。こちらも男女トップ10の各選手が来年のOCCへの出場権を得ました。
来年のDoi Inthanon Thailand by UTMB もUTMBワールドシリーズのアジアパシフィック・メジャーとして開催されることが決まっています。モンブランへの抽選券が他のシリーズ戦の2倍獲得できるほか、男女それぞれのトップ10に入賞した選手は抽選なしのエリート枠でモンブランに出場できます。
リザルト Doi Inthanon Thailand by UTMB
全体のリザルトはこちら。
SUMMIT 160
女子 women
- Jenny QUILTY (CAN) 27:24:14
- Wenfei XIE (CHN) 28:22:13
- 丹羽薫 Kaori NIWA (JPN) 29:35:20
- Manuela VILASECA (BRA) 29:48:41
- Yuanyuan WU (CHN) 30:00:55
- Manyee CHEUNG (HKG) 30:17:20
- Claire HESLOP (CAN) 30:35:14
- 宮﨑喜美乃 Kimino MIYAZAKI (JPN) 31:04:41
- Katja FINK (SUI) 31:59:12
- Chiyee YAN (CHN) 34:13:53
男子 men
- Jiaju ZHAO (CHN) 21:53:49
- Canhua LUO (CHN) 22:11:49
- Gediminas GRINIUS (LUT) 22:47:22
- Ho Chung WONG (HKG) 24:24:41
- 土井陵 Takashi DOI (JPN) 24:26:51
- Thomas JOLY DE LOTBINIERE (GBR) 25:04:37
- Lodewijk VRIENS (NED) 25:27:59
- Daniel PEREZ-FERNANDEZ (ESP) 25:50:58
- Sange SHERPA (NEP) 25:56:16
- 杉本愉 Satoshi SUGIMOTO (JPN) 25:57:52
11th 村田諒 Ryo MURATA (JPN) 26:13:07
14th 池畑拓哉 Takuya IKEHATA (JPN) 27:12:35
19th 佃直樹 Naoki TSUKUDA (JPN) 29:19:09
20th 井原知一 Tomokazu IHARA (JPN) 29:19:12
CLIFFS 100
女子 women
- 吉住友里 Yuri YOSHIZUMI (JPN) 13:45:24
- Hannah OSOWSKI (USA) 13:56:25
- Jingyan TANG (CHN) 15:16:47
- 枝元香菜子 Kanako EDAMOTO (JPN) 15:57:45
- Anita RAI (NEP) 17:03:32
- Jinhee KIM (KOR) 17:03:39
- Nisachon MORGAN (THA) 17:12:54
- Hongkiu LEUNG (CHN) 17:18:47
- Rashila TAMANG (NEP) 18:06:37
- Muichun LI (CHN) 18:12:45
男子 men
- Huohua Zhang (CHN) 11:52:30
- Richard Lockwood (USA) 12:07:10
- Peiquan You (CHN) 12:29:02
- Christian Meier (CAN) 12:38:55
- Scotty Hawker (NZL) 12:52:29
- 吉村健佑 Kensuke Yoshimura (JPN) 13:54:35
- Ryan Whelan (GBR) 14:05:58
- Song Li (CHN) 14:36:43
- Tanapong Chankrachang (THA) 14:40:35
- Jason Schlarb (USA) 14:48:23
PAGODA 50
女子 women
- Hau HA (VNM) 06:15:31
- Priya RAI (NEP) 07:07:04
- Darika SUWANMONGKOL (TH) 07:24:51
- 福田恵里佳 Erika FUKUDA (JPN) 07:36:35
- Angels LLOBERA (ESP) 07:45:02
- Sandra YAGUE (ESP) 07:51:04
- Stacey DORAIS (USA) 07:54:57
- Jatupornpunoot PUTTHAJUNYA (THA) 07:59:09
- Sin FAN (CHN) 08:03:57
- 山内菜摘 Natsumi YAMAUCHI (JPN) 08:17:50
男子 men
- Guangfu MENG (CHN) 05:10:15
- John Ray ONIFA (PHI) 05:12:35
- Aman NURKELDI (KAZ) 05:33:28
- 甲斐大貴 Hiroki KAI (JPN) 05:40:25
- Cristofer CLEMENTE MORA (ESP) 05:40:32
- Suman KULUNG (NEP) 05:41:46
- Seksan JAKKAEW (THA) 05:47:13
- Xingjing LI (CHN) 05:48:52
- Iurii SHTANKOV (RUS) 05:49:46
- Jisub KIM (KOR) 05:57:05